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そんなこんなで学校に着いた小枝ちゃん達。
校門から昇降口へと向かうたくさんの生徒の中に突き出る小枝ちゃんの上半身。
「小枝ちゃん。今日は"跨がない"ようにね(笑)」
由美ちゃんが笑いながら言う。
「もー!由美ちゃんのせいでもあるんだからね!いっつもワザと話しかけて、気をそらすんだもん!!」
そう。由美ちゃんはワザとここで小枝ちゃんの興味がありそうな話を振るのである。
実際、小枝ちゃんは非常に注意しながら歩いている。
自分の腰より下にあるみんなの頭。小柄な人だとお尻辺りまでしかない。そこを人にぶつからないように歩かなければならない。
股下150cm・足の大きさ62cm。この大きさで跨ぐならまだしも、もし蹴ったりなんかしてしまったら…。そう考えると慎重にならざるを得ない。
周りの人達も大変である。特に男子生徒…。
いくら自分よりだいぶ背が高いとはいえ”女の子”である。
近くで見れば、女性のウエストぐらいある太腿。男子生徒の太腿より太く逞しい脹ら脛。
しかし、小枝ちゃんの体から見れば細くスーパーモデル並み、いや、その長さを含めればスーパーモデルをも凌駕するであろう白く長い脚。美脚といっていいだろう。
その脚が男子生徒の文字通り目の前にあるのだ。普通に歩いていても目線の中に入ってしまう。下を見れば、巨大なローファーが鎮座している。
前を歩いていた男子生徒のすぐ脇を女の子のいい香りとともに通すぎていく”脚”。ミニスカートの裾がヒラヒラとなびき、太腿の付け根が見えそうだ。
多数の男子生徒は悶々とした気分で小枝ちゃんの後ろ姿を見送っている。
だが、当の本人はそれどころではない。人にぶつからないように跨がないように進むので精一杯のようだ。さっきから由美ちゃんが積極的に何か話しかけてきているが、適当に相づちを打って返している。
小枝ちゃんは気付いた。『由美ちゃんはワザと話しかけている。』小枝ちゃんが人を跨ぐところを見たいが為に…。
「(由美ちゃん…あとでお仕置きね…)」
小枝ちゃんが心の中でそう決めたとも知らず、相変わらず話しかけてくる由美ちゃん。
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昇降口の手前まで来て、ようやく人の波が収まった。
「そしたらねー…むぐっ!」
巨大な手のひらが由美ちゃんの顔を覆う。
「由美ちゃん♪ちょっとおしゃべりがすぎたね♪」
しゃがんで由美ちゃんの目線に合わせて聞く小枝ちゃん。
「私がどんだけ苦労してるかわかるかなぁー?」
小枝ちゃん、目が笑っていない。
「むぐぅ~むぐぐぅ…」
由美ちゃんは両手を使って手を振りほどこうとしているが、小枝ちゃんの手のひらの力には遠く及ばない。
「由美ちゃん。今度から校門からここまでは話しかけないって約束が出来たら離してあげる♪」
無反応の由美ちゃん。
「あれー?聞こえなかったのかなー?」
顔を覆っていた手が今度は握られるように閉じていく。
「(えっ!?握るの!?こんな展開は初めてだよ!!)」
超高速で縦に首を振る由美ちゃん。
「わかったならヨシ!」
覆っていた手が離れていき、新鮮な空気が入ってくる。
「ごめんね。小枝ちゃん♪(…っていってもこれからも話しかけるけどね♪あんな迫力のあることが目の前で起きるんだもん。もったいない♪)」
由美ちゃんが悪い笑顔で笑ってるのに気づいた小枝ちゃん。
「ん!由美ちゃん!またなんか企んでる!」
「まっ、まさかー(笑)さっ!教室に行こうね!宿題もやんなきゃいけないし!」
由美ちゃん、うまくごまかせたようだ。
2人のコントを見届けていた葵と志保と一緒に校舎の中へ入っていく4人。
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ローファーを脱ぎ、内履きに履き替える。
小枝ちゃんの下駄箱は当然、一番上。というより下駄箱の上が靴置き場である。
転校初日からしばらくはちゃんと下駄箱の一番下の『春原小枝』と書いてあるところに入れていた。
62cmというローファー。当然、はみ出る。
入っている面積より出ている面積の方が多いくらいだ。しかも、ローファー1つで靴箱がいっぱいになってしまうので、2つ重ねて入れている始末だ。
他の生徒から苦情(つまづく、掃除しづらいetcetc…)で、特別に下駄箱の上に置くことを許可されたのである。
「相変わらずデカいわねぇ(笑)」
葵が自分の靴と比べて笑う。
葵の靴のサイズ:25cm。女子としては大きめである。…が、小枝ちゃんと比べると幼児以下のサイズだ。靴を履いたままでも余裕で履けてしまう。
「もぉ~やめてよー。葵ちゃ~ん…」
奪い取るようにして内履きを履く小枝ちゃん。
「2人とも早く早く!宿題宿題!」
志保と由美ちゃんが呼んでいる。
「はいはーい!待ってー」
下駄箱の上に巨大ローファーを置き、教室へ向かう小枝ちゃん。
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登校時間のピークも過ぎ、閑散としている昇降口。
遅刻寸前、ダッシュで入ってくる1人の男子生徒。
自分の靴を履き替え即、下駄箱の上にあるローファーを手にする。
「(うぉぉぉ!!小枝ちゃんのローファー!!)」
ローファーを両手で持ち上げ、高々と掲げる。
「おぅw今日は早いな!w」
その男子生徒の奇行に驚きもせず話しかけるもう1人の男子生徒。
その声にビクッとして後ろを振り返る。
「お前かよ…大きい声を出すなよなぁ。」
この2人、名前は俊哉と一樹。
長身女性フェチのこの2人。小枝ちゃんが転校してきたその日にファンクラブを結成。(今のところこの2人以外の会員はいないが…。)
小枝ちゃんとは別のクラスだが、無駄にちょいちょい小枝ちゃんのクラスに顔を出している。
「デッケーよなー。これ。」
ローファーを立て、自分の脚の長さと比較する一樹。
「62cmだぜー?持って帰ったら殺されるかなー?」
上に持ち上げ、靴の裏に書いてあるサイズを見ながら、恐ろしいことを言う俊哉。
「お前…恐ろしいことを言うな…。小枝ちゃんは優しいから、殺しはしないと思うけど…どうやってもコレに入んないだろ。」
自分の通学カバンなんかより遥かに大きいローファー。むしろこれをカバンとしても使えるだろう。
「まぁwバレるわなwwwでも、いくらぐらいすんだろーな、これ。」
ローファーを腕にはめてクルクル回しながら、考える一樹。
「おいおい。やめろよ。落としたらヤバイだろ。んー…いくらぐらいだろうなぁ…確実に万は越えるだろ?」
靴の中に顔を突っ込み、匂いを嗅ぎながら考える俊哉。
「万越えかー…このデカさだもんなー…盗まれないようにちゃんと俺らで監視しとこーな!」
ローファーを元の場所に戻し、親指をグッと立てウインクする俊哉。
「OK!!」
同じく元の場所に戻し、答える一樹。
「「(オォーッ!!)」


小声で掛け声をかけ、天に向かって拳を突き上げる2人。

「やべっ!チャイム鳴るぜ!急げ急げ!」
急いで教室に向かう2人。
「おい!そういえば、今日の体育って合同だろ?小枝ちゃんの体育着姿ー♪」
「マジで!?早く午後になれー!」
バタバタと走っていく『小枝ちゃんファンクラブ』2人。
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・・・そんなことは露知らず、教室の中では・・・

小枝ちゃんの席の周りに集まり、勉強する4人。
小枝ちゃんの机と椅子。椅子の方はもちろん特注品。だが、机は標準のものである。
椅子は初日は座っていたものの、お尻は半分も収まらず、脚は折れ曲がり、背もたれは斜めになってしまっていたが、我慢して1日座り通した。
2日目の朝、座ったら『ベキャ』という音とともにぺしゃんこになってしまった。
脚は外側に折れ、座面は割れていた。周囲の人たちは、潰れた衝撃で尻餅をついたときに教室が揺れたような気がした。
それ以来、強度を10倍にした特注の椅子が用意された。強度10倍…重さも10倍。小枝ちゃんにしか運べない椅子である。
机は最初の頃、普通に机の下に脚を入れ、太腿の上に机を置いて勉強していた。
しかし、それでは安定しない。それに先生に指された時など一々、机を降ろさなければならないのでめんどくさい。
今は机を地面に置き、脚と脚の間に挟んで勉強している。
教壇から見ると、パンツが丸見えだが気にしてしないのか、気付いていないのか…。
小枝ちゃんの脚は前の席まで伸びている。前の席の人の真横に脹ら脛、足があるのだ。
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「だーかーら!ここはそうじゃなくてね…こうして…」
宿題を教える志保先生。出来の悪い3人に教える方も熱くなる。
「むぅぅぅ…。」
……………………
「「「これでどうっ!?」」」
志保に見てもらう3人。
「うんうん…まぁいいんじゃない。」
志保のOKが出た。…と、同時にチャイムがなる。
「うわ!ギリギリだったね!」
葵の言葉と同時に3人は自分の席に戻る。
……………………
「起立、礼、着席」
教室の一番後ろに巨大な女子高生がいる以外はごく一般的な朝礼である。
特に何事もなく終わった。

今日の午前中は全て教室での授業なので、移動が無く小枝ちゃんとってはラクである。
小枝ちゃん用の椅子は他の教室には無いので、そのときは座布団を持って行く。
最初は床に直接、座っていたがせっかくの可愛いスカートが汚れるのが嫌で先生に直訴したのだ。
その巨大な座布団、使わないときは由美ちゃんのお昼寝用枕として使われている。
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午前中の授業が終わり、お昼の時間が来た。
食堂に食べに行く人、教室でお弁当を食べる人、皆、それぞれ散っていく。
「あ~お腹すいた~…」
葵がヘロヘロになりながら小枝ちゃんの席に近づいてくる。
「そんなになるまで減ってないでしょ。さっ、お弁当食べに行きましょ。」
そんな葵に志保が冷たくツッコむ。
「今日もいつものところで食べようね♪」
小枝ちゃんも準備が出来たようだ。
「行こー行こー♪」
由美ちゃんはお弁当を持って行く気満々の様子で待っている。
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”いつものところ”とはこの学校の屋上である。特に何事もない限り解放されている屋上。4人のお弁当開きの場所は大抵、ここである。
「さぁ!食べよう!食べよう!」
葵は余程、お腹が減っているのか座るなりお弁当を広げている。
「もう。葵ったらー。落ち着きなよー(笑)」
志保が葵を見ながら笑っている。みんなも笑いながらそれぞれのお弁当を広げる。
「小枝ちゃんは相変わらずパーティーサイズだね!」
由美ちゃんは小枝ちゃんのお弁当を見て、はしゃいでいる。
1食で約5人分ほどの量を食べる小枝ちゃん。他の3人のお弁当を合わせても小枝ちゃんの量より少ない。
弁当箱も見たこともない巨大な大きさ。その大きさのお弁当を特注の長い箸で掴み、大きな口に運ぶのだ。
初めて小枝ちゃんと一緒にお昼を食べた時、3人はあまりの迫力に食欲を失ってしまったほどだったが、今ではそんな事はなく、仲良く談笑しながら食べている。
「小枝ちゃん。これと何か交換しない?」
由美ちゃんがウインナーを差し出して提案する。由美ちゃんらしいかわいいタコさんウインナーだ。
「や~ん、かわいぃ~!じゃーねぇ…これはどう?」
小枝ちゃんはハンバーグを差し出す。小枝ちゃんサイズの巨大ハンバーグ。
「おっきすぎるよ~…そんなに食べたらそれだけでお腹いっぱいになっちゃうよ(笑)半分でいいよ。」
おいしそうなハンバーグをもらい、ご満悦な由美ちゃん。
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「ふぅ~食べた食べた♪まだ時間もあるし、なんかする?」
お腹いっぱいになり、満足そうな葵が遊びを提案する。
「私はいいわ。今、読んでる小説がいいとこなの。」
志保は文庫本を取り出し、読書にふける。
「う~ん…3人かー。なにしようか?」
葵、由美ちゃん、小枝ちゃんの3人で頭をひねる。
「こんなこともあろうかと…じゃーん!」
由美ちゃんがポケットから何やら取り出し、床に置いた。
「おっ!トランプ!いいねー♪何やる何やる?」
葵が嬉しそうに箱からカードを出し、切っていく。
「3人しかいないし、時間もそんなにないからババ抜きでいいんじゃない?」
由美ちゃんの提案に2人がうなずく。葵がカードを配っていく。
「じゃー私からね!」
葵が由美ちゃんのカードを引く。由美ちゃんは小枝ちゃんの引こうとするが、
「小枝ちゃん…高いよ…もっと低く持って…」
脚を崩して座っていても、女性の平均身長ほどの小枝ちゃん。
由美ちゃんがいくら手を伸ばしても届かない。
「…って小枝ちゃん!私のカード見えてない!?」
小枝ちゃん視点から見ると由美ちゃんのカードが丸見えである。
「えへへ~。バレた?(笑)」
舌をペロッと出し、笑う小枝ちゃん。
「もー!小枝ちゃんずるーい!やり直し!」
由美ちゃんの抗議に葵も苦笑いしてカードを配り直す。
「小枝ちゃんは寝そべってね!」
「はぁ~い…」
由美ちゃんに言われ、寝そべる小枝ちゃん。
長い長い脚はまるで堤防のように長く横たわり、屋上で遊んでいる他の生徒の邪魔になりそうだ。
「…端っこに行こうか…」
仕方なく移動する4人。
改めてババ抜きの開始である。カードを配る葵。順番は葵→由美ちゃん→小枝ちゃん。
「小枝ちゃん!このカード引きたいんだけど…!」
小枝ちゃんの持つカードを引こうとするが、小枝ちゃんが離してくれない。
「ねぇ由美ちゃん?そのカードじゃなくて別のほうがいいんじゃない?」
笑顔で話す小枝ちゃん。しかし指先には尋常じゃない力をこめている。
「うぅん。私はこのカードが引きたいの…!」
負けじと笑顔の由美ちゃん。
「(小枝ちゃん…絶対、ババ持ってるわね…)」
葵が思う。誰が見ても明らかである。
「小枝ちゃん!ズルは無し!」
葵が鋭い目つきで睨む。
葵の一言に諦めて、カードを引かせる小枝ちゃん。
2人は思った。
「((…葵ちゃん怖い…))」
…………………
どんどん減っていくカード。ババは相変わらず小枝ちゃんが持っている。
「最後だよ~♪」
爪先でつまむようにして持つ小枝ちゃんのカードを由美ちゃんが引く。
「わ~い!あーがり~♪」
結局、小枝ちゃんの負け。
「うぅ…なんでババを引かないのぉ?」
小枝ちゃんがババを持ちながら、由美ちゃんに聞く。
「だって、小枝ちゃんってババを引こうとするとニヤケるし、違うのを引こうとするとガッカリした顔になるしw」
笑いをこらえながら種明かしをする由美ちゃん。葵もわかっていたらしく横で笑っている。
「えぇ!?そんな顔に出てたの!?あぅ…」
ガッカリする小枝ちゃん。まさか自分がそんなにわかりやすい顔をしていたとは…。
「もう1回!もう1回しよっ!今度は顔に出ないように…」
【キーンコーンカーンコーン♪】昼休み終了のチャイムが鳴る。
「あっ…あぅ。」
固まる小枝ちゃん。
「また今度ねw由美、今度は小枝ちゃんが持ちやすいようにおっきいの持ってきてね(笑)」
葵が笑いながら由美ちゃんにトランプを返す。
「小枝ちゃん用サイズってwそんな大きいのカバンに入らないよw」
由美ちゃんも笑いながらトランプを受け取る。
「2人とも…バカにしてない?」
笑っている2人を見下ろし、ちょっと怒り気味の小枝ちゃん。
「「キャー!巨人が怒ったーw」」
2人がダッシュで屋上から出て行く。
「あっ!コラ!待t…」
追いかけようとする小枝ちゃん。しかし志保がそれを止める。
「小枝ちゃん…あれあれ。」
志保の指さす先には由美ちゃんと葵の弁当箱。
「2人とも…忘れんぼさんね…」
小枝ちゃん、目が笑っていない。
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教室へ戻った葵と由美ちゃん。
「ねぇ、由美?弁当箱、どうしたっけ。」
ふとした疑問を聞く葵。
「あれ…?そういえば…」
記憶をさかのぼり考える2人。
「「(はっ…!屋上だ…)」」
と、その時、微かな震動が近づいてくるのがわかった。
どんどん近づいてくる震動。教室の扉がカタカタと震えている。
扉についているガラス窓を見ると、巨大な膝が見えた。
2人が「(あっ…)」っと思った時に扉が開く。
『ガラッ!!』
物凄い勢いで開く扉。勢い余って窓ガラスが割れそうだ。
「葵ちゃん、由美ちゃん。忘れ物はなかったかな?」
天井付近から見下ろし、わざとらしく聞く小枝ちゃん。後ろでは志保が手を合わせている。
「あっ!忘れ物あったかも!ちょっと取りに行ってk…ひっ!」
葵が取りに行こうとするのを、脚で制止する小枝ちゃん。自分の身長より長い脚に通路を塞がれ、立ち止まる葵。
「忘れ物ってこれかなぁ?」
手のひらに乗る小さな弁当箱2つ。もちろん葵と由美ちゃんのものだ。
「あっ!こ、小枝ちゃん、ありがとう♪持ってきてくれたんだね!」
由美ちゃんが受け取ろうとすると、手は遥か遠くまで上がってしまった。
「由美ちゃん?葵ちゃん?さっき私の事、なんて言ったっけー?確か『巨人』って言ってたような…」
顔は笑っているが、額に怒りの四つ角を浮かべている小枝ちゃん。手のひらを少しずつ閉じ、弁当箱を握りつぶそうとしている。
「「すっ…すいませんでしたー!」」
時代劇のような口調、動作で謝る2人。志保は笑いを堪えられず、少し噴き出している。
「もうwおもしろいからいいよw」
仕方なく2人に弁当箱を返す小枝ちゃん。
「でも…次『巨人』発言があったらマジビンタだから。」
と言い、2人の上空でビンタの素振りをする小枝ちゃん。巨大な手のひらがブンッ!ブンッ!と空気を切り裂く音がする。
「(人間があんなの喰らったら死ぬわ…)」
青ざめた顔で上空を見上げる2人。

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午前の部はこれで終わりです。
午後は体育の授業があります。

午後からの授業もお楽しみに。