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G-Forkにありましたリレー小説「シュリ喫茶」をアレンジさせていただきました。
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「それでは、私の中へご招待しますね!」

目の前にあった大きな口がゆっくりと開いた。
それと同時に舌が伸びで、口の中へと迎え入れようとしている。

舌に乗せられ、伸びた舌が戻るにつれ自分も口の中に入っていった。
そして唇がシャッターのように閉じていき、完全に口の中に閉じ込められた!

まさか自分が女子高生の口の中に閉じ込められるとは...普通なら恐怖を感じるだろう
しかしこの状況でもまだ冷静である自分がいた。

なぜなら口の中は外気と接しており、すぐに吐き出してくれる
食べられることは冗談だと思っていた。

コクリッ

現実は非常である。
舌が傾き暗い喉の奥へと飲み込まれていった。

うわぁぁぁぁぁぁ........

自分の叫びが、女の子の喉の奥でかすかにこだました。

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時間は遡って...30分前...

とある学校
いつもなら静かな校門、しかし今日は違った。
配られるチラシ、飛び交う客引きの声
ワイワイとにぎやかに行き交う人々

普段であれば外部の人は門を潜る事が許されないが、今日は違う。
門が立てられてひと際目立つ「文」「化」「祭」の文字
そう、文化祭である。
学生が店や展示を行いワイワイガヤガヤ楽しむ学校行事である。

そんな中俺は、普段入る事が出来ない校舎内を探索したりして楽しんでいた。
そしてぶらついていると少々外れた教室に看板がかかっており、そこに受付
らしきの少女が佇んでいた。

「科学部主催のシュリ喫茶店いかがですかー?」

受付の少女に声をかけられる。

「科学部主催?」

「はい、科学部主催のシュリ喫茶店です!」

喫茶店は、料理部が主催するかと思ったがまさかの科学部主催
そしてなぞの「シュリ」という言葉
まさか料理と称して変な薬を飲まされるのか!?と疑問に思うと

「科学部主催ですけど、通常の喫茶店ですよ。ご心配なく!」

「ただ、ここでしか味わえない喫茶店でもありますよ!なにせ科学部主催ですから!」

受付の少女が自信満々にアピールをしてくる。
そこまで言うなら興味も沸いてくる、入って直接確認しよう。

「一人頼むわ」

「はい!ありがとうございます。では、こちらの写真から女の子を選んでください。」

「えっ!?選ぶのか?」

「はい、お客さまと一対一で対応しているのがウリなのです。」

驚いた。
喫茶店なのに指名制かつ一対一で対応なんて、変わった喫茶店だと思っていたが・・・
悩んだあげくバニー姿の女の子を選んだ。
別にエッチな理由等で選択したわけではない!

「ナノハちゃんですね。おひとりさまご案内でーす。
 では、準備しますのでお待ちください。」

---数分後---

「お待たせしました、ナノハちゃん準備が終わりましたのでどうぞお進みください。
 これから先はナノハちゃんが説明しますので楽しんでくださいね。」

教室の方に声をかけつつ立ち上がり、入口の引き戸を開ける受付少女
ここまで科学要素ゼロの喫茶店
疑問が残るまま、とりあえず奥へと向かった。

この後、すぐに俺は未来の最先端技術を目の当たりにすることになるのだ。