ずずん・・・・ずずん・・・・
地鳴りが響き渡る。

あぁついに来てしまった。
報告は上がってきていたのだ。
一部で、艦むす達が、大本営を裏切り、深海棲艦に、いや、それらさえも、おもちゃにしているとの、情報が入っていた。
しかし、証拠をつかむこともできず、そして、今。
表だって活動しに来た、ということだろう。

相手は、巨大な空母加賀。
大きさは、1000mほどだろう。

なめられているのか、はたまた、艤装がないのか、資料では持っていた弓も装備していない。
いや、それも当然か。彼女一人の前に、軍も、だれも、止めることもできなかったのだ。
一挙一足が我々では止めることができず、そのまま踏みつぶされてしまう。

レベルは最大級。
おそらく、彼女が最大戦力だろう。
左手に結婚指輪がされている。

しかし、こちらにも最後の戦力がある。
彼女ほどの練度はないが、異国の艦むすと、この国の最後の艦むす、併せて6人もいる。
200mほどの大きさの彼女たちだが、一人相手なら、おそらく、勝てるはずだ。

避難すらできていないが、ここで彼女を止めることができなければ、もっと大きな被害が出る。
危険ではあるが、市民も、致し方ない犠牲なのだ。

装備もしっかりとしたものを集められた。
これなら、たった一人相手なら負けたりしないだろう。

「あら、まだそちら側についている子がいたのね。お仕置きしないと」

構えようとした瞬間に、ビルの陰の左右から駆逐艦の少女が二人飛び出す。
大きさはそれほどではないが、しかし、機動力なら一級品だ。

二方向から挟み打つように魚雷を放つ。
爆焔を上げる・・・・・が

「効きません。この程度ですか?」

体本体まで届かない。
黒いタイツに阻まれて、煙を上げるだけだ。
そのまま足を払うい、蹴り飛ばすことで、周辺のビルとそこにいた人間事、接近していた二人の艦むすが吹き飛ばされる。

「魚雷では届かない!上半身を狙え!砲撃だ!」

指示を通信機を通して流す。

巨大な艦むす同士の戦いでは、我々の声が届いたりはしない。
なぜなら巨大な彼女たちが動き回る、その戦闘音で我々の小さな声はかき消されてしまうからだ。

「了解!うてぇ!!」

鎮守府から派遣された、戦艦の二人は長距離から砲撃をする。

どごぉおおっと巨大なものに当たる衝撃と音が鳴り響く。

もうもうと濃い煙が上がる。

「・・・・・・やった・・・か?」

ごう、っと大きな音を立て、煙が払われる。

「・・・・・・頭にきました。~~~から貰った艤装が・・・・」

少しだけ、服が破れていたが、ダメージは一切ない。
しかし、今のは・・・・。

「まだです!」

追撃に艦載機を飛ばす空母の少女たち。

「しま・・・」

流石に直情からの攻撃に反応することはできないのか、もろに受ける。
・・・・・そう見えたその時

「もう、ダメねぇ。加賀は」

そんな声と同時に、建物。いや、世界全体が揺れる。

それと同時に、希望の一撃になるはずだった艦載機が爆散し、艦むす達も耳を抑えてうずくまっている。

一体何が起きたというのだろうか。

壊れたディスプレイからでは状況が分からない。

私は必至で外へと、屋上へと向かう。
そして、ようやく事態をつかむことができた。

「まったく、加賀はほんと、いつまでたっても危なっかしいんだから」

再び世界が揺れる。
そう、なんのこともない。

『ただ、巨大』

言ってしまえば、それだけである。

ただ、その大きさが、桁が違う。

其の巨大な艦むすの胸の目の前に、小さな小さな点が一つ。
その小さな点こそ、加賀だ。

つまり、だ。

あの、巨大だった加賀でさえ、今は小人に見える。
いや、彼女が小人だとするならば、私たちは一体何だというのだろう。
超巨大な艦むす。
それが、あの現象が起こった原因だろう。

ただ、話しただけ。
それも、意識もしないほど、普通の声。

彼女にとってそれだけで、この町は、崩壊したのだ。
加賀が最大戦力、などと甘い考えだった。
もしかしたら、彼女以上がいるのかもしれない。
それならば人類は・・・・!

「・・・・・・ば、バケモノめぇ!」

名もしらぬ艦むすの少女たちは恐慌し、巨大な胸に攻撃を始める。
いや、彼女たちが狙ったのはあの大きな顔だったのだろう。
先ほど加賀への攻撃で、胸に攻撃しても意味がないと悟ったのだろう。
しかし、無意味だった。

顔を狙った攻撃もすべて胸に当たる。
何のことはない。巨大すぎて、顔に届く前に失速し、胸に当たる。
そして、それは、服を傷つけることすらなく、爆発する。

「加賀、こんな小さな子たちに攻撃もまだしてないなんて、優しいのはいいけど、攻撃もできなくなるわよ?」


三度目の激震。
艦載機を発信させようとした空母娘は、耳がつぶれて苦しんでいる。
しかも、どうやら、巨大な艦むす本人は全く気が付いてないのだろう。

「・・・・・・雷、攻撃されてますよ・・・・・?」

「あら?そうだったの?」

雷・・・!?
データでは、幼い少女だったはず。
しかし、あれはどう見ても加賀と同い年の美しい女性だ。

「んー・・・じゃあ。しょうがないわね」

いや、ちょっとまて。
なぜ、胸と加賀の大きさを比べられる。
なぜ、『立っているはずの加賀と同一の地点に胸がある』のだ。

無駄に、優れてしまっている知能は答えを導き出してしまう。
あぁそうだ、彼女は、彼女は!


「寝そべっていて、あの、巨大さ・・・だと!?」

胸の一部だけで、手前に見える富士山よりも、はるかに大きい。
つまり、あの少女は富士山のはるか向こう側にいる、ということだ。
1000mある加賀が、比較にならない時点で、巨大なのはわかるが、これでは・・・。

もはや、加賀など、巨大ではないように見える。

艦むす達はもはや座り込んで力にならない。
こうなってしまえば兵力を動かすしかない。

「戦車隊!並びに航空隊に指示をだせ!」

現存戦力をかき集めた、すべての部隊に出撃命令を出す。

しかし、出したのはここ。
加賀の近くなのだ。
そう、つまり、あの雷からははるか遠く。
巨大すぎて遠近感がくるってしまっているが、彼女の『ふもと』に着くまでに一体どれだけの時間がかかるか。

だが、雷からすれば、そうではない。
彼女からすれば、私たちが今いるこの場所。
いや、もしかしたらこの日本すべてが、彼女の射程圏内なのではないか?

だとすれば、彼女が手を、或いは胸を前に動かすだけで、人類は・・・・・

「あぁ、そうだ、みんなを治してあげないとね」

だが、彼女にとっては、出てきた兵器などは見る必要もないとばかりに、防護になる服をずらし、その巨大な胸をさらけ出す。
ブラから揺れながら現れた胸の先端の巨大な乳首は、それだけで加賀よりもはるかに大きいのだ。
しかし、それだけで、意味があるとは思えない。一体何をするつもりだ。

「んん・・・」

ゆっくり、ぷっくりと胸の先が膨らみ始める。
いった・・・まさか!?

「ふふ、そぉれ♪」

その先端からどびゅどびゅと膨大な量の母乳が吹き出す。

それは、まるでナイアガラの、いや、大自然のどの現象ですら、きっと、あの母乳の勢いにねじ伏せさせられてしまうだろう。
それほどまでの濁流、だが、あの遠くから、届くはずがない。そう思いたかった。

しかし、そんな幻想は現実の激流となり押しつぶしにくる。
あんな、はるか彼方から押し寄せるわけがない!現実としてあり得ない。
だが、そのまま、押し寄せる。
白く、巨大な津波が、容赦なく。
人も町も、戦車も、彼女自身が治すといった艦むすも含めて、何一つとして残らないように飲み込んでいく。

今迄我々が深海棲艦から守ってきたものも、一瞬にして、地に・・・いや、乳に帰ってしまったのだ。
ここは、辛うじて助かっているが、いや、ただ彼女が、見せつけるために残しているとしか思えない。
他にも、いくつか、巻き込まれてないような場所がある。

我々はおもちゃだということだろう。

そんなことは、とうにわかっていた、だが。

「せめて一矢報いるのだ!航空部隊!やれぇ!」

大量の爆弾を抱えた航空機を雷に向かわせる。
山どころが、もはや、比べるものが星くらいしかないであろう彼女にいくら食らうかわからないが、しかし、向かわせる以外には、ない。



「その程度で雷に傷をつけさせたりはしません」

ミルクの海から、雷より小さな、しかし、世界からすれば巨大な破壊の女神が現れた。




「大丈夫ですか?雷」

小さな戦闘機が雷に向かっているのを、ミルクの海の底から見ていた。
あの至近距離から受けたのは痛かったですが、それ以上に。
体も大きくなった。10倍ほど、でしょうか。
気分が高揚します。

それを一気に口の中に。ゆっくりとそれを飲み込む。中で爆発を起こしているようだけれど、この程度なら、ちょうどいい味付けです。
そして、後ろから来たものはすべて胸で受け止めて、

「・・・ふふ、あら?私のおっぱいにもかなわないのかしら?さきほどまではずいぶんいじめてくれたというのに」

おかげで恥をかきました。
雷の前でボロボロになるなんて。

おっぱいで受け止めた目障りなそれらを、一気にずり、ずりっと胸ですりつぶす。
ふふ、艦むすの艦載機ならともかく、人間の通常兵器で、私に傷をつけれると思っているのかしら?
もっと言えば、雷なら、攻撃にすら気が付かないかもしれないけれど。
それでも、好きな人が攻撃されるのは、心が痛みます。

と思ったのですが、

「きゃあ!?」

少し悲鳴を上げてしまう。
流石に大量の爆弾が爆発したからか、胸が揺れる程度の爆発がおきる。
これは・・・さすがに予想をしていませんでした。

「加賀、大丈夫?」

心配そうに見下ろしてくる彼女の瞳。

「大丈夫です」

ゆっくりとほっぺにキスをする。

「今から、しっかりと、お返ししますから」

幸いにも、雷のおっぱいをかいくぐった町がいくつもある。
私が暴れまわるのにも十分なサイズだ。

「加賀、出撃します」

ミルクの海をかき分けて、町へと踏み入る。
いわゆる、大都市といえるほどの大きさだ。
中央には塔もある。

ミルクの海に囲まれて、逃げ出すことはできないが、しかし、それでもほかの町よりは平穏というものだろう

まぁ、それも、私が崩すのだけど。

まずは第一歩。
安全な街の中へと踏み入る。

くしゃり、っと、住宅地が踏みつぶされる。
しかし、やはり、この大きさでは、靴を履いたままだとうまく感じられませんね。

「なら、こうするのがベストですね」

靴を脱ぎ、タイツを下す。
ミルクが染みたそれは、しばらく脱いでいなかったので、すこしむれていた。

ようがなくなったそれらを少しはしたないがそのあたりにぽい、とすてる。
靴が山を砕き、タイツは広範囲を押しつぶしてしまう。
まぁ、小人が作ったものなんて、こんなものですね。

私たちのものをかけるのにも使えません。

「まぁ、それでも、おもちゃくらいにはなってくれますよね?人間さんたちも」

じゃないと、せっかく守った意味もないですから。
他人におもちゃを壊されるのは、気持ちもよくありませんしね。
そして、その守ったものを壊すときの、とても好ましい快感!

「じゃあ、一歩・・・」

ゆっくりとかかとから、町へと二歩目を踏み出す。
今度こそ、家を踏み砕く感覚、人間たちが血肉に変わるくすぐったい感覚が、足裏に広がる。
小さな小さなものを、踏み砕く、気持ちのいい感覚。

思わず体を身震いさせ、それが、この町を揺らす。
二歩歩いた、ただそれだけで、耐震性の低い家屋は壊滅してしまう。

「ほんとに、もろいですね、生きている価値、あるんですか?」

なんだか楽しくなってきて、足元の家屋すべてを、均すようにグシャグシャと、踏みにじる。
先ほど、わずかながら土踏まずで助かっていた者たちも、容赦なく、肉塊の仲間入りね。
まぁ、そんな人間がいたのかって言われると、たぶんいなかっただろうけど。

「・・・そういえば、雷のおかげで、胸が、大きくなってしまったわね」

もっとも、体全体が大きくなったから、っていうのも理由の一つなのだけれど。

「・・・・・・見ている子もいないし、胸元少し開けてしまいましょう」

ゆっくりと、前を開く。
と、残骸が胸元にこびりついてしまっていた。
しかたないので、指で胸元についたその汚れをすくい上げるように取り去る。

指先についた塊に息を吹きかけ飛ばすと、町の一部が、吹き飛んでしまう。
あの程度の塊で壊れてしまうなんて、やっぱり、おもちゃにしてはもろすぎるかしら?

「・・・・・・さて、よい、しょ」

体を前に倒して、横になってみる。
ちょうど、中央の塔の目の前にくるが、・・・本当に小さいですね。
私の胸のほうがはるかに大きいわ。
それとも、私が大きすぎる・・・いえ、雷の1/10もない、私だもの、それは、ないわね。


「ふふ、えい」

つん、っと乳首で塔をつついてみる。
その一瞬でぼろり、っと塔が崩れてしまう。
そのまま、ゆっくりと前に前進していく。
やわらかな胸は形を変えながら前へと進み、柔らかな胸に、あっさりと壊されてしまう小さな硬質素材でできた建造物の数々。
なんて、みじめなんでしょうね。

・・・・あら?
小人が胸の周りに集まってきて。
くすくす、反撃のつもりかしら。
銃や戦車、一般市民も、工具や鎌・・・・・・。

でも、残念だけど、効かないの。
もっとも、あなた達の小さな頭じゃあ、理解なんてできないでしょうけど。
それとも、理解していて、私の胸につぶされたくて来てるのかしら。

ちゃんと逃げている現実も理解できない小人も何千といるでしょうけど。
まぁ、せっかく来てくれたのだから、相手してあげないこともないわ。

しかし・・・、これだけ近いと、全員一瞬かしら。
仕方ありません。

ゆっくりと、後ろに下がってあげる。
そうすると、小人たちは聞いたと思ってしまったのか詰めようとして来ます。
しかし、残念ながら、その前にゆっくりと手を置いて全員を止める。

・・・勇んで出てきた小人や車はつぶれてしまいましたね。
まぁ、女の子の手のひらにぶつかった位で死んでしまうなんて、玩具としても扱えないわ。

そのまま、アスファルトを砕きながら、小人たちを手のひらの上に乗せる。
千人はいるかしら?
もっとも、数なんて意味がないのだけど。

「玩具にするには、今手のひらに乗った人だけで十分ですね」

体を起こすと、もしかして助かるのか?と思った地面に残った小人が逃げ出そうとする。
残念ですけど、逃がすつもりは、ないのよ。

「まぁ、自慰にも使えませんが」

仕方がないので、そのまま小人たちの真上に座りなおす。
ぷちり、と、私のお尻の下で全員ミンチに・・・いえ、肉片も残ってませんね。

・・・・・・女の子が乗っただけでつぶれるなんて、小人と呼ぶのもあれね。
ムシケラ。がちょうどいいでしょう。

さて、こっちのおもちゃは・・・アスファルトが多いわね。
まぁ、生きているものも多いですし、問題ない。

「これを・・・」

ゆっくりと、胸の上に慎重に下していく。
一気に落としてしまって、死んでしまって面白くないですし。

胸の上にばらばらとまき散らす。
流石に落ちたりはしないが、それでも、コロコロとそのまま胸の谷間に何百と転がり落ちてしまう。

まぁ、彼らはそのまま持って帰ってしまいましょう。
もし、生きていれば、ですが。

ふふ、しかし、胸の上に、女の子も男性も載せるというのも、何か気分が高揚しますね。

「さて、今からあなた達は、指から逃げてもらいます。これだけいるのですから、・・・そうですね、三分、生き延びてください」

恐怖の顔に疑問に疑問が混じっていますね。
どういうことか、理解できてないみたいです。

「ほら早くお逃げなさい。三分逃げ切ったら助けてあげますよ」

 歓喜に染まる、そのタイミングで。まず数人をグリっとゆびでつぶしてやる。

そうすると。歓喜から一気に絶望に染まってくれる。
はしって逃げ回るもの。あきらめて止まるもの、胸から転がり落ちて墜落するもの。

ゆっくりと胸の上にぐりぐりとすると、胸が指に押されて沈み込み指からは逃れられた小人を引き込み、そのまますりつぶし、先に逝った子と一緒の結末を与える。
軽く揺さぶると、それだけで何百人も吹き飛んでしまう。

「さて、そろそろ・・・・」

ゆっくりと、胸の谷間に追い詰めて、全員落としてしまう。
そして、

「よい・・・しょ」

ずり・・・ずり・・・と、ゆっくり、胸をこすり合わせる。
それだけで生き残っていたのと最初に落ちてしまっていたのが血の塊になり、その血もすぐに、取れてしまう。
まぁ、元々おもちゃなら、家にありますし、かまいません。

「・・・・ふふ、楽しかったです」

残った小人は、あとで、雷に町ごと食べてもらいましょう。
そとは、ミルクの海ですし、逃げ場なんてありませんから。
さて・・・・・今日は、少し疲れましたし・・・・。ここで、眠って、しまいましょう。

ゆっくりと、町に体を伸ばして横になり。
私は疲れをいやすことにした。