※ザ・おしっこ。寺田さんの小説を読みながら書いていて、気づいたら全力でパクリに行っていた。すんませんした!!!  …一部だけ。



 「 0.1ギガ娘×おしっこ 」



10万分の1。
それは1000mのものが1cmになる世界であり100mを超える高層ビルも1mm強の砂粒のような大きさになる。
家に至っては0.1mm以下と。
それらが無数に並ぶ街など最早地面の模様である。

だから彼女が街に気付かなかったのも無理無い事だった。


 *


ずぅぅううううううううううううん!!

  ずぅぅううううううううううううん!!

一瞬にして全建物が崩壊するような凄まじい揺れが起こり、人々は宙に投げ出された。
瞬間、まるで夜が来たように辺りは暗くなり、すでに元の1割以下にまで減ってしまった人々を更に混乱させる。

彼らにはわからなかったが、その時、恐ろしく巨大な少女が彼らの街を跨いでしゃがみこんでいたのだ。
制服姿。ミニスカートから伸びる脚に白いソックスを穿き、その先には漆黒のローファーを履いている。陽光に煌めく磨き抜かれた綺麗なローファーだ。
そんな、全長25km全幅9kmにもなる山のように巨大な左右のローファーは、その下に一つずつ街を踏みしめていた。
先ほどの地震はその足が地面に下されたときの衝撃だ。
だがその街の人々はその大揺れを感じる事も無く、巨大なローファーが踏み下ろされたとき、その靴裏の溝を埋めるように潰されていった。
左右のローファーの間に残った街の上空にはミニスカートのオーロラの中、薄暗い空間に真白いパンティを見上げる事が出来た。
空を埋め尽くすように展開されるそれは直下から見れば凄まじいパノラマである。
それほど大きく、近くに見えるような気がするのに、そのパンティの下を、白い雲がふわふわと漂っている。
生き残っている人々は、あれがパンティであることも、人間の股間であることも理解できず、ただただ衝撃で歩けなくなった傷だらけの体を引きずり泣き叫びながら逃げていた。

突如、空から巨大な手が現れ、あのオーロラであるスカートをたくし上げ、直下の街の空を埋め尽くしていたパンティを脱ぎ始めた。
何百km離れたところからでも見える大きさで、少女の秘所が展開されてたのである。スカートがまくられたこともあって陽の光を浴びるその姿がはっきりと見える。

黒々とした陰毛の茂み。
そしてそれの下、僅かに囲まれるようにしてある縦に裂けたクレバス。
女の子が最も秘密にする部分が、光の下に晒されていた。全長は4~6km程だろうか。大きすぎて遠近感が掴めない。

身長、およそ160kmの大巨人とはいえ、女の子である事にかわりはない。はずなのに、そんな女の子が、こんな野外で何ゆえに秘所をひけらかすのか。
答えはすぐに訪れた。


  ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!


少女の性器から、夥しい量の黄金の水が迸り、脚の間の地上に着弾した。
直撃を受けた街はその衝撃で粉砕され、おしっこは更に津波の様な勢いで周辺へと広がっていく。
周囲の街は一瞬にしておしっこの津波に呑み込まれ、水深数百mのおしっこの海に沈んだ。
人々は溺れる前に、その恐ろしい激流の中でズタズタに引き裂かれてしまっていた。

おしっこは山さえも呑み込み、勢いで削り、押し流してゆく。
少女にとっては富士山でさえ4cmも無い高さであり、今足元にある山は高くても1cm。低い山々は皆押し寄せるおしっこの中に沈み、一気に海底と化した。
山の川も街も家も車も人もすべてを押し流しながら、おしっこの水たまりは広がってゆく。
未だその水たまりの中には少女の性器から新たなおしっこがドドドドと放出され続けとどまる気配はない。

おしっこの総量はあの黒部ダムを1000と満杯にしても足りない。
少女の一回の放尿で、1000ものダムが満杯になり、そして決壊してしまうのだ。

ようやく少女の放尿が終わった時、彼女の足元には縦横40km以上もの大きさのおしっこの湖が出来上がっていた。
黄金の湖。そこにあったもののほとんどがその中に沈み水底と化した。
僅かに高い山の頂だけがその水面から顔をだし、まるで小島のような姿を現している。
周囲に、アンモニアの臭いと温かい空気、そして湯気を湧き立たせる人肌の温かい湖だ。
それらは今も狭い山の渓谷や平野を下り、鉄砲水となって他の街々に襲い掛かっている。
現在進行形で、おしっこによる犠牲者は増え続けていた。

放尿を終えた少女はといえば、すぐさま股間をティッシュでふき、パンティを履いて立ち上がりスカートを直すと、きょろきょろと周囲を確認しながら足早に立ち去っていった。
その巨大なローファーの下に、また新たな街を次々と踏み潰しながら。

少女にしてみれば我慢できなくなった尿意をここで解消してしまっただけに過ぎない。
人に見られていたらどうしようと恥ずかしさに顔を赤らめながら。
まさか何十万もの人々が自分の大事な部分を真下から見上げていたなど気づきもしない。
そもそもそこに街がある事にすら気づいていなかった。
少女は狙ったわけではない。運が悪かったのだ。
運悪く、彼らの街は少女のトイレにされてしまったのだ。
恥ずかしさに焦りを感じていた少女は自分が何十万もの人々をおしっこで押し流したことも、今また何十万もの人々を踏みながら小走りしていることも、まったく気づけなかった。

巨人族の少女が地平線の彼方に歩き去った後、後に残されたのはいくつもの超巨大な足跡と、恐ろしい大きさの温かい黄金色の湖だけだった。