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 ~ 魔王クラナ ~


  『クラナを』

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風呂から上がり、就寝のため、各々自分の部屋へと入っていった。

クラナの寝室。
テーブルの上、パジャマ姿のダインは剣の最後の手入れをしていた。

すると寝台の横の小さなドレッサーの前に座るクラナが唸った。

 クラナ 「ふむ…どうしたものか…」
 ダイン 「どうした?」
 クラナ 「いや、最近 胸が垂れてきたような…」
 ダイン 「…。気のせいだろ。じゃ、俺 寝るから」
 クラナ 「待て待て。少しは心配しろ」
 ダイン 「心配ってなんだ。だいたいホントに気のせいだって」
 クラナ 「そうか? どうも張りが無いような気がするんだが…。ちょっと見てみろ」

言うとクラナはダインのいるテーブルの横の椅子に腰掛けると パジャマのボタンを外して前をはだけた。
風呂上り。下着を着けていないので、パジャマの下は素肌である。
で、テーブルの上に座るダインの目の前には、テーブルの向こうを埋め尽くすほどに巨大なクラナの胸がさらけ出されていた。

 ダイン 「…慣れては来たけど、やめろよ」
 クラナ 「実際見てどう思う?」

赤いパジャマを押しのけてぐいと突き出された巨大な胸はテーブルの淵の向こうからダインの目の前まで迫ってきた。
クラナの動作に伴ってぶるんと震える。

 ダイン 「近いよ。大体そう言うの気にしないだろ」
 クラナ 「それはそうだが、この間 シャルと胸の話をしただろう? あいつは手入れをしていると言っていたが、やはり しない方が垂れるのかどうか」

言いながらクラナは突き出していた胸を引っ込め、それぞれの胸を手で支えるとそれを軽く持ち上げた。
巨大で膨大な質量を持ちながらもやわらかい乳房がたぷたぷと変形する。

 ダイン 「俺が恥ずかしいからやめて」
 クラナ 「そう言うな。実際のところ、シャルと比べてどうだ?」
 ダイン 「比べるも何もないだろ」
 クラナ 「それでもやはり負けるのは癪に障るのだ」

ずい。
再び胸を突き出すクラナ。
テーブルの淵がアンダーである胸板に触れる。つまり乳房だけがテーブルの上にある状態である。
両手をテーブルの淵に添え、椅子から降り中腰になった体を支える。
割とテーブルの淵に近い位置に座っていたダインからは、二つの肌色の山が横から迫ってきたようなものだった。
胸板から飛び出した乳房のみの距離だが、かなりの至近距離である。
ドフッ!
乳房がテーブルに置かれた振動で倒れるダイン。

 ダイン 「あいたっ」

転んだダインが身を起こすと、目の前には山のように大きな二つの乳房が鎮座していた。
横の頂点にはダインの身長の倍の径はありそうなピンク色の乳首が飛び出ている。 

 ダイン 「ったく、気をつけてくれよ」
 クラナ 「お前がさっさと感想を言わないからだ。どうだと訊いただろう?」
 ダイン 「大体垂れる垂れないってそんなに重要なのか?」
 クラナ 「乳房の張りは若さの表れだ。それが失われるということは女としての旬を終えるに等しい」
 ダイン 「何万年も生きてきて若さとか…」
 クラナ 「女が男のために体を気にしているんだぞ! もう少し気の利いた言葉は無いのか!?」
 ダイン 「い、いやぁそれは嬉しいけど…、俺はそう言うの気にしないから…」
 クラナ 「無関心だと? …いや待て。…そうか、乳房の張りなど関係無いと言う事か。つまりお前は私のすべてが好きだと言っているんだな!」
 ダイン 「ど、どー言う風に解釈したらそうなるんだ! まぁ…そうだけど」
 クラナ 「ふふ、そうかそうか。それなら良いんだ。比べる必要など無かったな。お前にとって私は唯一なのだから」
 ダイン 「聞いてて恥ずかしくなる。いいからとっとと胸しまえ」

ダインは白刃の剣の切っ先で、クラナの左の乳房の乳首をつついた。

  ガタン!

瞬間、クラナが飛び跳ねるように立ち上がり、その振動でダインはテーブルの上を転がった。

 クラナ 「う! す、すまん。大丈夫か?」
 ダイン 「大丈夫…ってお前こそ大丈夫か!? 変なことして悪かった! 切っ先が刺さった!?」
 クラナ 「い、いや…突然乳首をツンと突かれて電撃のような刺激が体を駆け巡ってだな…」
 ダイン 「…」

顔を紅くして左の乳房を押さえるクラナ。
転がっていたダインは起き上がると落ちていた鞘を拾って剣を収めた。

 ダイン 「まぁいいや。じゃあもう寝ようや」
 クラナ 「…」
 ダイン 「クラナ?」

クラナは頬を染めたままなにやらブツブツと呟いていた。
首をかしげるダイン。
すると再びクラナが乳房をテーブルの上に下ろした。

 クラナ 「ダイン、もう一度頼む…」
 ダイン 「はぁ?」
 クラナ 「今のはなかなか良い刺激だった。もう一度それを感じたい」
 ダイン 「…あのなぁ…」
 クラナ 「ダメか?」
 ダイン 「んー…ダメってわけでもないが…。…ほどほどにしとけよ」

再び鞘から白刃の剣を抜き放つダインは、今度は右の乳房の前に立つとその乳首を見上げた。
自身の身長の倍はあるピンク色の面積。突起に至っては胴回りよりも太い。
手を伸ばせば乳輪には届くが流石に乳頭までは届かなかった。テーブルに載せられているにもかかわらず、ダインにとって乳首はそれほどの高所にあるのだ。
そして再び切っ先でピンクの乳首をつつく。
先端が ぷにっ と食い込んだ。

 クラナ 「はぅっ!」

  ガタッ!

クラナの短い喘ぎと共にテーブルが揺れる。
多少バランスを崩すも、今度は倒れずにいたダインだった。

 ダイン 「動くな。じっとしてろ」
 クラナ 「くぅ…そ、そうだな。お前が落ちては洒落にならん」

暫く、ダインの剣はクラナの乳首を突き続けた。
その度にクラナは微かに体を震わせテーブルの上が地震に見舞われる。
紅く染まる頬。赤い唇の間から熱い吐息が吐き出された。
両の眼をギュッと閉じるのは痛みからではなく快楽からである。
ダインも変な気分になってしまいそうだった。
クラナの乳首をつつきながら、ダインは顔を赤らめ横を向いた。

 ダイン 「まったく…」
 クラナ 「私だって…溜まっているのもがあるのだ…」
 ダイン 「…」

スッ…。
ダインは剣を鞘に収めた。

 ダイン 「寝よう。これで終わりだ」
 クラナ 「ああ、何をする。この火照った体をどうしてくれる」
 ダイン 「ひ、ひとりでやってくれ。俺はこれ以上手伝えないよ」
 クラナ 「そう言ってお前も溜まっているのだろうに」
 ダイン 「う…うるさい! ほらほら、早くベッドに連れてってくれ!」
 クラナ 「むむぅ……………そうだな、もう寝るとしよう」

クラナはテーブルから胸を持ち上げ立ち上がった。
自分の意思に素直に従ってくれたクラナに、ダインはほっとしていた。
相手をしてやれないのは申し訳ないと思うが、それでもそういう行為に及ぶことにまだ踏ん切りがつかないのだった。
人生を剣に費やしてきたせいか、どうにも奥手になってしまう。
クラナにも迷惑をかけているな。

と、そんなことを考えていたダインの体はクラナによって摘み上げられた。

 ダイン 「え?」

ダインが訝しむのも他所に、クラナはベッドへと向かいそこに腰掛ける。
目の前に持ってこられたダインは指の間からクラナの顔を見上げた。

 クラナ 「果てられないのは苦しいがそれがお前の望みなら仕方が無い」
 ダイン 「クラナ…ごめん」
 クラナ 「気にするな。だが私はお前の言うことを聞いたのだ。今度は私の言うことを聞いてもらうぞ」

言うとクラナは片手で肌蹴ていたパジャマのボタンを閉めていった。
巨大な乳房がパジャマの向こうに消え、その間に深い谷間が形成される。
が、あといくつかボタンが残っているのに、クラナの手が止まった。

 クラナ 「ほれ、今日のお前の寝床だ」
 ダイン 「なにぃ!?」
 クラナ 「今日は私と一緒に寝てもらおう」
 ダイン 「い、いつもだって同じようなもんだろ!」
 クラナ 「ダメだな。横にいるだけではダメなのだ。この身に包んで眠りたい」

暴れるダインを谷間に押し込み、クラナは残っていたボタンをかける。
パジャマの中にみっちりと詰まった乳の間にダインの動きを感じる。

 クラナ 「くくく、これでお前は逃げられまい。今夜はいい夢が見られそうだ」

胸元から突き出した小山をポンポンとたたく。
そしてベッドの中にもぐりこみ、横を向いて膝を抱えるように丸くなった。
ダインを、全身で抱くように。
横を向いたので谷間の圧力が増したのだろう。
ダインが激しく暴れていた。
弾力がありながら柔らかい。が、その重量は相当のものである。
石造りの家であろうとこの乳房にのしかかられたらグシャリと崩れ潰れてしまう。
そんな重量の下に、ダインはいるのだ。

胸の間の ダインのかすかな動きと怒声を子守唄に、クラナは眠りについた。



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 ~ 魔王クラナ ~


『クラナを』 完

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