7+.
(前略)
七海は俊介を見ながらゆっくりと膝を曲げ、俊介の胸よりちょっとしたあたりまで
膝を曲げた。
「・・・七海。なにやっての?」
「ん〜っとね。私、初めて俊介と合ったときの身長ってだいたい俊介の胸より下だ
ったじゃん?」
「そうだね。あの頃は小さかったね〜。おもわず中学生が飛び出してきたかとびっ
くりしたよ。まさか、高校生だとはね〜」
あはははっと俊介は笑った。七海は眉毛がつりあがりながら
「まさかとはなによ!まさかとは!」
「ごめんごめん」
もーっと七海はいい、一息おいて、話つづけた。
「なんでさがったかというとー、あの頃の身長と今の私の目線が気になってさ。今
やってみたくなったの!」
さっきまで、怒っていた七海であったが、今の七海は楽しそうに笑っていた。とて
も、数分前まで怒っていたとは思えないぐらいの笑顔だった。俊介は七海は自分が
背が伸びて嬉しいんだなっと思いながら「よかったね」っとやさしく言った。
「うん」っと七海は言いながら立ち上がった。ゆっくり立ち上がったから俊介の
アングルからは七海がドンドン巨大化しているかのように見えた。俊介は七海が
立ち上がるのを見ていた。目線が合ったらまもなく立ち終わるっと俊介は思って
いたが、どうもおかしい。目線があったと思ったら首、胸っと七海を見上げる感じ
になっていた。俊介から見ると、自分が縮小されたかのような感じがした。
「あれ?」
そのおかしいことは七海も感じていた。どんどん俊介が小さくなるのが見えた。
七海は立ち上がるときに急に身長が伸び始めたようだ。成長は止まらない。
「あれ?あれれ、俊介君が小さくなっていくよ〜」
「馬鹿!お前が大きくなってきてるんだよ!」
七海が急に大きくなるのを俊介はあ然と見ていた。さっきまで七海の胸に目線が
あったのがいつのまにか、目線がへその位置がきたと思ったら、七海のへそは上に
あがっていった。七海は急激に制服に締め付けあられるかのような感じがした。
まるで、裏山で服が破けたときと同じ感覚だ。
(うわ〜、目線がすごいあがってきたよ〜〜〜♪)
七海は急成長でどんどん目線があがっていくのを楽しんでいた。七海はどんどん
大きくなっていた。俊介が七海を見上げれば七海の白いパンツが見える。その
パンツが七海にしめつけている感じがくっきりと見える。俊介アングルから見ると
太ももに目線がきて、ついには膝に目線が来た。七海の成長が止まったのは俊介の
頭より上に位置していた。今の七海は約俊介4人分とかんがえていいだろう。電柱と
同じぐらいの高さまで成長してしまった。
(あれ?目線がかわんないや。な〜んだ。もう成長終わったのか〜。でも、楽しかった
からいいいか♪)
七海は満足して下を見た。そこには小さくなった俊介がいた。俊介は下を見ていた。
(え、俊介君が・・・私の膝より小さな位置に・・・立ち上がっただけでどんだけ
成長しているのよ私・・・)
少し動けば俊介をまたぐ形になっていた。
「俊介君?」
七海は俊介に声をかけた。が、俊介は見上げなかった。七海は心配して、大きく
成長しすぎた体をまげ俊介に問いかけた。
「どうしたの?」
七海は俊介に聞いてみる。俊介はだいたい七海の方が大きいが、七海を見上げた。
「おまえ、・・・服装見てみろよ・・・」
俊介は恥ずかしそうに言った。「え?」っと思い七海は自分の服装を見た。すると、
制服がかろうじて破けずに耐えていたのがわかった。ここで、制服が破ければ七海は
裏山の惨劇を繰り返すことになっていた。七海の制服は腕を捲くっている状態であり、
スカートはかろうじてパンツを隠しているような感じであり、所々糸がでていたり、
破けかかっていた。
「どーしよぅ、俊介君〜〜〜」
七海は困ってしまった。背が急激に伸びたのは嬉しいが、今の服装は大変だ。七海は
焦った。
「なにか、大きい服とかないのか!?」
俊介は七海を見上げて大声で叫んだ。
「そんな都合のいい服なんてないよ!!」
七海は俊介に言った。もうそんな服あるはずがない。七海はもう人間の領域を超えて
しまっていた。服を作るのでさえ大変であろう。七海は自分のできる範囲のことを
考えた。
「あ!」
七海は何かを思い出したらしく手をポンっと叩き、後ろを振り向き走り出した。
七海が走り去るの俊介はただ、あ然と見ていた。後ろから見れば、「もうパンツなんて
みてください!」っといってるかのようだった。しかし、七海がなぜ走りだしたかは、
わからなかった。俊介は自動車並みに早い七海を追いかけることにした。
 七海は全力で走っていた。七海は思い出したのであった。昨日の夢で見たことを。
『自分の大きさに合うサイズになる』不思議なビキニのことを。ただ、まだこの
時期でビキニを着るのは早すぎるが、街中で全裸になるよりはマシだろうと七海は
走った。七海は自分の家に着くなり驚いてしまった。まぁ、無理もないだろう。
今の七海は自分の家よりも大きいのだから。家の大きさは650cm今の七海と
比べると屋根の上に顔が完全にでるぐらい大きく成長していた。この長身では家に
はいることはできない。七海は自分の部屋の窓を開けようとした。しかし、窓は
鍵がかかっていて開かなかった。仕方がないっと七海は思い、人差し指を自分の
部屋に突き出して窓を割ってしまった。窓を割ることはよかったが、今度は手を
入れようとしたら、窓が小さすぎて手が少ししか届かない。
「あ〜と〜ちょ〜〜〜っとな〜の〜に〜」
っと七海は言いながら手で自分の部屋に手を突っ込ませて手探り次第たんすを探して
いた。

 ガシャ!ガシャ!ガチャン!ガシャ!バリ!ベキ!

 次第に七海の部屋はごちゃごちゃになっていく手を部屋から出した後は七海の
部屋だけに大地震がきたかのように散らかっていた。
「どうしようどうしよう」
七海は焦った。焦りが強くなればなるほど、制服が悲鳴を上げていた。七海は
お母さんを呼んで取ってきてもらおうと思ったが、七海が手で散らかしたため
扉が開かないっとのことだった。母ががんばって七海の部屋の扉を開けている
間に七海はただ待っているのはハラハラしてしかたがなかった。
(どうしよう・・・。このままじゃ・・・・やっぱり、するしかないかなぁ・・・
やったら怒られるだろうけど・・・まぁ、仕方がないか!一人娘に恥を欠かせなくて
済むなら、犠牲はつき物よね)
七海は自分に言い聞かせた。両手で屋根をつかみそのまま持ち上げようとした。

 ベキベキベキ!メキメキメキ!

 屋根を完全あけてしまった。屋根を道路に置くなり、七海は自分の部屋にある
ビキニがはいっているタンスを探し始めた。探す際に七海は母と
目があってしまったが、七海は目で「ごめん!」っといった。
「合った!」
七海はタンスを持ち上げるとビキニを取り出した。が、ビキニは小さいままであった。
「もぅ、これからどうしろっていんだよー!」
七海は焦った。
 ビギィ—————!!
っと七海の体から聞こえるとパサリと地面に落ちた。それは七海が身に
まとっているものであった。七海は一か八かでビキニを着てみた。不思議なことに
ビキニはきつくなく、すんなり着ることができた。周りには七海の家の騒ぎに
かぎつけて来た野次馬もいた。みんな七海を見ていたのだった。七海は自分より小さい
人間を見るなりあはははっと恥ずかしそうに笑った。七海を見ているものは
あるものは七海の大きさに気絶し、あるものは七海の体に見とれているものもいる。
鼻血をだしている者もいた。まぁ、鼻血を出すものには仕方がない状態だ。
胸はかろうじて乳首を隠している状態であり、尻にはくっきりと食い込んであった。
「七海・・・」
俊介がやっと追いついた頃にはとても人前で見せれる服装ではない七海がその場に
立っていた。七海はこの姿を俊介に見られたのが一番恥ずかしく思った。七海の
後ろにある家は先ほど七海が半壊にしてしまった七海の家がある。すると、急に
七海のビキニが輝き始めた。まぶしさゆえに七海を見ていたものは目がくらみ、
手で顔を隠す状態になっていた。すさまじい光が収まった頃には七海が先ほど
来ていたビキニ存在せず、七海の体に合う形に変わっていた。
 しばらくすると、警察の方も来て、事情を話すとわかってくれたらしくその場を
去った。
「これからどうしよう俊介君・・・」
「てか、その服装で学校行くのか?」
俊介は今からのことを聞いてみた。七海はうつむいたまま黙ってしまった。
「元気だせよ、七海。今日はたまたま大きくなっちまったんだし、仕方がないよ」
俊介は七海を励ます。七海が落ち込んでいる顔は見たくない。
「・・・うん。そうだね」
七海はそういうと顔を上げた。顔を上げあたりを見渡すとほぼ七海は家より大きい
感じだ。
(本当に大きくなったんだね私・・・。あの夢の意味がわかったような
気がするよ。これからどうしよう・・・)
七海の目線はどこか遠くを見ているんだなっと俊介は思った。
こんなとき、どうやって七海に励ましたらいいのか俊介はわからなかった。

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!

 あたりから地響きがなった。
「うぉ、なんだ!?」
俊介は思わず倒れこんでしまった。急に地震が起こった。地面に両手を着いている
状態で七海を見上げてみた。しかし、そこには七海の顔は見えなかった。さっきまで
は、わずかながら見えていたが今では見えない。七海の胸についている二つの丸いもの
で七海の顔は隠れてしまった。
「この地震ってまさか七海が成長しているからなのか!?」
七海の体はどんどん大きくなっていく。七海の体自身急激な暴走が始まっている
かのように。

(私ったら、なんて取り返しのつかないことを・・・)
七海はへこんでいた。完全に上の空であった。自分の目線がじょじょに高くなっている
ことも気づかずに。すると、住宅街から見慣れた学校が見えてきた。
(あー、なんでだろう。学校が見えるや。また、大きくなっちゃったのかなー)
はぁっと、七海はため息をした。まだ、目線はまだ高くなっている。
(もう、どうでもいいや)
七海は心の中でそうつぶやくと歩き出した。

 ドスン!ドスン!

 巨大化している七海の歩幅は大きく家をまたぐことなんて簡単にできるぐらいの
大きさまでに大きくなっている。七海の近くにいる人は七海の歩く振動で立つことが
つらくなるぐらい揺れていた。俊介は七海が急に歩き出したのをみた。
「七海?オイ七海!どこにいくんだ!」
俊介の声は七海には届かず、そのまま歩いていた。俊介は必死で立ち上がり、
七海の後を追いかけた。

ドスン!ドスン!

歩くたびにすごい揺れを出していることもしらない七海はただ道路を歩いていた。
するとT字の道が出てきた。俊介は七海がそこで少し止まるだろうと思いながら
がんばって走った。
しかし、俊介の読みははずれた。七海はT字になっていることもお構いなしに
ただまっすぐ歩いていた。目の前には一戸建ての家がある。
「ま、まさか・・・」
俊介は思わず立ち止まってしまった。

 ズドーーン!

七海は目の前にある家を踏み潰してしまった。その姿を俊介は見ていた。家を潰した
ことに七海は足になにか踏んだという感覚しかなかった。
ただ七海はまっすぐ、歩いた。
「家を・・・踏み潰した・・・」
俊介は七海がとっている行動が信じられなくなった。人間が人の家を踏み潰したの
だった。俊介が家とかが踏み潰すといったら小さいころに見ていた怪獣ぐらいだが、
今の七海はその怪獣と同じ行動をしている。1歩歩くたびに大きくなっている七海。
さっき踏み潰した家と七海を比べると膝より少し高いぐらいであった。

 七海はどんどん大きくなっていた。20mぐらいの小さなマンションとか七海と
比べても七海の方が大きいマンションの天辺には七海の大きな球体が置けるぐらいの
位置だ。七海は普通にぶつかり、マンションを瓦礫の山に変え、七海より小さい家は
七海の大きくなった足で踏み潰し、自動車とかは無意識に蹴っ飛ばしていた。

七海の暴走は果たしてとまるのだろうかっと俊介は後ろからただ必死に追いかける
しかなかった。