「おい、俺達ってNBAオールスターに楽勝で勝ったよな??」
「あぁー勝ったな」
「じゃーなんでいまこんな状況なんだ・・・・」
「それは、俺達より大きい奴がいたと言う事だろ・・・」

5人は、世界に類を見ないくらいに巨人となっていた
原因は良く分からないのだが中学1年から突然大きくなり
今では、270cmを超えていた。
元々その5人はバスケ部で補欠だったのだが、大きくなってからレギュラーとなり、
中学日本一となり、NBA選手ですら見下ろす体格で世界一となった。
世界には俺達に勝てる人などいなくなった・・・はずだった。

アメリカから意気揚揚と帰って来たのだが俺達と試合がしたいチームが中学校に来るらしい
しかもそのチームは今年中学に上がった女子チームらしい
まぁー興味本位だけだろうと言う事で自分達の大きさを見せ付けてやろうと考えて
体育館の扉を開けるとそこには僕らを軽く見下ろす女子が・・・・
しかもその大きさは半端なく並ぶと僕らの背ではお尻にも届いていないのだ。
いままでその圧倒的な大きさに
「でかい」
「大きすぎる」
「卑怯だ。」
などと言う声が聞こえたのだが巨大女子は
「あれぇー小さいじゃん」
「かわいい」
「これで世界一なの」
などと言うあまり大きくなかった僕達に驚いていた。
試合は一方的な試合となった。
ジャンプボールでも男子ジャンパの周りに大きな女子。
そして目の前には大きな女子の中でもさらに大きい女子でお尻でさえ手を伸ばしつま先立ちしないと
届かないのである。
そんな中でジャンプボールしても男子は思いっきり飛んだのだがその遥か上空で屈みながら大きな手でボールを弾く女子がいた
その弾いたボールも男子が幾らジャンプしても届かないところで他の女子に渡った。
一列に並ぶ女子の間で手渡しでボールが渡っていくのを男子は見上げて見てるしかなかった。
そうして座り込む様に手で掴んだボールをゴールの上からポトリと落としシュートを入れた。
しかし男子も負けまいと
「取られたら取り返すぞ!!」
と気合を入れて叫んだのだが女子がみんな顔を見合わせて笑っていた。
巧みなパス回しやドリブルで大きな女子を次々と抜いていきダンクをしようとジャンプしたが
「残念でした」
と1人の女子が大きな手でゴールに蓋をしてしまいダンクしてきたボールをしっかりと受け止め
シュートを阻止した。
これで、男子の敗北は決定した物だった、女子はお遊びの様に次々にシュートを入れていた
最後の方は3ポイントシュートばかり狙って遊んでいたがリバウンドはすべて女子が取っていた。
女子の喜ぶ姿は、男子にはとても屈辱であった。
こうして試合が終了し202対0とバスケの試合とは思えない点差となってしまった。
「なんだぁーこんなもんなの??」
「そんな事言っちゃ可哀想じゃん」
「でももっと強いかとおもちゃった。」
そんなことを言ってる横でバタバタと倒れるように男子は倒れていたのに女子の一人が気付き
「もぉーもっと強くなってくださいね。でないと私達の練習相手いないもん」
と握手を求めてきたので手を差し出すとその手のひらを軽く覆い隠す手で握り締めていた。
しかし、練習相手になる事はなかった・・・・
女子は、バスケットボールをパチンコ球の様に扱えるくらい大きくなってしまったからである。