連日投稿すみません。暇だったので投稿しました。







 授業中・・・。窓のほうから視線を感じる。もちろん、ミユキちゃんだが。

「おい!どうした?顔色悪いぞ。」

横の男子が僕の異変に気が付いた。

「い、いや。大丈夫!うん。大丈夫。」

今回の授業は全く集中できなかった・・・。


「次の授業。外だって。さっきまで雨が降っていたのに、何だか知らないけど乾いているみたい。不思議なことがあるんだな。」

どこかで話している声を聞く。確かに不思議だ。窓のほうを見ると、笑顔で僕を見ているミユキちゃんの姿があった。思わず僕も笑ってしまった。


『いっちに!いっちに!・・・』

ランニング中。校庭にはいつもいない大きなものがいる。ミユキだ。初めて地面から見る姿だが、とても大きいことが分かる。
本校の校庭は大きいのでミユキは余裕で入ってしまうが、それでも大きい・・・。
ミユキは、ランニング中の男子の邪魔にならない位置にいる。幽霊なら通り抜けるが、何らかの理由があるはずだ。

『よし!今日も暖かい日差しが差し込む!思い切ってサッカーだ!』

熱血教師だ。声も大きいし体も大きい。でも優しい。テストも簡単で皆この先生を信用している。








「ホレ!パース!」

ドカッ

ボールを受け取った僕。相手のゴールまで、10m・・・。よし!

ドカッ

ボールを受け取った時の音と比べもっと大きい音がした。

「大丈夫か?急に転んだようだな・・・。」

みんなが僕の周りに集まってくる。僕は転んだ事にしているが真実は違う。
僕は見た。巨大な手が舞い降りてくるのが。蹴る直前に手が僕に当たり倒れた。ミユキちゃんを見ると笑っている・・・。

「大丈夫だ。続けよう。」

何もなかったようにその場を元の空気に戻す。

『さぁ始まりました。さきほどのコウタ選手の意外な転び。何だか惚れてしまいます。そんな事より、コウタ選手にボールが。
さぁドリブル!勢いがあります。相手はゴールキーパーを含めて3人。1人!2人!抜かした。強いキック!ゴール!追加点!』

とても大きな声で実況するミユキ。僕には、そこらでやっている工事よりも大きな音に聞こえるがそのおかげで、やっている気がして、僕はシュートが出来た。

『ありがとうございました!』

最終授業が終わり、1日が終わった感じがする。

「転んだところ平気か?」

僕を心配してくれる人が何人もいた。全ての人に「大丈夫。」と、答えたが、ミユキの手に当たったときの感触がまだ残っている。


『さようなら!』

帰りのホームルームが終わり、僕らは帰る。
しかし、友達と帰るのを断り僕は、死んだはずのミユキと帰ることを選ぶ。
帰ると言っても、僕はミユキと喋るわけにはいかない。人から見たら、独り言を言っている寂しい人だと思われるからだ。家に帰ったら話す事にする。







・・・・・・・・・・・・

「ただいまー。」

カバンをベットの上に置き、私服に着替え始める。ふと、外を見ると、ミユキはしゃがんだ状態で、僕の前の家。本来、ミユキとミユキの祖父母が住んでいた家を見つめている。

『私ね。学校に来る前に、ここに来たんだ。でも、おばあちゃんと、おじいちゃんの姿が無いの。どしたのかしら・・・。何か知らない?』

真実を伝えるべきなのか・・・。彼女の祖父母は亡くなった。ミユキが死んだ後なので、ミユキは知らない。

『ねぇ。聞いてる?何か知らない?』

ミユキは再度質問する。今まで以上に重い空気・・・。じっと僕を見つめているミユキを僕も見つめる・・・。
30秒ぐらい経った頃だ。伝えると決意したのは。

「実は・・・。」

『実は?』

「ミユキちゃんの祖父母さんは、亡くなったよ・・・。ミユキちゃんが死んだ後にね・・・。」

言った・・・。言ったぞ。ミユキは凄い悲しいだろう。今で、育ててくれた祖父母さんがいなくなったのを知って・・・。

『ありがとう。死んでしまったのは知ってたよ。だって、天国で会ったのだから。その時は私は泣いたし、
おじいちゃんもおばあちゃんも泣いていたよ。でも、今は、真実を言ってくれたコウタの事に感謝しているし、信用も出来た。』

笑っている。どうやら、天国で出会ったようだ。それは良かった・・・。!?

『でもね!知らないふりをしないでくれる?もう!』

ミユキは僕を家の窓から掴んで引っ張り顔の前に持ってきた。

「ちょっと・・・。他の人から見たら僕の体が浮いている事に・・・。」

『そんな事知らないわよ。誰かが気が付くまでずっと離さないから・・・。』

・・・。

その後、夜12時になってやっと人が通った。その人は酔っ払っていて
「よう兄ちゃん!高いジャンプだ。」と、言った。
ミユキは僕を窓から部屋に入れた。
僕は思う。幽霊なのに何故僕だけ触れるのか・・・。何故、暖かいのだと・・・。


つづく


今回表現が複雑です。
良く伝わっていないかと思います。