ある日の昼。一人の女子高生が熱で学校を早退していました。名前は、真下優衣(ました ゆい)彼女は体が弱く、
よく学校を休んだり、早退をしていました。
 テスト期間が近いので、すぐに体調をよくしないと、また点数が悪くなってしまう。お医者さんに行くのは、時間も
かかるし、この程度の熱は医者に行かなくてもいいと優衣は思った。
 
 帰り道に、薬局で万が一のことも考えて、風邪薬を一応買っていく。薬剤師に、手頃な薬を進めてもらい、さっそく
家に帰って風邪薬を飲んで自室の布団に横になった。
(明日休むとやばいよねぇ・・・)
 不安もありながら、優衣は目をつぶった。薬の効果が効いているみたいで、すぐに寝付くことができた。

 しばらくすると、暗い世界が徐々に明るくなってきていた。夕飯の時間になったのかと思い、優衣は目を覚ました。
天井ではなく、青空。優衣は上半身を起こして辺りを見渡すと、三角形の箱や四角形の箱がたくさんあった。自分に何が
起きているのかがいまいち把握できない。足を曲げ、両手を地面にあてて、ゆっくりと立ち上がる。服装は、制服。
これは、着替えずにすぐに寝てしまったからだ。足元には箱。他にも、マッチ棒みたいな物が一定の距離立っていたり、
ガチャポンにありそうな車が動いている。
「これはどういうことなのかなー・・・」
 あははは、っと自分で苦笑いをする。どうしようかなと自分で考える。まぁ、ぼーっとしているのは得意な優衣である
が、ちょっとした好奇心が彼女を動かした。
「歩いてみてもいいのかな?」
 優衣ははずかしいながらも、一歩を踏み出す。黒のニーソックスが宙に上がり、地面に落ちるとズゴゴゴっと凄い音が
した。音にびっくりし、優衣は足を少し上げてみると、そこには、優衣の足跡が綺麗に残り、踏んでしまった小さな箱と
マッチ棒はなくなっていた。それを確認してから優衣はズシーン、ズシーン、ズシーンとさらに前進してみた。後ろを
振り返ると優衣の足跡がある。何も考えずに歩きだした優衣ではあったが、これは本当に踏んではいいモノなのかと思い
優衣の踝より小さい箱を1つ取ってみることにした。右手で掴み、左手に乗せる。それをじーっと観察すると、よく小さ
い頃に遊んだおもちゃの家に似ていた。そこで、ようやく優衣が踏み潰していたのは人間の住む家であることがわかった。
「私、巨人になっちゃったのかなぁ?」
 下をみると、地元であることに気づいた。小学校、中学校、病院、目を凝らさないとよく見えない駅や高校があること
に優衣は気づいた。慎重に邪魔にならないようにしないといけない!っと優衣は考えたが、既に家を数件踏んでしまって
いるので不思議に諦めがついた。手に取っている家もデコピンをすると、ボシュゥ!と音をたてて、下に落ちていった。
「ん〜、しかたないよねぇ・・・」
 目線を下にしても優衣の足は道路を確実にはみ出してしまう。仮に、がんばって壊さないように歩いても神経が疲れて
しまう。

 たまには・・・いいよね!

 そう自分に言い聞かせ。背伸びをして、深呼吸。また、一息置いて「よしっ」と一言。
「え〜っと、今から歩きますので潰されたくなかったら逃げてくださいね〜。忠告はしましたよ〜」
 と優衣は自分より小さい世界に言った。優衣はだいたい60秒数えてから「優衣が通りますからご注意くださーい」と
悪戯でもしそうな顔で言った。一歩進めば、家は優衣の足に潰される。それが、優衣にとってとても気持ちがいいモノで
あった。家なんて踏み潰せるのは私だけ。踏み潰すときに感じる感触は私だけが味わえると思うと優衣は優越感を楽しん
だ。途中で学校が見えた。通ったことの無い学校だ。母校ではないので、わざと学校につまずいて見ようとした。歩幅を
あわせて、右足が昇降口にぶつかって、こける予定だったが、グバワシャァ!!と鈍い音とともに学校の昇降口は吹き飛
んでしまった。優衣には想定外の出来事だった。つまずいて、豪快に優衣の体で潰したかったのに・・・っと残念に思え
た。しかたがないので、優衣は右足を左右に動かして残った校舎も綺麗に壊してあげた。
「ごめんなさい。次はもっと頑丈な校舎を建ててくださいね」
 と一言いった。さらに、周りの家なども優衣は丁寧に潰して、ドンドンっと足で地べたを堅くした。恐らく彼女なりに
次に工事をしやすいように余分なものも壊してあげたのだろう。

 次に優衣が向かったのは、駅であった。駅付近には雑貨ビルやビジネスホテルなど背の高い建物があるから自分の大き
さを比べるのとついでにと思い、駅に向かった。駅付近になると、車がたくさん駐車されていたが、優衣は関係なしに大
きな足で潰していく。これは家ともまた違う感触だったので優衣は満足そうな笑みを一瞬した。しばらく駅の周りを歩き
回っていると大きい建物があった。近づいてみると、地元にできた25階立てのセントラルタワーであった。それはだい
たい120mぐらいの大きさであり、優衣の身長の3分の2ぐらいだ。だいたい、屋上に優衣の胸が置けるぐらいの大き
さである。
 ここで、ようやく優衣の身長は170mぐらいはあることに気づいた。しかし、優衣自信が少し残念だったがのが、胸
が小さくて胸を乗っけてみたいという遊びができないのがちょっぴり残念だった。それから、優衣は線路を跨いで駅を後
にした。

 ズシーン、ズシーンと歩いていくと建物はどんどん小さくなってゆき、見慣れた大きさになってきた。風景に飽きてき
た頃にようやく海が見えてきた。そういえば、高校生になってから海にいってないなぁっと思いちょっと小走り気味にな
りながら向かうと、そこは港町であった。大きな船から小さな船が海に浮いており、小さな機械が金属の箱を船に積んで
いた。それを遠くで見守っていようと思ったが、好奇心が沸いてきて近づいてみた。倉庫が縦にならんでいたが、優衣か
らみれば、踏んでもいけるし跨いでもいける。「よっ!」と足を大きく開いて倉庫を跨いで貨物船に向かう。優衣はここ
で初めて貨物船というものを見た。好奇心から思わず。
「乗ってみたいなぁ」
 と言ってしまった。そこで、ニーソックスを脱いで倉庫の上にかけてあげると、貨物船が出港していたので、優衣は急
いで、海に素足を入れて足を開きながらゆっくり貨物船を追いかけ、丁度貨物船の真ん中あたりで、腰をゆっくり下ろし
た。
「ちょっとだけ、乗せてくださーい」
 と言い、優衣は初めて貨物船というものに乗った。しかし、乗る際に船の甲板は底が抜け、優衣のお尻はどんどん中に
浸入してゆき、綺麗に逆ハの字になってゆっくり沈んでいった。優衣は「えぇ、もぅ!?」と言いながら船と共に沈んで
しまった。なんてことだろう、優衣が初めて乗った船が沈没してしまった。優衣はある程度沈んで来たときに立ち上がっ
たが、スカートの丈とパンツはちょっと濡れてしまった。
「初めての船だったのにぃ・・・」
 と優衣は残念そうに呟いた。とりあえず、両手を海に突っ込み沈んでいった貨物船を左右に持って陸まで持っていてあ
げた。優衣は「運賃はこれでチャラにしてくださいね」とニコっと笑った。倉庫に戻り、ニーソックスを手に取った。
「よいしょ」
 という一言に腰を下ろしニーソックスを履こうとしたが、運悪く一部の倉庫は優衣のお尻の下敷きになってしまった。
優衣が気づいたのは、ニーソックスを履き終えてからだ。潰している最中はお尻に何かが当たった程度に思えたが、綺麗
な穴を開けてしまったものである。
「修理大変だし、古そうだから作り直そう。うん。私も手伝うよ」
 と優衣は自分の考えのまま全部の倉庫を踏み潰してしまい、最後に「ふぅーっ」と息を吐き、「じゃあね〜」と港町に
手を振った。

 次に優衣が歩いて見つけたものは、緑色の丸いガスタンクだった。近づいてみて、手を乗せてみると優衣の手よりは、
当然小さい。そこで、優衣は理想の自分ということで、ガスタンクを丁寧に剥ぎ取り、それを自分の胸に入れてみた。
「おぉ〜」っと思わず声だしていった。思っていたより理想より大きくなってしまたが、まぁいいだろうと思い両手で胸
元を抑えながら進んでいった。初めはコロコロ動いているような感じがしていたが、次第に動かなくなってきた。両手を
放しても、ガスタンクは落ちてこない。一応ジャンプしてみたが、胸はぷるんと動いたような感じだけ。さらに、よ〜く
みると、初めよりは膨らみが小さくなっているが、自分の理想な胸の膨らみになっている。最初は気になったが、少し潰
れていい感じになっているのだろうと思いズンズンと進んでいったが、コレといって面白そうなものがないので優衣は一
旦駅に戻ることにした。

 優衣は駅に戻る際にふと思ったことがあった。ここまでずーっと歩いてきたが、この世界の人間には会っていないこと
に気づいた。そうすると、今まで自分がしてきたことがバカらしく思うが、車や貨物船が動いていたから人間はいるはず
だと思いながら歩いていると、あっという間に駅についた。そして、さっきのセントラルタワーの元に近づいてみると、
屋上には優衣の胸を置けるようになっていた。ガスタンクを詰めていなければもっとよかったが・・・と思いながら、胸
元を触り、ガスタンクを取り出そうとした瞬間であった。
「あれ?なくなってる」
 自分で胸元を触ってみる、ぺたぺた、ぷるん。ぺたぺた、ぷるん。胸を持ち上げてみても、ガスタンクは落ちてこない。
優衣は無意識のうちにガスタンクを吸収してしまったようだ。偽りから本物になってしまった。
「なんか、あれだけど・・・ラッキー」
 優衣はこれほどにもない綺麗な笑顔であった。自分でも何がおきているのかはわからなかった。ちょっと嬉しかったので
また、胸をセントラルタワーに乗せた。
「これが、私の胸ですよ〜♪」
 と無邪気に笑った。これで貧乳なんて呼ばれないぞ!と優衣は喜びに満ちていた。すると、ズシャア!と屋上が少しだけ
抜けてしまった。優衣のおっぱいは屋上から一気に3階分突き破り22階立てにしてしまった。
「あぁ、ごめんなさい。でも、悪いのは私のおっぱいですから」
 と言いながら胸元のゴミをパンパンと落とした。その際に胸がぷるんぷるんと揺れたのが嬉しそうだった。しばらく辺り
を見渡すと駅付近は何もしてないことに気づいたので、四つん這いになってみた。自分の足跡でややコンクリートが沈んで
いるのを確認する。自分は思っているより重いのかと思ったが、この世界が脆いと自分に言い聞かせ、四つん這いになりな
がら辺り探索してみる。四つん這いになると普段は踏んだり、蹴ったりしていた雑貨ビルが丁度胸に当たるか当たらないか
の高さなので、四つん這いになりながらわざと雑貨ビルを跨ぐ感じで進んでいく。胸に当たらなかったり、ズリズリとすれ
たりと、そのまま胸が直撃したりと様々な雑貨ビルを優衣は横断していた。交差点で雑貨ビルの列が途切れてしまい、胸元
から股間まで雑貨ビルを多い尽くしてる優衣だったので、さっきできなかったことをすることにした。
「今から、このビルを開拓しますので近寄らないでくださ〜い」
 それを言い終わると同時に、優衣は体をゆっくり沈めた。優衣の体で雑貨ビルが次々と倒れていく際に、優衣は
「きゃぅん」
 と一回、動物の様な鳴き声をだしてしまった。自分でもよくわからないが、股間が微妙に気持ちよかったのだろうか?そ
れから優衣の体は全身が地面に着いたので、横に転がって雑貨ビルがあった場所を次々と平地にしていった。2、3回転ぐ
らいしたら、優衣は立ち上がり、破壊損ねた雑貨ビルを足でグリグリっと平地に戻してあげた。
 一通り駅付近を平地にすると、駅とセントラルタワーだけがポツンと残ってしまった。優衣は「ふぅっ」と一息つくと、
線路に1台の電車が止まっていたので片手でひょいっと持ち上げてみた。中には誰もいなかった。
「誰もいないなら1台ぐらい借りてもいいよね」
 そう優衣は言うと、電車を胸の谷間に入れてみた。ポケットがないから仕方がないし、一度はしてみたいという好奇心が
生んだ行動であった。

 電車を胸にしまい、線路に沿って歩いていくとさっきよりにぎやかな街並みが見えてきた。建物も大きい。最低でも優衣
の膝ぐらいの大きさはあるビルだが、優衣は膝でビルを倒したり、蹴ったりして歩き続けた。コレだけ大きい建物があれば
人間の1人や2人いる!と願いながら優衣は進んでいった。胸元まであるビルが2列に並んでいるのをこじ開けるかのよう
に入ると、地面には蟻みたいなのうじゃうじゃいた。
 最初見たときは「うわぁ」と思ったがやっと人間に会えたのが優衣にとって嬉しかったようだ。すると、足元でピカ!と
一瞬光った。最初のうちはわからなかったが、徐々に光がカメラのフラッシュであることに気づいた。最初のうちは、巨大
女子高生の優衣を撮っていたと思っていたが、下からのアングルを考えるともしかすると・・・を考えた。
「もし、この中でパンツなんて撮っている人いましたら・・・わかりますよね?」
 その一言で、一瞬にしてフラッシュが止まった。んん、と咳払いをすると大量の蟻たちは四方八方に逃げ出した。どうや
ら撮っていたようだ。優衣は顔を赤くして、息を思いっきり吹きかけた。すると、蟻はフワフワと宙を舞い、止めてあった
車も一緒に舞い上がった。それでも、逃げようとする蟻達に優衣は許せないと思った。まぁ、この大きさからすれば踏み潰
すの1つの手段と考えたが、雑貨ビルを1つ、2つ、3つと倒し逃げ場を塞ぐ。もちろん、下敷きになった者もいるだろう。
「スケベな人間達には、お仕置きが必要みたいですね〜」
 と笑みを浮かべていたが、明らかに顔は怒っている。優衣は腰を下ろし、四つん這いになり、さらに腕と足を曲げて低い
姿勢になった。息を吸い込めば人間達は優衣の口の中に入るだろう。しかし、優衣がとった行動は
「スケベな人にはスケベな死に方の方がいいよね・・・」
 胸元を両手で持ち、左右に軽く力を入れると、メキョ!と音がした。その後に優衣は胸元からさっきしまって置いた電車
を取り出したが谷間で圧縮されたぺしゃんこになった電車であった。それを人間の前に投げる。
「この中で私の水色のパンツを撮っていないっと言う人もいると思いますが、止めなかったという連帯責任で電車君とおん
なじ目に会ってもらいますね♪」
 と優衣は言った。顔は笑っているが、おっぱいは地面につき、ズリズリと音をたてながら人間に迫ってくる。ある人間は
そのままおっぱいに潰されて死ぬ人間もいたが、胸元に飛び込んで賭けにでた人間もいたが、結局はおっぱいの下敷きにな
ってしまった。残りの人間は後ろに逃げるが、雑貨ビルが邪魔で逃げられず、最後は優衣のおっぱいの下敷きになったり、
おっぱいと雑貨ピルの間に挟まれてしまった人間もいた。優衣はそのまま雑貨ビルを貫通していった。

 しばらく、残党狩りもしていた優衣であったが、ようやく一休みができるようになった。手頃な大きさビルをイス代わり
に座ってみたが、結果は貨物船と同じ運命を歩み、優衣の大きなお尻の下敷きになってしまった。
「やっぱり、だめでしたか」
 と舌をぺろっとだした。こうして辺りを見渡すとあたりは優衣が倒した雑貨ビルでいっぱいになっていた。なんとなくで
あるが、優衣は気になったらしく、座ったり、踏んだり、ジャンプしたりなどして、ゴチャゴチャになっているビルを片付
けた。気がつけば制服は案の定汚れてしまった。一旦、制服を脱いでブラとパンツだけになった。ブラを外してみると、思
っていたより砂やゴミがボロボロでてきた。
 次に両手で制服を持ち、バフッバフッ!とはたいてゴミを取るが、その時に生まれた暴風が雑貨ビルをびしびしと攻め、
小さなビルは倒れてしまった。あららっと優衣は思ったが、かまっていられないので、スカートも同様にはたく。しばらく
すれば、さっきよりは汚れは目立たない気がした。
 最後にこの街から離れる際に、優衣は不注意に股までの大きさのビルに当たってしまった。「あぅ」と小さく鳴き、その
場で優衣は尻餅をつく様な勢いで倒れた。その間に股までの大きさのビルは凄い勢いで優衣のお尻の下敷きになった。優衣
はその後、隣にも股までの大きさのビルがあったので、足を開いてヒップドロップをして、街を去っていった。

 しばらく、優衣は歩いていくと大きな建物が見えた。もちろん、優衣よりは小さいが、近づいてみるとそれは空港である
ことに気づいた。車も丁寧に止めてある。優衣は、車を潰して、空港を跨いで、飛行機の止めてあるところにきた。手の掌
サイズの飛行機からやや大きめの飛行機もあった。しかし、優衣は飛行機に乗ってみたいなという好奇心がまたきたのであ
った。貨物船は沈んでしまったが、今回は飛べるんじゃないかと信じていた。すると、丁度よく今から助走しようとしてい
る飛行機があった。近づいてみると優衣よりはやや小さいが、何とか乗れそうであった。優衣は急ぎながら、飛行機を跨い
で、だいたい真ん中あたりに座ると急に助走が遅くなり、機体が徐々に沈んでいくような感じがした。空を飛びたい!ただ
されだけで、優衣も足を使って助走を手伝い、飛ぶ瞬間も優衣は飛行機に負担をかけないように地面を蹴ってあげた。
 すると、奇跡が起きたかのように飛行機と優衣は空に飛んでいった。見慣れた目線から徐々に高くなってきた。
「すごい!すごい!何か飛んでるみたい」
 と無邪気にはしゃぐ優衣だったが、興奮の故、股に少々力が入って飛行機が急降下し始めた。ビューンとくるくる回りな
がら、優衣と飛行機は地面に落下していった。落ちる瞬間、優衣は体を回して優衣が先に地面について飛行機をしっかりと
抱きついて、飛行機を守るように落ちた。

 ズシャシャシャ!

 と豪快に落ちた。さいわい、優衣はケガというケガはしなかったが、制服がボロボロになったというリスクを背をってし
まった。抱き枕のように飛行機を抱いている。
「ちょっと壊れたかもしれないけど、ありがと!」
 と、運転席を覗いたが人は倒れているだけであった。気絶、もしくは死であろう。そう考えるとちょっと悪いことをした
かなっと思えた。
 優衣は両膝を地面につけて、飛行機のタイヤを地面につけて、スカートを飛行機にかけてあげた。
「すみませんでした、でも私も恥ずかしい罰を自分に与えますので許してください」
 そう、優衣は言うと両手で飛行機の左右の翼を持ち、引っ張ってあげた。もちろん、そんなことをすると飛行機の先頭は
優衣のパンツに衝突し、徐々に先端が潰れていき、メキャ!ボキ!ガチャン!という音をたてながら飛行機を壁にぶつけた
かのような形になった。優衣は変わり果てた飛行機を両手で拝み、立ち上がった。

 フラフラになりながらも、優衣は歩いた。とりあえず、線路に沿って歩いて地元の駅まで帰ってきた。セントラルタワー
の天井が陥没しているのが懐かしく感じた。そして、次の瞬間優衣は電池が切れたかのように頭から倒れていった。
 まず、最初に当たったのがセントラルタワーの天井に頭があたり、優衣の顔面と共に崩れ落ち、次に今までまったく手を
つけていなかった駅に胸、腹、股という順でぺしゃんこに潰してしまった。それから、優衣は深い眠りについた。




 優衣が目を覚ますと、そこには天井が見えた。「あれ?」と思いながら辺りを見渡すと、ここが自分の部屋であることが
わかった。時計を見ると7時。窓から太陽の光が見える。
「今の・・・夢だったの?」
 そう、寝ぼけた目で窓を見る。すると、母親が入ってきた。
「あら、起きていたの?体の調子は大丈夫なの?」
「うん。大丈夫だよ」
「それは、よかったわ。ごはんできてるからって・・・あんたそのままで寝ていたの?」
 ここで母親が優衣の制服姿にびっくりする。
「うん。こりゃやばいな〜っと思って薬飲んですぐ寝ちゃった」
「まったくあなたは・・・」 
 日常が戻っていた。優衣は軽くシャワーを浴び、朝食を取った。あれがすべて夢だったのかと思いながらパンをかじる。
朝食が終えると、鞄を取って学校に登校する。その時、母親から一言。
「優衣、背でも伸びた?」



 完。