ミキがダイチの牢屋の前に立ち言う。
「ちょっと来なさい。」
つかまれるがどうでも良かった。死んだほうがましだ。
部屋に入ると、全員がいる・・・少し怖い。

「ミキがあなたに言いたいことがあるんだって。」
1人が言う。

「あの・・・。前からあなただけを呼んでいたのは、
あなたのことが好きだったからよ・・・」
女が男に言うことではない。それを言ったら、男は捕まえられて、処分されてしまう。
ダイチはミキの冷静さに驚く。急にそんなことを言われたら誰だって驚く。
このことは、この収容所だけの秘密だった。

「ミキはあなたの彼女になろうとしているんだよ!言うことを聞いてあげなよ」
ダイチは、ミキを見る。

「男たちの居場所を教えなさい」
ミキが言う。大地は混乱している。

「私たちはある男たちを捜しているのよ」

「でも、みんな誰も言わないの。言わせるようにするための拷問だったけども、多くが死んじゃう。」

「脱走者は殺していいと決まっているけどね。」

「だからね、あなたたちの本部を襲っても抵抗する人だけを、殺すから。」
ダイチは質問する。

「つまり、本部を襲っても非戦闘員はどうなるんですか?」

「捕まえた人たちには何もせずに、今後の世代のために一緒に生きるわ。」

「でもそれは、ある人たちを抹殺しない限り無理な話なの・・・」
ミキの言葉に、ダイチは決心した。
このまま、犠牲が増えるのなら、言ってしまおうと・・・

つづく