この学校には伝統の強化合宿がある。
その合宿は赤鬼教師と呼ばれる西垣と青鬼教師と呼ばれる高橋の2人によって
高校入学してきたばかりの生徒を竹刀等で叩きながらすべての生徒の心を叩きのめしていた。
そして今年も同じように合宿が始まるのだった。
しかし今年入学した女性生徒には鬼教師でも
「ねぇーそんな竹刀じゃ痛くも痒くもないよ」
「うるさい!!」
ペシッパシッ
西垣の叩けるのは女性との太股までであった。

この年に沙希と由井と言う双子の超大型女子が入学した。
その身長はどんな200cmを超える男性でさえ太股くらいにしかなく
すべてのものを見下ろしていたのであった。
この高校はスポーツで学生精神と鍛えるというちょっと変わった校風であったため
全国から中学で活躍した選手はここに来る。
そんな中学生は得てして高慢な態度で入学してくる事が多いため、
強化合宿でその態度を叩くのである。
そんな中沙希と由井はその体を生かし中学ではバスケ、バレー、陸上で活躍し
この高校に入学したのだった。

西垣、高橋は今だかつてない経験をしていた。
2人ともにオリンピックなど数々の柔道の世界選手権で無差別級にて優勝をしてきた。
その後も格闘家として数々の大会のベルトをもらい
今は学校で先生になった。
その体格は2人とも200cmを超え巨人先生と呼ばれていた。
そんな西垣、高橋よりも体格の良い生徒など今まではいなかったのだが
今年入学した沙希と由井は自分達の倍以上の体格であった。

最初は沙希も由井も大人しかったのだが、一緒に入学した生徒が次々に
ボコボコにされていくのを見て立ち上がったのだった。

「だから西垣先生そんな竹刀じゃダメですよ木刀だったら効果があるかも知れないですけどね」
沙希は未だに叩いている西垣先生に話し掛けると由井が
「はい西垣先生木刀ですよ。あと西垣先生1人じゃ適わないと思うから高橋先生にも」
由井は手に持った木刀を西垣と高橋の前に差し出し手渡した。
すると今度は2人して沙希に向かって木刀で叩き始めた。
「ちょっと由井は先生に何でそんな事するの!!いじわる!!」
沙希は2人が叩き始めてる中で由井に話をしたのだが
「そんな事言ってもどうせ何も感じてないでしょ」
双子である由井は沙希が先生と遊んでいる事など分かっていた。
「もぉーなんでそういうこと言うの!!言ったら面白くないじゃん」
その会話に西垣、高橋は焦って叩いてる手を止め会話を聞いていた。
「ほらー先生達も気が付いちゃったじゃないの」
沙希は由井にちょっと怒りながらいうと由井は
「ごめんねぇーでもケガさせちゃダメだよ、みんな私達に比べたら華奢なんだからね」
「そんな事は分かってるって」
2人の会話に西垣と高橋は見上げながらどうなるのかと思っていると
沙希はこちらを見下ろしながら座り込んだのだが
座ってもまだ西垣、高橋は見下ろしていた。
「さっきも由井が言ったけどこんな木刀じゃ全然痛くないんです。」
と西垣と高橋が手に持っていた木刀を沙希が取ると
木刀2本を束ねてマッチ棒を両手で折るかのように簡単に折ってしまった。
「ほらね、これでも全然力なんて使ってないんです。これでもまだ説教しますか?」