『先輩・・・。私、先輩の事が好きです!付き合ってください!!』
とあるバスケ部の先輩である男子が、世界1長身の後輩女子に告白された。
その女子は人類の2倍と言われて世界中が名前を知っているほどだ。
男子の名前は、ケイスケ。後輩女子は、ミノルである。
この2人の恋物語。
「いいよ。」
『本当にいいんですか?私見てのとおり、巨大ですし・・・。』
「僕は、どんな女子でもOKだ。心が分かり合えればどんな子でも可愛いと思う。」
『わー。先輩!!!』
手を伸ばし、ケイスケを持ち上げるミノル。
380cmと4m近くあるミノルは特殊な体型をしており、走るのも速い。
力も普通の男の何倍もあるので、170cmくらいのケイスケを持ち上げるのは簡単なことだった。
『先輩はこうやって私が守ってあげます!』
まるでケイスケが赤ちゃんのように抱っこする。
ケイスケは嫌がらず、彼女の行動に体を任せた。
月日は経ち、より深まる愛。
『せんぱ~い。1分遅れてますよ。まあ先輩だから許しちゃお!』
今日は2人で、初デート。そのデートに1分遅れてきたケイスケはどんな服を着て行くか迷っていたのが原因だった。
ケイスケは、人が多い場所で集合だったのだが、すぐに彼女を見つけることが出来た。
『先輩。行きましょ。』
大きな手がケイスケに伸びてきた。
これは手を繋ぐという合図。ケイスケもミノルの大きな手を握る。大きくて長い指はケイスケの手を包み込んだ。
世界中に知られている人物が街を歩くと街の中は騒ぎになる。
マスコミも来るのだ。当然、彼氏が出来た事が見出しである。
しかし、ミノルは、全く気にしなかった。むしろ彼氏が出来た事で嬉しくなっているからだ。
ケイスケは自分がメディアに流されていると思い、ちょっと不安だった。が、強力な彼女がいるので襲われたりはしないと分かると安心した。
「今日はどこに行くのかい?」
『私、服を注文したの。私サイズなんて私しか着ないから。先輩に出来た服を選んでもらいたいな。』
さらに街を歩くと、大きな洋服屋があった。この中にはいる2人。
ミノルは早速レジに行った。
『すみません。私の服って出来ていますか?』
「はい。どうぞこちらへ。」
ミノルに連れて行かれるケイスケ。
関係者以外立ち入り禁止の中に入ると、そこには服がいっぱいあってさらに奥へと進むと、
ミノルが着れそうな服がたくさん合った。
「こちらです。どうぞごゆっくり。」
『ありがとうございます。』
礼儀正しくお礼したのでケイスケもなんとなく御礼をした。
そして中に手をいれ可愛い服を探すミノル。
これと決まると、自分の体に合わせて大きな鏡で確認する。
『先輩、これどう?』
「さっきのがいいかな。」
『ちょっと試着してみよう。』
「ここでするのかよ!!」
『だって先輩しかいないし、先輩だったら私の将来の夫なんだから気にしないですよ。』
今着ている服を全部脱ぐと、下着姿になる。
身長の割りに小さい胸とお尻。そのラインがハッキリと見えたケイスケ。
『でもジロジロ見ていると私でも怒りますよ。』
恥ずかしいようだったので、ケイスケは目を逸らした。
そして試着し終えると、ケイスケに姿を見せた。
「可愛いじゃん。似合うよ。」
『そう?じゃあ、これで。』
試着した服をまた脱ぐ。またケイスケは目を逸らした。
再びレジに行き、服を購入し終えると、僕のお腹が鳴った。
『私もお腹空いたな・・・。どこか行きましょ。』
「そうだね。」
お昼は簡単なファーストフード店に行った。
ミノルは椅子1つじゃ、お尻が支えきれないので、2人分の椅子を用意してもらった。
「僕が買ってくるから。」
『じゃあ、私は・・・。』
品物を10個くらい頼んだミノル。もちろん代金は彼氏のおごりだった。
軽く5000円を超えてしまったことにショックだったのだが、彼女の為と思えば、しょうがない事だと思うケイスケであった。
買ってきた品をあっという間に食べてしまうミノル。
僕が食べ終わると同時に10人分くらいあった品がなくなっていた。
『お腹いっぱい。でもまだ足りないかな・・・。』
「いや、もう行こう。」
『そうですね!』
大きな彼女と付き合うことは厳しい事です。