§7 大祐のよからぬ企みその3


時刻は午前1時半を過ぎていた。
昼より幾分かは、温度が下がった感じを受けるものの、蒸し暑いことに変わりはない。
この時間になってようやく家全体が静寂に包まれていた。
いや、正確にいえば、彩香の部屋のエアコンだけが静かに作動しているようだった。
後は、事前に細工した室外機が故障するのを待つだけである。
大祐はただただひたすらその瞬間が訪れるのを待っていた。

さらに大祐が待つこと20分・・・、何やら廊下がドタバタと騒がしい。
大祐「ついに、故障したな・・・。」
ニヤニヤとベッド下でほくそ笑む大祐がいることも知らず、巨大な彩香が大祐の部屋に侵入する。
そのまま彩香はエアコンのスイッチを作動するも、予定通りエアコンは動かない。
彩香「もうっ・・・。」
明らかに不機嫌そうな彩香の声である。
恐らくは、ここだけではなく様々な部屋のエアコンを確認したのだろう。
しかし、どこの部屋のエアコンも作動しないのだ。
彩香自身は睡魔が襲い、頼りとなるはずの大祐も今日は家にいない。
ミニチュアの街も持っていかれ、大祐を呼び出す術もない。
彩香「もういいっ。」
捨てゼリフを履いたかのように彩香はドスドスと足音を響かせながら自分の部屋へと戻っていく。
まさに、大祐の目論見通りの展開となった。
大祐は、ベッド下でお腹を抱えながら笑い転げていた。
大祐「いやあ、姉ちゃん・・・、僕に行動を読まれるようじゃまだまだだね~。」
ここで、大祐は焦らずにベッド下で待機することを選択する。
どちらにせよ、覚醒した状態の彩香に接近しては叩き潰されるのがオチになる。
ひとまずはウツラウツラと浅い眠りに入ってくれた方が得策である。
大祐は、10分程度経過したことを確認すると、サイズ変換器で元の大きさに戻る。
そして、足音を立てないように細心の注意を払いながら、彩香の部屋の前まで移動する。
ワクワクとした気持ちを抑えつつ、大祐は擬人蚊の装置を取り出し、5~6mmサイズへと変化する。

さて、蚊のトラウマがある以上、彩香は窓を開けながら睡眠をとることは避けるはずである。
ということは、彩香は自身の着ているものを脱いだ状態で寝ているものと推測される。
大祐は、彩香の部屋の扉下にある隙間を利用して侵入する。
そして、巨大な彩香の動向を確かめるべく、一気に部屋の上空へと浮上する。
大祐「うおほっ・・・!!」
思わず、間抜けな声を大祐はあげてしまう。
彩香は、一糸も纏わない状態で堂々と仰向けになって寝ていたのだ。
顔面だけは不快な表情を浮かべていたものの、ふくよかで豊満な乳房、滑らかな曲線を描くくびれ、そして、生い茂る原生林のごとく怪しげな股間・・・。
姉のありのままの姿を拝見していた大祐はゆっくり二度三度深呼吸する。
姉の余りにも無防備な姿は、大祐の興奮の度合いを純粋に高める作用をもたらしていた。
やがて、ある種の決意を秘めて、小さな大祐は一気に彩香の右の乳房を目指す。
彩香の右の乳首付近に到着した大祐は、乳首の周囲である乳輪をゆっくりと歩き出す。
大祐がしばらく歩いても、大きな反応が見られなかったことから、大祐は乳輪目がけてジャンプをしたり大の字に寝転がったりしてみた。
寝転んでみると、乳輪という場所は、乳房のスベスベとした肌とは異なり多少の凹凸が目立つ。
やがて、大祐の微かな行動は、巨大な彩香の乳首を着実に刺激していたようで、徐々に乳首が膨張してきた。
それを待っていたかのように、今度は大祐は乳首に盛大にしがみつく。
大祐は力の限り、自分の胸やお腹に彩香の乳首を摺り寄せた。
それに合わせて、彩香の乳首はさらに大きくなっていく。
もちろん、一連の行動は、大祐の股間に熱きものを滾らせていた。
彩香「う、うぅーん・・・、んん・・・。」
ここで、大祐は、彩香の息づかいが変化したことに気付く。
大祐「よーし、もう少し遊んでやるか・・・。」
大祐は少し羽ばたくと、彩香の乳頭に着陸する。
普段のサイズでは窺い知ることなどできもしないが、乳頭にはいくつかの穴があることが確認できた。
おそらくはここから赤ちゃんが飲むであろう母乳が分泌されるのであろう。
大祐は、その穴目がけて思いきり顔をうずめ、一気に空気を吹き込んだ。
彩香「・・・・・・っ!!」
その瞬間、彩香の声にならない叫びが聞こえたような気がした。
彩香の手は両目を覆い、頬を紅潮させ、呼吸も荒くなっていた。
彩香の表情の変化を楽しみつつ、大祐は乳頭の穴に息を吹き込んだり吸い込んだりすると共に、トランポリンのごとく乳頭で飛び跳ねてみたりした。
彩香「んー・・・・・・」
彩香の声が聞こえ、次の瞬間、彩香の両方の目がぱっちりと開いた。
大祐は慌てふためき、大急ぎで彩香の乳頭から飛び立つ。
それと同時に彩香の右手は、先程まで大祐がいた乳房全体を抑え込む。
少しでも大祐の離脱が遅れていたら、あの巨大な手で圧死させられていたことであろう。
彩香「はぁ・・・、はぁ・・・、ふぅ・・・。」
彩香の呼吸の荒さが収まっていない。
彩香は少し状態を起こし、黙って自分の右の乳房を覗きこむ。
彩香「何だろう・・・、気持ちが落ち着かない・・・。どうしたんだろう・・・。」
大祐の小さな刺激は、明らかに彩香を高揚させていたのだ。
大きく深呼吸をして、近くに置いてあったペットボトルの水を口に含むと、彩香は再び横になった。
大祐は、再び彩香の右の乳房に着陸する。
今度は、着陸した瞬間に、ビクッと彩香の体が反応する。
どうやらかなり彩香の神経が敏感になっているようだ。
大祐はそんな状況に構うことなく、彩香の乳輪を飛び跳ねて刺激を与え続けた。
その途中で盛り上がっている乳首にパンチを浴びせたり、激しく抱きついたりすることも合せて行った。
彩香「ん・・・、う・・・、はぁ・・・。」
徐々に彩香の反応が激しくなってきたことに気付いた大祐は、ここで自身の時計を確認する。
擬人蚊の装置を作動して既に8分が経過していた。
大胆さと冷静さの両方を兼ね備えている大祐は、悠々自適に彩香の巨体から離脱する。
大祐が彩香の部屋を退出する際、彩香は両方の手で顔を覆っていた。
恐らくは、小さな大祐の刺激で彩香にムラムラ感が生じているのだろう。
そんな彩香に構うことなく、大祐は自分の部屋へと帰還する。
大祐「ああ、面白かったぁ。一休憩したらまた姉貴の部屋に行くか・・・。」
大祐の姉貴より優位に立ちたい気持ちもまた止まらない。

(続く)