とある高校の一室。オカルト研究部と書かれたその立て札の奥には4人の男女が日々、誰も信じられないような活動を行っているという。

「さて! 本日も気持ちいい時間を過ごしましょう!」

 夕暮れの学校の一室に、元気の有り余るツインテール少女の声が響いた。その容姿は小学生の子に見えるが、胸部の発達は他の高校生を凌ぐものを持っている。

 そのツインテール少女に負けない声量で返したのは、目の前の席で携帯を弄る、ふわふわボブの凛とした美少女であった。

「ヒナミ! デカい声出すな! ここのところ毎日じゃないの。今日は駄弁っておわりでいいんじゃない?」

 ヒナミと呼ばれたその子は、ニヤニヤとした顔を見せながら返した。

「イトカちゃんも十分うるさいよ~澄ました顔してるけど、毎回一番楽しんでるのイトカちゃんじゃん~」

「バ、バカじゃないの?! あれは、ルイがやれって言うから、私は仕方なく……」

 彼女の声が小さくなっていくにつれ、新たに名前が出た人物が口を開いた。

「僕は無理やりやられた記憶しかないんだけど」

「あー! もう、わかったわよ。その代わり満足するまで帰してあげないんだからね!」

 イトカは啖呵を切ると、勢いよく立ち上がり、奥のソファーで幸せそうに眠る少女の元へと足を進めた。

「ユミ、起きて。部活始めるよ」

「ふぇ? もう、そんなじかん?」

 寝ぼけ声をだしながら、冬用体操着に身を包んだ少女は上体を起こす。前髪が完全に目元を隠しており、その服装や肌の白さから非常に大人しい印象をふりまいている。

「今日はどんな内容にしよっか」

「そうね。昨日と同じでいいんじゃない? 特に考えてなかったし」

 彼女の質問にイトカはさらりと返す。そこに、元気よく首を突っ込んできたのは、ヒナミであった。

「イトカちゃん、ここのところ毎回それじゃーん! ギガフェラハマりすぎでしょ〜まあ確かに感覚強化してのギガサイズプレイ気持ちいいけどさ」

「いいでしょ別に! あんただってセックスしながらおならで街飛ばすの大好きじゃないよ」

「イトカちゃんもやってみなよ~あれ、意識保つのが難しいくらい気持ちいいよ!」

「それじゃあ、お互いのプレイを感覚共有して、小人視点で観察し合うのはどうかな?」

 その言い合いに割って入ったのは、鼻血を垂らしながら、お手本のような興奮を見せるユミだった。

「それ、あんたが見たいだけでしょう」

 呆れた様子の声が重なる。勿論と言わんばかりのキラキラとした目を向けられた二人は何かを察したように互いの距離を取った。

「そうと決まれば、まずはイトカたんからね……えい!」

 彼女の掛け声と共に、部室内全体が淡い光に包まれる。次に彼女たちの視界に映ったのは見渡す限りの青空であった。