独立行政法人国立矮化病センター
第1章「チビ介先生」
第1項「チビ介先生の朝」
俺、東京府立女神高等女学校教諭、渡辺恵介(わたなべ・けいすけ、教師、24歳)は、上野駅から夜行列車に一晩乗り辿り着いた地方都市の小料理屋で教え子の堤るい(つつみ・るい、府立女神高等女学校5年生、16歳)と酒を飲んでいた。堤は、いつものセーラー服を脱いで和服に着替えており、まるで大人の女の様だ。俺が飲み干したコップに堤が酌をしてくれた。俺は一気に飲み干した。
「堤、本当に良いのか?」
「はい、先生。私はもう大人の女です。先生にご迷惑をお掛けする・・・。」
「こら、先生ではないだろう!?」
「はい、恵介様。たとえ父に勘当されるような事があっても先生、いえ、恵介様に付いて参ります。」
「では、宿へ戻ろうか?」
「はい、恵介さま、いえ、貴方。」
小料理屋から宿へ戻る途中の道は、雪に覆われていた。小料理屋で借りた傘1本を二人で指し歩いた。 その間、堤は、父親に接近している女が如何に下品で淫乱な女か話していた。
「では、堤の父上は、堤にその女の事を「母上」と呼べとおっしゃるのか?」
「私の母上は・・・生き別れですが一人だけ・・・あんな下品な女を「母上」と呼ぶくらいなら・・・死んだ方がマシですわ!」
いつのまにか、堤の顔は涙で濡れていた。
「でも、もう関係ありませんわ。私は先生、いえ貴方の妻になるのですし、父にはこちらから絶縁状を叩き付けてやります。」
俺達は宿に戻り、別々に温泉に入った。そして、湯から上がり部屋に戻ると、二人の布団が並べて敷いてあり、横で堤が正座していた。
「堤、本当に良いのか。」
「はい、先生。私を先生の女にして下さい。」
布団に座り、俺は堤を抱き、堤の口に接吻した。そして、そのまま二人で布団に入った。当たり前の事だが、堤の舌の動きは拙く、いつも俺が抱いている向島の玄人女とは比べ物にならない。その後、堤は俺の股間に移動し、俺の逸物を咥え逞しくして呉れた。勿論、拙く玄人女とは比較にならないが、女学生も馬鹿にできない。
「では、堤、いくぞ。」
「はい、先生・・・・でも・・・やっぱり嫌、恐い・・・。」
この場に至って、そんな事を言われても困る・・・・。
「先生、やっぱり恐いわ、いえ、私は、父上に・・・。」
「何を今更・・・それに父上とお前は愛し合うことは無理だ!」
俺は抵抗する堤を押し倒した。堤は体育の成績も良く、身長も5尺4寸(約167cm)と大柄だが、身長6尺3寸(約191cm)で学生時代、柔道の猛者として慣らした俺に敵う訳もない。そして、無理やり挿入した。意外な事に処女膜を破ってしまった。俺にとって初経験だ。三回放出し、俺は起きて煙草を吸った。横では、堤が泣いていた。布団が赤く染まっている。
「堤、悪い事をしたな。まさか生娘だったとは。」
「先生、見栄を張ってしまったわ。私が悪いの・・・・。」
その後、俺達は又、布団に戻り、今度は穏やかに愛し合った・・・・・。
「先生、卒業したら・・・・私は先生の妻ですわね。でも・・・学校は・・・。」
「大丈夫だ。高等師範の恩師が札幌の私立学校の教師の職を紹介して呉れた。流石に、府立女学校の教師が卒業後直ぐの教え子を妻にできないからな。」
「まさか女学校? 嫌だわ。 先生、とってもハンサムだから・・・。」
「大丈夫だ。農学校の国史教師だから、女と言えば乳牛くらいだ。生徒は汗臭いガキばかりだ。」
「先生、衆道は?」
「勿論、女一筋、いや、るい一筋さ。」
「先生、嬉しい・・・。」
平成123年(旧西暦2111年)12月14日(月)早朝、俺、渡辺恵介(わたなべ・けいすけ、東京府立女神高等女学校教諭補、24歳)は自室で目を覚ました。それにしてもトンでもない夢をみてしまったものだ。矮化病患者の俺の身長は100cm、体重は10kgしかない。それに対し、健常者の渡辺るいの身長は400cm、体重は1トンはあるだろう。身長で4倍、体重で100倍の差がある。俺達、矮化病患者が、健常者様を押し倒して犯すことなど出来る訳も無い。俺は自分の精液で汚れた股間をティシュペーパーで清め起き上がった。
「昨日のこれで悪酔いした挙句、ヘンな夢を見てしまったな。」
俺は独り言を呟き、部屋(と言っても、1畳(850mm×1700mm)の畳の3方を高さ120cmのダンボール壁で囲い、入り口にカーテンを垂らしただけ)の隅にある特級聖酒の一合(180ミリリットル)瓶を見た。ブランドは「つつみ・るい」、瓶のシールには教え子、堤類の顔が刷り込んである。おまけに「つつみ・るい 女学生の一日」というDVDも付けて貰った。俺は昨晩、闇市で買った教え子のアルコール入り小水を飲みながら、教え子のレズセックスを観覧して自慰に耽っていたのだ。最近、休みの日は一日中ほぼそんなものだ。
「5時50分、診察予約のお時間10分前です。診療所に急ぎましょう! 5時50分、診察予約のお時間10分前です。診療所に急ぎましょう!」
部屋の情報端末が時刻を知らせて呉れた。ボタンを押して端末を止めた。俺は全裸のまま部屋を出て、小野田町3丁目集会場に向った。居住区内にはどうせ矮化病患者しかいないので、服を着る必要は無い。
「おはよう、兄ちゃん!」
「ああ、恵、おはよう。」
診療所の待合室で、俺は妹の恵(わたなべ・めぐみ、派遣社員、23歳)に出会った。待合室の正面には、この小野田町3丁目の住民全員の主治医、小野田夫妻の等身大4mの巨大な御真影が飾られている。旦那様は、小野田真様(おのだ・まこと、会社員、29歳)、優良様(おのだ・ゆら。主婦、29歳)のお二人だ。俺は、お二人のご真影に最敬礼し、妹の横に座った。
「兄ちゃん、昨日、私、お写真ではない本物の優良様のお姿を拝んだのよ。」
妹が俺に話しかけてきた。
「ああそうか、そう言えば、恵は健常者様のフィットネスクラブに派遣されているんだったな。優良様の姿を遠くから拝む機会があったんだな。良かったな。」
「それどころじゃないわ。私ね、優良様と他の健常者様、確か一条果穂様(いちじょう・かほ、ピアノ教師、28歳)という素晴らしく美しい方の試合の副審をお勤めしたのよ。その後、優良様にお声を掛けて戴いて・・・脚の指に接吻させて戴いたのよ! 果穂様からは聖唾を下賜して戴いたわ。」
俺は、高等師範学校を修了した時に、褒美として優良様の爪の垢を下賜して戴いた事はある。だが、まだ「生」の優良様の脚に触れた事は無い。それどころか「生」の優良様を拝んだ事はない。
「それは良かったな。俺は優良様の爪垢を煎じたお茶は呑んだことはあるが、まだ生の指を接吻させて貰った事は無いよ。」
妹の恵は、19歳で師範学校を卒業後、一旦、矮化病患者の小学校に奉職したが、「私は健常者様の小学校の先生になるんだ!」と無茶を言って退職した。師範学校卒業者は、三年の奉職義務があるので、その奉公義務が終わって直ぐ退職したのだ。 その後、健常者様の学校の教員の代採用試験にチャレンジしながら、フリーターをやっている。幸い、矮化病患者で師範学校修了(19歳で修了)というのは大変なエリート・・・大部分の矮化病患者は尋常小学校卒(12歳で卒業)、高等小学校卒(14歳で卒業)でも高学歴者だ・・・・なので、どうやら職にありつけているらしい。
「それはそうと、一条果穂様という方は俺も知っている。俺の教え子の堤るいの継母になるかもしれないお方だ。」
「そうなの? その堤るい様もお幸せね。あんなに美しくて優しそうな方が母上になるなんて。それにしても兄ちゃんも凄いね! 健常者様を呼び捨てに出来るなんて!」
「健常者様とはいえ、教え子は教え子だからな。文部省令で正式に定められているんだ。矮化病患者の教員は、健常者の児童、生徒に敬語を使わなくても良いのだよ。」
「私も早く健常者様の先生になるわ!」
そうこうする内に、俺達が診察を受ける順番がやってきた。電撃鞭を持った身長320cmの巨大な看護婦様・・・メイドロイド・・・が、俺達に湯を飲み、それから、浴場に入るよう指示した。
「兄ちゃん、私のコップ見て。ほら、捩じれた毛が浮いているわ。」
「きっと、優良様か真様の陰毛だ。縁起が良いな。きっと良い事があるぞ。」
診察室の飲用・浴用の湯は、健常者様のお使いになった下水だ。健常者様の小水、精液、愛液、汗、垢、その他が混入しているお湯は健康に良く、「浄水湯」と言われている。
「兄ちゃん、本当に良い湯だね。真様がお使いになった湯に入れて戴けるなんて私達、本当に幸運ね。」
「そうだ、全くだ。」
妹と俺は一緒に3分間、湯に入り、乾燥室で身体を乾かして、俺は「24号診察室・担当医師:小野田優良先生」、妹は「26号診察室・担当医師:小野田真先生」と書いてある診察室に入った。目の前に巨大な優良様がソファーに座っており、その股間にある逸物を俺と同じ矮化病患者が咥えた。健常者様の女性は、雌雄両性具有なのだ。俺は、跪き床に額を付けて優良様を拝んだ。そして、額を床に擦り付ける事6分、俺の順番がやって来た。看護婦(矮化病患者なので、厳密に言えば、助看護婦補)の指示に従い、優良様の逸物を舐め咥えた。最初小さかった逸物が次第に大きくなってきて遂には射精間際の脈動が始まった。
「恵介さんとかおっしゃいましたね。気持ち良いわ。我慢できないので口に出させて戴きます。全部、飲んで下さいね。」
俺の口の中が、優良様の「聖液」で満たされ、俺は優良様の優しい言葉を聞きながら飲み干した。健常者様の精液、つまり聖液は、俺達、矮化病患者必須の薬なのだ。
「忠誠指数82%、合格よ。それではお薬を出しますから、明日又、いらっしゃい。」
俺は、床に再度平伏して優良様に感謝した。 本当は、これは優良様本人ではない。優良様実物大の医療用アンドロイドだ。矮化病患者が逸物を3分間咥え舐めると、アンドロイド体内に保存されていた優良様本人の聖液を射精して呉れるのだ。何せ優良様を主治医としている矮化病患者は1万人以上いるのだから、優良様本人が直接診察できる訳がない。俺は、待合室に戻った。妹は先に戻っていたようだ。
「渡辺恵さん、渡辺恵介さん。」
看護婦・・・・身長320cmのメイドロイド・・・・に呼ばれて俺達はカウンターに行き、薬、聖水の半合瓶90ミリリットルを貰って診察料と薬代の自己負担分を支払った。先程の聖液は、優良様本人の精液だが、聖水は優良様ご本人の小水ではなく、沢山の健常者様の小水の混合液だ。純正の優良様の聖水だと横流しされてしまうからだろう。
「ありがとうございます。」「ありがとうございます。」
「お二人ともお大事に。」
医療用アンドロイドは、身長400cm、看護婦メイドロイドは、身長320cmと巨大で、絶大な権力を握っているのに、俺達、矮化病患者に優しい。有り難い事・・・・。
「忠誠指数58%! 不合格よ!」
「お許し下さい。先生!」
「看護婦! 連れて行きなさい!」
「はい、先生。」
恐ろしい顔をしたメイドロイドが、矮化病患者の首を掴んで歩いていった。
「気の毒に・・・商品取引所で競売されて食肉だな。」
「兄ちゃん、怖いね。」
俺達二人は俺の部屋に戻った。恵の部屋は隣だが、朝食は二人で一緒に食べる事にしている。
「それにしても、健常者様って凄いのね。持ち帰るお薬はブレンドだけれど、優良様純正の瓶、特急聖水は、闇値で3625円だそうよ。 原料はオシッコよね。」
「全くだな。凄いものだ。それはそうと、恵、顔色が悪いぞ。いや、震えていないか?ちゃんと薬を飲んでいるのか?」
「ううん、兄ちゃん、最近、割の良い仕事が無かったのと、代用教員採用試験の模擬テスト教材を買ったから、クレジットが赤算(マイナス)になっていてね。診療所で貰う分しか聖水は飲んでいないよ。禁断症状が出ているみたい。」
診療所で貰う薬は、一日一瓶、90ミリリットルと決まっている。これは健常者様の小水の0.1%溶液だから、水増し分を除けば一日0.09ミリリットルだ。通常、矮化病患者が最低限必要とする聖水の量は、0.2ミリリットル(濃度100%換算)だから、診療所で貰う分だけでは半分弱しか賄えない。残りの半分を賄う為には、闇市で聖水を買うしかない。
「それは大変だ。安物だが、これを持って行け。」
「兄ちゃん、ありがとう。危うく強盗をやる所だったよ。」
俺は、闇値で1瓶1000円程の二級聖水を1ダース程、妹に渡した。合わせて1万円(旧円)以上、大変な出費だが、可愛いい妹の命には代えられない。それ以上に自分の身も危ない。妹が万が一、禁断症状に追い詰められて錯乱し強盗でもやれば・・・妹の親族、相続権者は俺だけだから、俺は莫大な借金を相続し、破産して商品取引所で食肉として売られる事になるだろう。
「兄ちゃん、では、仕事に行くよ。」
「頑張れな。」
「うん、兄ちゃんも頑張ってね。」
妹は聖水を飲むと出勤していった。