そういえば次はなんだっけ。
僕は資料を見る。
えーと、服の中に入って。
そのままごろごろと転がって押し潰されるのか。
うわぁ。
これもすごい。
そういえばミミ遅いなぁ。
量りを置きに行ってから、もう10分以上たっている。
15分ぐらい後。
「ごめんね。着替えていたら遅くなったの」
ミミは水着姿ではなくて、パジャマ姿だ。
「今回もかわいいよ」
僕はそのまま感想を言う。
「えへへ。ありがと。あたしもこれ、気に入っちゃった」
ピンク色。
白いふわふわな物もついている。
ふわふわ感が、ミミに似合っている。
パジャマを着ていても、胸が盛り上がっているのは目についてしまう。
「今回はサービスしちゃうね。
服の中に入って、そのままごろごろ転がって押し潰されちゃうんだけど。
2人でじゃれあおうね。
何してもいいから」
「えっ。
何をしても?
で。
でも、そんなの悪いよ。
変なことをしないとも限らないし」
ミミの体をなめたり、もんだり。
もむのはできないかも。
あそこを触ったり…。
うう。
「あたしが許可するよ。
それに、どうしてもいやだったら、
あたしが上に乗っかっちゃえば身動きできないよね」
「ま。まあそうなんだけど」
「あそこにマットをひいたままにしてあるから、そこでね」
とミミは僕を手でつかみ歩いていく。
「はい。ここに下ろすね」
ミミは僕をマットの上におろした。
そしてミミはマットの上に寝転ぶ。
「じゃはじめようね。
どこからでもいいから、あたしの服の中に入ってきていいよ」
どこからでも?
うう。
そんなこと言われても困るかも。
でも、
いくら仕事と言っても、こんなこと言う子は他にいないだろう。
なんで?
と気になった。
うん。
いいや。
せっかくミミが言っているんだし。
僕はミミを見た。
どうしよう。
胸の谷間から入る?
お腹のところ?
それとも別のところ?
腕?
うう。
迷う。
そこで僕は下から上のほうへと攻めることにしようと思った。
足首のところから入っちゃえ。
僕はミミの足のほうへと歩いていく。
そしてミミの足元へついた。
さて。
ミミの顔を見る。
こっちを見ているけど、微笑んでいるミミ。
入っても怒らないよな。
僕はミミの足首のところの、パジャマをまくってみる。
うわあ。
真っ暗。
しょうがない。
僕は入ってみることにした。
パジャマを伝って入ろうかと思ったけど、ごわごわしていてつかみにくい。
僕はミミの足首を触ってみることにする。
ぺたぺた。
「あっ」
ミミの声。
遠くから聞こえる。
そして少し、ミミが足を動かした。
ずずっ。
僕の体はパジャマの上に乗ったまま2メートルぐらい横にずれてしまう。
ミミが足をちょっと動かしただけでも、これだけ移動する。
僕はそろそろと移動する。
手のひらでミミの足をさわる。
あたたかいし、弾力がある。
ぴたぴた。
僕は抱きついてみることにした。
このあたりはふくらはぎかな。
うわぁ。
結構太い。
腕を伸ばしても、ふくらはぎの半周にも満たない。
「あっ」
またミミの声。
ここはパジャマの中。いつさわるかわからないので、
そのときに声を出してしまうんだろう。
僕はさらに進む。
ぴたぴた。
あっ。
さわった時の感触が違う。
これは骨っぽい。
ひざかな。
僕はさらに進むことにした。
ぴたぴた。
僕はミミの体をさわりながら進む。
これできっと、ミミもどの辺に僕がいるのかわかるだろう。
「ああ」
ミミが言う。
また僕はミミの体に抱きついてみる。
ぴと。
うわぁ。
さらに太い。
きっとミミの太ももだろう。
「ああん。また抱きついたね。
じゃ、こうするね」
うわぁ。
床(パジャマ)がいきなり動き、持ち上がる。
僕は足をすくわれてお尻でしりもちをついてしまう。
ずるずる。
パジャマの内側は足がかりがないので転ぶ。
僕はあおむけ。背中にはパジャマ。
手を伸ばしてみる。
あ。
ミミの足に手の平があたる。
うう。
真上にはミミの太ももがあるんだろう。
真っ暗で見えない。
そして。
僕の体が落下していくのがわかる。
どてっ。
背中が固いものにあたる。
これはマット?
ということはと思ったとき。
ぎゅう。
ぐえ。
いきなりものすごい重さのものが僕の体全体に乗っかる。
ぎゅうう。
ぎゅううううう。
ぐぇぇ。
重いいい。
ミミの太ももが上に乗っている。
身動きが全くできない。
「もういいかな」
ミミの声がして、足が持ち上がる。
ふうふう。
押し潰されたけど、潰れていないようだ。
今のうちに脱出しないと…
僕はやっとの思いでそこに立つ。
ふう。
ひどい目にあった。
ようし。
反撃。
僕はもうちょっと先に進む。
くんくん。
なんか、
香りというか、におい。
きっと大事なところに近づいているんだろう。
僕は手を伸ばしてみる。
「あっ」
またミミの声がする。
手を上のほうへ伸ばす。
弾力は変わらない。
まだ太ももをさわっているようだ。
少しずつ移動する僕。
あっ。
違う。
布地が手のひらにあたる。
これはきっとパンツだ。
「ああん。
そこ。さわっちゃだめ。
それ以上触ったら、ひどいよぉ」
とミミの声がする。
ひどいよぉというわりには、楽しそうだ。
もっと触ってやろう。
こっちもその気になる。
手を思いっきり伸ばして、上のほうをタッチしてみる。
「ああん。触ったなぁ。
こうしてやるぅ」
うわぁ。
ミミが体を動かす。
僕のほうにのしかかってくるようだ。
どしん。
横倒し。
けれどもまだミミは上に乗っかってこない。
「ふふっ。いくよぉ」
どしん。
ぐぇぇ。
どしん。
ぐぇ。
どしん。
むちゅ。
どしん。
どしん。
ミミは体をどしんどしんとマットに押し付けてきているようだ。
あまりの衝撃に、僕の体は押し付けられて潰れてしまう。
どしん。
どしん。
むちゅ。
どしん。
どしん。
ぐぇ。
まいった。
まいったから止めて。
どしん。
どしん。
やっとやんだ。
そして、また床(パジャマ)が動く。
横倒しだ。
僕は手探りで自分の体をさわる。
やっぱり潰れている。
そのまま待つ。
「うーん。動きがないね。
やっぱり、さっきので潰れちゃったかな?
もしもーし、大丈夫?」
…
胸が圧迫されて少し潰れちゃっているので声はまだ出せない。
「あたしのパジャマの中で潰れて死んでいないよね。
どのへんにいるのかな」
ごそごそ。
パジャマごしにミミの手の平があたる。
「いた。このへんだね。
少し待ってあげるね」
……
ふう。
やっと戻った。
さて動くか。
ぴとぴと。
「あっ」
彼女の腰あたりを触る。
(骨の感触でたぶんそのあたりだと思ったからだ)
ちょっと進む。
布地が終わり、また手で触ったときの感触が変化する。
ごろごろ。
音がする。
ぐー。
この僕の隣にある壁は、ミミのお腹か?
そうか、そうか。
僕はその場で、何もしないで立っていた。
「あれ。動きが止まったかな?」
ミミの声。
ふふっ。
反撃するか。
こちょこちょしてやる。
僕は3つ数えることにした。
「そーれ。こしょこしょ」
「あっ。あははっ。
そこ。さわらないで。
くすぐったいから。
ねえ。ねえってば」
「もっと。こしょこしょこしょ」
「あははは。
くすぐったいってば。
あははははは」
ミミがお腹をへっこめる。
もっとくすぐろうと思って僕はミミのお腹のそばへ寄る。
「えいっ」
とミミの声がしたと思ったら僕の体は、何かとてつもないでっかいものにあたって、
反対側のパジャマまで吹っ飛ばされる。
うわぁ。
なんだ。
何が起きたかわからなかった。
僕は起き上がろうとする。
ミミが体を動かした。
うわぁ。
僕は何メートルか持ち上げられてしまい、そのままぽてっとどこかの上に落ちる。
なんだ。
僕は手のひらでさわる。
「あはは。くすぐったい」
ぴとぴと。
この地面はミミのお腹?
お腹の上?
僕は立ち上がろうとするが、上にはパジャマ。
パジャマによって押し付けられているので、立ち上がるのは無理のようだ。
僕は、ミミのお腹にもっと触ってみる。
「あははっ。さわらないでよ」
というミミの声。
うわぁ。
なんだこれ。
急に足元がゆれる。
そして僕の体は上下にジャンプする。
うわぁ。
まるでトランポリンのようだ。
「ち。ちょっとミミ」
「そーれ。それ。やめないよ。
ぽーん。ぽーん。と」
うわぁ。
僕の体は、ミミがお腹をへっこませたり、膨らませたりすると、簡単にジャンプしてしまう。
おわぁ。
「ミミー。やめろぉ」
「まだ。やめないよぉ。そーれ」
ぽんぽんと簡単に上下してしまう僕。
姿勢を立て直そうとしても無理。
圧倒的な力で、上下する。
完璧に遊ばれている。
僕は横のほうに転がることにした。
どっち?
僕は左のほうへと転がる。
どしん。
いて。
パジャマの上に着地した。
「あっ。横に落ちた?
じゃあ。
ごろごろころがっちゃうぞぉ」
というミミの声。
ごろごろ?
回転?
ちょっと待て。
回転するってことは、ものすごく持ち上げられて、落下して。
落下した後に、ミミのお腹にのしかかられて押し潰される?
うわぁ。
やば。
かなり大変かも。
「ねえ。ミミ。やめようね。
ごろごろするのは…」
「ふふっ。
いろいろさわった罰だよぉ。
やさしくごろごろして、
きちんと上に乗っかってあげるから」
「いいよ。きちんと乗らなくていいから」
「だーめ。
それいくよ」
ごろ。
足元の布が動く。
うわっ。
僕は転んでしまう。
そして、いっきに上のほうへと持ち上がる。
何メートルも上に持ち上がったようだ。
ぼてっ。
何かの上に落ちる。
お腹の上?
と思ったら、
とても柔らかい地面が動く。
ぼてっ。
これはパジャマの上?
そしてさらに回転。
ぎゅう。
ぐぇ。
ぐちゅう。
ぅええええええ。
急に押し潰される。
そのまま、回転し持ち上がる。
ぼてっ。
パジャマの上。
そして。
ぼてっ。
また、パジャマの上。
ぼてっ。
ミミの体が動き続ける。
ぽよん。
お腹の上。
ぼてっ。
パジャマの上。
ぎゅうううううううう。
うげぇ。
重い。
ぎゅううううううう。
ぽてっ。
ごろごろ、ミミは動いているようだ。
パジャマの上に落ちたり、
持ち上げられたり。
お腹の上に落ちたり、
そして、急に上にのしかかられたりして、押し潰される。
かなり苦しい。
次の行動がわからない。
やめてほしい。
どしん。
ぼてっ。
ぎゅうううううううう。
あっ。
止まった。
でも、僕の上にミミの体が乗っかったまま。
ぐるじぃ。
潰れるぅ。
ぎゅうううううううううう。
「あれっ。どこにいったかな?」
ミミの声。
下。
ミミの下敷き。
ものすごい力で押し付けられているので声は出せない。
このままだと窒息?
ぐるじ。
ぐぇ。
重い。
どけて。
早く。
ごろ。
ミミが動く。
ふう。
やっと上からどいてくれた。
ぎゅう。
急にパジャマに押し付けられる。
「ぐえ」
「あっ。ごめんね。苦しかった?
出してあげる」
というミミの声。
何かにつかまれる。
そしてミミの服の中からやっと外へ出る。
「うわぁ。ミミ。
ひどいなぁ。
押し潰されちゃったぞ。
問答無用でごろごろ転がるんだもん」
「ごめんね。そんなにひどかった?
ちょっと意地悪しすぎたかな。
でもあたしのパジャマの中どうだった?」
「そりゃもう。真っ暗で何も見えなかったけど。
ミミの体に何度も押し潰されちゃったよ。
でも面白かった」
「そうなんだ。
あたしもちょっと恥ずかしかったよ。
えーと。じゃこれで今日は終わりね。
ちょうどお昼だし」
そうか。
もうこんな時間というか。
あんなにいろいろな体験をして、3時間しかたっていないのか。
ものすごい濃い時間だなと思った。
がちゃ。
そのときスタッフの人が入ってきた。
「お疲れさん。
ちゃんとモニターの仕事してた?
遊んでいたり、じゃれてばかりいなかったわよね」
僕に聞いてくる。
「えっ。うん。大丈夫。大丈夫。きちんと記録しているよ。
ほら」
僕は紙を見せる。
「心配だったのよね。あたしさっき見ていたけど。
すごく楽しそうにじゃれていたし」
「えー。さっきの見ていたのぉ?」
「そうよ。もう少しでお昼だし。
さっきはごろごろ。転がっていたようだけど。
ずいぶん楽しそうだったじゃない?」
「うう。恥ずかしい。
見ているとわかっていたら、あんなことしなかったのに…」
「いいわよ。じゃれていても。
こっちとしては、きちんとモニターしてくれればいいし。
ところで、あたしが来たのは薬品の改良品ができたのよ。
そこで、相談なんだけど、
後1ヶ月、延長してみない?
報酬はもちろん上乗せ」
「1ヶ月か。
うーんどうしよう。
ミミも一緒ならいいよ。
僕は」
ミミを見た。
「あたしも、いいよ。
君が一緒なら。
他の人だったら恥ずかしいかも」
「ふーん。ミミもそこのあんただったらいいんだ。
ふーん。
あなたたちお似合いかもね」
「えっ。いや。そんな…」
僕とミミは目を合わせる。
「じゃ。今日は終わりだから、紙に記録したら後は自由時間ね。
ミミは帰ってもいいけど。遊んでいくなら文句言わない。
この後は2人でデートかな?」
「で、で、デート?」
ミミの顔が赤くなる。
「あはは。そ。そういえば用事があったと思う。
じゃあ。またあとでね。
それに着替えないと…」
とミミは急いで出て行こうとする。
ミミが出て行ったあと。
「あれは、気にしているわね。
良かったわね。
あんなばいんばいんの彼女ができて」
「えっ?」
「あなたも、好みでしょう。
どう?」
「ま。そりゃ。いい子ですし。胸もでっかいし。いろいろしてくれるし…」
「しばらく一緒に仕事できるわね。
じゃあたし行くから、
明日は、検査だけね。
その次の日は休み。
来週から一緒に仕事だから」
「うん」
まだミミと一緒か。
そう思うとわくわくする。
……
ミミの家。
「アルバイトどうなの?」
ミミの妹が聞いてくる。
「結構楽しいよ。それに気になる子もいるし」
「えー。そうなの?
お姉ちゃんだめだよ。
そんな所でモニターしている人なんて、信用できないし、
お姉ちゃんが体で押し潰したりしているんでしょう?
う。その人男だよね。地球人の」
「そうだけど」
「うーん。心配。
変なことされていない?
触られたりとか、なめられたりとか?」
「触られているかわからないけど、触っちゃうよ。
なめられたりはまだないなぁ」
「ぐっ。そのうちそんなこともしてくるよ。
そいつ。
うー。心配だなぁ。
お姉ちゃん人が良いから。
ねえ。そこ。まだアルバイト募集している?」
「なんで?」
「お姉ちゃんが心配だから、あたしも行く。
そして、あたしが見極めてやる。
もし、エロエロ星から来たエロエロ星人だったら、あたしが成敗してやるから」
「えー。大丈夫だよぉ」
「だめ。決まり。
お姉ちゃん来週も仕事だよね。
あたし、明日そこまで行って申し込んでくるから。
場所教えて」
「えー。いいよぉ」
「だめ」
「うう」
「ほら。教える」
「わかったよぉ」
「そいつをいじめてもいいんだよね」
「いじめちゃだめだよ」
「踏んでもいいんだよね」
「まあ。一応踏むのも仕事だしぃ」
ミミは仕方なく場所を教える。
「おーし。成敗成敗」
「成敗じゃないよぉ。あまり変なことしちゃだめだよ。
あたし許さないからね」
「おっ。珍しく強気だねぇ。
まあ。変なことしなけりゃ大丈夫。
もししたら、思いっきり踏むし。
それも生身のときに…」
「だめだよぉ。生身のときに踏んじゃ…」
「わかってるってば」
こんなやりとりがあることを僕はまだ知らない。