A社という会社があった
そこはとても大きな会社で、食品から薬剤や鉄等、色々な製品を販売していた。しかし、その会社には裏の顔があったのだ……
「まぁ、座りたまえ」
俺はある一般の会社に勤めている山内勝郎(30)今日、上司の部長に呼ばれていた
「はい」
勝郎は言われた通りに椅子に座った。いつも通りに会社が終わり、直ぐに帰ろうとしたが、上司に呼ばれて、仕方なく部屋に連れてこられたのだ。
「山内君は、今年で30になるのか……」
「はい」
部長は何か言いたげだった。そんな事よりも、早く家に帰りたかった。最近勝郎はパソコンをいじるのが趣味で、家に帰るとインターネットで色々と調べ物をしていた
「あの………部長、用件は何でしょうか……」
部長は一回ため息をした
「我が会社もね、不況なのだよ……若い社員も増えてきてね………」
この時勝郎は少し嫌な予感がした。まさか、そんなはずはない……どうせならもっと年上がされるはずだ……
「私みたいな、年の人とも考えたみたいだが……社長は、自分と同期の人がなるのは嫌らしくてね……そこで……非常に言いにくいのだが………山内君みたいな年の人が選ばれたわけだ……」
勝郎は目の前が真っ暗になった………まさか……
「つまり部長……」
「あぁ……すまないが、君はクビというわけだ……」
分かっていたが、実際聞くとショックはさらに大きかった……
「すまないね、山内君………この不況だ……我が社も精一杯なんだよ……これは私からの気持ちだ………………では、元気でやるんだぞ」
そういうと部長は一枚の封筒を置き、部屋を出ていった
「何だ、この封筒は……」
俺はその封筒を開けた
中には二万円が入っていた。部長の気持ちだろう
俺はもうヤケクソになっていた。この不況に30で再就職するには難しかった……とりあえず、部長がくれた二万でありったけの酒やビールを買い、家に帰った。俺はアパートに住んでいた、ボロいアパートだが、安月給の俺には精一杯だった。
「はぁ………これからどうしよう」
俺はとりあえず、買ってきた酒とビールを飲んだ
「……パソコンでもいじるか……」
ビール缶を片手にパソコンをいじり始めた。インターネットにつなぎ、サイトを検索していた
「何か、金儲けはないかな……」
俺は金儲けはないか、色々と調べていた
「…………そんな簡単にはないか……」
俺があきらめ、ビールをもう一度飲んだ。すると、部長からもらった封筒が落ちた
「ヤバい、部長がせっかくくれた封筒が……ん?」
封筒をよく見ると、中には一枚の紙が入っていた
「何だこれ?」
その紙にはあるサイトの場所が書かれていた
「何だろう?」
俺は興味本意でそのサイトを調べた
「おっ……出た」
それはA社のサイトだった
「何で部長……A社のサイト何か見せたかったんだ?」
俺が不思議に思っていると、(裏マネー)といかにも怪しい部分があった
「ん?何だ?」
俺はそこをクリックした
「なになに………ようこそ、いらっしゃいました……このページに来れたという事は、お客さまは特別なお客さまです。このページは一般には公開されていません。男のかたで、秘密を守り、お金が必要な御方のみ、先にお進みください……責任はいっさいおいません」
そして文章の下に(次へ)と書かれた部分のみあった
「何だこりゃ?」
あきらかに怪しかった。しかし、金もない……お金が欲しい俺は次への部分をクリックした
「なになに………」
そこにはこう書かれていた

ようこそ裏A社ページへ
お客さまにはあるゲームをしてもらいます。ゲームに勝てばお客さまには一億円が支払われます。ただし、ゲームへの代償や責任は一切我が社はおいません。ゲームの説明等は次のページから載っております……ただし、このページの(次へ)を押すと後には戻れません


「一億円もらえるだって?馬鹿馬鹿しい……そう簡単にもらえるか……」
俺はそう言い、ベットに寝転んだ
「でも……A社は信頼がありかつ、大きな会社だ………もしかしたら……」
俺は会社がクビになった事で一億という現実ばなれな大金に欲がくらんだ
「どうせ、負けたら、負けたでいいだろう……勝てば一億だ……」
俺はとうとう(次へ)を押した



有難うございます
お客さまはこのゲームに参加しました。六月五日の午前10時にA社まで来てください。マネーゲームと言いお名前を受け付けに言ってください。なお、お客さまの個人情報は先程我が社に送られましたが、一般公開はされませんので、ご安心ください。ゲームについては、当日説明いたします



「六月五日って……明日か……よし、今日はもう寝るか……」
俺は明日に向けてもう寝る事にした……


「ん……朝か……」
俺は目覚ましで午前8時に起きた。支度をし、A社に電車で向かった
電車の中で俺は不思議と緊張と楽しみでいっぱいだった。もしかしたら、帰りの電車では一億片手に笑ってるかもしれない、と思うと楽しみでしょうがなかった。
そんなこんなで俺はA社についた
「ふぅ………さすがA社、でかいビルだ……」
俺は緊張しながらもビルに入った
「いらっしゃいませ」
受け付けの女性が話し掛けてきた
「山内勝郎、マネーゲーム」
と俺は受け付けの女性に言った
「はい、山内様ですね、この紙を持ち、係の者が案内します」
そう言うと、一枚の紙が渡され、係のサングラスの黒い服の人の後についていった。しばらくすると係の人が、ある部屋の前で歩みを止めた
「ここです」
その部屋広い一室だった。学校の体育館が二つある位の広さだった。そこにはすでに二百人近くの男の人がいた。10時まで後30分あった。それから次々と男の人が来て、数は五百人位になった
「何だよ、以外と知られてるじゃないか」
こんなに人数がいて、俺は驚いた。世間には金に困っている男の人がこんなにいるんだと思っていた。
そして約束の10時になった。ドアが開き、白い服装の男がゴッツイ男を五、六人従えて部屋に入ってきた。男はステージに上ると、マイクを片手に喋り始めた
「皆様、ようこそ、私はこの会社の社長で、このゲームの主催者です。」
以外と社長は25歳位の若者だった
「では、さっそくゲームの説明をさせていただきます。このゲームには、三つのステージがあります。見事この三つのステージをクリアすれば、貴方がたには一億円が支払われます。ゲームとは………まず、我が会社の薬でお客さまに、小さくなってもらいます。そして、ステージごとに巨大な女性から逃げてもらいます」
説明の途中、俺は社長が気が狂ってるのかと思った。どうやって、人を小さくするのだ?……しかし、このゲームの恐ろしさを俺はまだ知っていなかった………