俺の名前は「高山裕一郎」
2020年4月、俺は大学を卒業しこの春から保育園で保育士として勤務する。
大学で学んだ全てのことを生かし仕事をするつもりだった。
しかし仕事内容は、過酷だったのだ・・・・。

関北地方中心部に位置する海崎市にある「私立 しらゆり保育園」
ここが俺の勤務する保育園だ・・・。
この保育園には掟破りな規則が存在する。
「当園に勤務する男性保育士は身長2cm未満とする」
と書かれている。

近年の日本はブームにより増加した男性保育士が飽和状態であった。
その対策として厚保省は女性保育士が働きやすい社会づくりを推進し始めた。
ついに政府は男性保育士は身長を30cm未満とする法律を定めたのだ。
すでに世界では人間の身長を縮小させる薬が開発され実用化している。
ただ縮小薬は男性ににしか作用しないという結果だった。

各自治体によって男性の身長制限は決められており俺の住む海崎市は2cm未満という
全国でも数少ない厳しさであった。

俺の勤務する、しらゆり保育園は職員は総勢40名だ。
園長、看護師、保育士をはじめ女性は30名。一方男子は10名だった。

朝出勤すると担当の保育士から縮小薬を受け取り服用する。
「おはようございま〜す。あっ今日は真由先生が担当か〜」
「裕一郎先生。今日はヨロシクお願いしますね♪」
今日の担当の真由先生は23歳のまだ若い保育士だ。ロングのきれいな髪が可愛らしい。
俺は薬を飲み2cmの大きさに小さくなった。
「真由先生〜薬飲んだスよ〜」
目の前にはさっきとは別人の巨大な真由先生がいた。
「は〜い。じゃあ検印押しますね!さぁ職員会議が始まりますよ!」

部屋を出ると俺は職員室へ向かった。

ズゥゥゥン!ドスゥゥゥン!
職員室へ向かう他の先生が足早に向かう。
「よっ裕一郎先生!上見て歩かないと危ないぞ!」
「あっ!高志先生〜!おはようございます」
高志先生は28歳の先輩保育士さんだ。さすがベテランのことはある。

今日も過酷な勤務がスタートする・・・。