人間にとって巨大化状態の艦娘は歩く災害そのものである。
そのため、一般の街では巨大化は禁じられている。
しかしそれが許されている艦娘特区では艦娘たちは矮小な人間などのことなどお構いなしに巨大化する。

ほんの数十秒前までいつも通り走っていた電車が急に停電で止まり、中の人々が次第に大きくなる揺れに不安を覚えた次の瞬間、真上から電車1両より大きい靴が電車を乗客ごとぺしゃんこに踏み潰す。

踏み潰された電車はその靴の裏に貼り付き、少し上空に持ち上げられたのちに剥がれ落ちる。しかし、踏み潰した張本人はそんなことは気にも留めない。
こんな小人をいちいち気にしていたらキリが無いし、どうせ高速修復剤で直るからだ。

高速修復剤はこういった被害を無かったことにしてくれる一方、それをいいことに艦娘が躊躇無く街や人を蹂躙していくのを増長させているのも事実であった。