昔、マーメイドと呼ばれる海に住む生き物がいた。上半身は人間なのだが下半身は、
魚のしっぽである。全長は2m弱ある。
 マーメイドは、船乗りや海辺の近くにいる人間に寄り添い歌を歌う。歌を歌うと、
そこにいた人間は一瞬で消えるという言い伝えがあり、子どものころは海辺に近寄らなかった。







 僕が大人になり1人暮らしを始めたころ、夕方に海に近づいた。
子どものころ、海に近づくことは許されなかったがそれが大人の作った話だと分かり、
今では何にも怖くなかった。

 波が穏やかな岩場に来た。座っていると水中から突然、僕のいる岩場に上半身を打ち上げた
女が現れた。服も来ていなく、髪はロングで金髪、人間でいう「美人」そのものであり、下半身は大きな魚のしっぽだった。

マーメイド「フフフ・・・。こんにちは。」

僕「こ、こんにちは・・・。」

 年齢的には僕の少し上かもしれない。

マーメイド「驚いているけど、怖いの?」

僕「怖くはありません・・・。ただ、マーメイドを見るのは初めてで・・・。」

メル「私の名前はメルよ。」

 綺麗な声で自己紹介をしてくれた。

僕「僕は、ロンと言います。」

メル「ロン。素敵な名前で覚えやすいわ。」

ザバーン!とメルの隣にもう1人のマーメイドが現れた。ロングで青色の髪。メルより胸も体も少し大きい気がした。

メル「あらマール。」

マール「こんなところに人間さんがいるなんてね。」

メル「どうしてこんなところにいるのかしら?」

僕「いえ、特に理由はないです。夕日を眺めていたらいつの間にか海辺にいただけです。」

 周りには人影もない海辺。今は僕とメルとマールしかいなかった。

メル「ねぇ、私たちの歌を聴かない?綺麗な声が出るの。」

 綺麗な声というのは歌う前から声を聞いてわかる。僕は断る理由もなかったので、
頷いた。すると、メルとマールが歌いだした。下半身まで岩場に上陸させ、僕は美人の
女性に挟まれた。大きな胸が僕にあたり、少し興奮する。

 歌いだしてから少しすると、頭がボーとしてきた。力が抜けて歌だけが頭の中で響く・・・。







 ザザザザ・・・・と波の音が聞こえる。僕は今、硬い岩場で仰向けで寝転がっていた。
水平線には夕日が沈み始めている。

メル『お目覚めのようね。』

 空から大きな声がし、振り向くと巨大なメルとマールがいた。2人は岩場に僕を挟むようにして座って見下ろしていた。

メル『人間が私たちの歌を聴くと小さくなっちゃうの。』

 その時、昔の話を思い出した。この話は作り話なんかじゃなく本当の話であったと今、気が付いた。
しかし、小さくなった自分は、この2人から逃げられる気がしなかった。

マール『そうするの?食べるの?』

メル『いいえ。食べるのは最後。まずはちょっと遊びましょ。』

 食べる!?その言葉に僕は体がぞっとした。メルは動かない僕を綺麗な指でつまみ上げた。

メル『大きさにして2cmにも満たないわよ。ロンがどんな抵抗したって無駄だからしないでね。』

マール『へぇ~。ロンって言うんだ。可愛い名前ね。』

メル『マール。いつものあれやろ!』

 すると2人が体ごと向かい合い、メルは自分の左胸の乳首に僕を押し当てた。
乳首は僕の身長より少し小さいくらいでデコボコしていた。

メル『ここに掴まりなさい。』

 言われた通りに掴まった瞬間、メルの指が離れた。
僕は今、女の乳首に掴まっている状態になった。手を離せば岩場に落下するので命はない。

メル『マール。来て!』

 メルは自分の胸を下から持ち上げるように持ち、同じように下から持ち上げるように胸を持ったマールが接近してきた。
ズンッ!と2人の体が接触した。大きな胸と胸が重なり合い、僕はサンドイッチの状態となった。

メル『小さな体を感じるわ・・・。』

マール『本当ね・・・。』

 乳首と乳首が擦れ合って気持ち良いのか2人の体から熱を感じるようになった。

メル『んっ。』

 掴まっている手が離れるほど胸が動き始めた。

マール『もう私たちの胸を話したら落ちちゃうわね。』

メル『もっと抱き合お!』

 メルとマールは互いに抱き合った。先ほどよりも強い圧力がかかり、僕は気を失いそうになる。
これは夢であることを祈る。

メル『潰れないかしら・・・。』

マール『大丈夫よ。小さくても人間の体は丈夫なの。』

 しかし、今の僕は体は痛いが何とか大丈夫であっても肺が圧迫され苦しくなっていた。
2人の行為はますます激しくなり、乳首からミルクも出てきて胸と胸の間は液体まみれになっていた。

メル『こんな気持ちいのは久しぶりね・・・。何百年ぶりかしら・・・。』

マール『いつも飽きちゃうけど、このロンちゃんは、乳首の近くで必死にもがいているから余計に感じるのよ。』

メル『ミルクも出ちゃった。ロンちゃん・・・段々元気なくなってきたんじゃない?』

マール『そうね。気を失っちゃうかしら?』

 僕はその言葉を最後に聞き、気を失った・・・。









 ここは涼しいところだった。明かりもあった。

メル『おはよう。ロンちゃん。』

 僕は高さ50cmの岩場に寝かせられていた。ここは見たこともない洞窟で、天井まではさらにあった。

メル『そこはね、人間が逃げられないように作った場所なの。この高さだったら落ちたら死んじゃうでしょ?』

 小さくなった僕にとってこの高さは即死であることが分かった。

メル『最初は食べちゃう予定だったけど、私はあなたが好きになったから生かしてあげる。
   久しぶりに気持ちよかったし。』

僕「僕はどうなるんだ・・・。」

メル『小さくなった体をもとに戻すことはできないわ。人間の世界にもう戻れないし、
   大人しくここで暮らすのよ。私と。』

 僕は何を考えたらいいのか分からなかった・・・・・。


おわり