(注)今回は黒い話じゃないです


僕は巨大化した、お姫様と戦っていた
同じ大きさだったときに比べ力がすさまじく
さらに、むやみに傷を付けるわけにも行かないので
さすがの僕も苦戦を強いられた

彼女のキックが僕に襲い掛かる
僕は反射的にバリアを張り、ダメージを抑える
僕は風の魔法を唱え、彼女を少しだけ吹っ飛ばした

その後、彼女を麻痺させようと魔法を唱えた
確かに決まったのだが、右足だけしか麻痺出来なかったようだ
僕もまだまだ修行が足りない

あと、どのぐらい時間を稼げばいいのだろうか
倒しちゃいけない相手と戦うのはすごく疲れる・・・

がしっ!

僕は油断していたようだ、彼女の手に捕まってしまった
全身にバリアを張り、彼女の手を弾こうとしたが
彼女の力は強く、弾けなかった

彼女は僕を握りつぶそうとしているようだ
どんどん握る力が強くなった
僕のバリアが、みしみしいっている

ふ、僕を甘くみてはいけない
いくら大きくなったとはいえ、貴女なんかには負けない
僕はバリアを二重で張り、内部のバリアを変形させると、逃げ道を作り
一気に脱出した

彼女が悔しそうにこっちを見ている
そのとき。後ろから少女の声がした
「お待たせ!見つけたよ!解毒剤!」
僕は答える
「待ってました!早めに頼むよ!」

少女は、解毒剤に魔力をこめて、回復魔法を作った
そしてそれを、巨大化したお姫様にかけた

するとお姫様は急に大人しくなった
しかし、小さくはならなかった

僕は聞いた
「・・・ねぇ、小さくはならないの?」
すると少女は
「え〜と・・・あのね・・・その〜〜〜・・・
 えへっ、もうちょっと待っててね!」
と言うとすごいスピードでどこかに去っていった
やっぱそうなのか・・・

僕はお姫様と目が合った
巨大なままのお姫様は僕に質問してきた
「あら?わたくし、どうしたのでしょう、教えていただけません?」
僕は魔物の仕業で貴女が巨大化、暴走し
とりあえず暴走だけは治ったんだと伝えた

ちなみに、今この場にはいないけど
貴女を止めようとした兵士数人が重症を負ってしまったことは伝えなかった
まぁ死者は出なかったしね

するとお姫様は、思いがけない言葉を発した
「そんなことがあったのですか、ありがとうございました
 ・・・それにしても、今のあなた、とても小さくてかわいいですね」
僕はえっ!?っと思った、いや、前々からかわいいとは言われ慣れてるけど・・・
と、考えてる隙に彼女は僕を掴んだ
「本当にかわいいです、お人形さんみたいです
 ちょっとだけ、遊ばせてください、お願いします」
そう、頼んできた

僕は仕方なくしばらく彼女のお人形さんとなってあげた
ちなみに、体の表面に、こっそりバリアを張っていたことを彼女は知らなかったであろう


少女が帰ってきて、姫様は元に戻った
僕たちは姫様から、お礼にとても大事な宝玉をもらうと
残りの宝玉を求め旅立っていった

・・・

(少女)「・・・やっぱり・・・ついてきてる・・・かな?」
( 僕 )「うん・・・姫様・・・ついてきてるね・・・」
僕は振り返って叫んだ
「危ないから、もうついて来ないよう言ったでしょ!」
すると姫様は
「い〜え、ついて行かさせてもらいます、それに今の私はそんなに弱くないですよ」
そう言うと姫様は、いきなり、大きくなって見せた
「あれから、自分で体を大きく出来るようになったんです、これならどうですか!」
そう言いながら僕の体を掴んだ
僕はバリアを使って脱出した
しかし、さっき戦っていたとき4倍ぐらい強いバリアを使った
4倍・・・やば、強くなってるんだ・・・

僕は結局お姫様を追い返すことが出来ず、一緒に旅立つことになった