「無限大の女の子」



二人はあたらしく見つけた大きな都市に興味津々だった。
あっという間に都市「名古屋」に歩み寄ると遥か上空から覗き込んだ。



すでに住民の避難は済んでいたが、自衛隊の隊員はドギモを抜かれた。
こんなに大きいなんて聞いていない。
情報では4000m、4kほどだと聞いている。(それでもとんでもない大きさだが)
しかし今、われわれの上空から見下ろしている女の子は軽くその5倍近くある。
なんて大きさだ・・・
しかし、それ以上に驚かせるものがあった。
人数が一人増えている!
最初に現れた黒髪の女一人でさえ手に負えないにもかかわらず、
クリーム色の髪の女まで現れた。
その女の子もほぼ同じ大きさである。
これじゃあ、勝ち目は全くといっていいほど無い。
ここにある近代兵器でさえ通用しないかもしれない。
いや、たぶん通用しない。
このまま潰されるしかないのか、そう思ったとき、女の子二人に動きがあった。



「へぇ〜。この星にもこんなに大きな町があるのねぇ。侵略のしがいがあるってものだわぁ♪」と、ティナ。
「でもセンパイ。わたし、このぐらいの町でしたらセンパイが来る前に侵略しましたよ?」これはラン。
その「町」とは「東京」のことだ。
「ホントォ!?偉い偉い♪頑張ったわね♪」
ティナはランを褒め、頭を撫でる。
「エヘ♪ありがとうございます!」
ランはとっても嬉しそうだ。
「でもねぇ・・一人でやるのと二人でやるのじゃあ違うのよ?
今回はあたしがいるんだから!」
ティナもにっこり微笑みながら言う。
「はいっ!一緒に楽しみましょうね♪センパイ♪」
ランはもうやる気満々だ。
「じゃあまず・・公平に町を半分こにしよっか!」「そうですね!そうしましょう!」
なんて、スケールの馬鹿でかいことを言い出した二人。
しかし、今の二人の大きさであればそれはかる〜く可能なのだ。
「じゃあ・・この辺から・・」
ティナはそう言いながら町を円形に見立てる。
そして、そのほぼ中心からそのきれいな素足で大地にラインを引いていく。
子供が地面に絵を書くときのように。
しかし、規模が大きすぎる。まるでナスカの地上絵だ。
幅500m近いティナのかかとが、何もかも粉砕しながら一本のラインを作っていく。
自衛隊は何とか潰されずに済んだ。
しばらくして、町がそのラインを境に二つに分けられた。
「よ〜し!ここからこっち側があたし!あっち側がランね!」「わっかりましたぁ!」
ランは元気に返事をすると、さっそく分けられた町の自分の側へ近寄った。
「ふふっ♪こんにちは、みなさん♪今からセンパイと一緒にこの町を侵略させていただきます♪
わたし、とっても楽しみなので・・・」ランは挨拶しながら、引かれたラインの近くに腰を下ろす。
ズゴゴゴゴゴゴゴゴオオオオオ・・・・地面が数百メートル陥没した。
ラン本人はそんなことを気にもせず「がっかりさせないで・・・楽しませてくださいね♪」
とにっこり言った。
すでにランの秘部からは愛液がドクドクと吹き出していた。
想像だけで興奮しているのだろう。
「軍隊のみなさんも、頑張ってくださいね〜♪」
とびっきりの笑顔で挨拶をする。
これには軍のみなさんも心を奪われた。かわいい・・・誰もがそう思った。
(ここからはランとティナ、別々に書いていきたいと思います)



〜ランstory(ラン側の町)〜

ランは胸を刺激してもらいたかった。
先ほどセンパイに揉まれた時、実はもっと揉んで欲しかったのである。
「センパイにもっと揉んで欲しかったな・・・わたし・・もっと上手だったらいいのに・・・」
でも、今は侵略が最優先である。残念だが仕方ない。
「・・終わったらまたセンパイに揉んでもらいましょう・・・軍の方々も感じさせてくれるかもしれないですし・・・」
ランはそう考えながら、町にその大きなカラダを横たえる。
何千何万という建物が、ランのカラダ全体で押しつぶされていく。
もちろん、軍隊は潰していない。
ランは軍隊の方にカラダを向け、寝そべったまま、形の良い大きな胸をカラダの前に押し出した。
その動作でも、たくさんの建物がすり潰される。
その柔らかいプレス機は可愛らしく、しかし豪快にぶるんっ、と揺れた。
それだけで、すさまじい揺れと爆風が発生し、軍隊に被害を与えた。
幸い(?)兵器は壊れていなかった。
しかし、ランにはその様子がほとんど分からない。対象が小さすぎて分かりにくいのだ。
ランは「あ、あの!わたしの胸で・・すみません・・なにか被害はありませんか?
その・・兵器は壊れていないでしょうか?壊れていないのでしたら・・その・・わたしの胸に試し撃ちを・・・」
ランは顔を赤らめながら言う。面と向かって言うのはまだ恥ずかしいようだ。
軍の皆さんは訳が分からない。この大きな少女は我々を心配しているのか・・?
侵略者ではないのか・・?しかも・・胸に撃ってみろだと?
こんなにサイズに差があっては勝てないのは当然だ。
しかし、プライドはある。こいつ・・舐めているのか!?誰もがそう思った。
「隊長!どの機体にも損傷は見当たりません!」整備担当から報告が入る。
「よし!あの女にぶち込んでやれ!」その命令と同時に、パトリオットが火を吹いた。
戦車主砲の何倍も威力のあるミサイルが、一斉に発射された。
それは照準を外すことなく飛んでいく。
全てのミサイルが、大地に沿って横に広がっている胸に、そして乳首に着弾する。
しかし、かわいい侵略者が次に発した言葉には誰もが呆然とした。




「・・ん・・あん・・チクチクするぅ・・」ランはそんな感想を漏らした。
軍の皆さんも驚きを隠せない。明らかに動揺し、混乱していた。
・・・チクチクする、だと?はっはっは、バカも休み休み言え。あはは、あはははは。

もう、どうしようもない無力感だけが広がっていく。

ここにある核なんざ、使ったって税金の無駄だ。何の役にも立たん。
どうせ潰されるならあのクリーム色の髪の子がよかった、などと言う奴もいた。
もう、無駄な抵抗は止めておけ。心で誰もがそう思った。
でも、抵抗して欲しい人が二人、そうさせてはくれなかった。



ランは今までに無い、微細な快感に身をよじっていた。
その動きですら、大きな揺れが発生する。
なんとも言えないもどかしい感じ。
その快感をもっと味わいたかった。
「あの・・砲撃が止まっているのですが・・・」
ランは、脱力感でやる気の起きない隊員達に声をかけた。
それでも、攻撃の再開する兆しは見えない。
ランはしびれを切らして「あの!早くしてもらえませんか!?」
と、少し強めに言った。
しかし、それでも隊員達のやる気は起きなかった。
もうあきらめているのだ。こうなるのも仕方ない。
ランは、心で軽く溜め息を吐くと、胸を抱え込んでいた右手を動かした。
「ホントはこんなことしたくないのですが・・・」
と、うつ伏せのまま、近くのビル群に手を伸ばす。
そして、その中のビルを一棟、人差し指と親指の腹で優しくはさみ、持ち上げてそ〜っと軍の目の前に持ってきた。
「このまま撃たないつもりでしたら・・・」
ランはそう言うと、つまんでいる指にほんの少しだけ力を入れる。
するとビルはあっけなく、くしゃっと潰れ、軍の目の前に瓦礫となって降り注いだ。
「あなたたちには・・・こうなってもらうしかありません」
ランは笑顔で忠告をした。
「それと・・ビルを潰さないように持つのも、意外と難しいんですよ?」
これも笑顔で言った。