強すぎ!おっきな高校生3

強い女の子は好きでしょうか?
今回はそんな作品です。



身体測定が終わってから、一ヶ月間、友美は、それはもう幸せな毎日を過ごしていた。
一ヶ月の間に、少し髪が伸びて、肩まである髪の毛をなびかせていた。その伸びた髪の毛が
友美の魅力を一層引き立てていた。
そして気になるカラダの方は、というと身長183cm、胸囲91cmにまで大きくなっていた。
もう、貰ってきた制服も丁度良くなっていた。
ついこの前、友美は17歳で初めて、ブラジャーを買いに行った。店員さんも友美の姿を見て
「お客様、高校生でいらっしゃいますの!?ずいぶんモテますでしょう?」と驚いていた。
実際、友美に「付き合ってくれ」との申し込みが無い訳では無かった。むしろ、全校のアイドル的
存在になったので、ありすぎる位だった。でも友美は「私はこれからもっと大きくなるんだから。
並みの彼氏じゃあだめなの!」と心で思いながら、根は心優しい友美は「すいません、すいません」と断っていた。

そんな幸せ(?)な友美に二回目の危険(?)が迫っていた・・・

「え〜〜〜っ!?あした、体力テストぉ!?」友美はその学級連絡を聞いて始めは溜息を
ついたが、あの薬のことを思い出し、笑顔になっていった。
クラスメイトから、なににやけてんの?、と言われ「友美はそんな立派なカラダなって、運動の方もずいぶんになったんじゃない?」とも言われて友美は「まあ・・分からないけど・・全力で頑張るよ!」と答えた。
その友美の純粋無垢な心が、トンデモナイ結果を招くこととなる・・・

「ただいまあ〜!」家に帰った友美に母が「そういえばあなた宛てに、手紙が来てたわよ」と伝えてくれた。一通の手紙とちっちゃな箱が届いていた。
友美が早速、手紙を開け、読んでみると
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友美ちゃんへ
覚えてるかい?あの日道で会った男だ。どうだい?薬は試してみた?
どっちも試してしまったんなら、この先は読まなくてもいい。
赤い薬を、「筋肉増強剤」と書かれた薬品をまだ飲んでいないのなら
君にとって、いい(悪い?)報告がある。
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と書いてあった。
友美は青いほうの薬しか飲んでいなかったので、手紙の先を読み進めた。
期待に心を躍らせながら。
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この手紙と一緒に箱が届いているだろう?その箱の中には透明な液体の入った
ビンが入っている。その液体を赤い「筋肉増強剤」に混ぜて飲んでみてくれ。
混ぜたら液体は「肉体強化剤」に変わっているはず。混ぜたことによって薬の
効果も相当なものになっていると思う。しかも「肉体強化剤」だから力が強くなる
だけでなく、君は「怪物並」になってしまうだろう・・
それでも、覚悟があるのなら、飲んでみてくれ。
もし飲むなら、青い液体を飲んでから試すと、君のカラダは
今よりもっと、大きく成長するだろう・・

それと、返事は送らなくていい。君が飲んだとなれば、ニュースとかで
分かるだろうから。責任は持たないからね。
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友美は箱を開けてみた。確かに透明な液体の入ったビンがあった。
青い液体はもう飲んでいたので、まさにナイスタイミングであった。
「カラダが大きくなったり強くなればいい事だらけな感じがする・・
怪物並?なってやろうじゃないの!世界で私だけの特権ね♪」と
友美は怪物になる決心をした。風呂上りに赤い薬と、透明な液体を混ぜて
一気に飲み干した。友美は、カラダがきしんでいるような感覚を覚えた。
「ううっ!はあ・・はあ・・ふうぅ・・」落ち着きを取り戻した友美は
薬の効能を試そうと、表に出ることにした。そして、ドアノブをつかんだ瞬間、
ばきぃっ!と音がしてドアノブが外れてしまった。友美は立ち尽くしたまま、
「なあに、たまたま壊れかかってただけよ」と独り言をつぶやいて、外に出た。

「あの薬・・本当なの?」と心で思いながら、庭にあった手のひらサイズの石を
いつも通り持ち上げたとき、ピキッ!と軽い音が響いて、石にひびが入った。
「まっさかあ・・」とその石を置いて、他の同じ位の大きさの石を、さっきよりも
そ〜っと、持ち上げ、右手で優しく握ってみた。ばこぉっ!という音と共に、
石が砕け散った。「なんで・・?わたしただ・・優しく、軽く握っただけ・・」
友美は動揺すると共に、ほんの少し優越感を感じた。
「うそ・・わたし・・ホントに・・?」友美はそう言いながら、もう一度確認するため
河原に走った。

近くの河原にはたて、よこ、高さ2メートルくらいの大きな岩があることで近所では
有名だった。友美は今、その岩の前に立っている。「もしも・・もしもホントなら・・」
友美はさっき、その岩の端の方にある、尖った部分を、ポッキーでも折るかのように
易々と折った。そしていよいよ、岩本体に向かってパンチをした。パンチ、といっても
痛いのを恐れて全然本気ではない。私たちで言う、壁に当たっても痛くない程度の力だった。
しかし、それでも、ばごっ、っと友美の右手の拳は軽々と岩にめり込んだ。そしてそのまま
友美が拳を前に出すと、それだけで岩に手が沈み込んでいくのである。しかも痛みはまったく
感じない。なにか当たっているほどの感触はあるものの。
友美は手を引き抜いて、笑みを浮かべ「やったあ〜〜〜〜♪こんなに強いカラダがあれば♪体力テストなんかかる〜く全国一位だわぁ♪全部の種目で満点取ってやるう〜〜!」
友美はそこまで叫んで、周りのものを破壊しないように、床に就いた。

次の日、朝起きてみると、友美の部屋は凄いことになっていた。なにせ、友美は寝相が悪いのである。
壁には数箇所、穴が開いていた。母親にこっぴどく叱られたが、それでも友美はルンルン気分で
登校した。途中、視界の悪い交差点があるのだが、そこで軽自動車が急に曲がってきた。
「きゃあ!」友美は条件反射で両手を前に突き出した。軽自動車はかなりの速度だったため、
止まりきれずに、友美に衝突した。ばこおおおおっ!!と金属のひしゃげる音がした。
運転手の方は「女の子にぶつかっただけなのに・・なんで・・」と思いながらも、
衝突の衝撃で気を失ってしまった。友美の方は全く平気で「だっ、大丈夫ですかあ!?」と
運転手の方ばかり心配していた。「病院、病院」と友美は病院を探したが、周囲に病院は無く
友美は携帯電話を忘れてきてしまっていたので、電話も掛けられなかった。
「もうっ!なんでこんな時に!・・そうだっ!この力があれば・・」友美はそう言うと
車体を変形させながら、車を抱え上げ、知っている病院まで走り始めた。
なんという光景だろう、美少女が、車を抱えて全力疾走しているのである。しかもその
美少女はほとんど力を入れていないのである。なんという怪力であろうか。
そうこうしている間に病院に着いた。走っている間にも無意識に少し力が入っていたのだろう、無残に抱き潰された自動車を置いて、「あとはお願いします!ああっ!遅刻ちゃう!」と呆気にとられる
病院の方を背に、学校に向かって走って行った。全力で走っていても、なぜか地面は陥没しなかった。

友美のカラダはスタミナも強化されていたので、全力で走っていてもほとんど疲れなかった。
ただ、スーパーガール並に早い訳ではなかった。確かに早いのだが、時速36キロメートルくらいであった。もう完全に遅刻だったが、教室に入った時、予想外だった。
先生に「おう、橋本!先ほど、お前が助けた車の運転手が来て、お礼を伝えてくれ、と言って帰って行ったぞ!お前のような、心優しい生徒を持って、俺は幸せだ!」と褒められたのである。
「よし!橋本も来たことだし、体力テストを始めるぞ!」
ついに始まった。体力テストが・・

始まる前、クラスメイトに「友美!がんばって!そんなに体も大きいんだから!ものすごい
パワーがついてるかもよ!?」と言われ、友美は「うん!全力で、ベストを尽くすよ!」と
やる気に満ちていた。
体力テストの種目はこうだ。
反復横とび→長座体前屈→ハンドボール投げ→握力→シャトルラン
(シャトルランとは、20メートルの距離を行ったり来たりしてその回数で持久力を調べるもの)
その順番で行われる。
最初の反復横とびでは、ものすごい筋瞬発力で確かに早かった。しかし、途中で自分でも訳が分からなくなってしまい、(それでもすごいが)87回だった。
次の長座体前屈にはもとから自信があった。なぜなら、友美はものすごくカラダがやわらかい。
それこそ、国体選手並に。いつも通り全校で一位であった。あとから先生が調べたところ、全国でも
一位だったらしい。
ハンドボール投げでは、前人未踏の結果となった。友美のものすごい腕力で時速500キロメートル以上のスピードを持ったボールが、弾丸のように空の彼方まで飛んでいった。
測定不能であった。その後、隣の県でボールが発見されたらしい。ちなみに、ハンドボール投げ
は二球、投げることになっていたのだが、始めの一球で、学校の塀を大破させてしまったので
さすがに、先生に叱られてしまった。

あと、二種目残っている。どちらも(特に握力が)凄い結果なので乞うご期待!