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"welfare" Ep.1
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鞄が開いた。縮小された俺は鞄が揺れる心地よさで眠ってしまっていたようだ。
彼女の自宅に到着したようだった。

片手でつかまれた俺はぐわっと重力を感じながら鞄から引き出された。
両手両足を女性の片手に握りしめられて身動きが取れなかった。

ドールハウスの並んだ部屋に降ろされた。
巨大な彼女が照明を遮ってなってしゃがみこんでいた。大きな影のようになっていた。

俺は彼女の足首ぐらいの高さしかないから、10㎝ぐらいに縮んでしまったんだろうか。
しゃがみこんでいても彼女はひたすらに大きかった。
俺の背丈だと周りにあるドールハウスも普通の家に見える。

「みんな~新しい住民だよ~」
彼女がそう言うと、あちこちのドールハウスから自分と同じ背丈の人間が出てきた。

俺以外にも縮小者がいるのかとビックリした。
おばさんが一人いて、他は男性で年齢はバラバラだった。
自己紹介をしても全員の名前は覚えられなかった。ここには俺を含めて10人が住んでいるということは分かった。みんなと軽く会釈してその場を過ごした。

「じゃあ、君にも好きなことしてあげるね」
俺は持ち上げられて、彼女の目の前に持ち上げられた。
同じ年だとは思うけど、落ち着いた見た目で、そのままでも顔がきれいだとは思った。
どこかの広報とかやっていると言われれば信じてしまいそうな。そういう見た目だった。
そのまま俺は彼女の唇に押し付けられた。キス??
状況が理解できないまま次は彼女の口の隙間からニュルっと舌がでてきた。
首元から顔全体にかけて彼女の唾液がべっとりとついた。歯磨き粉のミントの匂いがした。

「こういうの、好き?」
ニコッとした顔で彼女に返された。自然と男性器が大きくならざるを得なかった。
彼女の視線が俺の股間にちらっと向いたのが分かった。

そのあと、彼女が片手で器用に俺のズボンとパンツを脱がした。
「こういうのも好きかな」
見られているからかより男性器が固くなっている。それジーっと見つめて彼女はぺろぺろとなめ始めた。彼女からしたら内ももも玉袋も一度の舌の動きで触ることができた。イキそうだ。
「ふーん、これはどう」
そのあとパクっと股間を咥えた。彼女からしたら爪楊枝ぐらいの細さかもしれない。
ジュルッジュルルッと吸い込む音も、刺激になった。射精するのは時間の問題だった。

精液が出ているが彼女は口の動きをやめなかった。
全部出ても動きを辞めなかったので、手でペチペチと彼女の頬をたたいた。

「ん?あぁ、出ちゃったのね」
彼女の口内からは唾液が糸を引いているのが見えた。
すぐに俺の体を離して彼女は口周りを舌なめずりした。巨大な彼女からしたら大した量ではなかったのだろう。

「また遊んであげるからね~」と言って俺は自分の家の前に降ろされた。
疲れ果ててしばらく動けず彼女を見つめていた。彼女はそれからも他の男たちを順番に相手にし始めた。
彼女は自分の乳首に誰かを押し付けて乳を吸わせていた。
全身を舐められて濡れた身体は冷えてきた。シャワーを浴びて着替えたかった。なんとか起き上がって部屋に戻った。
この家は電気も通るし蛇口をひねれば水もお湯も流れた。
普通の家と遜色ないぐらいしっかりしてる。服もそろっていた。

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数日過ごして分かったことがある。

食事は彼女が定期的に切り分けてくれた冷凍食品や、お惣菜を持ってきてくれる。食材も切り分けて持ってきてくれるので自炊も可能だった。
冷蔵庫や電子レンジも室内にあるので、食べるには全く困らなかった。
他にも洗剤とか消耗品がないと言えば持ってきてくれたり、生活上不便なことはこちらが言えば彼女は改善してくれた。
衣食住は完全に保障されていた。

他に分かったことだと、ここにいる縮小化した住民たちは以前、生活保障者ということだった。
隣のドールハウスで暮らしているおばさんも元生活保障者だ。
おばさんはさみしさから団地に内緒でネコを飼い始めて、気付いたときにはすごい数のネコを飼っていた。
団地の人や福祉課の人では手に負えずに、「他人に迷惑をかけない暮らし」をするために縮小化したらしい。

俺は生活保障を受けてないという話をしたら、手続き上一度生活保障者になっているとのことだった。
おそらく福祉課に立ち寄ったときに、生活保障の登録をした、そしてすぐに縮小登録をされたんじゃないかという話だった。
ろくに書面を読んでいなかったので気付かなかった。

彼女は毎日定期的に部屋に来ては「スキンシップ」と称して俺たちの性交相手をしてくれるということも分かった。
好きな行為があれば彼女はその要望に応えてくれる。
別にスキンシップに興味もない人も暮らしている(おばさんとか、ずっとテレビと会話してるおじさんとか)

こうして何不自由ない縮小暮らしが始まった。