浴室の中に入る僕達。

「恥ずかしがらなくていいよ。
そうだあたしが洗ってあげようか?」

ぶんぶんと首をふる。
「い。いいや自分で洗えるよ…」

「じゃボディソープとか、ほしかったら言ってね…
あたしがとってあげるから…」

うう。
刺激が強すぎる。
ミミちゃんが動くたびに頭上でゆっさゆっさゆれる胸。
ものすごくでっかくて柔らかいものが頭上でゆれているのですごく気になってしまう。
たとえば、落ちてこないかとか。
もちろん胸なので落ちてこないが。
でも、ぽたぽたとしずくは落ちてくる。
大粒の雨のよう。
でも温かい。

……

なるべく見ないようにしているけど、気になってしまう。
「こっち向いてもいいよぉ」

「い。いいよ…」
鼻血が出そう。

「やっぱり我慢できなくなっちゃった」
なんだ?
何が我慢できなくなったんだ。
恥ずかしくなったのか?
それともトイレとか?

と考えていると。
「ごわぁ」
ミミちゃんに背後から手でわしづかみにされる。

じたばた。
「やっぱりあたしが洗ってあげるね。
手にボディソープをつけてっと」

「うわぁ。いいって。いいよ」
じたばた。
じたばた。
我慢って、そんなことしたかったのか。
後ろを向いていたけど、妙に見られているような気がしていたのは気のせいじゃなかったんだ。

「そんなに暴れると、落としちゃうよぉ」
僕は下を見る。
うう。それは困る。
下まで数メートルはありそうだ。
僕はじたばたするのをやめておとなしくしておくことにした。
だって。この浴室の床。
どうみたって普通。
結構固そう。
ここから落ちたら絶対怪我するぞ。
それに今気がついたけど。
ここでミミちゃんに踏まれちゃったらイチコロなんだろうなと思った。
地球人と一緒にお風呂に入るというようなことは想定されていなさそうだ。

ちらっ。
ミミちゃんを見る。

どうしても胸を見てしまう。
やっぱりでっかい。
生まれたままの姿の胸。
押さえつけられていない生の胸はすごくでっかくてはちきれそうだ。
地球人の巨乳な女の子の10倍はでっかいし、至近距離なのですごい迫力だ。

ミミちゃんと目があった。
「あたしは胸を見られても気にしないよ。
その。ええと。君だからだけど…」

「い。いや。べつに。胸を見ていたんじゃないよ。
ちょっと目に入っただけ」

「いいよ。気を使わなくて。
遠慮せずに見てもいいし。
でもそのかわり。こっちも見るけどね…」

じー。
見つめてくるミミちゃん。
かぁ。
すごく恥ずかしい。

そして。

ごしごし。
ごしごし。
ボディソープがついているミミちゃんの指で直にごしごしされていく僕。
うう。
顔はすごく真っ赤になっているだろう。

上半身。
腕。
背中。

ごしごし。
おなか。
「ひゃははっ。くすぐったいってば…」
我慢できずに笑ってしまう。

「それそれ」
ごしごし。

「ひゃっはっは。だめ。そこだめ…」
ごしごし。
僕のおなかを撫で回すミミちゃんの指。

「ひゃっはっは」

「そんなに暴れると、危ないよ。
落としちゃう…」

「だ。だって。そんなこと言ったって。
くすぐったいんだ」

「じたばたすると終わらないよ」
ごしごし。
ごしごし。

「ひゃっはっは」

「おなかは終わったから…」
指は背中にまわった。
なんとかなった。

ごしごし。
ごしごし。
そしてお尻。
次に指が僕の足を洗い始める。
太ももとか。
ぷにっとつままれる。

「うわぁ。思ったより柔らかいよ。
気をつけないと、力加減を間違ったら潰しちゃいそう…
慎重に扱わないと…」
その言葉にぎょっとする。
そうだ。
彼女は僕より10倍は体が大きい。

ふにっ。
あうっ。
そこはだめ。

「ち。ち。ちょっと」
股間のあたりにミミちゃんの指が触れてしまう。

「あ。ご。ごめんね…」
ミミちゃんもそのことに気がついて、顔が真っ赤になる。

ちょっとの間2人して顔が赤くなっている。
その間。時が止まってしまったかのようだった。

「再開。再開っと」
ごしごし。

うううう。
ふに。
ごしごし。
ふに。
あう。
指が触れてしまう。
なんかあそこが敏感に反応してしまいそう。

ごしごし。
「も。も。もういいよ…」
すごく恥ずかしい。

「うーん。そうだね」
ざばっ。
ミミちゃんは片手でお湯をすくい、上からかけられる。
湯量は結構ある。
片手の手のひらだけですくった分量でも相当な量だ。

その後頭のほうもミミちゃんによって、洗われてしまった。

「あたしも体を洗わないと…
うーん。君の体にボディソープをつけて、君の体であたしの体をごしごししちゃおうかな?」

「だ。だ。だめだよ」
なんてこと考えるんだミミちゃん。

「うそだよぉ。
そんなことしたら、君の体がもたないよね…
本当はちょっとやってみたいんだけど
……
じゃあ、湯船の中に入っていてもらおっと」

ふう。
ミミちゃん今日は強引だなぁと思う。
けど。
湯船を見上げる。

水面から底まで10メートルはありそうだ。
でもすでに僕はミミちゃんによって空中へと持ち上げられている。

「わ。待って。すごく深いんじゃない?
足がつかないところで泳げないし…」

「あ。そっか。そうだよね。
じゃあ。桶の中にお湯を入れて、それを湯船の上に浮かべておくね」

とミミちゃんは、なぜかケロリン桶の10倍巨大バージョンを取り出す。
その中にお湯を半分ぐらい入れて、その中に僕を入れる。
桶の中といっても地球人にとってみれば、子供用プールを大人用サイズにしたぐらいの広さがある。
お湯を含めると何トンもありそうだ。それを軽々と持ち上げるミミちゃん。
そして、その桶ごと湯船の中に入れる。

僕は湯船の上に浮かんでいる桶の中。
ゆーらゆら。
ゆーらゆら。
ぷかぷか。

僕はどうでも良くなってきた。
体を洗っているミミちゃんを、湯船の中から見ている。

「どう。気持ちいい?お湯加減はどう?」
ミミちゃんが聞いてくる。

「ちょうどいいよ」
桶は湯船に浮かんでいるが、ちょっとずつ奥のほうへと流されていく。
僕自身にはどうすることもできないけど。

この湯船。プールぐらいの広さがあるぞ。
底はすごく深いし…
巨大だ。

ごしごし。
ごしごし。
ゆっさゆっさ。

ごしごし。
ゆっさゆっさ。

僕はミミちゃんを見ている。
ミミちゃんが体を動かすと、途方もない巨大な胸も一緒に動く。

ゆっさゆっさ。
ゆっさゆっさ。

うわぁ。
すごすぎ。

……

そして。

ざばぁ。

ミミちゃんも湯船の中に入ってきた。
津波のような波。
「うわっ」
悲鳴をあげる僕。

「わあ。ひっくり返るよぉ」
ミミちゃんは急いで桶を手でつかむ。

ざばっ。
かなりのお湯をかぶってしまう。
「沈没しちゃったよぉ」
桶は沈没してしまい、僕はミミちゃんの手によって救出される。

「あたしが持っていてあげるね」

僕はミミちゃんの手によってガードされている。
足もつく。
普通に座っていることもできる。
でもミミちゃんの手のひらの上に直に座っているんだよな。
裸で…

それにミミちゃんの胸との位置もずっと近い。
ぷかぷか浮きぎみの胸。
ごくっ。

胸を見ていた僕に気がついて、ミミちゃんは
「今。君をつかんでいなかったら今頃、自分の胸をつかんでゆさゆさゆらしていたんだけどな。
結構波がたつんだよぉ」

「そ。そうなんだ…」
こんな近くでそんなことされたら鼻血ふくぞ。
今でもものすごいのに…。

……
もう湯船の中はいいかなと思ったとき…

「もうそろそろあがる?
のぼせちゃうよね」

ミミちゃんの手のひらの中に入ったまま、ミミちゃんが立ち上がる。
僕は下を見る。
すごい波。
津波のようだ。

……

僕は今洗面台の上だ。
やっとお風呂から上がり着替え中。

……
着替え終わる。
ふう。
やっとミミちゃんを普通に見ることができるようになった。
一緒にお風呂に入るというのはすごくうらやましい状況だったが気が持たない。
よくわかった。
慣れるのか?
うーん。
わからん。

でも。
パジャマ姿のミミちゃん。
ものすごくかわいい。

……

僕はミミちゃんを観察している。
髪はまだぬれたままだ。
巨大なカーテンのように垂れ下がっている。

髪はドライヤーで乾かすのかと思ったけど違うみたいだ。
髪をボックスの中へ入れ、頭も一緒に入れる。
そしてスイッチオン。
ごー。

そして3分後。

すっかり乾いた髪のミミちゃん。
「これはね。即効乾燥機。
普通にドライヤーで乾かそうとすると、何時間もかかるの。
だってほら。この髪の量でしょう」
まあそうだ。
地球人より体がでっかいから、髪の量も相当なもの。
なかなか乾きにくいだろう。

……
2人で廊下を歩いて居間へと戻る。

「遅いからもしかしてと思っていたんだけど…
一緒だったんだ…
冗談のつもりで言ったのに。
で。どうだった?
お姉ちゃん。襲われなかった?」

「大丈夫だよ。でも一緒に入ってよかったよぉ」

「あんたも、一緒にお風呂に入っている間。
エッチなことばかり考えていたんじゃないの?」

サラに聞かれてあわてて答える。
「な。そ。そんなわけないぞ」
お風呂場でのことを思い出す。
たゆんたゆんの胸が目線に入るから、何回も見てしまった…

「ふーん」
と細い目で見つめてくるサラ。
でもそれ以上は聞いてこない。

ミミちゃんはサラの隣に座る。
僕はミミちゃんの足の上だ。
ミミちゃんに両手で抱えられている。

「のど渇いたでしょ。
あたしが2人の分を持ってくるわね」
とサラが立ち上がる。

……

サラは普通サイズの瓶入り牛乳を持ってくる。
横に座り、にゅーと目の前に瓶入り牛乳を突き出してくる。
「それ。でかすぎだろう…」
普通サイズといっても、彼女たちにとっての普通サイズ。

「ふっふっふ。
あんたなら、この中に入って牛乳風呂とかできそうね。
でもこれは冷蔵庫に入れてあってとっても冷えているから、
あんたをこの中へ落としたら面白いことになりそうね…」
とサラ。

じーと見ていたミミちゃん。
「えいっ」
こしょこしょこしょ。
横に座ったサラをくすぐり始めるミミちゃん。
「ひゃっはっは。やめてお姉ちゃん」
もがくが、くすぐり攻撃はやめない。

こしょこしょ。
「いじめたらだめだって言ったでしょ」
ミミちゃんがサラに、くすぐりながら言う。

「ひゃははっ。やめてお姉ちゃん。
わかったから。ちょっとした冗談だってば。
彼のはこれ…」
指の間から、地球人サイズの瓶入り牛乳を出すサラ。

ミミちゃんのくすぐり攻撃から開放されるサラ。
「ふう。油断した。
ほんの冗談でもだめなの?」

「だめ」

「わかったわよ」
サラは牛乳を開けて飲む。
ミミちゃんもだ。

僕もほどよく冷えている牛乳を飲む。
頭上から会話が聞こえてくる。
「ねえ。お姉ちゃん。またお乳でっかくなったんじゃない?」
「そ。そうかな」
僕がミミちゃんの太ももの上で座っているのにそんな会話をしている。
頭上を見上げる。
何度見てもすごい胸が張り出している。
ミミちゃんが身動きするとゆさゆさ揺れる。
たしかに大きいけど。
大きくなっているのかな。

「じゃあ。さっきの仕返し」
「ひゃあ」
案の定というか。さっきの会話の流れからこうなるんじゃないかと思っていたけど。
ミミちゃんの胸は、サラの手によって揉まれている。
もみもみ。
「ひゃん」
じたばた。
じたばた。

「うわぁ」
サラに揉まれている間、じたばた暴れるミミちゃん。
僕はそんなミミちゃんの足の上にいるもんだから大変だ。
どたっ。
どてっ。
ミミちゃんの足の上でトランポリンの上にいるかのようにバウンドしてしまう。
落ちる。
落ちる。
ミミちゃんの足の上から、ソファの上に落ちないように体勢を立て直そうとするので精一杯だ。

「まだまだよ。こうなったらもっと揉んでやる」
「ひゃん。そこだめ」
という声が聞こえてくるが、こっちはそれどころではない。
どすっ。
どてっ。
じたばた暴れるたびに、ミミちゃんの足の上でバウンドしてしまう。

そして…
すとっ
ミミちゃんが閉じていた足の間を広げたせいで、ミミちゃんの2本の太ももの間に僕は落ちてしまう。
「ひゃっはっは。やめてサラ」
「ほれほれほれ」
じたばた。

「おい。ちょっと」
僕は立ち上がろうとするが、
僕の体の左右には僕の胸の高さよりちょっと高いぐらいの太ももの壁。
じたばたミミちゃんが暴れるとそれも一緒に動くので潰されそうになる。
「ちょっと危ないよ。サラもうやめろよ。
僕はミミちゃんの足の間に落っこちちゃったんだぞ…」

「ほれほれほれ」
「ひゃん。そこもだめ…」
頭上で揉み揉みしている2人。

どん。
右の太ももで吹っ飛ばされそうになる。
どん。
今度は左。

「おい。危ないからやめてくれ」

「もっと揉んでやるぞ。ふっふっふ」

「もう。サラってばぁ」
ふにふに。

ぎゅうぎゅう。
どん。
ミミちゃんが暴れる。
すごく太くてぷにぷにの肉付きが良い太ももが上からのしかかってくるように見えた。
天井の明かりがさえぎられる。

うわぁ。
ぎゅうううううううううう。
ものすごい重さで押し付けられる。
いつものように薬は飲んでいないので生身だ。
モニター中にミミちゃんの太ももに押し付けられたこともある。
ものすごい圧迫だということも知っている。
途方も無い重量だということも。
ぎゅうううう。
ソファにめり込む僕。
ぎゅうううう。
ものすごい重さで押し付けられて気が遠くなりそう……

……
「ひゃはは。やめて。やめて。彼もいるのに…」
あたしは自身の足の上を見る。

「あれ?いない」

その声にサラも見る。
「お姉ちゃんが暴れたから、どっかに吹っ飛んで行ったんじゃない?
ソファの上とか、床の上に落ちているんじゃない?」

サラは探す。
あたしも身を乗り出して探す。

「いないよ。ひょっとしてあたしの足の間に落ちちゃったかな?」
あたしは足を持ち上げてみる。

「うわぁ。ちょっと大丈夫?ねえ?」
あたしは自身の太ももで下敷きにしてしまっていた彼を抱きかかえる。
「ひ。ひょっとして。あたしが暴れたから。足の間に落ちた彼を押しつぶしちゃったのかなぁ。
ねえ。大丈夫?」

ゆさゆさ。
「うん。なんとか大丈夫」
死ぬかと思った。
ものすごい圧迫。
地球人に上へのしかかられても絶対出せないぐらいの力。

「良く平気だったわね。
完全にお姉ちゃんの太ももの下敷きになっていたわよ。
お姉ちゃん重いから、完全にぺちゃんこになったかと思ったわよ」

「もー。重いってなによ。
ひょっとしてシュークリームあたしがほとんど食べちゃったことを根にもっている?」

「お姉ちゃんも注意しなさいよ。
こんなところで圧死させたら大変。
後始末とか…」
それにむっとする僕。
「後始末って何だよ。
こっちは大変だったんだ。
そのなんだ。
サラがミミちゃんの胸をいじっているのをやめないからだぞ。
僕のことも考えてくれ。
お前たちが暴れたら、こっちの身がもたないぞ」

「ご。ごめんねぇ」
涙目でこっちを見つめてくるミミちゃん。

「ミミちゃんはいいよ。
被害者なんだし。
今のはサラに言ったんだ」
いそいで弁解をする。

「何よその言い方。
あたしだけが悪いみたいじゃん」

「うー。また喧嘩する気?
2人ともこちょこちょするよ」

「うっ」
それを聞いて黙ってしまう。
ミミちゃんのこちょこちょは強力だ。
押さえつけられて、こちょこちょされたら抵抗できない。

「とりあえず。
ごめん。
誤っておくわ」

「こっちこそ。ごめん」

3人で見つめあう。

「そうだ。アイス食べる?
帰りに買ってきてあったんだ」

サラが立ち上がり、台所へと行く。

それを見送る2人。

「ねえ。体なんともない?
本当に大丈夫?
骨とかひび入っていない?」

「うん。大丈夫。
モニターで慣れているせいかな。
さっきはびっくりしたけどもう大丈夫。
こっちも気をつけるよ」

「ごめんねぇ」
2人で見つめあう。

……

「なーにやっているのよ。あたしがいないと
すぐラブラブするんだから…
ほら。アイスクリーム。
あんたの分もあるわよ。
で、スプーンはこれ」

「でけーよ」
10倍は長さがあるスプーン。
口に入らない。

じー。
ミミちゃんがサラを見る。

「冗談。これはあたしのスプーン。
地球人サイズのスプーンはカップの上に乗っているから…」

ふう。

それにしてもでっけーな。
サラとミミちゃんのカップを見る。

「これ。君と比べたらでっかいよね。
体を丸めたら入っちゃいそう」
ミミちゃんは僕にカップを近づけてくる。
やっぱでっかい。

「そうだね。これどのぐらい?
何人前になるんだろう。
やっぱり1000人分?」

「うーんどうかな?
これには200リットルと書いてあるけど…
君のは?」

「200ミリリットル。
やっぱり1000人分だ」

「200ミリリットルだって。
やっぱり小さいなぁ。
あたしだったらひとなめで終わっちゃうよ」

「まあ。そうだろうな。
そのばかでっかい舌だもんな」

僕の体がミミちゃんの手によって押さえつけられる。
やばっ。

「また。喧嘩する。
こうだよ」

こしょこしょ。

「ひゃっはっは」
足の裏をミミちゃんによってくすぐられる。
パジャマの布地でこしょこしょされる。

「だめだめだめ。そこだめ」

こしょこしょ。
「ひゃっはっは。もうわかった。
わかったから」

僕の上半身はミミちゃんの手のひらで押し付けられているから、
どんなにじたばたしても身動きできない。

「喧嘩しないの」

やっとやんだ。

はあはあ。
息ができなかった。
笑いすぎた。

サラのほうを見る。

とってもくすぐったそうという顔でこっち見ている。

何も言わないでおこう。
さっきのはたまらない。

……

サラに仕返しをしようと思って、ミミちゃんの家を訪ねたけど無理そうだ。
おとなしくしていよう。

寝る時間。

「一緒に寝る?」

「えっ?」
それを聞いて固まった。

「やっぱりだめだよね。
君と一緒に添い寝したら潰しちゃうよね。
君は隣で寝てもらうしかないかぁ」
というミミちゃん。

うう。
ミミちゃん。
君になら押しつぶされてもいいと思ってしまう。
モニターで押しつぶされ慣れているから、危険という実感がないからだと思うけど…

ミミちゃんはいろいろ用意してくれる。
ベッドの枕側にある台。
その上にタオルとハンカチでお手製のベッドを作ってくれた。

「簡易ベッドだけどここで我慢してね」

「うん」

「あと。それとトイレとかに行きたくなったときのためにホバーも置いておくね」

ミミちゃんはホバーももって来てくれた。

ベッドの中に入る僕達。

「ちょっとお話ししたいんだけど。
いいかな?」

「うん。いいよ」

……

今は2人きり。

日付は12時をすぎたので遅い時間だけど。
今日はいろいろなことがあったなと思い返す。

「えーとあのね」

今日はまだ終わらないな。
というかまだ終わらないでいてほしいと思った。