試作!リアルもので〜す。

強くて(強すぎ)おっきな女の子

橋本友美、という女の子がいた。
友美は高校2年生になったばかり。成績はまあまあというところ。
顔も、自分でもかなり美形だとは自負していた。髪もさっぱりしたショートで
美形な顔を際立たせていた。
運動神経は、無に等しかったが、もっと深刻な悩みが友美にはあった。
それは、いまだに142センチの身長と、ぺったんこのまんまの胸。
しかも新学年、ということでもうすぐ身体測定と体力テストがある。
自分の幼児体型と運動神経の無さ、そして体力の無さをクラスのみんな
に見られるのが、たまらなく嫌な友美であった。

 帰宅途中、友美は憂鬱だった。
「はあ〜あ、もうっ。なんで身長とか、体力とか測る必要があるのよぉ・・
わたしにしてみれば、惨めなだけじゃない・・」
友美は自分の胸を撫でながら「せめて胸がもっとあって・・スタイルよければな〜」
とつぶやいた。すると、背後から「お穣さん」と突然、手を肩に置かれ、声を掛けられた。
突然のことだったので「きゃあっ!」と悲鳴を上げて、飛び退いてしまった。
「す、すいません・・突然だったもので・・」友美はとりあえず謝ったが、相手の方も
「いやいや、こちらこそ。驚かせちゃったかな?」一通り、会話が終わったところで
友美は相手を観察し始めた。少し、猫背だけどいい感じの男の人だった。
友美「え〜と、わたしに何か、ご用ですか?」

男「いや、失礼かと思ったが君の独り言を聞かせてもらった。
  どうやらずいぶんとお悩みのようで。」

友美はたまらなく恥ずかしく、みるみる顔が真っ赤になっていった。
なにせ、自分のカラダのことを聞かれたのである。しかも男の人に、だ。
友美は、真っ赤な顔で、怒った声で
友美「あっ、あ、あの!用件はそれだけですか!?」
怒りたくなるのも当然だ。多感な女の子のカラダのことを盗み聞きして
いたのだから。
男「いやあ、すまない。だが、そんなつもりじゃないんだ。話をきいてくれ」

これ以上、こんな人に付き合ってられない。こんなことをしている暇があったら、
さっさと家に帰って、背を伸ばす方法でも調べたい。
話を聞いてくれ、と言われたがこんな人の話なんか聞きたくも無い。
友美は「それではっ!失礼しましたっ!」もうイライラでいっぱいだった。
男に背を向けて、帰ろうと思ったとき、男が友美を引きとめた。

男「まあ待って。俺は科学者なんだ。人間の急速成長剤と筋肉発達剤を
作ったんだ。君にこれを試してもらいたい」

帰る気満々だった友美が歩みを止めた。そして振り向いた友美の目は、普通じゃなかった。
急に向きを変え、男に近寄るとキラキラした目で
「ほんっとですかあぁぁ!?マジですか!?試してほしいっていうのもホント?ホント?」
もう友美は自分のちっちゃなカラダと、ヤワなカラダが嫌で嫌でたまらなかったので、そういう
話には、疑いもせず食い付いてしまうのであった。

男はかなりびっくりしたようで「あ、ああ。全部本当だ。見れば君は相当な美人さんじゃないか。
こんな美人がナイスな身体になれば、きっとモデルにでもなれるさ」と少し引きつつ、言い切った。
友美は唯一の自慢だった顔をほめられたのもあって、すっかりその気だった。
友美「じゃあ、そのお薬っ!いくらですかっ!?」財布を探りながら、そう言ったが、

男「いや、これはまだ試作品なんだ。体が成長することと、体力と力がつくのは確実なんだが・・
 まだ効果がよくわからんのだ。だからちょうどお悩みの君に試して欲しい。もちろんお金なんか
取る気は全く無い。こっちも研究だからな。って、いっても危険も伴うから、強制はしないよ。
さ、どうする?」

懐が寂しかった友美には完全に都合のいい話、となっていた。これ以上のチャンスはない、と
普通信じるやつもいないと思うが、ただ、ということで頂くことにした。

男は満足そうに「じゃあ君の力になれればうれしいよ。でも、もしもの時の保障はできない。
それでもいいね・・?」というと、夢見心地で頷く友美を後に、去っていった。

ランは家に帰ってほくほく顔だった。「ふふ〜ん♪これであたしも♪おっきくなれるかな〜」
と湯船に浸かりながら、青と赤の液体の入った小瓶を眺めていた。その二種類の液体は
妖しく光を放っているように見えた。「このぺったんこの胸も♪」と全く服を押し上げたことの無い
自分の胸元をまじまじと見つめた。風呂から上がって、鏡に自分を映してセクシーなポーズをとって、
自分がナイスバディになったところを思い浮かべた。
友美はもう、完璧に妄想ばっかりしていた。

部屋に帰って、ビンを取り出した。青い液体がカラダを成長させてくれるらしい。
友美は「たのんだわよぉ・・」というと一気に飲み干した。注意書きはまったく無かったので
安心だったが、胃に何か違和感があった。友美はお腹をさすりながら布団に入り、
今日は早めに眠ることにした。

次の日、友美は寒気とともに目が覚めた。眠い目をこすりながらあたりを見回すと自分の着ていた服
が、無残に破れて布団に散乱していた。見た目だけでもと思い、つけていた、一番小さいカップの
ブラジャーも、である。
「どうなってんのこれええぇぇぇ!!?」友美は女の子座りで、生まれて初めて胸を腕で隠しながら
驚きの声を上げた。