気がつくと目の前の視界は真っ白になっていた。おかしいな、俺は普通に学校の帰り道を歩いていただけなんだが。
 別に大型車両に轢かれた訳でも、いかにもな魔法陣を踏んでしまった訳でもない。強いて言えば水溜りを踏んだくらいだろうか。
 確かにあの時足が引っ張られる感覚がしたが、まさかそれだけでこんなよくわからないところに連れてこられたのか?

 そんなことを考えていると、頭の中に声が聞こえてきた。

「異界より召喚されし者よ、貴方に力を授けましょう」

 おお、これが有名な異世界チートって奴か。

「ただし、力には代償が付きものです。大きな力と引き換えに、貴方には何かを失って貰います」

 うっ、それは困ったな。せっかく力が手に入っても大切なものを失ったら意味がないぞ。
 ここはそうだな、一般には価値があるけれど俺には邪魔なものを代償にして貰おう。

「身長だ、俺を低身長にする代わりに頑丈な身体をくれ。寿命以外じゃ苦しくもならない、丈夫で健康な身体にしてくれ」

 俺は高校一年生にして身長が2m20cmもある。普段暮らす上では部屋に入る時に頭が突っ掛かり、周りからも弄られ、先輩からは無駄に目をつけられる。
 俺にとって身長とは邪魔なものに過ぎなかった。

「いいでしょう。ついでに貴方が今所持しているものにも同様の力を授けましょう」

 お、中々太っ腹だな。

「では、これで召喚の儀は終わります」

 この言葉を最後に、俺の目に新しい情報が入ってきた。
 そこは薄暗い部屋のようだが、非常に広い。一体壁までどれだけの距離があるのだろうか。
 辺りに広がるのは広大な石畳の大地で、離れたところには溝のようなものが見えた。つまり、今俺が立っているのは巨大なタイルの上ということだろうか。遠くの床には白いチョークの痕跡がある。召喚がどうのこうのと言っていたし、所謂魔法陣なのだろう。一体どれだけの大規模な儀式だったのだろうか。
 周囲を観察していると、頭上から若い女性の声が聞こえてきた。

「どうして!? どうして何も出てこないの!? せっかくあの魔女から魔力を奪ったっていうのに!」

 頭上に高台でもあるのかと探してみたがそれらしきものは見当たらない。しかし、代わりに奇妙なものを見つけてしまった。
 ワンピースを着た人間の少女の姿である。金髪のセミロングで中々の美少女で、見たところ年は俺と変わらない、つまり15、6歳くらいだろうか。それだけならば、ここが儀式の場である以上いて当然であるが、問題は彼女の身長である。
 俺は身長に(不本意ながら)自信があったが、彼女は俺の元々の身長と比べても話にならないくらい巨大だった。まるでその身体は巨大高層ビルである。

「あー、もう! やってらんない!」

 呆然としていると、彼女の巨大な体がこちらへ向かって歩き出す。状況にまるでついていけない俺はどこか他人事のように捉えてしまい、どうも体が動かない。
 そして、彼女の靴は俺の頭上にまで迫り、俺の体を蹴りあげる。

(ああ、まさかこんな美少女がノーパンだったなんてな)

 スカートに囲まれて薄暗い中、少女の薄い毛で覆われた秘部を見てそんな下らない事を考えていた。
 この期に及んで俺はまだ他人事だった。なにせあまりに非常識な事態である。理解が間に合わないのだ。加えて先ほどの蹴り、全く痛みがなかった。これが契約の力だというのだろうか。

 石畳に弾んだ俺はようやく冷静になって考えた。
 ここは間違いなく異世界だ。なにせあんな巨大な女の子が現代にいる筈がない。
 ならばどうするか、ここは俺の知るところではない。できる行動は少ないし、とりあえず数少ない接点である、召喚主の少女の跡を着けることにしよう。

 歩き出してすぐ、俺は違和感を覚えた。俺のいる場所から部屋の出口、今少女が向かっているところまではかなり距離があるのだが、やけに早く距離が縮む。まるで俺も少女のような巨大な歩幅で歩いているかのようだ。
 この調子なら走れば少女に追いつくこともできるだろう。少女を見失わないように、俺は急いで少女の靴に飛びついた。

 少女は石の階段を昇ってゆく。歩みに合わせて当然身体は揺れるが、不思議と酔わない。これも契約の賜物だろうか。
 少女は階段を昇りきると、自室らしき部屋へと入る。部屋には巨大なテディベアに巨大な花瓶、天蓋付きのピンクのベッドがある。
 そして、大きく目を惹くのは縄で縛られ、部屋の入り口側を背にして正座の姿勢で眠っている少女である。少女は薄紫色の髪で、耳の後ろ辺りの髪を束ねて結んでいる。いわゆるツーサイドアップというやつだろうか。
 年齢は今俺がしがみついている少女よりも更に幼く、失礼だが胸も成長した様子は見られない。元の世界で言えば中学生に上がりたての頃だろう(それでも、今の俺より遥かに巨大であるが)。
 そして、最大の特徴は彼女を縛る縄の側に置かれた、いかにも魔女な感じのとんがり帽子と先端が弧を描くように曲がった木の杖である。
 そういえば俺を召喚した少女は魔女から力を奪ったと言っていた。もしかしてこの子のことだろうか。

「ほら、さっさと起きなさい!」

 金髪の少女は眠っている女の子の腹部を蹴りつける。本当は一度目の蹴りで起きていたようだが、少女は陰湿にも蹴り続ける。

「カッ、ハッ!」

 薄紫の髪の女の子は呻き声を上げる。

「やめろーー!!」

 その様子を見ていられなくなった俺は急いで女の子の前に飛び出した。
 余りに小さな俺の身では当然蹴りを受け止められず、呆気なく弾き飛ばされる。

「何、いまの」
「小人さんが……助けてくれた?」

 しかし、少女の注意は引けたようだ。魔女の女の子への暴行は中断され、意識は俺に向く。

「この小人、どこから……まさかさっきの召喚の儀式、成功してたっていうの?」

 とりあえず一時は凌いだ。しかし果たして、この判断は正しかったのだろうか。

「小人、ねえ。本当はもっと可愛らしいのが良かったんだけど……そうだ、いいことを思いついたわ」

 そういうと、彼女は嗜虐的な笑みを浮かべた。どうしよう、嫌な予感がする。

「小人さん、実は協力して欲しいことがあるんだけどいいかな。……ちなみに拒否権はないわよ。貴方を召喚したのは私なのだから」

 こういう時の頼み事って、絶対碌でもないことだよな。

「私、この女の子から魔力を分けてもらってるんだけど、魔力を分けて貰うにはこの子が気持ち良くなってもらわないと駄目なの。今までは私がやってきたんだけど、今回は貴方にやって欲しいの」

 うん、やっぱ碌でもなかったわ。つまりこのあどけない少女に対しエロいことをしろと。

「ちなみに、拒否権は?」

「私、さっき無いって言ったわよね」

 ですよねー。

「いいから行ってきなさい!」

 そういうと、彼女は俺を掴み魔女の女の子のかぼちゃパンツをこじ開け、毛が生えかけとなっている秘部の内側へと俺を突っ込んだ。辺りは真っ暗で、女の子特有の匂いが充満している。その匂いに不謹慎ながら俺は勃起してしまった。

「おい、出せ! こんな小さな子を苦しめるなんてどうかしているぞ!」

 俺は真っ暗闇な少女の秘部、膣の入り口を塞ぐ巨大な手を殴りつけながら文句を言った。しかし、手の持ち主の痛がる声からして、俺の小さな身体の割には効果はあったようだが、圧倒的な体格差は覆せず行為は無駄に終わった。

「煩いわね。そこから出たければ暴れるなりなんなりしなさい。それにこの子を痛めつけるなんてしてないわ。寧ろ気持ち良くさせてるくらいよ」

 屁理屈である。しかし、どうするべきだろうか。

「お願いします、私に構わず彼女の言うとおりにして下さい。そうしないと彼女は本当に貴方を出す気はありません」

 悩んでいると遥か頭上からくぐもったような、ウィスパーボイスが聞こえてきた。魔女の声であろう。
 仕方がない、彼女には悪いがこの場を切り抜けるために辱めを受けてもらうとする。

「くっ、すまない!」

 まずはいきなり負担をかけない為にも優しく彼女の肉壁を撫でよう。ここは小さな女の子の大事なところだ。デリケートに扱わなければ。

「ひっ!」

 すると俺の足下、いや、少女の体内という洞窟全体が上下に揺れた。

「だ、大丈夫か!?」

「何よ、これくらいこの子にはなんともないわよ。いつもはもっと激しいことをやっているんだから」

「っく!」

 煽られ、仕方なしに愛撫を続ける。少女の喘ぎ声を聞きながら、少しずつ過激に触っていく。

「そんなんじゃいつまで経っても終わらないわよ。本当に彼女を心配するならいっそ一思いにやりなさい」

「クッソーーー!!」

 観念して俺は秘部の内側にて暴れだした。体を思いきり彼女の肉壁へと叩きつけ、時には高く飛び上がり頭上の突起物にしがみつけ頭を何度もぶつけた。
 俺が暴れる度に彼女は喘ぎ声を上げ身体を大きく揺らす。それで俺は体勢を維持できずに弾き飛ばされ別の肉壁へと衝突する。
 それを何度も繰り返していると、真っ暗ながら周囲の肉壁が蠢き、迫ってくるのを感じ取る。圧迫感が俺を覆い尽くす。そして、俺を覆い尽くした肉壁の蠢きは俺の全身を締め付けることで股間にも刺激を与え、思わず射精してしまった。その精子はあまりの小ささに既に愛液と混ざり合ったのだろうが、射精した事実に俺は彼女に対して申し訳なく思った。
 活発化したこの周囲の蠢きで、堰を切ったように周りから液体が沁み出す。彼女の愛液だろうか。大量に溢れ出した愛液が俺の口の中に入る。その味は苦い。そして、俺が肉壁の中でもがくことで、彼女の興奮は最高潮に達する。

「い、やああああ。イクウウウゥゥ!!」

 彼女の喘ぎ声と同時に大量の愛液が秘部の外へと俺を運び出す。
 俺は彼女の愛液と共に、いつの間にか用意されていたコップの中へと放り出された。

「あれだけ嫌だなんて言っておきながら良い仕事だったじゃない。ありがとうね」

 少女は俺に礼を言うが、嫌みにしか聞こえない。だが、彼女に反抗する気力は俺にも魔女の少女にもない。
 少女は先程までの疲労で、俺は契約のおかげで疲労はないが、射精してしまった罪悪感でとても反抗できるような気力は無かった。