「で…デカすぎるでしょ…」
提督は唖然としていた。
突如として電が1万5000kmに巨大化したのだ。
160kmの巨体を持つ提督ですら、目が回る大きさだった。
ズゴォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!
「きゃあ!?」
すると突風が吹き荒れ、巨大な手のひらが降りてきた。よく見ると艦娘達が載っており、手のひらから降りてきた。
しかしその艦娘達は"巨大化していた"。
100km〜180kmほどの巨体の艦娘が大勢降りてきて、足元の海が津波が発生させていた。

「皆も巨大化したのねっ!電は巨大化させられる力もあるのね〜」
全員信じられないという顔をしていた、まさか自分が提督と同じ大きさまで大きくなるなんて…。
呆然としている艦娘達に提督は手を叩いた。

「ほらほら!何ボーッとしてるのよっ!せっかく巨大化したんだから、楽しんできなさい?」

提督の笑顔が艦娘達の心を動かしたのか、あちこちに艦娘が散らばり始めた。
巨大な艦娘達が楽しめばどんな事になるのか、小人達は想像もできなかった・・・・


~四国近辺~

「あっついね…雷、海に入らないかい?」
「あら良いわね!気持ち良さそうだし!」
「ちょ、ちょっとっ…巨大化したんだから
艤装も、ものすごく大きくなっちゃってるわよ!?」

響と雷が艤装を降ろそうとするのを止める暁。
電の谷間の中で武装したまま巨大化したので、艤装も艦娘の巨体に合わせるように巨大化している。
ただでさえ重い艤装が巨大化によって莫大な質量に変化している、
そんな超重量物が大地に着地すれば大変なことになるのは当然だ。

「ん?しょうがないじゃないか、こんなに大きくなれば何をしても被害が出るよ。」
「司令官も楽しめって言ってたじゃない?ほら、暁も脱ぎましょ?」
「そ…そうね。大っきくなったレディーも魅力的かも知れないわ!」
スドォォォォォォォォォォォ!!
ドゴォォォォォォォォォォォ!!
ズズゥゥゥゥゥンンン!!!

3人が一斉に艤装を外し始め、第六駆逐隊の超巨大な艤装が雨の様に降り注ぐ。
響の艤装は街を丸ごと下敷きにし、重すぎる艤装に地面が大きく沈み込む。
その隣に暁の艤装が下され、響と暁の艤装に多くの建物が敷き潰された。
運よく押し潰されなかった山の両隣に二人分の艤装が現れ、高いはずの山が小さな盛り土のように見える。
鉄の塊が全てを圧し潰し、今や地上で最大の高さを誇るのはエベレスト山では無く、第六駆逐隊の艤装になった。

「あっ響、雷の錨を立てかけさせて貰っていいかしら?」
「もちろんだよ、今の大きさだと錨もとんでもない大きさだろうね」
「んっ…。は、恥ずかしいから言わないでよっ!」

ズッズゥゥゥゥゥンンン………

雷の超巨大な錨が地面に置かれる。錨は船を留め置く為の物なので元々の重量はかなりある。
巨大化したことで1兆トンを軽く上回り、そんな物を片手で軽々と扱う雷のパワーは尋常では無い。
錨が大地に着いた瞬間、衝撃波が発生し幅数百mの巨大な亀裂があちこちに発生する。
街の一部を圧し潰しながら錨が堂々と立つ。
小人にとって、駆逐艦の艤装も十分過ぎるほどに巨大な物になってしまったようだ。
すると今度は服を脱ぎ始め、瞬く間にセーラー服とスカートを脱ぎ捨て大地に放り投げる。
身長140kmが身に纏う数千億トンの重みのあるスカートで、数千㎡の範囲の山や街が覆われて平らにされる。
真っ白なセーラー服が高層ビルの上に現れ、一瞬でビルが倒壊した。
頑丈なビルでも140kmの少女の服には敵わないのだ。
更に靴と靴下を脱ぎ捨て巨大山脈の種類を追加する。
周りの街の人々は突如として現れた鉄の巨山と、その周囲に街を圧し潰す服や靴に言葉を失った。
純白の白のパンツに年相応のスポーツブラ、少女とは思えないほどのプロポーションを誇る超巨大な3人。
その後ろには、巨大な艤装や服が全ての頂点に君臨している。
眩しい下着姿の少女が後ろの惨劇を引き起こしたとは、にわかに信じがたい。
しかし

ズシィィィィィィィィンンン!!
ズシィィィィィィィィンンン!!
ズシィィィィィィィィンンン!!

「んっ…サクサク潰れる感触がするわ…」
「多分小人の建物だよ暁。ふふ…暁の足で山がぺったんこになってるよ?」
「それを言うなら響だって人のこと言えないわよ?さっきから街を次々と踏んでるじゃない!」
「二人ともちゃんと足元見なさいよ?地面がとても柔らかいんだから…」

下着に見惚れていた人々が最後にみたのは、3人の足裏が一斉に歩き出す瞬間だった。
足複数の街を一纏めに圧し潰し、途方もない体重に大地が負けズブズブと沈み込む。
過ぎ去った後には広大な更地が広がっていた。

「天龍達も脱ぎなよ、せっかく大きくなったんだから楽しまないと損だよ?」
「小人に俺の下着姿見られても…まぁいいか。俺達デカくなりすぎて隠せねぇし。ほら、龍田も脱ごうぜ!」
「いいわよぉ〜。天龍ちゃんの服が街を圧し潰しちゃうの見たいわ〜」
「たっ、龍田だって小人からしたらとんでもねぇ巨人だろうが!」
「それじゃあ私達は先に海で遊んでいくよ」

響達が地震を起こしながら海に向かって歩く。
天龍と龍田も同じ様に艤装を下ろし、大災害を引き起こす。
改二となった二人の艤装はコンパクトな第六駆逐隊の艤装より大きいため、更に広い面積を下敷きにしていた。
さらに彼女達は敵を直接斬り伏せる剣や薙刀を装備しているが、当然それらも巨大化している。

「そういえばぁ、私の薙刀と天龍ちゃんの剣は何処に置こうかしら〜?」
「あー…お、あそこら辺の山にぶっ刺して置けばいいんじゃねぇか? 」
「そぉねえ♪」

山肌に巨大な影が落ちる。細い四角形の影が二つ、山脈をゆらゆらと暗くしている。
剣が収まりそうな丁度いい山の谷を探しているようだ。
やがて影がピタリと止まり、上空から巨大な剣が雲を散らしながら降りてきた。
龍田は一番深い山の谷間に
天龍は一番高い山の山頂に

ズグンッッッッッッッッ!!!
ズグゥゥゥゥゥゥゥゥンンン!!!

一斉に突き刺し、それぞれが大災害を起こした。
まず天龍は力任せに剣を突き刺したらしく刃先が山頂に触れた瞬間、山が破裂するように吹き飛んだ。
山は天龍の剣を受け止めきれず、剣と共に大地の下に沈み込んでいく。
龍田は力は控えたが、山の谷に人里があることを認識できなかったようだ。
村を丸ごと圧し潰し、村ができるほど広い渓谷が、龍田の薙刀に埋め尽くされてしまった。

ズブズブズブズブズブ……

そして二人の剣が容赦なく地面に沈み込み、激しい地震が襲いかかる。
山を押し退け、押し出した土砂が新たな山脈を生み出していった。
揺れが治まると、大地に凄まじい巨塔が空を目指して立っている。
山を潰すほどの超巨大な剣を軽々と振り回す天龍と龍田は、もはや女神と言えるほど圧倒的な存在だ。

「おお〜!伝説の剣みてぇだな!カッコいいじゃねぇか!」
「ふふふっ、そうねぇ。どんなに強い勇者も天龍ちゃんの剣が大きすぎて引き抜けないわ〜」
「ふふ、怖いだろ?ってそんな事より服脱ぐぞ」

バサッッッッ!!
ドドォォォォォォ…!
ドドォォォォォォ…!

服を脱ぎ捨て下着姿になる二人。
軽巡とは思えないほどのプロポーションを誇り、元々天龍と龍田はかなり胸が大きかった。
そして巨大化したことによって
ぎちっ…!ぎちぎちみちっ!!
ブラジャーが悲鳴を上げている。

「んんっ…!なんかブラキツくねぇか……?」
「わたしもぉ…ブラジャーからおっぱいが溢れちゃう…」

龍田がブラを持ち上げたり手で乳肉を押し込むが、ブラからぷるぷると乳肉が溢れる。
天龍にいたっては乳房を包むどころか辛うじて秘部をギリギリ隠せている程度で、
おっぱいが上下左右に思いっきりはみ出ていた。
ストラップは乳肉に埋もれてしまい、サイドベルトは限界まで引き延ばされている。

「天龍ちゃんったら、またおっぱい大きくなったのね〜。ブラが弾け飛びそうじゃない〜」
「んっ…こっちは胸がキツくてしょうがねぇんだよ!俺の胸はいいから海に行くぞっ…!」

二人はゆっさゆっさと揺れる胸を押さえながら海に向かう。
道中の都市はすでに暁達が踏み潰してしまったので、何も残っていなかった。
荒野をさらに踏み固めながら進んでいくと、海で暁達が遊んでいた。
駆逐艦とは言え、巨大化した今では、海は足を濡らす水たまりに過ぎない。
巨大なりすぎたので泳げず、海水を掛け合っているようだ。
本来なら子供達が水遊びをしている和やかなシーンだが、彼女達は全員140kmの超巨人だ。

「それっ!」
雷が掬い上げる海水は数千億トンを超え、気付かずに数十隻のタンカーを海水ごと持ち上げていた。
両手に収めた莫大な量の海水を、暁に浴びせた際には持ち上げた船が暁の肌に次々と張り付いていく。

「きゃっ!?」
不意に掛けられた暁はバランスを崩し、勢いよく尻餅をつく。
暁の巨尻が海に着地した瞬間数十mの津波が発生し沿岸都市を水没させ、海底に暁のお尻の跡を刻みつけていた。
その時腕や手で張り付いたタンカーを圧し潰してしまっていたが、小さい船が潰れる感触は分からないようだ。

「やったわね?仕返しよっ!」
暁は掬い上げず、中腰になって直接雷に海水をかける。
バシャバシャと掛け合う2人だったが、多くの船を転覆させ、見えない小さな島を弾き飛ばしていた。

「ふぅ…海はヒンヤリして気持ちいいね。お腹も冷やたいな」
響はと言うと遊んでいる二人を横目に、海に寝そべっている。
肌色の壁が延々と続き、響の汗の匂いが包まれている異様な光景に圧倒される船が続出していた。

「あいつら楽しんでんなぁ〜。俺たちも涼むか?」
「天龍ちゃん〜、海辺に二人で座らない〜?」
「お、いいねぇ龍田!気持ち良さそうじゃねぇか!」

ズドォォォォォォォォォォォォォォォ!!

沿岸都市が二人の豊満な巨尻の下敷きになる。
見事な丸みを帯びた尻が沿岸都市にズブズブ沈み込み、
大人の色気を醸し出す見事な脚線美が海に向かって投げ出される。
目線が地面に近くなったことで小人の街のビルが辛うじて見え、天龍は街に顔を近づけてみる。
どうやら大きな港街のようだ。自分の太ももと龍田の太ももが巨大な壁のようになっており、
その間に港らしきクレーンが僅かに見えた。

「俺達って本当にデカくなっちまったんだな…
俺も龍田も太ももで街すり潰してんぞ…」
「うふふ〜…じゃあ私が太ももを動かしたらもっと大変事になっちゃうわね〜…ずりずり❤️」
「ちょ、そう言いながら動かすのかよっ!?すげぇな龍田…街がかなり抉れたぞ…」
「んふっ…天龍ちゃんだってお尻で小ちゃな高層ビルを薙ぎ倒してるわ〜。天龍ちゃんのお尻はおっきいもんね〜?」
「うっ…俺のケツがデカいんじゃなくて、身体がデカいんだからしょうがねぇだろ……」
「天龍ちゃんは〜とんでもない大きさの怪獣なのよ〜?可愛い怪獣さんね〜❤️」

龍田に頬をプニプニ突かれ、顔を真っ赤に染める天龍。
しかし龍田は自分もとんでもない巨大怪獣である事を分かっており、
大好きな天龍と一緒に街をすり潰している事に快感を覚えていた。
もっと天龍の怪獣っぷりを見たくなった龍田は、何か良さそうな物が無いか、すり潰してしまった地面をよく見てみる。
すると港に巨大な豪華客船が太ももの間に浮かんでいるのが見えた。

(あっ…良い事思いついたぁ…♪)

龍田が手を伸ばして豪華客船に近づく。
当初は摘もうとしたが、指と見比べて船が小さ過ぎる。このまま摘んだら指で押し潰してしまいそうだ。

(この船持って行きたいけど…思ったより小ちゃいわね〜。まぁ私が大っきすぎるんだけど…♪)

自分の巨大化さに興奮を覚えつつ、小さすぎる船に頬を膨らませながら

ドッバァァァァァァァァァァ!!!!

人差し指で豪華客船を余裕で持ち上げる。
何千人も搭乗できる船が、人差し指の上にちんまりと載せられてしまった。
龍田も天龍に負けず劣らずの巨大怪獣である。

「見て見て天龍ちゃん〜、豪華客船が指の上に乗っかっちゃったわ〜♪」
「うおっ!?す、すっげぇ…!てか、この船俺達がこの前乗りたいって言ってた船じゃねぇか!?」

以前テレビで豪華客船の特集を二人で見た。カジノやプールが完備された船で、
天龍はいつか乗ってみたいと話が盛り上がったのを思い出した。
その船を龍田は指の上に乗せてしまったのだ。

「そういえばそんな事言ってたわね〜。じゃあ、天龍ちゃんとデートする船が指の上にあるのね〜❤️」

龍田は更に興奮していた。
あんなに大きな船が、今や自分の指の上。
恥ずかしい気持ちと共に、なんとも言えない優越感が全身を駆け巡る。
その時、天龍のブラでぎちぎちに詰まった爆乳に目が入ってしまった。

「んふっ…!隙あり〜♪」
「たっ、龍田!?なにす…ひやっ!?」

客船を乗せていない方の手で、素早く海水を掬い上げ天龍の谷間に注ぎ込む。
急に冷たい海水がおっぱいに入ってきたことで天龍は思わず身体をくねらせてしまい、
巨尻で凄まじい面積の街をすり潰してしまった。
そしてブラで限界まで寄せ上げられた天龍の谷間は、莫大な量の海水を受け入れ湖を形成する。
そこに目にも止まらぬ速さで船を乗せた指を谷間に突っ込むと、谷間水域に客船がプカプカと浮かぶ。

「んふっ…天龍ちゃんすごい〜。谷間に船を浮かべるなんて…♪でっかいおっぱいね〜」
「はぁ…た、龍田も胸でけぇだろ!うう…俺の谷間に…小人の船が浮かんでるぜ…」

天龍が喋る度に海面が波打ち、船が転覆しそうになる。小人の船を潰さない様に慎重になる天龍だったが、
次の瞬間それどころでは無くなった。



「皆楽しんでるわねっ!」
ズッッッッッドォォォォォォォォォォォォ!!!
「うわっ!?」
沖合で津波を起こす暁達や、沿岸部をすり潰す天龍龍田ですらよろけてしまうほどの揺れが襲う。
暁達は尻餅をついて島を吹き飛ばし、天龍は揺れた拍子に胸を寄せ上げて、谷間の豪華客船を挟み潰してしまう。
大きな被害を起こしながら上を見上げると

「しれーかんっ!?ま、また大きくなったのっ!?」
「提督…でっ、でっけぇ……!!」
「巨大化した皆を見てたら大きくなっちゃった♪
まぁ、この大きさでも電よりは小ちゃいけどね!」

提督の声が大轟音となって響き渡る。
140kmの暁や160kmの天龍ですら足首あたりに見下ろせてしまい、提督の影は全員を包み込んでしまっていた。
そんな提督は身長1600kmの巨躯を誇り、巨大化した艦娘の更に十倍は大きいのだ。

「もうっ!島をお尻で潰しちゃったじゃない!ぷんすか!」
「天龍ちゃんもおっぱいで船をすり潰しちゃったわね〜♪」
「わっ、こら龍田っ、胸を揉むなっ!?」
「ハラショー、さすが提督だ。」
「電は…これより大きいんでしょ…?地球がもたないわね…」
(みんな可愛いぃぃぃぃ!!!でもこの子達も巨大化してるのよね…!あっ…鼻血出そう…)

足元で十人十色の反応を見せる艦娘達。
提督は足元でちょこまかと動く、お人形の様な艦娘が
小人にとってはとんでもない巨人であることに興奮を隠せないようだ。
すると

ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!
「きゃあぁ!?」

突風に一番巨大な"1600kmの提督が倒れ"尻餅を突いてしまう。
その拍子に提督の超巨大なお尻は、天龍達や暁達の"小さな"剣や薙刀、艤装を全て丸ごと敷き潰してしまった。
艦娘達を遥かに凌ぐクレーターを地面に作り、大規模な地殻変動を引き起こしてしまう。
すると天龍が思わず声を上げる。

「提督っ!俺の愛剣を尻で潰すなよ〜!!」
「ご、ごめん天龍っ!また作り直して上げるから…」

途方もない巨体を縮こませながら謝り、周辺の都市を巻き上げながら立ち上がると座り込んでいる電が見えた。
電があまりにも巨大すぎるので、提督ぐらいしか電の巨体を認識出来ない。
どうやら先程の揺れは、電がしゃがみ込んだのが原因のようだ。
提督は数兆リットルの空気を巨大な肺に吸い込んで大声を上げる。

「おぉぉぉい!電ぁぁぁぁぁ!!!」

当然足元の艦娘は鼓膜が破れそうなのは言うまでも無い…………



~東京~

少し時は遡って

「うう…どこに足を置いても踏み潰しちゃうわね…」
「天津風ー、そんなの気にしてもしょうがないよ〜!あー思いっきり走りたいっ!」
「私達って本当にでっかいねぇ〜。あ、街踏んじゃった…」
「しれぇの言うように楽しむしか無いと思います!
とりあえずあの大きな街に行きませんか?」

大気が小刻みに震え、恐ろしい大きさの巨足が空に向かって聳え立っていた。
足の特徴を見るに4人の巨人がいるようだ。
すべすべとしながらもムッチリとしたふくらはぎや太ももが10kmも続く雪風
どんなミサイルでも傷を一つも付けられない、厚さ100mのタイツに包まれた時津風
長さ5km・太さ600mのガーターベルトがなんともセクシーな天津風
赤と白の縞々模様が目を引き、すらっとした巨足と破廉恥なスカートと下着が目に毒な島風
いずれも140〜160km級の超巨大な少女、とんでもない大きさの少女が現れたのだ。
すると雪風が指さす方向に4人の足が一斉に動きだす。

ズッッッッシィィィィィィンンン!
ズッッッッシィィィィィィンンン!
ズッッッッシィィィィィィンンン!

4人の超巨人が一斉に歩き出し、車が宙に浮き上がるほどの大地震が起こる。
艦娘の艤装靴はそれぞれ特徴があり、この4人は全員ハイヒールのヒールが船の舵のような艤装靴だ。
鋼鉄に包まれた赤色のヒールが襲いかかる。
足元に2000m級の山も今の時津風には小さな盛り土以下でしかなく、靴の構造上踵に数十兆トンの体重がかかる。
時津風が無意識に振り下ろした踵のヒールで山脈を真っ二つにしてしまった。
しかし時津風は山を粉砕した事に気づく事なく、歩き去っていく。
艤装靴がハイヒールに似ている為、踵と足の部分には空間が空いている。
ここまで巨大化しているとその空間は10kmを優に超えてしまい、島風は気づかずに一つの街を丸ごと収めてしまった。
その街は運良く踏み潰されずに済み、空一面が島風の赤い艤装靴の裏に覆われる。
あまりにも巨大すぎるが故に起こる現象であった。
巨大なハイヒールの靴跡を4人分、大地に刻み付けながら歩くと雪風が指さした場所に着いた。

「ここが一番平らな気がします!」
「確かに平らだけど…ん?あの突き出てるところって…千葉県…?」

天津風は遠くに見える海岸線になんとなく見覚えがあった。
160kmの巨体を誇る天津風は、東京湾の輪郭を認識できるほど巨大なのだ。
一方天津風の足元の街はパニックに陥っていた。
とてつもなく巨大な"赤色の壁"が街の空を支配していた。
壁のようなヒールでビルや住宅が一纏めに圧し潰し、とんでもない空間に街を収める。
壁の上部には、飛行機が飛行機雲をもくもくと靡かせながら飛んでいた。
飛行機が飛ぶ高度ですら天津風の足元にも及ばないのだ。
天津風が遠くを見ようとしたその時

ズズズズズズズズ!!グォォォォォォォ!!!

天津風が爪先立ちをすると、踵が数千mも持ち上がり大量の瓦礫が地上に降り注ぐ。
踵が持ち上がるという事は全体重が爪先にのしかかる。
その影響で地面がどんどん沈み込み、瓦礫を積み上げながら新たな山脈が天津風の靴に沿って形成される。
山がうず高く積み上げられた瞬間

「んっ…」
ドドォォォォォォォォォォォォォォンンン!!!
ボッ…ボッ…!!

踵を勢いよく下される。
建物は大小問わず宙に浮き、全ての建造物が倒壊し、飛んでいた飛行機がヒールに当たって消し飛ぶ。
ただでさえ深い踵の跡が天津風の全体重が足され、広大な渓谷を誕生させてしまう。
何気なく爪先立ちをしただけで、地形を大きく変えてしまう天津風であった。

「ここって関東平野じゃない…東京をめちゃくちゃにしてしまうわよ?」
「にひっ、東京に一番乗りするのは私だよー!」
「し、島風!?こら待ちなさい!」

ズドドドドドドドドドドドドドド!!!

島風と天津風が走りだす。160kmと150kmの巨軀を誇る少女が走ればどうなるのか?
足元の風圧は大地の表面の構造物を舐めとり、
40兆トンの体重が踏み出されることで都市の瓦礫や土壌が水しぶきの様に跳ね上がる。
足が踏み下ろされた衝撃波で、街が隕石が落ちたクレーターの様に何も無い更地になっていく。
足元を気にせず全力で走る破壊力は凄まじいものがあった。

「天津風おっそ〜い!」
「し…島風が速すぎるのよ……」
「もーっ、待って下さいよ〜」

後から追いかけてきた雪風と時津風も合流し、都心部に4人の超巨大艦娘が集合する。

「あたしちょっと疲れたから休憩〜」
「ああっ!?ちょっと!?」

天津風の静止を振り切って倒れ始めた。時津風の巨体が生み出す風で広範囲が暴風に見舞われ、雲が一気に晴れる。
大地にとんでもない大きさの影が現れ、影に包まれた地域に未来は無い。
大地の影はグングンと大きくなっていき

ズッッッッズゥゥゥゥゥゥンンン!!!!

ビルが猛スピードで回転しながら空を舞い、地面が建物ごとめくり上がる。
関東平野全体が大地震に見舞われ、時津風から放射状に亀裂が走る。
顔の辺りは建物が倒壊した際の土煙に立ち込めていた。

「ゲホッ…ゴホッ…うー、埃が凄いなー」

時津風が喋りながら手で扇ぐと土煙が消える。
しかし口から発せられた衝撃波で更に建物は壊れ、巨大な手で扇げば新たな土煙が舞う。
時津風は何をしても煙を立たせてしまうのだ。
するとうつ伏せになった時津風はあることに気付く。

(ん?雪風の靴の下にあるのは…東京タワー!?
あらら…ヒールで跨ぎ越しちゃってる…)

この前見た時は333メートルと言う大きなタワーだったはずだ。
そんな大きな東京タワーを雪風はヒールで軽々とまたぎ越す。
雪風のヒールの高さは1000メートルを優に超え、300メートルほどの東京タワーは半分にも満たないのだ。
隣の鋼鉄の赤い壁に比べると東京タワーの赤はとても貧相に見えた。
この時時津風は気づいていないが、島風は東京タワーよりさらに高いスカイツリーをヒールの下に収めている。
人類最大の建造物は、靴の高さですら超えることができないほどに巨大艦娘は圧倒的だった。

「雪風もちょっと休憩します!」

雪風が屈み始める。
東京に下された巨大なお尻の影はぐんぐんと大きくなり、お尻が押し出した膨大な大気は、倒壊した瓦礫を吹き飛ばす。
お尻の影は新宿の超高層ビルを呑み込んでいた。
落下してきた雪風の巨尻が東京都庁に着いた瞬間、崩れるように折れていく。
そして

「よいっしょ」
ドッッッッスゥゥゥゥゥゥゥゥンンン!!!!

高層ビル群が雪風の尻の下に敷き潰された。
被害は尻だけにとどまらず雪風のモチモチとした太ももが投げ出され、
ありとあらゆる建物が太ももの巨大な壁の下に消えていく。

「サクサクとして気持ちいいですね!そーれ!」
ズガァン!ズガァン!

両足の股を大きく広げ、遠い地域を太ももとふくらはぎの犠牲にする。
さらに
「さらに…一気に閉じちゃいますっ!」
ズガガガガガガガガガガガ!!!!

雪風の巨脚はブルドーザーの様に、股に囲まれた広い範囲を纏めてめくり上げ、
うず高く太ももやふくらはぎの縁に集めていく。土も自動車も住宅もビルも、全てを一緒くたにして寄せ上げる。

「雪風の太ももに集めちゃいました!本当に小ちゃいですね!」

太ももの間に土砂や瓦礫がびっちりと詰まっていた。
太ももの間から屈託のない笑顔を見せる雪風と、ビルが逆さまになり家や車がグチャグチャになった景色が印象的だった。

「すり潰しちゃいますね!」
ゴシャッッ!!ズシャッッッッ!!

超巨人の太ももの凄まじい圧力には敵わない。
全ての建物が圧縮され、丸められ、大きな土塊に変わり果てる。

ズズズズズズ……
「雪風もなかなかやるねぇ〜 太ももが汚れちゃうよ?」

寝そべったまま、ズリズリとほふく前進で雪風の太ももにもたれかかる時津風。
時津風の胸やお腹で山や街が削り取られ、彼女が通った後は何も残っていない。
都市を削ったことを露知らずに、雪風の太ももに手を突っ込む。

「んっ…!?時津風っ、く、くすぐったいですっ!」
「ほれほれ〜雪風がすり潰した街を掻き出すよ〜」
ゴボォォォォォォォォォォォ………

街の残骸も混じった、数億トンもの土砂が時津風の小さな手に丸ごと掬われていく。
普段ひょこひょこと可愛らしい時津風も身長140kmに巨大化してしまえば、
地球上全ての重機を使っても処理しきれない土砂を「片手」で収めてしまえるとんでもない存在になっていた。

「削り過ぎだよ雪風ぇ〜、こんな感じに山ができちゃうよ?」

手首をクルッと返し、土砂を下ろす。
まだ無事だった都市に土茶色の1000m級山脈が聳える。
山肌から自動車やビルが露出している異様な山は、東京の新たなスポットになるだろう。

天津風と島風がまた追いかけっこを始め、東京がほぼほぼ壊滅したその時だった。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!
「んぉっ!?」
「凄い揺れっ…!」

建物を弾き飛ばしながら追いかけっこをしていた、島風達ですら立っていられない揺れが4人を襲う。
慌てて空を見てみると

「……!いっ、電ちゃん…でっかいわねぇ……」

天津風が呆れるほどに巨大な電の顔が見える。
100kmを超える巨人も、1万kmを優に超える電の前には1センチにも満たない小人である。

「日本が小ちゃいのですぅぅぅぅぅぅ!!」

「んいっ!?」
「耳が潰れちゃうっ!?」

電の声が雷鳴の様に響き、鼓膜が破れんばかりの音圧に曝される、
関東をあっという間に壊滅させた優越感が、更に巨大な存在にかき消された。
自分達もかなり巨大なはずなので、電の大きさが想像も付かない。
電の前に呆然とする巨人達を余所に、天津風達の周囲が暗くなる。
小人基準だと"関東一帯"が真っ暗になっていた。

「今度は何っ…!?」
「何かが近づいてくるよっ!?」
「にっ、逃げ…」

島風がいち早く走り出し、被害が更に拡大する。
しかし意味は無い、いくら足元を吹き飛ばしても暗い空間が続くのだから…

そして
ドッッッッッゴォォォォォォォォォォォォォォ
むっぎゅぅぅぅぅぅぅぅ!!!
「……………!!!」

超巨人の声すらくぐもって聞こえない。
関東圏にいた4人が全員"何か"に圧し潰された。
天津風と島風は瞬時に押し倒され、時津風と雪風はどんどん地面にめり込んでいく。
数えきれないほどの建物が彼女達の下敷きになり、途方もない体重に更に圧力が追加されガチガチに押し固められていく。
4人の超巨人を圧し潰す、とてつもない物体の正体は


「関東が指より小ちゃいのです〜♪」

電の人差し指だ。関東一帯を、巨人ごと人差し指で圧し潰していたのだ。
電にしてみれば、巨大化した艦娘も目を凝らしてなんとか見える存在である。
指先の僅かな感触すら感じることが出来ず、無意識に140kmの巨人を潰していた。

グォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ

指が持ち上げられる。
関東は隕石が落ちた様なクレーターに変わり果てている、隕石では無く電の指だが。
そして何よりも関東にいるはずの時津風達が居ない。クレーターの奥底にも彼女達の姿は見当たらない。

きゅ〜〜〜………

頭が混乱している4人。
なんと全員電の指に張り付いてしまった。
モチモチとした電の指は、超巨人をガッチリ捉えそのまま持ち上げてしまったのだ。

「んっ…?四国辺りで提督の声がした様な気がするのです……?」

電は関東から西に視線を移す。
4人の艦娘を指に張り付けたまま・・・・


「す…凄い音圧ね…」

提督の声に頭がクラクラする龍田。
自分も巨大なはずだが、より巨大な提督の大きさに言葉を失っていた。
しかし、提督が小人サイズに扱える存在がまだ居るのだ。

ズォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!

凄まじい風と共に、辺りが真っ暗になる。
空に何かが覆われているのだが、様子が変だ。
空に人間が張り付いて見える様に見える。

「……!!ちょっ、アイツらどうしたんだ!?」

天龍は駆逐艦によく慕われているため、すぐに分かった。
空に張り付いているのは島風・時津風・天津風・雪風だ。
提督は辛うじて指の輪郭を認識したので全てを理解する。

「いっ、電の指に巨大化した島風達が…!張り付いているの……!?」

超巨大な提督でも、電の大きさに思わず足が竦む。
その直後、島風達が指から剥がれるのが見えた。
みんな逃げて、大声で言おうとしたが島風達が落ちてくる方が早かった。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
ズッドォォォォォォォォォォォォォォォォ!!
ズッドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!
ドッゴォォォォォォォォォォォォォンンン!!!

巨人が雨のように降り注ぐ。
140kmの巨体が空から落ちるエネルギーは桁外れのものだった。
衝撃波が地球を一周し、計測不能の大地震が日本に襲いかかる。
雪風と時津風は天龍達を下敷きにし、地表の山や都市を根こそぎ吹き飛ばして四国の形が大きく崩れた。
駆逐艦とは言え、空から降ってくるとそれなりに重い。天龍達は雪風と時津風の途方もない巨重に息が出来ない。

「痛たたた……なんか柔らかい…って天龍さん?ここで何してんの?」
「とっ、時津風っ……重いからとにかく降りてくれ……」
「た、龍田さんごめんなさいっ!大丈夫ですかっ!?」
「私は大丈夫よ〜。雪風ちゃんこそ大丈夫かしらぁ?」

一方、天津風と島風は身体能力が高くなんとか体勢を立て直して海に着地できた。
だが二人の巨体の重量と落下のエネルギーが足元に集中したため、海水が全て吹き飛び海底が見え、
全ての海水が空中に巻き上げられてしまう。沿岸部は瞬く間に水没し、海底が数10kmも沈んでいた。

「おうっ!着地成功だよっ!」
「はぁ…苦しかったわね……って響、なんで下着姿なのよ!?」
「ハラショー天津風。君が空から落ちてくるなんて思わなかったよ、それより暁が大変だよ?」
「あ、天津風ぇ…!は、早く降りなさいよぉ……」
「わっ、ごめん!」
下敷きにした暁から降りると

ズズゥゥゥゥゥゥゥンンン!!
ズズゥゥゥゥゥゥゥンンン!!
ズズゥゥゥゥゥゥゥンンン!!
「皆大丈夫っ!?」
「しれぇ!?なんでそんなにデッカいのさ!?」
「提督すっごぉーい!おっきい〜〜!!」

提督が歩くことによって引き起こされる、巨大地震に翻弄されながら提督を見上げる時津風と島風。
しかし小人にとっては一番小さな時津風ですら140kmを優に超える。
更に1600kmの巨大提督と1万4000kmの電が聳え、地獄のような光景だった。

「はわわっ!司令官さんがいるのですっー!」
ブゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!

電の巨声が頭に響く。上空には電の顔で埋めつくされ、口からでる暴風にもみくちゃになる一同。
提督は再び大声で電に話しかける。

「電ぁ〜!あなたは大きすぎて〜!指で天津風達を連れてきたのよ〜〜!!」

提督の声も大概なほどに大きい。
足元の艦娘達は電の出現で、自分が小人になったかのような錯覚を受ける。
力の差が余りにも大き過ぎたのだ。

「そうなのですかっ!?ご、ごめんなさいなのですっ…!とりあえず寝そべるのですっ」
「いいけどっ…ほかの娘を巻き込まないでね!?」
自分が動かなれば被害は少ないと思った電は

…………………!!!!

どっかりと寝そべり始めた。頭は日本にあるが、太平洋に向かって永遠と巨体が伸びている。
どこまで続いているのかも分からない、壮大な電の壁が提督と島風達の前に立ちはだかっていた。
提督は電が他の艦娘を巻き込んでいないか心配になり、地球を歩き回って見に行く事にした。

「ここで待ってて!」
足元の艦娘がよろける地震を起こしながら歩き始めた……



一方太平洋では二人の巨大艦娘がいた。

「おー小人の軍隊と深海棲艦が戦っとるけど…小ちゃいなぁ…♪」
「でも深海棲艦の数が多いわね。軍隊がこれじゃあ負けてしまうわ」

比較的小柄な龍驤が身長150km、正規空母でかなり背が高い加賀が身長170km。
凄まじい巨体を持つ二人が海を見下ろしていた。
足元には深海棲艦の本拠地があり、小人の軍隊が一斉に攻撃していた。
しかし突如として龍驤と加賀が現れた。今や巨足に囲まれ、両軍とも踏み潰されそうである。
そこで深海棲艦は本拠地を守ろうと、軍隊は自分達を守ろうと、敵同士であった両者が一斉に二人に砲撃を開始した。
海面がパラパラと光り、足元が僅かに爆ぜる感覚を感じる。

「おおっ?小人もウチを攻撃するん〜?全然効いてへんけどなぁ〜♪」
「深海棲艦は良いとして、味方である軍隊が私達を攻撃するのは許せないわ…。んっ…ちょっと気持ちいいわね…!」

巨大化した事自体に興奮している加賀は爆ぜる感触が少し快感になっていたが、少々物足りないようだ。
"もっと快感が欲しい"そう考えた加賀は

「裸足になれば…もっと気持ちいいのかしら…?」
「おっ、ナイスアイディアやで加賀!せや、ウチも裸足になるからどっちが長く耐えられるか勝負せぇへん?
まぁ加賀はすぐ感じてまうやろうけどな〜♪」
「一航戦を舐めてもらっては困るわね。受けて立つわ…!」

ズドォォォォォォォォォンンン!!
ズドォォォォォォォォォンンン!!

二人とも乱雑に艤装靴と靴下を脱ぎ捨てる。
無意識に太平洋に浮かぶ島を圧し潰し、ムンムンとした靴下で気温を上昇され海水を靴下に吸い上げてしまっていた。
いくつかの艦隊は二人の靴下の繊維に吸い上げられている。
そして加賀と龍驤は深海棲艦の本拠地を覆うように素足を被せ、辺り一体を暗闇に変えていく。
二人は足だけで20kmを優に超え、ずっと艤装靴を履いていたので足裏から雲がもくもくと発生していた。
突如現れた足裏に集中砲火を浴びせる。
靴下という装甲がなくなったため、少しでもダメージが通ると考えたようだ。
足が生み出した暗闇に、着弾した光りが空一面に浮かんでいた。

「んんっ…!?けっこう…やるやん…!!」
「んひゃい!?ま…まだまだよ…んぎっ!?」

龍驤もかなり感じていたが、加賀はそれ以上に喘いでいる。
深海棲艦の砲撃が艦娘に最も効き、足裏にズンズンと襲いかかる快感の波に意識が飛びそうになる。
小人の軍隊も数万発のミサイルや砲弾を発射しているが、深海棲艦より与える刺激は小さい。
しかし強い刺激というより、足裏を撫でるようなこそばゆい刺激を二人に与えていた。
強い刺激と緩い刺激が同時に与えられることで、切れ目なく二人の足裏を刺激していく。

加賀は瑞鶴といつも挑発し合っているので強気でいるのだが、足裏は非常に弱いことを加賀は忘れていた。
加賀は龍驤の生意気な挑発に乗ってしまったことを後悔していた。
そんな加賀を余所に、深海棲艦達と軍隊は響き渡る喘ぎ声に手応えを感じ、さらに砲撃を激しくし始める。

「ギッ…ギブアップしてもええや…でっ!?」
「ひゃぅ…!一航戦が負けるわけが…うぐっ!」

素足が上空でグワングワンと動き始める。強くなる足裏の快感に耐えようと、足をくねらせているようだ。
足が動くたびに津波が発生し、高波が襲いかかる。軍艦が次々と沈み、深海棲艦が行動不能になっていく。
ついに深海棲艦達は覚悟を決めたのか、本拠地からビームを照射し始める。本来人間達に使う予定だったものだ。
そして小人の軍隊も深海棲艦に使うはずの核ミサイルを発射する。
なりふり構わない攻撃が二人の足裏に直撃した。
二人の足裏に核爆発があちこちで発生し、ビームが照射された。

「んぎぃぃっ!?キッツ……!!」
龍驤はギリギリ踏ん張ったが
「もうダメッッ!耐えられないわっ!!」
加賀の足が勢いよく急降下した。

ズッッッッドォォォォォォォォォォンンンンン!
バッシャァァァァァァァ!!!!

海水が跳ね上がり、大津波が起こる。
加賀は最後の攻撃の快感に耐えきれず、本拠地も小人の軍隊も全て纏めて踏み潰す。
先程まであった戦場が加賀の足の甲に置き換わってしまった。

「ふーっ…ふーっ…あっ…あんなの無理よ…!」
「はぁ…ウ、ウチの勝ちやな…….!」
ズズズ…ズズズズズズ!!!
加賀は汗だくの額を拭いながら、足を海に擦り付ける。
足裏に走るくすぐったい感覚を打ち消すために海水で冷やしているようだが、
擦り付ける度に海底がどんどん抉れていく。

「ウチもちょっち休憩するわ…」

島を幾つかお尻の下敷きにして座り込む龍驤。
龍驤が落ち着こうとしたその時

ドッゴォォォォォォォォォォォォォ!!!

加賀と龍驤が宙に浮くほどの揺れが二人を襲う。
数百kmは吹き飛ばされた二人だが、すぐ真横に巨大な壁の様なものが出現した。

「な…なんやこれ!?肌色の……壁?」
「あ、これ…電の足だわ…」
「せや…電はウチらよりもっと大きいんや…でっかいなぁ〜…」

グラッ…グラッ!
グラグラグラグラ!!!

「また揺れてるっ!?」
「なんか近づいてへんか!?」

立っていられない揺れが襲いかかる。
まるで何かが歩いているような揺れ方に、後ろを見てみると

「提督…!?また大きくなってるわ!?」
「デカすぎやろ!?って言うか、このままやと踏み潰されてまうで!?」

龍驤が叫んだ時には、提督の足裏は真上にあった……

ズズゥゥゥゥゥゥゥンンン!!!
「あら…?龍驤の声が聞こえたような?」

太平洋に1600kmの提督の巨体が聳え立つ。
電の身体に沿って歩いていると、何処からか龍驤の声がした。その直後に足裏に温かい感触を感じた。もしかして……
提督は恐る恐る足を上げると

「あっ!ごめん龍驤!加賀もいたの!?二人とも踏み潰しちゃった…!」

1600kmは大きくなりすぎたと反省しながら、二人を掴み上げる。
どうやら二人とも無事のようだが、手の中でグッタリとしていた。

「えっと…あ、とりあえずここに居てくれる?」

一番安全な場所を探して、胸の谷間に巨人二人を挟み込む。kカップの爆乳は巨人ですら挟めてしまうようだ。
おっぱいの中は提督の甘い香りが漂い、乳圧が二人を優しく包み込んでいた。
おっぱいに艦娘を挟むのは初めてだったようで、母性の様な優しい感情を感じた。
すると再び全身に力が込み上がってくる。

「あぐっ!?また…身体が熱く!!」

提督は更に巨大化し始めた……


続く