リゼは自室で手に持っている縮小装置をじっと見つめていた。犯罪者を縮めて処刑するのは退屈だったが、何のしがらみもなく虐めて楽しむのは良いかもしれない。そう思ったリゼは、縮小装置を握りしめスラム街へと向かった。
 スラム街の住人は、王国に税を納めていない。ゆえに人権はなく、何をしても闇の中だ。
 スラム街に到着した。昼だというのにどこか薄暗く、陰鬱とした雰囲気のそれは、皇女であるリゼとしては望ましくないものだった。
 裏路地を歩いていると粗野な見た目に言動の男二人に声をかけられる。

「おい、ずいぶん小綺麗なカッコした嬢ちゃんじゃねえかよ。俺らみたいなのに襲われるとは思わなかったのかぁ?」

 げらげらと下品に笑いながらリゼに詰め寄るその二人は、スラムの住人だからかすえた臭いが鼻につき、リゼはあからさまに嫌そうな顔をした。もうこいつらで良いかと、リゼは持っていた縮小装置を使いその二人組を縮めてしまう。今回は5センチほどだろうか。リゼのブーツの靴紐あたりにも届かないその大きさに、また少し笑ってしまった。
 二人の男たちは訳がわからない状況に陥り、ただただ錯乱していた。あまりに巨大になったリゼを見上げ、ただ呆然と立ち尽くすのみだったが、次第に状況が理解出来たのか、元に戻せと罵声を混ぜながら叫び始める。
 リゼはそれをつまらなさそうに見た後に、二人いるうちの一人の男を蹴飛ばした。蹴飛ばしたといっても、リゼからすれば少し足を動かした程度だったが、小人からすれば数メートルほど吹っ飛ぶとてつもないほどの衝撃だった。

「うざ…自分の状況分かってないの?」

 もう一人の男は、リゼが軽く足を動かしただけで鈍い音をあげながら吹っ飛んでいった男を見て戦々恐々だった。リゼのブーツのつま先が、男の体に当たった時のメキメキという嫌な音、そして見上げれば血を吐いて苦しんでいる男を見下す冷徹な目、今は何故か見逃されている方の男は、隣で繰り広げられる拷問じみた責め苦を見て、心臓が締め付けられるほど後悔した。あの時声をかけなければ、こんな恐ろしい目に遭わずに済んだのに、こんな恐ろしい女に声をかけるだなんて、さっきまでの俺はどうかしていた、ずっとそう考えていた。
 蹴られた男は何も考えることが出来なかった。一瞬の衝撃と、無限の苦しみが続いて息がまともに出来ない。体を動かせば激痛が走る。そんなに勢いよく蹴られたわけでもないのに、こんなに痛くて苦しいのが、自分がどれだけ小さいのか教え込まれているような、そんな錯覚さえあった。
 この地獄の苦しみを作り上げたリゼのブーツは、目の前で優雅に鎮座している。真っ白に艶光りしている美しいそのブーツは、男にとって恐怖の対象でしか無かった。その場に蹲ってただ震えながら謝ることしか出来なくなっていた。

「とりあえずお前はこっちね、せいぜい苦しめ」

 ぐぐぐとリゼの上体がこちらに倒れてくる。あまりの大きさにそんな仕草でも自然そのものが動くような感じを味わっていた。蹴られたほうの男はそのまま伸びてきた指先につままれ持ち上がっていく。あまりの高度への急上昇によって、男は気を失うくらい重力がかかった。
 リゼは器用に片足のブーツを脱ぎ始める。むわっと蒸気を立てているそのブーツの上ベッド持っていかれた男は、つままれている状態で暴れ回った。こんな体でブーツに入れられるなんて、苦しんで死ぬしかないと思ったからだ。それならこの場で踏み潰されて死んだ方がマシだと思った。だがこのサイズ差ではどんな抵抗だってリゼにとっては抵抗にならない。男は抵抗していることにも気付かれないままブーツの中へと落とされていった。

「臭いだろうけどさぁ、自業自得だよね。せいぜい踏み潰されないように頑張れば?」

 ブーツの中に落とされた男は強かに腰を打ってうめく、だがそんな衝撃よりももっとひどい状況が待っていた。蒸し風呂よりも暑く、むわりとした湿度で、少女の靴の中とは思えないほどの悪臭が漂っていた。腐った魚の缶詰のような、一切風呂に入っていない汗まみれの人のような、などと例えることも難しいほどの熱気と悪臭で鼻が曲がりそうになる。
 あまりの臭いに目から涙を流し、ただただえずいているとその靴が動き足が入ってきた。真っ青なタイツを履いたその足は、そのまま男がいる中敷きを踏もうと侵入してくる。男は踏まれないために必死でもっと臭いつま先へと逃げるしかなかった。自分から臭いのひどいところへ行くというのが、我ながらなんとも哀れで虚しかった。

 一人を靴に閉じ込めたあと、リゼはもう一人の男のサイズを少し戻して大きくした。戻したといってもリゼの尻くらいまでほどで、それでも目の前で相方に起こった惨状を見ていたため、未だ子供と大人どころではない大きさの差はあるが、少しの安堵感があった。身長は70センチ半ばくらいだろうか、一歳児と同じくらいの身長だが、今はそれにも負けてしまうだろう。そのままの縮尺で小さくなったため、体は細くたよりない。目の前に聳え立っているリゼの太ももよりも細い体なのだ。逆らう気すら起きなかった。もしあのぶっとい足で蹴られたら、骨は衝撃から守ることが出来ずに砕け、内臓が潰れて死んでしまうだろう。男は必死で先ほどまでの無礼を謝った。その場で矮小な体をもっと縮こませ、体を小さくさせながら土下座した。

「私ちょっと立ちっぱで足疲れたからさぁ、椅子になってくれたら許してあげるよ」

「じゃあ10分ね、10分椅子になってくれたら戻してあげる。よーいスタートー」

 10分なんて無理に決まっている。俺の体にぐにゅりとめり込む尻肉は、中までみっちりと詰まっていて柔らかく、そして重かった。四つん這いになってぷるぷると震えて耐えるが、リゼの巨尻を二分の一サイズの男が支えられるわけもなく、べちゃっとその場にリゼの尻ごと押し潰された。

「はぁー?1分も経ってないんだけど、ふざけてんの?ちょっと腰浮かせといたあげたのに」

 あの重さで手加減されていただなんて、車に轢かれた缶のようにぺっちゃんこになっている男は驚愕した。今でさえ肺が潰れて呼吸が出来なくなりそうなほど重いのに、そんな絶望的な言葉を聞かされて力が入らなくなる。

「もういいや、ゲームオーバーね、そのまま死んじゃえ」 

 どすんと衝撃が来た次の瞬間、男は今までに経験したことのないほどの圧迫感を覚えていた。尻と地面の間に挟まれ、1ミリの隙間もなく尻肉に包まれ、押し潰される。死が目の前に見えてるそんな状況で、男はただ死にたくない一心で必死に耐えていた。目や口から血が流れ、骨がポキポキと嫌な音を立てている。だがこんな小娘の尻の下なんかで死にたくなかった。

「しぶといな〜、さっさと死ね、よっ!」

 だが、なかなか死なずに焦れたリゼが腰を浮かせ、思いきり尻餅をつくように潰したため、果物のように破裂して死んだ。頭蓋骨は割れ、潰れる間際の死の瞬間、苦しむような絶叫が辺りに響き渡った。

 ブーツの中で未だに生き延びている男は、相方の断末魔がうっすらと聞こえ、怖くてたまらなかった。次は俺も殺されるかもしれない、そう思った俺は必死に足を舐めた。真っ青なタイツ抱きしめるようにして舌を這わせ、奉仕する。小人の小さな舌ではタイツの繊維が擦れてぼろぼろになっていく。舌が削れ、激痛が走り、血が出始めても臭い足を舐め続けた。これ以上気を損ねたら惨たらしく殺されることが分かったからだ。あいつみたいになりたくない、ブーツの中ではどんなことが起きていたのか分からないが、うめき声と絶叫は、かすかに聞こえた程度だったが耳に残るほどの苦痛を感じさせる声だった。

「そろそろ飽きたしもう良いかな」

 そんな言葉が聞こえてきた瞬間、男はブーツの中の青い大蛇が動くのを感じた。今までつま先の少しだけ空いていたスペースに逃げていたのが、リゼはくっとつま先を持ち上げて、滑り台のようにして男はブーツの真ん中あたりへと滑り落ちていく。仰向けに倒れた男が最後に見たのは、リゼのタイツに包まれた足裏だった。リゼはそのまま足を地面に置き、普通に歩き始める。その一歩目で既に男はぐしゃりと潰れて死んでいた。

 ある程度満足したためもう城に帰ろうかと踵を返すと、小さな男の子が蹲っているのを見つけた。年は10を少し過ぎた頃だろうか、親に捨てられたと思しきその少年を見て、リゼは良いことを思いついたと薄く笑った。
 リゼは下を向いていて何も気づいていない少年に縮小装置を当てる。混乱しながら縮んでいく少年を、そのままポケットに入れて、スキップしながら城に帰った。スキップしている間、中に入れられた小人となった少年は、何が何だか分からずに、しっちゃかめっちゃかにポケットの中で揺られていく。

 リゼがしたかったのは、ちょっとした実験だった。アンジュに対する、ちょっとした実験である。そのため、自室に戻ったリゼは、またいつものように呼び出していたアンジュを小さくして、自室のベッドへと置いた。
 またも小さくされたアンジュは広大なシーツの白い平原に一人取り残され、小さくなったために全裸で何も身につけていない状態で、ただの風の音すら怖くなる小人の孤独を味わっていた。
 ふと、下を見れば何か小さいものが動いている。よく見ればそれは小さな男の子だった。今ベッドがどんな建物よりも大きく感じているほど小さくされているアンジュでさえ、小人と思えるほどに小さい少年、その少年は震えて声も出せなくなっていた。よほど怯えているのだろう。アンジュは少年に優しく声をかけようとしたが、その瞬間ガチャリと音を立てリゼが部屋に入ってきた。

「お待たせアンジュ〜!じゃあ今日も楽しもっか!」

 そう言いながらリゼは小さいアンジュとそれ以上に縮小されている少年の前にどすんと座った。たゆんだベッドはアンジュにとっては急激な坂のようになり、少年にとってはそれ以上のもはや天変地異か何かのように感じられているだろう。アンジュは咄嗟に少年を胸に抱き寄せ、リゼの尻へと転がっていくのを防いだ。

「あれー?アンジュ良いもの持ってるじゃーん、私にも貸してよ」
 
 アンジュを掴んでグッと引き寄せ、にやにやとこちらを見ているリゼを見て、アンジュは胸に抱いているこの少年を渡したら、殺すまでいたぶって楽しむだろう、そう思った。そのためアンジュはリゼに渡すことが出来なかった。

「ふーん……やっぱりそいつのこと庇うんだ……」

 リゼはそのままぽいっとアンジュを投げた。柔らかいベッドのため怪我はしないが、アンジュからすれば結構な高度から落とされたため、ころころと転がってその勢いで少年を落としてしまう。
 リゼはぺっと極小の小人に向かって唾を吐いた。あまりに小さい少年はねばねばとした唾に足を取られ、転んでしまう。全身が唾に浸り、仰向けになる。起きあがろうにも乾いてきた唾は少年の体を完全に固定した。それを見たリゼは満足そうに頷くと、少年の上にアンジュを置いた。アンジュで小人を潰そうとするも、アンジュはそれを耐えて四つん這いの状態で踏ん張っていた。

「もう、アンジュ〜、四つん這いになってお尻こっちに突き出してさあ、誘ってるの?」

 指で前から後ろまでなぞるようにアンジュの股間を指で弄った。巨大な指になすがままにされ、さっきまでの責めで敏感になっていた秘所にすべすべとしたリゼの手袋に包まれた指先にやられて、ガクガクと腰が震え砕けそうになる。

「ほらほら頑張んないと、イッたら小人が死んじゃうよ?」

 アンジュの下にいる小人は真上で行われている行為が一瞬何か理解できないほど混乱していた。大巨人のアンジュより大きい山のような指が弄んでいるというのが現実感がなさすぎたのだ。
 指だけでも全容が把握出来ないほど巨大なリゼが言った死んじゃうという台詞、サイズの違いから音圧やエコーがかかりすぎていて耳が破裂しそうだったが、それは確かにそうだった。見上げれば真っ赤な顔をして耐えているアンジュだが、もしイッて全身が弛緩したらべちゃりと体は倒れてその下にいる俺は潰されるだろう。
 小人は恐怖で泣きながらアンジュに頼んだ。俺を助けてくれ、頑張って我慢してくれと。だがリゼの指の勢いは増し、小人から見れば巨人のアンジュでも、それより遥かに巨大なリゼには抵抗出来ない。掴まれて、こすられて、乱暴にされても逆らえない。小人が見上げれば真上にみえる巨大なアンジュの秘所からポタポタと蜜が垂れてきている。優しいアンジュは小人を潰さないために必死で我慢しているが、もう時間の問題だ。リゼの指の勢いは増し、アンジュは浅い呼吸しか出来なくなっている。

「ほら、イッちゃえ!」

 グッと押し込むようにリゼの小指がアンジュの股間に突き刺さる。短く悲鳴をあげるような嬌声を発したアンジュは、踏ん張りも効かずにへろへろと、四つん這いからべちゃりとその場に倒れてしまった。
 小人からの視点のアンジュの絶頂は予想していたとはいえ絶望的だった。先ほどまでは上から自分と同じくらいの水滴が垂れてきていた程度だったのが、イッたことで雨のように愛液は降り注ぎ、その生臭い液体によってびしょ濡れになる。それだけならよかった。降ってきたのは愛液だけでなく、アンジュの体もだった。もはや避けることも出来ず、スレンダーで美しいはずの、天井のようなアンジュの体が小人に触れれば、何の抵抗もなく、何も無かったかのようにアンジュの体はベッドへと密着し、小人は恐怖にまみれながらアンジュのあそこに押し潰されて死んでしまった。

「あ〜あ、潰しちゃったねえアンジュ、あんなに優しくしてたのに」

「ひどいよ…リゼ、何でこんなことするの…?」

 アンジュの泣き声を聞いたリゼはむっとした表情でアンジュを掴んだ。イッたばかりの体を、胴体よりも大きい手に掴まれて、指は乳首に擦れ強引に握られてまた刺激で喘いでしまう。

「アンジュがこの子の心配ばっかりするからじゃん…!アンジュは私のでしょ!私のアンジュだもん!」

 ミシミシと嫌な音が響くほどに、リゼはアンジュを強く握りしめた。リゼは苦しむアンジュを至近距離まで持っていき、昏い瞳で見つめながらこう言った。

「ねぇ、アンジュは私のこと嫌いになったの?ねえ…答えてよッ!」

「き、嫌いになんてなってないよ、私もリゼが一番好きだよ」

 かすれながら言った言葉は本心だった。リゼは少し、というかかなり重たいし、小さくしてする行為は過激だが、大好きな親友であることに変わりはなかった。それを聞いたリゼは、無表情だったのがパッと笑顔に変わった。

「ホント!?じゃあえっちしよ?私のこと大好きなんだもんね?嬉しいよね?」

 光るような笑顔でそう聞いてくるリゼに、怖いから嫌だなんて言えば、今度こそどうなるか分からない。アンジュはその勢いに少し怯えながらOKした。

「じゃあちょっと待っててね」

 リゼはそのまま部屋を出ていくと、何分かしてまたアンジュの居る自室に戻ってきた。さっきまで着ていたいつもの服ではなく、ネグリジェ姿になっていて、下半身は何も履いていないすっぽんぽんだ。恥ずかしくないのかと思ったが、アンジュは自分の今の格好が全裸なのを思い出して何も言えなくなる。
 そんなことより手に持っているものが気になった。太くて長くて黒光りしているあれは、自分も使ったことのある見覚えのある大人のおもちゃだった。

「これを使えばちっちゃいアンジュを存分に楽しみながらえっち出来るでしょ?」

 リゼはそう言いながらそのディルドにアンジュをくくりつけた。ゴムでしっかりと固定されたアンジュは、身動きひとつ取れない。リゼがこれから何をしようとしているのかわかったアンジュは、必死にリゼに向かって叫ぶ。

「リゼ!それは無理だよ!死んじゃうよ!リゼぇ!」

 ベッドに膝をつき、赤らんだ、酔っているかのような表情でこちらを見ているリゼは、何も着けていない股を見せつけるかのようにおしげもなく開いて近づけた。ひくひくとうごめく秘所は、ただそれだけで何かおぞましい怪物のような、巨大すぎて自分を食べようとしている何かに思えてならなかった。実際に、リゼはその、下の口で私を食べようとしている、それが理解出来たアンジュは恐怖で泣き叫んだ。

「リゼ!リ……ッ!」

 必死の呼びかけも無視してそのままディルドを思い切り突き刺した。それに付属しているアンジュは、生暖かく、生臭く、自分を柔らかい肉で無遠慮に締め付けるそれに声も出せなくなる。親友の性の玩具にされ、何も言うことが出来ず、ただなすがままにされているのが、屈辱的なのに少し興奮して、混乱して泣きそうになる。

「ンッ…!はぁ……!」

 リゼはそれが何より気持ち良かった。アンジュを自由にしているのが、支配出来ているような感覚で、ただ自分一人でするよりもよっぽど気持ち良い。ただディルドに小さい物体がくっついているだけだというのに、その小さなアンジュをほんの少し感じるたびに、快感が走って止まらなかった。
 ぷしゅっと吹き出て、ぬるぬるとした愛液に塗れ、何度も擦られてへとへとになっていたアンジュは、リゼの腰を打ち付ける行為が終わったのを見て、なによりも安堵した。
 リゼはくくりつけていたディルドからアンジュを取って、アンジュの顔よりも大きい唇でキスをした。
 そのままアンジュを胸に抱いたまま眠ったリゼを見て、アンジュは何も言えなくなってしまう。そのまま疲れ切った体をリゼの胸に擲って、数秒とたたずに寝息を立てる。