こちらはグリムグリッターサポーターズ (グリムグリッター開発チーム)様の作品、
グリムグリッターの二次創作です。
内容としてはメインストーリークリア後の内容より作成してます。
本編クリア前の方は先にクリアしてからお楽しみいただければと思います。
エロに、エロにたどり着けんの……!
h-non
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「ねえ、あなたはスクナって知ってる?」
その辺りにいる小人を捕まえて、スクナの居場所を聞く。
「あ、ああ! ここから来たの方角にある、屋敷に住んでる!」
情報提供に感謝しつつ、指先でぺったんこにする。
強い圧力で潰されると、ものすごく痛い。
でも、私や他の巨人の皆様と付き合うのであれば、これくらいは我慢出来ないと厳しい。
私も最初の頃は辛かったけど、何度か繰り返したら慣れた。
葵様がこの世界に来る前までは絶叫を上げる私も楽しんでいたが、
今は私と香様の間にあるサイズ差の優越感で昂ぶるのがお気に入りらしい。
実際の街を縮小転送してきた物を私に蹂躙させて浸るのもかなり良い様子。
だから、この街の潰され慣れていない人達が絶叫しながら潰されるのを見て、最初は我慢の利かない人達と思った。
でも、そうじゃない。
この人達は、まだ香様のお気に入りに成り立ての私と同じ、初めてなんだ。
そう思い至った後、私はゆっくり、丁寧に小人を潰していく。
初めての思い出は大切に、私がゆっくりと形作ってあげよう。
小人の詰まったビルに抱きつこうとして、
「そこまでであります!」
声の方を向くと、私と同じ大きさの少女が立っていた。
黒いブラウスに赤いネクタイ、そしてミニスカートという、少し変わったファッション。
「南の街から来た方であれば、この街での狼藉は御法度と知っているはずであります!
私はコロポックル警察職員、スクナ! おとなしくこちらについてくるであります!」
大きな針で作られた十手状の武器をこちらに向けて、叫ぶ。
「あなたが、スクナ?」
「そうであります!」
探していた人が見付かった喜びと、これ以上街を出来ない悲しみが混ざり合い、自分の中でなんとも言えない感情が過ぎる。
いけない、今は香様の使いとしての役目をこなさないと。
「私はヒマワリ、今日は主人の香様に代わって貴女を迎えに来ました」
「迎え、でありますか?」
はい、と頷き返す。
「この世界と香様の世界が繋がったので、世界の代表者であるスクナを連れてきて欲しい、との事です」
スクナが数秒考えて、十手をもう一度こちらに向ける。
「街を壊され、人を潰され、主人が呼んでくるから来い、と言われても納得いくはずがないであります! まずはお縄について貰います!」
振るわれる十手を慌てて横っ飛びで避ける。
勢いでビルを数件巻き込んで粉々にしてしまう。
「ああー! なんて事をであります!」
「そっちがいきなり武器振るってきたからでしょう!?」
起き上がり、二撃目と三撃目を回避。
そのたびに周辺のビルが倒れ、十手で裂かれ、小人達が宙を舞う。
「ちょこまかと!」
「私は香様達と違って戦闘能力とかないから!」
都合七撃を回避した時点で、この街で一番大きな建物にもたれる。
「ふっふっふ、追い詰めたであります!」
肩で息をする位に体力が切れてしまっている状態であり、次の一撃は避けられない。
「覚悟!」
その一撃に目をつぶってしまう。
来たるべき衝撃に備えて身体を強ばらせるが、一向に衝撃が来ない。
恐る恐る目を開くと、そこには先ほどまでいたスクナがいない。
「くそー、時間切れであります……!」
足下を見ると、三センチほどの大きさになったスクナが、私から懸命に離れようとして走っている。
―――当然、見逃す訳がない。
足をスクナの頭上にやり、下ろす。
「ぎゃん!?」
それだけで、先ほどまで私を追い詰めていたスクナが潰れる。
「さっきまでの威勢の良さはどこにいったのかな?」
「うむむむ! だから予算はケチらずにと言っているであります~……」
靴底越しに僅かばかり感じる小人を手に取り、目の前へ掲げる。
「離すであります!」
ぶんぶんと十手を振り回すので、とりあえず没収した上で、上下に何度か身体を振って、持っている物を私の手の平に落とす。
「ああ、非常用の小槌が!」
とりあえず回収してポケットの中にあったハンカチに包んでおく。
「では、香様の元へ行きましょうか」
未だに暴れ続けるスクナをどうしたものか。
「そうか、暴れられない場所に閉じ込めればいいのか」
お気に入りの小人はポケットの中。
暴れるいけない子は、
「靴下のなか、って確か香様が……」
でも香様はタイツだから厳密には違うはず。
まあ、主旨は伝わるので履いているソックスのふくらはぎ側にスクナを落として、ソックスを上げる。
ほんの僅かに小人型に膨れた場所を撫でて、私はコロボックルの国を後にした。