ヒトミの力は学校どころか、街全体に噂で広まっていた。
そのため、僕はもういじめられる事はなかった。
ある日、2人だけの空間で・・・。
「し、身長伸びた??」
『んん?んっとね~。伸びたかな・・・。家の天井に頭が付いちゃったし・・・。』
ヒトミも女の子だ。身長の事を気にしているかもしれないので身長関係の質問は止めた。
座り込んでも、座高は僕よりも高い。
月は進み、学校で身体測定が行われた。
順番に並び、身長、体重、座高などを計測する。
僕は、
身長 165cm
体重 55kg
座高 77cm
特に何もなかった。
しかし、学校中が驚く出来事が合った。
ヒトミの身長である。
ゴク僅かな女子生徒にヒトミは身長などを教えた。僕も教えてもらったが、学校の外でである。
『私・・・。4mなんだけど・・・。』
「よ、4m!?どうりで大きいかと思ったよ・・・。」
『体重は、250kg、座高は、198cm・・・。もう人間じゃないみたい・・・。』
体重を聞いたときにはビックリした。
細い体なのに、僕の5倍以上。座高でも高いと思ってしまう。
「いや、でも大きくてもヒトミは可愛いよ。」
泣きそうになるヒトミに声を掛けた。
ヒトミは今にも涙が流れそうな目で僕を見た。首を上げているのは辛かったが、決して目を逸らしたりしなかった。
すると、ヒトミは、僕の足以上ある太さの腕で僕を持ち上げ、体に優しく押し付けた。
『可愛いって言ってくれて嬉しいわ。もう身長はどうにもならないわ。だからこの大きさでずっとタクちゃんを守ってあげるからね。』
「あ、ありがとう。」
身長差2m以上のカップルです。
4年後、僕らは嬉しい事に結婚し、子供を産んだ・・・。
つづく