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 美しい、あまりに美しい少女が微笑んでいた。
 亜麻色の髪はほろほろと、白い頬は朱を差して、現実離れした美少女の顔。
 慈愛の表情は絵画のごとく、けれど、たしかにそこにいる、その感覚だけが生々しい。

 それが、霞の向こう、空いっぱいに広がっていた。

「女神さま!」
 街の一人が天の彼女に呼びかける。
 ホログラムのように半天を占めるその美貌は、そっと、それに応え笑みを返した。



 いつも街を見つめるその少女は、街の守護神として慕われていた。
 人間のはるか数千倍、いや、それ以上にして、その身は崇高なまでに美しい。年の頃およそ17、8に見えるその少女は、されど女神、天を仰げば当たり前のようにそこにいてくれる。ニコニコと笑い、はるか数百メートルもの高みから民草を見守る姿は女神そのもの。麓から見上げた巨山のような存在感は、家の中にいても呼吸さえ届くほどだった。
「ふふっ、今日も皆さんお元気ですね♪」
 軽やかな声が、広大な街に触れ、染み渡る。まるで地から湧き出すような優しい声が、食器を鳴らし赤子を泣き止ませ、胸の内に深く愛着を沸き起こさせた。
 歓声をもって、人々が地上から天に応える。そんなもの、山頂の山小屋に声援を送るようなもの。だのに彼女の耳に、しっかりそれは届くのだ。ニコリと笑み返されれば、どこからともなく感激の声が湧き上がる。身綺麗なシャツに長い髪、街人と似た格好の少女は、それでも彼らの守護神だった。

「私が守ってあげますね? 外は怖いものが沢山います。本当はあなた達だって食べられちゃってたんですよ? ふふっ、可愛いあなた達、食べさせたりなんて絶対しません♪」
 そう言っては彼らに祝福を下すのだった。かざした手から降り注ぐ、濃厚な生命力。それが彼らを癒し、心を満たし、格別の寵愛をその身に注ぐ。
「どうですか? お腹いっぱいになりました?」
 そう口にしながら、無意識に女神は髪をかきた。その指の間、細い細い髪が煌めき、はらりと落ちる。
 クモの糸のように空を舞い、緩やかに落ち、街へ身を横たえれば。
 鈍い音と共に、家屋を粉砕した。
 悲鳴が上がる。叩き割られた屋根から瓦礫が降り注ぐ。高さ数百メートルから落下したそれは、太さ40センチ重量1000キロを優に超える巨大なロープ。高速落下する金属ポール同然のそれは、二、三軒破壊するには充分だった。
「? どうしたんですか?」
 当の女神は、へたり込む人々を見下ろし小首をかしげるだけ。
 塵のような人間は声も出ず、曖昧に笑う他ない。雲のかなた、霞のかなた、その美貌を彩るのは、見分けられないほど無数に流れる美しい髪の毛だ。その一本、たった一本が目の前に現れれただけでこの威容。1000メートル超えの髪は艶を放って鎮座する。何軒もの屋根にのしかかり悲鳴をあげ、ずるりと落ちれば土埃を上げ地を穿った。
 これが、数千倍ものスケールの差。
 彼らは決して触れ合えない。今とて女神の力がなければ、彼らは吐息で押しつぶされ、音圧で吹き飛ばされ、もはや何も残ってはいないだろう。況して触れでもすれば、肌に張り付き帰っては来れず、鼓動だけで骨折してしまうかもしれなかった。
 そんな超絶的な存在に愛されている。
 考えられないような繊細な手で愛されて、暖められる。
 彼らは幸せだった。
 それは女神も同じはずだ。
 間違いなく。


 しかし数日後。
 笑みに差した影に、人々は気づく。

「どうなされましたか……?」
 どことなく気ぜわしげな顔を見れば、誰であれたまらず叫んだろう。その声に、ただ切なげに少女は報いるだけだった。
「あなたたちは、私が護ってあげますから、ね?」
 そして優しく手をかざし、例のごとく癒しを与えたのだった。やつれた表情を浮かべながら。

 それが数日続いた。


 そして、終わりは突然のこと。

 人々は女神の悲痛な叫びで飛び起きた。
 見上げても空に彼女はいない。ただ、空の向こう、どこか遠くからその悲鳴が届いてくるのだ。
「やめて、入らないで! だめ、ダメったら!」
 つんざく声にあらゆる窓が悲鳴をあげ、次々と弾けては雨を降らした。なおも響き耳を射る悲鳴に、頭上から降り注ぐガラス片、もはや人々は身を丸めその場にうずくまるほかない。

 しかし動揺は、それだけに留まらなかった。
「貴女のために言ってるの! 早く何か食べなさい。じゃないと貴女、本当に追い出されるわよ!?」
 女神さまとは違う少女の声。くぐもった声は、まるで至高天の声が恒星天を突き抜けてきたかに思えた。
「とにかくマナを摂りなさい! 魔術師が魔法を使えなくてどうするのよ!」
「開けなさいよリタ! 貴女、小人を隠してるの知ってるんだから!」
そこに連なる別種の声。リタ? 女神の名を初めて告げた声が、果たして誰のものなのか、人間にわかるはずもない。
「いやよいや! ダメ、私の部屋に、入らないで……!!」
 ドアを叩く音に塞ぐ音、世界をこじ開ける神話のような事態に、人々はただ途方にくれるほかない。部屋? 理解が追いつかない。ただ女神は、なんとかドアを守っているらしい。
 しかし、弱った彼女に守り通す力はなかった。
「鍵、開けるわよ? ……ふん、弱ってる貴女じゃ魔法を防ぐこともできないみたいね?」
 カチャンという金属音とともに、近づいてくる無数の足音。続くリタの金切り声。神々の工房に塔が一棟崩れ落ち、地響きによりいくつかの壁がそれを追った。

 しかし、狂乱はそれに終わらなかった。

 女神がいるべき空、それが覆いのごとく剥ぎ取られると、そこにズイっと別の少女が現れたのだ。
「……ふふっ、やっぱりいたじゃない♪」
 バカにした、生意気少女のような笑い顔。その背後には、少女の一室のような景色が広がっていた。しかし、それも皆女神サイズ。そして女神大の少女が、民草を一瞥に見下ろしていた。
 そしてニマニマと笑むと、まるでアリの巣を覗くような無遠慮な眼差しで、人間どもを観察したのだ。
「あはっ♪ 粒人間がびっしり♪ こーんなにたくさん、どうやって飼育小屋から持ち出したのかしら? まさか、殖やしたの?」
 長い睫毛が大気を乱す。少女の熱が振り落ちる。そしてフッと鼻で笑えば、その惨禍は天変地異そのものだ。鉄塔がへしゃげ家屋が地に叩きつけられる。吹き荒れる暴風は辻々をめぐり人々を壁に叩きつけた。大切に護られた街、そこに解き放たれた荒ぶる巨人は、しかし、制服に身を包んだ少女に過ぎない。
「やめて! いや、逃げて、逃げてみんな!! じゃないと私、……いや、いやぁ!」
「"みんな"、だって♪ みてよ、みんな。リタったら、こんなの隠してたのよ?」
「これ? なに、このでっかいテーブル……。勉強机にしては大きすぎるわね、って、……わっ!? マナ用の粒人間じゃん。すっごい、何匹いるの?! 机の上にあるけど、魔法で隠してたのね。……これ、食べちゃっていいの?」
「ふふっ、マナ用の小人が街作ってるようね。リタったら、こっそり飼ってたみたいよ? ペットのつもりかしら、変な子♪」
 2人目の少女が現れた時、恐慌は頂点を打ち限界を超えた。いや、2人ではない。周囲をぐるりと巡る神々は、数えて5人はいるか、それも皆女学生の形をとって現れたのだ。

 そして一人の腕に、羽交い締めにされた女神の姿を見たとき。
 人々は、女神が単なる魔女の生徒に過ぎないと気づいたのだ。

「ぼ、僕たち、餌だったの……!? 机の上で暮らしてた、餌!?」
「女神さま、答えて、答えてください!」
 うろたえる小人らを見て、巨人たちは嗤った。マナ用に栽培された粒人間は、自分たちがリタのテーブルの上で暮らしていたとは知らずにいたのだ。
 騙され、女神と崇拝し、しかし本当は捕食者たる魔女見習い。そんな滑稽な関係を、笑わない方が難しい。

「食べるのは後ね。まずはリタにあげないと……。情が移って食べてないみたい。……でも、ちょっと味見♪」
 クスリと笑った生意気娘が、ボタンを押すように指を街へ近づけた。小さな指さえ、直径100メートル級の小天体。それが四、五区画まるごと絡め取ったと見るや、チョコでも舐めるように口へと運んでしまう。指先という丘、指紋の壁に小人が並び家屋が挟まる。しっとりとした湿気に貼り付けられたまま、かれらの向かう先は艶かしい少女の口だ。
 阿鼻叫喚の指先で、身を動かし次々と落ちていく人や物。しかし逃げねば、これからこの巨大娘に喰われ、消化され、マナとして永遠にその肉体に埋め込まれることになる。魔力となり、少女の体内に取り込まれる日々。来る日も来る日もその中に溶け込み、力として使われては儚く消えていくのだ。そんな魔力抽出炉が、まさに、目前へ迫っていた。
 視界を埋める瑞々しい唇。それが不意に甘酸っぱい吐息を漏らし、上下に大きく開いたと思えば。

「あーむっ……!」
 パクリ、と、自身の指ごと咥えてしまう。
 逃げることなどできなかった。
 指先は高さ数キロ。無限の死よりも、目前の高度に足がすくむのだ。粒人間は、あどけない少女にまとめて舐め取られるのを待つことしかできない。

「やだ、食べないで、食べないで!!」
「ママ助けてぇっ!!」
 無数の絶叫を迎える、エロティックな薄ピンクの門。その中からいきなりグロテスクなベロ肉が現れたと思うと、あまりにあっけなく全てを絡め取った。
 指紋のそこまで入り込む絨毛に、人々は食べカスのごとく張り付いていく。唾液の甘い津波に襲われて、すぐに魔女娘の体液へと沈み込んでしまうのだ。
 口の外にいるのは、パラパラと肉厚の唇にこぼれ蠢く、数百の死に損ない達。彼らは懸命に唇の上を這っていた。なんとか逃れようとしていたのだ。
 が、上部から落下する桃色の肉には気づかない。そのままムニムニと少女が唇を重ね合わせ、舐め上げれば、もう、そこには何も残らないのだ。

 そして、コクリと喉を鳴らす。

 より集められた数千の小人達は、舌の上、隆起したベロ肉を流れ落ちる。そのまま喉の縦穴へと注がれれば、尾を引く悲鳴ごと一飲みに呑み下されてしまったのだ。

「ふうっ……、ふふっ、マナがたっぷりでおいしいっ♡ これなら、飢え切ったリタも大満足ね♪」
「じゃ、始めちゃいましょうか」
「ベッドに寝かせて……」
「脱がせちゃう♪」
「な、なによ、やめて、触らないで! ダメ、服が、いや、やああっ!?」
 一斉にリタに群がった少女らは、テーブルの隣の机へと、リタを組み伏せてしまう。そして、箱庭の小人達の前、女神をあられもない姿に変えてしまったのだ。
 女神と仰がれていた女性が、今では乳房から陰毛、恥部までをも晒し寝かされている。その両手足、肩は無数の手で固定されていた。恥ずかしくても顔さえ覆えず、守るべき街に股間を見せつけ寝かされていたのだ。
 小人たちにとっては、突如目前に女陰が現れたようなもの。日常の風景に、雲をも超えるM字開脚がそびえては、震える恥丘、艶かしい臀部に太もも、白い肌、たっぷりとした乳房の高峰の向こうで、涙目になった美貌が霞み、かすかにこちらを覗いていた。
「みんな、見ないで、いやよこんな、いや、いやぁ……!」
「ふふっ、なら逃げればいいじゃない。魔女たるもの、簡単よね?」
 抵抗しようにも、体格の差は歴然、人数差には抗えず、魔力の違いは絶対的だった。小人らをペットとして飼い、ろくなマナの摂取もしていない。そんなリタは、彼女らにとって無防備以外の何者でもなかった。
「ほら、こんなに弱ってるじゃない。このままじゃ落第、いいえ、放校ね。魔女見習いが、マナを蓄えないでどうするのよ」
「なのに、お腹はぐうぐう鳴ってて正直者♪ 魔女の体が、ご馳走を前に我慢できるわけないわ」
「だから、体にたっぷり小人の味、教え込んであげないとね♪」
「小人中毒の女神様♪」
 クスクス少女達は笑う。リタは怯える。哀れな小人たちは、女神に助けを求めた。しかし彼女とて、強力な娘たちを前には赤子同然なのだ。

 そんな無力な二者を肴に、狂宴が始められる。

「やめて、その子達に触らないで……!」
「あら、つれないのね。なら、自分が触るといいわ♪」
 小人たちを一掴み掬い上げると、学友はリタの乳房の上にそれをふりかける。
「なっ!? やだ、恥ずかしい……! やめてったら!」
「あははっ♪ そんなに叫んだら、声で小人死んじゃうわよ?」
 乳房と谷間いっぱいに振りかけられた小人たちは、灼熱の少女の肌に茹だり、早まる鼓動に撃たれ、ただひたすら泣き叫んでいた。代謝の良い少女の、馥郁とした香り、そして恥ずかしさに染み出す芳しい汗。大玉のような汗に追い回され、乳首の上では震える乳房に翻弄され、もはやそれが女神だということすら彼らには認識できない。
 ただひたすら女神に助けを求めた。すべすべとした肌を叩き、救いを乞うた。しかし無情に、彼らは乳房から振り落とされて柔肌に落下死し、或いは汗に潰され溺死してしまう。
 巨大だというだけで、その肉体は凶器そのものなのだ。何もしなくても、リタの肉体は彼らを茹で上げてしまうだろう。
その悲痛な声は、ことごとく女神の声に届いてしまう。いかに自分の乳首が巨大で高峰であるか、その肌がどれほど熱く、汗がどれほど恐ろしいか。そして尚一層、それが彼女を汗ばませた。

 しかし、宴は始まってすらいない。
「さ、まずは一番楽しいことから始めましょ?」
「な、何をするつもり?」
「こうするの♪」
 スプーンを見せ、少女がいたずらっぽく舌を出す。状況を読めないリタを前に、余裕たっぷりにその一部始終をみせつけるつもりだ。
「ほら、収穫の時間よ。たっぷり味わうことね♪」
 街へ向かい、少女はスプーンを中に差し伸べる。そのまま一掬いしては、銀の盆地の上、およそ数千の粒人をかき集めたのだ。
 そしてリタの元へ近づき、その秘部に指を当てた。
 次いで、大きく大陰唇を左右に広げると…。
「ふふっ♪ たーっぷりマナの詰まったエサ人間、リタのお股に注いであげる♪」
 にちゃぁ……、と、糸引く洞窟をこじ開けたのだ。
 すでに小人のマナを感じて、魔女の獰猛な体はよだれを垂らしていた。そして、今か今かと目前のエサを見つめていたのだ。

 自身の秘部、その前のペットたち、それらを目にリタは一気に青ざめた。
「や、やめて、入れないで!! 入れたら小人さんが、つ、潰れちゃう……!!」
「いいじゃない。そのための小人でしょ?」
 ニヤつく娘が、ゆっくりスプーンを近づけていく。もがくリタは取り押さえられたまま。嫌だ嫌だと叫んで涙ぐみ、悲痛な声で小人を助けんとする。
 しかし、その胸の谷間、揺れ動く巨乳が容赦なく小人を潰したことには気づかないのだ。
 リタのバストでは、無数の粒人間に100メートル級の雌肉が襲いかかっていた。あれほど慈悲深く見えた乳房も、今じゃまるで巨獣と変わらない。だのに彼らが助けを求める女神は、彼らには気にも留めず己の股間を見て涙ぐむばかり。そして次の瞬間、泣き叫んで救いを求める数百人もの食糧の上に、女神自身の乳肉が墜落した。

 そんな悲劇を目の当たりにし、スプーンの上はどうしようもないパニックにみまわれていた。
 周囲は女巨神の山脈。美少女達が雲をも超える高みでニマついて、虫ケラどもをせせら笑う。頼みの綱の女神さまも、もはや彼女らと同じ雲上の人。眼前に1000メートル級のM字開脚を晒し、矮小な粒を待ち構えるのだ。太ももの間に控える洞窟も、クパァっと広げられて生々しい膣肉をさらけ出す。美しい地割れは、入れば瞬く間に彼らを貪るだろう。その瞬間を、後はただ待つことしかできなかった。
「イヤよイヤっ! 逃げてみんな! 私、あなた達を食べたくない! お股なんかに入れて、た、食べたくなんかない!!」
「ふふっ、嘘つき♪ 見てみなさいな、貴女の体は欲しがってるみたいよ? 魔力不足で空腹だもの、当然ね。子宮口までねじ込まれたら、どれほどの快感かしら? たーっぷり育った魔力はきっと美味しいはず。お股はもうよだれだって垂らしてる……。所詮家畜は家畜なのよ」
「そんな……! 嘘よ、私、こんな、違うの、違う……」
「エッチな女神さま♪ お股の奥の奥まで、粒々にしーっかり見られてるわよ? ふふ、ものすごい光景でしょうね。優しかったはずの女神さまが、今じゃエッチな腹ペコ巨人♪ 淫らな香りも漂って、こんな姿を見せつけられちゃってる。これからこれは、おまんこに貼り付けられて、クリに乗せられて、中じゃひだが舐めまわしたり潰したり♪ そしてもぐもぐ吸収しちゃうんだわ♪ 助けて助けてって言っても女神さまは知らんぷり。気持ち良さですっかり忘れちゃってでっかい膣肉で食べられる。きっと最高のお食事ね♪」
「やめて、近づけないで! やだ、恥ずかしい、いや、いやぁあああ!!」

 衆人環視の中、リタの膣は小人を求めた。陰核は膨らみ膣肉は蠢く。スプーンの上から見える、ど迫力のパノラマまんこ。震える太ももの奥へと運ばれ、むんわりとした香りが、熱が、湯気が、思考を蝕んだ時……!
「ダメよ、いや、や、いやぁああああ!!!」
 サラサラと、粒が膣へとまぶされた。
 自分の肉坑道に、何百もの友人が消えていくのを見て絶叫するリタ。恐怖と絶望で宙を掻いては、吸い込まれるように性器の中へ消えていくのだ。そして膣肉にへばりついては、蠢く淫肉に揉みくちゃにされ、粘膜へべったり貼り付けられる。
 少女の小さな小さな膣の中は地獄そのもの。そこへ次のスプーンがやってきては、どんどん女神の中に粒人間をねじ込んでいく。
 股間の中を蠢く無数の感触が、生々しくリタを捕らえた。それぞれが自分の膣を恐れて絶叫し、ただひたすら女神に慈悲を乞うていた。そこが女神の膣内とも知らずに。
「やめて、やだ、やだやだやだ!! 私のナカに小人が、んッ、たくさん入って、動いてる……! 動かないで! じゃないと私、止まらなく、なっちゃ、うっ!」
 微細な拷問に、少女の腰が浮き上がる。この感触ひとつひとつが、大切な宝物の命なのだ。感じちゃいけない。吐息だけで押しつぶされる脆い彼らだ。少しでも感じれば、自分の卑猥な肉は彼らを練り潰す。愛液はまとめて彼らを取り込み沈めてしまう。全ては自分にかかっているのだ。何千もの愛する友人を、たかが性感ひとつで虐殺してしまう……!

 しかし、それは無理な相談だった。
 ぐねぐねとヒクついて淫肉は小人に抱きつき潰した。愛液はとめどなくあふれ出し小人を鎮める。陰核の上では小人が隆起する肉の山から滑落死し、陰唇では、子供がただただ泣いて膣肉へと落下していった。
 抗えど、彼女にとって小人は媚薬も同然。催淫物質でしかなく、栄養素のひとつに過ぎなかった。
 そんな特上の刺激が、直接膣に触れているのだ。
「……きゃははっ! リタのおまんこは大喜びね! すっごく濡れて、どんどんあそこから溢れ出してる。小人と一緒にね♪ 流されてお尻の谷間に吸い込まれていってる♪ でーっかいリタのお尻に張り付いて、キュって潰されたり、アナルのシワに引っかかったり♪ どう? そこはあんたらの女神様のおまんこにアナル。ヒクヒクしてるグロテスクな化け物が女神様♪ 千倍もあるおまんこじゃ、おマメだってあんたらが百人いても隠せないのよ? それがあんたをもぐもぐ♪ リタのおまんこも喜んでるわ♪」
「やめて、ッ、ひどいこと、っ言わないで!」
「あらあら、一番ひどいことしてるの、誰かしら?」
「きゃああっ!?」
 ぬちょっと、指を二本リタの膣にねじ込んだ。そのままかき回せば、女神の秘めた壺は食虫植物と化す。締め付けよく少女の指に食らいつき、巨人の肉体の間で小人らを圧搾するのだ。もはや遠慮なくリタの膣は友人らを貪った。

「ふふっ、どんなに愛したって所詮エサはエサ、貴女も小人を美味しく食べちゃう魔女なんだわ♪ ほら、すっごく嬉しそうに小人をもぐもぐ♪ 見てごらんなさいな」
 少し指を引き抜けば、ベトベトの指は小人まみれで照っていた。潰れたものに死にかけのもの、蠢いているのは、なお懸命に女神の助けを求める死に損ないだ。しかしその下、淫猥に蠢く女の口は女神自身の膣。おあずけを食らっては不満げに、お代わりを求め蠢いている。
「えいっ♪」
「やぁあっ!!」
 再び無慈悲に指をねじ込まれ、押し出される悲鳴と嬌声、そのさなか友人らはミンチにされてしまうのだ。
「いや、もういや……助けて、誰か助けてよ!」
「あはっ♪ ですってよ小虫ども? だーれもあんたなんか助けてくれないの。"女神さま"はオヤツに夢中、存分に食べられるといいわ♡」
 手のひらいっぱいの粒人間が、新たにリタの恥部に供される。女神まんこに塗りたくられれば、陰毛に絡め取られフェロモンのサウナ、大陰唇は巨大なキスで彼らを潰し、震える太ももさえむっちり彼らを呑み尽くす。
 ヒクつく恥丘の上、小人たちは女神に正気を乞うて地面を叩く。その刺激でビクンと震えるメスの口は、彼らを愛液でナカに流し込むのだ。
 もうリタに、構う余裕など微塵もない。押し寄せる快感をこらえてはこらえきれず、よだれを流して喘ぎ狂う。拘束されたまま、その腰は跳ねて小人を撒き散らし、何度も何度もお代わりを求めよがり続けた。無論やらない道理はない。次々に追加される小人でもうメスまんこは粒まみれ、その一点一点が大事な友人であることなど、当の女神は忘れてしまった。
 陰毛と格闘する小人どもは、学友の巨大な手で練り込められた。そんな血も亡骸も、巨体にとっては無いも同然。汗で流され汗に溶かされ、マナごと取り込まれなんの痕跡も残さない。恥丘と太ももの間でプチプチと、陰毛とてのひらでグリグリと、そして恥部は小人で満杯となり、グチャリと友を握りつぶす。

 ペットであれ友であれ、巨体は粒人間を食い尽くした。どんなに抗ったって事実は事実。めちゃくちゃに小人を潰す喜びで、少女の媚体はビクビク震えた。子宮口は熱烈なキスで小人を潰し、メス肉は遠慮ない抱擁で友を潰した。
 いや、潰された方がマシだったかもしれない。
 彼女の中に取り込まれれば、もはや生きたままマナを生む微生物として少女の中で生きることになるのだから。
 リタの子宮に入り込めば、彼らは寄生虫となって未来永劫マナを生み出すだけ。子宮の壁を叩き、胃壁を叩き、出してくれと頼んでも出してはもらえない。慕った女神の中、女神の声に震え、女神の動きに弄されて、死ねさえ出来ず搾り取られる。そして用済みとなれば消化され、まとめて排泄されてしまうのだ。
 口の中、胃の中膣の中、小人らは女神の体内へ送り込まれる。あるものはマナとして消化され、あるものは寄生虫として閉じ込められる。

 それが、数千匹、数万匹。
 小人を平らげ、徐々にリタの体は回復していく。しかし、まだだ。まだ足りない。

 あるだけ全て取り込んでしまうも、なお少女の体は疼いてやまない。
 それに応え、学友は膣に大量の小人をねじ込んだ。
 加えて絆創膏で蓋をすれば、強烈なバイブ、卑猥な拷問部屋の出来上がり。ミチミチに詰められた小人が、泣き叫びながらリタの名を呼ぶ。メッシュの蓋を叩き、せり上がってくる愛液に足を取られ、蠢動するメス肉に囲まれた小人たち。その各々が、まさに女神のナカで女神を求め、懸命に粘膜を叩くのだ。
 それが彼ら自身の首を絞める。
「あぅ、や、はっ、はっ、ぅ〜〜ッ!!」
 有るか無きかの感触が、数千ものバイブとなって性感帯をいじくりまわす。それは絶望的な生命の叫び、だのに、もはやリタには性感にしか思えない。体は残酷に小人を求める。小人を貪る。次々と自身の雌肉で友人が潰れていくのがわかるのだ。その度痴炎はリタの中を駆け巡る。魂が自身の膣襞に染み入り、泣き叫びながら吸収されていく。そのまま貪欲に体は魂を喰らい、嚙み潰し、恐怖や絶望さえ肴にして、自身の地肉に変えてしまった。

 虐殺に、鏖殺に、体は熱く火照り出す。煮えたつように、疼きは陰部を駆け巡る。しかし、一瞬でも快感に気を緩めてしまえば、自分の膣は一気に友人らを粉砕するだろう。あとは好むと好まざるとにかかわらず、無数の魂を体内に閉じ込め、吸収し、永久の陵辱にかけ続けるのだ。
 リタは涙を流して疼きをこらえた。リタでなければとっくに達していただろう快感のるつぼ。どんどん絆創膏のはじから愛液は溢れ出る。女神の体にとって、人間など単なるエサでしかなかったのだ。

 涙目で喘ぎを押し殺すリタ。そんな顔を、一人の少女が撫でてやる。
「ふふっ♪ そんなに声を殺して、可愛いんだから♡ じゃあ、私が代わりに塞いであげる♪」
 ペロリと舌を湿らせて、不穏に少女が笑みを漏らした。
 そして街に屈み込めば、美しく瑞々しい唇の合間、隠していた凶暴な怪物を街へと解き放ったのだ。
「んっ……♪」
 千倍少女が、ねっとり舌を押し付ける。広大な公園さえいくつも乗せられるベロ肉が、うねる粘膜を街に抱きついたのだ。それがどれほどの破壊と蹂躙をもたらすか。考えるまでもなかった。
 ドアップで広がる美少女の顔から、ペロリと出された綺麗な舌先。それが下品なほどに大きく突き出されると、上空でその全貌を見せつけ、空から舞い降りる。走ったところで意味などない。みるみる膨らむ舌の陰からは誰も逃げられない。ムッと蒸し暑くなったと思えば、トロトロの舌先が一地区を押しつぶし、無数の舌乳頭が一つ一つ家屋を粉砕する。
 それは、見れば見るほど無力感の沸く光景。ぬらぬらとエロティックな舌先は、たおやかな女の背のように谷間を見せくびれを見せ、次の瞬間にはグロテスクな質量で街を破壊し尽くすのだ。上空にはガバッと開いた少女の口。はぁ、と悩ましい吐息が気流で小人を押しつぶし、舌粘膜がそこにのしかかる。
 そしてしっかり舌に絡めとれば、れろりと、大きく舐め上げた。
 初撃を免れた小人を無慈悲に舐め取る。舌の後には、ベロ型の大きなクレーター。それがどんどん街を飲み尽くすのだ。
 100メートル超の肉が壁となって押し寄せる。次々に人が車が家屋が舌乳頭に挟まり、舌苔にされて少女の舌先に絡め取られていった。彼方にあったと思えば刹那目前に肉絨毯。粘液の海に足を取られたところを、圧倒的肉塊に襲われる。そして無数の瓦礫や人や物とともに、たった一人の娘の舌に乗せられるのだ。これほどの屈辱はなかった。

「さ、リタ、お上がりなさい♪」
 舌をしっかりリタに見せつけ、娘が残酷に言い放つ。舌先には大事な大事な人間たち。無数の瞳が女神に救いを求める。唾液と格闘し、今にも垂れ落ちそうな歯垢のごとき小人たち。しかし、か弱い娘一人じゃ、どうすることも出来やない。
「ふふっ♪ ん〜っ♡」
「むぐっ!?」
 舌に街を乗せた娘が、そのままリタに唇を重ねる。二人の唇に挟まれる小人。次の瞬間には肉厚な柔らかさに潰される。びっしりシワに張り付く粒に、巨大なぷっくり唇が落下するのだ。そしてムニッと広がったところを、小人まみれの舌先がこじ開ける。
「む、ぅ、む゛〜〜っ!!」
 急なキスに抵抗するリタ。非力な唇はこじ開けられ、ねじ込まれる舌をなんとか舌で押し返そうとする。
 しかし抵抗すれば抵抗するだけ、美少女の舌は絡み合って小人を押しつぶすのだ。
 薄暗く甘酸っぱい女神の口内、そこに蠢くのはあまりにグロテスクな赤い触手。そして嫌がるようにピンと伸ばされれば、舌は淫靡な肉絨毯を小人らに押し付ける。
 絡み合う舌と舌。巨大な少女のディープキスに巻き込まれ、特大の粘膜にねじ込まれ、次々に潰れる小人たち。二人は街を揉みくちゃにした。お互いの舌は互いを小人でまみれさせた。小人が泣いて舌にあるすがれば、無慈悲にもう一つの舌へと練りつけるのだ。荒い吐息が吹きすさび、狂いそうなほどエロティックな水音、少女の喘ぎ。そんなベロの山にひり潰されて、粒人は女神自身に殺されていった。

「ん〜〜……♪」
 リタの唇に吸い付き、口いっぱいに小人を練りつける。二人の口は小人でまみれ、トロトロと漏れ出す甘い蜜はもう、ぐちょぐちょに街を溶かし合わした。唾液が唇の端からもれ出せば、寄せ合う千倍巨女の唇に小人は潰され、逃げ場のない口内では、丘のような舌の巨獣がまぐわい、巨体で小人を踏みにじる。

 唾液を注がれ、小人を頬張り、リタの口はもう満杯だった。
 そして、生理的反射が小人を襲う。
「んくっ……!」
 愛する小人を入れたまま。
 コクリ、と、喉を鳴らしたのだ。

 嚥下反射により、洞穴に吸い込まれる小人たち。隆起した舌肉はウォータースライダーとなり、舌垢と化した小人たちを押し流す。一瞬喉肉にせき止められれば、後はグネグネと消化管の肉迷路。無数の悲鳴が、細い少女の喉を通りすぎる。何十メートルもある縦穴は、蠕動して小人を奥へ奥へと誘い込み、もはや絶対に帰ることはない。底なしの少女の体内へ、粉薬のように飲み込まれるのだ。
 それが、リタにはわかってしまう。
 口から喉へとかき集められ、するりと喉の真ん中を通りすぎる友人たち。どんどん自分の奥へと進み、同化していく。自分がどれほど恐ろしく見えているか、自分の内側はどれほどグロテスクに見えているか、考えたくもない。
 しかし、自分の体は情け容赦なく友人を取り込む。嫌でも嫌でも喉を鳴らして小人を飲み込み、食道から自分の体内へとしまい込む。等身大の学友に取り押さえられ、自分の中に消えていく無数の友人たち。それが爆ぜて自分の中に染み入るのを、止めることは出来なかった。

「や、やだ、いやあっ!! こんな、ごめん、ごめんなさいっ、私、みんなのこと、食べた、食べちゃったぁ……!!」
 口を小人まみれにして嗚咽を漏らすリタ。取り押さえる娘たちはそれを笑う。愛しい玩具をお腹いっぱい平らげて、皮肉にもその魔力はどこまでも高まっていく。体は残酷に反応し、もっともっとと欲しがった。小人喰いの快に堕ちる巨神の体。疼きに膣が蠢き、今なお小人を潰す。膨らむ乳首は興奮の印。確実に、確実に巨人へと堕ちているのだ。

 もう、リタは巨人の仲間だった。
 守護神は消えた。
 無防備な街を、元女神の体が食い尽くす。

 ある少女は手で乱雑に数十地区を掴み上げると、リタの体にそれを塗りたくった。そして体を重ねれば、巨体同士のプレスで一気に小人は摂取される。シャツのバストに生バスト、その間にギチギチと押し込まれ、リタが喘げばまとめて潰れてしまう。
 乳首に練り込まれた人間は乳管の中にめり込んで、そのままつるりと滑り落ちれば戻れはしない。ヌルヌルとミルクに濡れたチューブを通り、広大なリタの乳腺に水しぶきをあげ落下した。
 ボチャボチャとミルクタンクに囚われた小人が各洞窟に四、五人ずつ、無数の手で乳腺の壁に取り付き出してくれと叫ぶ。しかし無駄だ。彼らは一生少女の乳房の中、棲みつく微生物としてミルクの脂肪に揉まれ暮らしていく。自慰の際は10万トンの乳肉とともに揉みしだかれ、絞り尽くされればあとは捨てられるだけ。魔女見習いのマナの足しにされるのだ。

「あはっ♪ リタったら善がって街ぐちゃぐちゃにしてる♪」
「そろそろイくかしら?」
「じゃ、思いっきりぶちまけちゃおっか♡」
 クスクス話し合う巨女たち。ニマつきながらリタの痴態を視姦して、絶頂が近いことを囃しあう。そしてリタの体を持ち上げると、街の上へ放り投げ……!
「「自分の体で潰しちゃえ♡」」
 街に広がる、少女型の巨大な影。
 指先一つに、千人は乗る巨大な影。
 くびれた腰に広がる豊臀、それらがテーブルいっぱいに広がる。小人の上空を埋める女神の裸体、真っ白な背。
 それがみるみる迫り膨らみ出したと思えば。
「!? や、やめてぇえええ!!」
 真っ白な巨尻は月のごとき、まさしく月のごとき大質量、その全体重でもって愛する友たちを粉砕する。びっしり広がる豆粒のような家屋、その一つ一つに何人も人間が詰まっているのだ。そこに巨大女神の体が、無造作に投げ出されてしまった。
 
 巨体の繰り出す衝撃波は、地を波打たせ街全体へと広がった。
 いち早く、街をねじり潰す丸々とした臀。それが柔らかさを発揮し推し広がると、衝撃にブルリと重く震えた。跳ねる巨尻で撃たれた地に、続いて太ももが、背が、豊かな髪が叩きつけられる。かつて髪一本で街を粉砕した巨大女神だ。その全身を叩きつけられ、全家屋は吹き飛んだ。
「っ〜〜〜〜!!」
 プチプチと魂を下敷く感触が、痴体全てを駆け巡る。すでに出来上がった体に、その刺激はあまりに過大だ。
 キュウゥッと窄まる秘部とともに、切なく素足は街を掻き上げた。美しい少女の足指が、地を穿ち五本の谷を掘り上げる。同時に身をくねらせば、たおやかな背は小人たちを無茶苦茶に練り潰した。汗でびっしょり濡れた背は、何キロも続くに見える無窮の丘陵だ。それが襲いかかるのだから、街は死地と化す。
 もはや何ぴとも逃れられない。痴情に濡れた少女の汗は、榴弾となって街へと降り乱れ、地面は跳ね飛んでクレーターとなる。溢れた汗は洪水そのもの。その熱気は辻々を駆け小人を呑んだ。ムッとしたフェロモンは、サウナのように重く熱くのしかかり、気をビリビリ揺らす女神の嬌声。あまつさえメスの香りさえ漂うのだから、どこまでも街は少女のベッドだ。

 感じれば感じるだけ小人が潰れる、飲み込まれる。だのにリタは感じずにはいられなかった。無数の小人に寝そべって、毛穴にさえ入り込む始末なのだ。
 かてて加えて、学友は戯れに両手いっぱいの粒人間を塗りたくる。ヘソにたまり鼠蹊部を浮き上がらせ、乳腺にさえ入り込んでいく小人たち。長い髪は小人を絡め、尻で腿で小人が蠢く。そのたびに、無限の刺激が身をくすぐった。すでに膣に乳腺、胃の腑の底まで小人は潜り込んでいたのだ。友たちが体内で泣き叫ぶ。その肉を叩きすがって救いを求める。
 そんな小人責めに、女神は溺れて止まらない。身をくねらせ小人の街を轢き潰し、地を掻いて地形を変える。

 女神を逃れ、小人たちが街の隅に逃げ惑う。
 そこにあつまる数千人を、しかし、迎え入れたのは何人もの巨大少女の開いた口だ。
「んっ……♪」
 塩粒を舐めるように、まとめて小人を絡めてしまう無数の舌。
 それぞれが舌を見せ合い、クスクス笑う。
 そして最後にリタにそれを見せつけると。
「ふふっ、イっちゃいなさい♡」
 それぞれの舌をリタの口に乳首に膣に、容赦なくねじ込んでしまう。

 それが引き金だった。

「ひぅっ!? 〜〜〜〜っ!!!」
 絆創膏を押しのけ、勢いよく吹き出す少女の潮。
 間欠泉のように少女の酒が吹き上がり、広く街を襲い尽くした。続いて力尽きると、弛緩の末失禁してしまう。猛烈な洪水が小人の街を襲った。朦々と滾る少女の小水。逆巻く波濤街を覆い尽くし、倒れた小人を、逃げる小人を、数々の粒人を、呑み込み、溺れさせ、押し流した。


 しばらく続いた女神の嗚咽。
 しかしそれが、満足な性感の余韻に変わると、後には、少女らの潜めく笑いだけがさざめいていた。