サラは言った。
「あんたみたいな下僕を、一度尻にしいてみたかったのよね。
むかつく地球人が過去にいたけど、
いつかお尻の下にしいてやるぅと思いながらできなかったし」

「そんなこと考えていたのかよ。
まあ、サラのようなちんちくりんの子でも。
その巨体だからなぁ。
ひとたまりもないだろうな。
でも、乗ればよかったのに…
凶悪犯扱いで、死刑にでもなればよかったのに。
そうしたら、今頃ミミと一緒に仕事できた」

「むー。
そんなこと言っていていいのかな?
明日は薬の効き目がきれるんだよね。
明日、あんたをお尻の下にしいてあげるから」

「ひぇー。殺人サラだぁ。
凶悪犯がここにいますって言おうかな」

急に手が伸びてきた。
「あっ。いてて、離せ」

「離していいのかな?
ここで」

僕は下を見た。

だめ。
だめだ。
ここはすでに10メートル上だ。

「ほれほれ、ここで手を離すぞぉ」

「だめ。
離したらだめ」

高い。
サラは手を上げているので16,7メートルはある。

「じゃいちいち文句言うな」

「おまえが意地悪なんだろうが」

「あんたが口悪いからでしょう」

「ほら。ベンチへ下ろせよ。さっさと終わらせようぜ」
「あたしもそう思っていたとこ」

ぼてっ。
2メートルぐらい上からベンチの上に僕を落とす。
「いてえな。落とすなよ。
もっと丁寧に扱えよ」

「あんたなんか、雑に扱ってもいいのよ。
今なら怪我しないし。
それと鼻につめる物のことが書いてあるけどいらないわよね」

サラはそれをつまんで、ぽいっと床に捨てる。
「捨てるのかよ。
まあ。
でも。
ミミの場合は刺激がすごかったけど、
サラだったらいらないか。
自分で認めたってことだな」

「これはね。
あたしが、あんたの上にドスンとお尻を落として、その衝撃で鼻血が噴出しても責任とらないってこと。
出血多量で死ねばいいのよ」

「暴力娘が。死ねとか良く言えるな」

「あんただからいいのよ。
じゃ乗るわよ。
どすんといってほしい?
それとも、ずどんといってほしい?」

「どっちも同じじゃないか」

「1トンぐらいは衝撃が違うかもよ。
じゃ。どっすーんで。
あたしが立った位置から、
いきなりお尻をあんたの上に落とす。
それできまりね。
痛みはないかもしれないけど。
衝撃であんたの体が飛び散ったらごめんね。
線香の半分ぐらいだったらあげてもいいわよ」

「ぐっ。ほんと。
ミミのようなやさしさがないな。
全部ミミに遺伝されちゃったんだな。
代わりに、悪いところを全部もらったと」

「ええ。
そうよ。
これがあたし。
じゃその言葉のお礼に、10トン増しで押し潰してあげるわね」

「いいよ。いらない。
おしとやかにしてみろってんだ」

「うるさいから黙らせるわね。
あたしがお尻でどすんとした後はきっとしゃべることできないから。
今のうちに言っておく。
ばーか。
あほ。
ちびの地球人。
将来ははげて、お腹がぽっこり出て、メタボになって死ねばいいのよ」

なにおー…
と言おうとしたときだった。

どん。
ぐちゅううううう。

サラにお尻で乗られた。

「もう何も言えなくなったはずね。
やーい。
ざまみろ。
今頃はあたしのお尻の下でぺっちゃんこ。
もっと体重をかけてやるぅ」

ぐりぐり。
ぐりぐり。
むちゅうううううう。
ぎゅうぎゅう。
ぎゅうぎゅう。

潰れる。
潰れる。

ぎゅうぎゅう。
ぎゅうぎゅう。
遠慮なく重さをかけてくる。

むちゅ。
ぎゅうぎゅう。

サラがお尻でごりごりする。

ごりっ。

むちゅうううううううううううう。
サラの骨があたり、ものすごく潰れる。

ぎゅうぎゅう。
ぎゅうぎゅう。

やめろ。
すりつぶされる。
もういいってば。

ぎゅうぎゅう。
ごりごり。
むちゅう。

ぎゅうぎゅう。

どすんどすん。

ぎゅうぎゅう。

「ふっ。このぐらいでいっか。
どれどれ。どうなったかな?」

サラは立ち上がる。

「うふふ。
やっぱり、ぺっちゃんこね。
どう。
あたしのお尻。
ちんちくりんのお尻でも、これだけ押し潰すことができるのよ。
一度、薬品の効き目が切れた後、あんたの上に乗ってみたいものよ。
もちろんその後はあの世ね。
でも残念。
あたしも罪びとになるし。
まあ、あたしが何かの犯で、犯罪者になったとして捕まるのが確実なとき、
あんたの前に現れて、腹いせにあんたを押し潰してから捕まるのなら、それでいいかもね」

むーむー。
僕は言い返せない。

「じゃあ、近いうちにお酒を飲んでから自転車に乗って帰ろっと。
交番の前通って。
わざと千鳥足で自転車こいで」

そんなことで捕まるのかよ。
そしてそのときに、僕を押し潰すのかよ。

「ふっふっふ。
言いたいことわかるわよ。
でも何も言えないと。
楽しいわね。
さてと次なんだっけ?」

くっそ。
言いたいこといいやがって。
見てろよこんにゃろ。

「次は添い寝か。
やだな。
こんな下僕の隣に寝るの。
襲われちゃうかもしれないのに…」

誰がこんな暴力的な巨大娘を襲うんだよ。

「水着で添い寝はいやね。
着替えてこよっと」

サラは出て行った。

くっそ。
何か仕返しできないか。
考える。
でも思いつかない。
力では勝てないし。
うーん。

……

がちゃ。

サラが入ってきた。
それを見た。
なんだよそれ。
「忍者かよ」

「ふっふっふ。
ただのコスプレじゃないんだよ。
一生懸命。あんたをいじめるのにどうすればいいか考えた。
見てわかんない?」

「わかんねえよ」
見たところ普通。

「じゃじゃん。
これ。
くさりかたびら。
刃物を通さないんだよ。
結構重いんだ。
で、なんでこれを着ているかわかる?」

「なんでだよ」

「それはね。添い寝だから。
くさりかたびらは固い。
これで添い寝して押し潰せば結構痛いんじゃないかと思ったんだ。
いいアイデアでしょ」

「よくねえよ」

「あんたには拒否権はないの。
あたしに抵抗できる?
仕事はこなさないといけないし。
衣装はあたしが決めるの。
そして衣装の制限はない。
これがあったからしめしめと思ったの。
なあに、痛いのは一瞬だから。
すぐ潰れちゃうと思うし」

「なんでこんなやつと仕事しないといけないんだろ。
他の人に代えてもらおうかな。
スタッフの人に頼んで。
いじめられるって言えばミミを復帰させてくれるだろう」

「それはないわね。
今回いじめていい?
ってスタッフの人に聞いたけど、
殺さなければいいわよって言われたし。
今週はあたしが相手するの。
あたしはいやいやだけど。
あんたをいじめるのだけ生きがい」

「くっそ。スタッフめ。
今日のところはつきあってやる。
けれども明後日は風邪で休むことにする。
その次もだ。
ミミが出てくるまで病欠だ」

「そんなのすぐに仮病ってわかるじゃない。
問答無用であたしがわしづかみにしてベッドから追い出すわよ」

「サラがわからないような隙間に隠れてやる」

「まあ。どうだか。
そのちっこい脳みそで考えたところであたしにかなうのかしら」

「ちっこくねえよ」

「さて、こんな言い争いをしている場合はないわね。
あんたそこに寝なさい」

「また命令形かよ。いやだといったら?」

「そんなの決まっているじゃない。
あたしが手でぺちっとはたいて、強制的に寝転ばすに決まっているじゃん。
さっさと終わらせたいんだから」

「ちっ。暴力娘が。
ほらよ。寝てやったぞ」
僕はふてくされながら寝る。

「よし。添い寝で押しつぶされる前に言うことはない?」

「ねえよ」

「じゃ。なるべく痛いように押しつぶしてあげるね」

「普通にやれよ」
寝たままいう。

「そうねぇ。まず上着を脱いでくさりかたびらで、直に乗ってあげる。
場所はそうねえ。あまり重さがかからなそうなお腹ね。
なるべくひっこめて、だんだんあんたの体を押していくから。
そのつもりで」

「余計なことせんでもいい」

「まあ、遠慮しないで…」
とサラは僕の上にのしかかって来る。

ぎゅう。
がちゃがちゃ。

金属が僕の体にあたる。

「いてて、痛てえよ」

ぎゅ。
サラがお腹をひっこめているといっても、くさりかたびらが垂れ下がってくるのでかなり痛いし重い。
中途半端に重いから潰れない。

「痛てーよ。さっさとやってくれたほうがこっちは楽だ。ぐっ痛てて」

「ふっ。苦しんでるわね。もうちょっとそのまま」

ぎゅ。
ぎゅ。

ぐ。
痛い。
重い。
圧迫される。

「お、お、おい」

「ふっ。このままだと疲れるから、そろそろお腹を乗せていこうかな」

ぎゅう。
ぎゅううううううううう。

ぐえ。
おもっ。
そして痛い。

「痛い。痛い。押し付けるな。
ぐ」

「もうちょっと乗るか」

ぎゅう。
ぎゅう。

!!!
だめ。
かなりいたい。

むちゅう。
体がやっと潰れた。

「まだ潰れていないかな。
もうちょっと重量アップといくか」

ぎゅう。
ぎゅう。
むちゅ。

すでに潰れているから。

潰れているのにぎゅうぎゅうしてくるサラ。

……

しばらくぎゅうぎゅうされていたが、
「加減しているのも飽きたわね。
いっきに、お腹を上下させてどすんとするか。
その後にごろっと転がってやる」

そういえば。添い寝だったな。
これじゃお腹でいじめ押しつぶしているだけじゃないか。

どすん。
ぐちゅ。

ううう。
さらに潰れる。

ごろっ。

サラが転がった。

むちゅ。
なんて転がり方するんだ。
お腹で乗るんじゃなくて、わざと横向きに乗っかっていったな。
重さがかかるように…
くっそ。

「やっぱり潰れたわね。
じゃ時間をかせぐために、潰れた体が戻らないうちに、
あたしの体のいろいろなところでごろっと転がって潰してあげる。
そうね。
まずは背中。
背骨がちょうどあんたに乗るようにころがってあげる」

いいよ。骨なんて。

「よし。うつぶせ。位置はこんぐらい」

ごろ。
サラがころがってくる。
しかも、上半身をちょっと持ち上げて、どすんと背中で着地するつもりか。

背中が持ち上がっている。
うわぁ。
真上に背中がぁ。

むちゅうううううううううううううう。
ぎゅううううううううううううううう。

くっそ。
顔の上に背骨が…
何も見えなくなった。

ぎゅうぎゅう。
床がへこむ感覚でしか、サラがどっちにいるとしかわからない。

ごろごろ。
へこみが遠くなる。
そして近づいてくる。

ぐちゅうう。
音は聞こえないが、重さがかかったのがわかった。

ごろごろ。
ごろごろ。

ぎゅうううううう。
ぐちゅう。

ごろごろ。
ぐちゅ。

ごろごろ。
ぐちゅ。

何度も乗っかられる。

ごろごろ。

むにっ。
感覚が変わった。

これはどこだ。
胸なわけないか。
じゃお尻か。
以外にお肉の感触があった。
結構贅肉がついているな。
後で言ってやろ。

むにっ。

ぎゅう。

ぎゅう。

どすん。
ぐちゅ。

いろいろなところでひき潰しているようだ。
わからないけど。

もういいだろ。

ごろごろ。
ぎゅうぎゅう。
むちゅ。

ごろごろ。
ぎゅう。

ふにっ。
ぎゅう。

そしてやんだ。
終わったか?

……

しばらく待つと見えるようになってきた。
ぐにーんと体も完全に元に戻る。

「あっ。戻ったんだ。
以外に早かったわね。
あたしお腹すいたから食べてる途中だったのに…
急いで食べないといけないじゃん」

サラが食べているのは即席のカップめんみたいなもの。
でも巨大。

「そんな巨大なの、よくカップめんになってるな。
麺きちんと食べることできるのか?
それともお前だから、ばりばり食っているのか?」

「そんなわけないじゃん。普通よ、普通。
ちょっと待ってなさい。
しゃべったら殺すから」

くっ。
待ってやるか。

……

「さて、食べた食べた」
ぽんぽんと、お腹をさすっているサラ。

「ふっ。ぽんぽんだな」

「何よ!
まさか、お腹がぽっこりしているとでも言いたいわけ?」

「まあ。そうだな。
そういえば、さっきものすごいお肉の塊に乗っかられたけど
あれはきっと、サラのお尻か?
以外に贅肉あるな」

「ぶちっ。
何?
あたしに喧嘩売っている?
受けてやるわよ。
明日覚えておきなさい。
あんたの明後日以降の人生はないと思いなさい」

「そうか、きっと踏み殺すんだな。
立派な殺人罪成立だな。
今のうちに危険人物として、捕まえてもらうか」

「ふっ。
今のは言っただけよ。
まあ、明日は故意じゃなくて、事故であんたを踏むかもしれないし…」

「お前、明日来るなよ」

「やだ。明日も来るわよ。
あんたをいじめにね。
さあて、残りの仕事やりますか」

「こないでいい、明日も、明後日も。
そうだな。入り口に犬や猫や小動物をいっぱい放しておいてやる。
きっと中に入って来ることできないだろう。
まさか、無視して全部踏み潰してくるのか?」

「しないわよ!
その場合。スタッフの人に言って、全部ひきとってもらってから、
あんたを踏み踏みしてやるからね!」

「やっぱり踏み殺したいのか。
なら体中に毒のついた釘でもくっつけておくか。
お前が踏んだら突き刺さるように」

「はあ。
あんた子供ね。
もうこのぐらいにしない?
これじゃさっさと終わらない。
このあとあたし、デパートに買い物に行く予定なんだ」

「そうか。デパートに何買いに行くんだ。巨大な便器か何かを買うのか?」

「んなもんあたしが買ってどうするのよ!
はあ。やってられない。無視。
というか、さっさと潰して黙らせる」

「そういえば、着替えないのか?」

「時間がもったいないじゃん。
さっさと終わらせたいのに…
でもこのままの格好じゃちょっと重いし。
じゃくさりかたびらだけ脱ぐか。
いいや。
やっぱり全部脱ぐ」

「はあ?
ばかになったのか?
本当に脱ぐのか?」

「上だけ。ブラジャーも取る。
鼻血出すんじゃないわよ。
汚いから」

サラは脱ぎだす。

思いがけない行動に言葉がでない。

本当に脱いだ。
ぷりんとした小ぶりのお乳があらわになったようだ。

「見たら明日殺す。
目をつぶりなさい。
ほら」

「まあ、お前の乳を見てもしょうがないしな…」
おとなしく目をつぶる。

「じゃそこに寝ろ」

「はいはいはい」
僕は横にねる。

どうするんだ。
と言おうとしたときだった。

むぎゅうう。

とってもやわらかいもので乗っかられる。

目を開けようとしたが、何も見えない。
頭が柔らかいものの下敷きになっているからだ。
足だけ自由に動く。

もごもご。
むーむー。

「くすぐったいから、息するな。
重さだけかけて潰そうとしているんだから」

ぎゅう。
ぎゅうぎゅう。
ぐにぐに。

温かいお湯が入ったバランスボールみたいな感触だ。
でももうちょっとそれより柔らかいかも。

くっ。
何を考えているんだ。
これはあのサラのお乳だぞ。

ぎゅう。
ぎゅううううううう。
ぎゆううううううううううううう。

ぐっ。
信じられないぐらい重たくなってきた。

ぎゅううううううううううううう。
ぎゅうううううううううううううう。
うげぇ。
苦しい。

ぎゅううううううううう。
これ重すぎ。
上半身の重さをかけてきていないか?

ぎゅうううううううううう。
むちゅうううううううううう。
潰れた。

「さて。終わり。
残りは明後日にしよっと。
今日はこれで終わり」

いいのかよ。
と言いたいけど、しゃべることができない。
以外にもサラのお乳の下で潰れたのだ。

やっぱり巨体だからなと考えた。
サラは脱いだブラジャーとか服を着ながら言う。
「明日も来るからね」

こなくていい。
「明日首を洗ってまっていることね。
そうだ。今日デパートに行くついでに、何かあんたをいじめるのに役に立ちそうなものを探しておくか」

そんなもん探さないでいい。
「ばいばい。エロエロ星人」
と言ってから部屋を出て行った。

くっそ。

……
「あった。まだあった」
あたしサラはとっておきのおやつを購入するのにデパートに来ていた。
おいしそうな超特大のシュークリーム(彼女サイズから見ても特大)を購入してから、
ぶらぶらと歩き回る。

100円ショップみたいなお店がある。
ちょっとのぞいていくか。

デパート全体が彼女サイズの人にあわせて作ってあるので建物も巨大だ。
でも彼女から見たら普通のデパートと同じ。

「あっ。これ。いいかも」
それはやわらかい素材で、空き缶ぐらいの大きさで、足の裏でごろごろ踏んで土踏まずにいいような感じの器具。
「これで下敷きにしちゃおう。ふっふっふ」
と言って買い物かごの中に入れる。
「あっ。これも」
同じようなもので、いぼいぼがついている。
これもいいな。
それもかごに入れる。

「おっ、これもいじめるのにいい」
あたしたちサイズの空き缶を押しつぶしてからゴミに出すための用具だ。

「おっ、あそこにも面白そうなものがあるじゃん」
いろいろ見つける。

うっしっし。
これでいじめてやる。

「あっ。これもいいかも」
透明な板。
一応あたしが乗っても割れない強度がある。
でもたわむ。
明日。これでいじめよう。

あたしはいろいろ購入することにした。