※ネタ。でもいつかは絡めてみたい。



休日。
散歩に繰り出した燕世(100倍)と奈緒。

 燕世 「ふふ、楽しいわね」
 奈緒 「そうだな。お前の足元で起きてることを考えなけりゃ楽しいな」

私服姿の燕世。
その足に履いた100倍サイズのスニーカーはそこにある家々をゴリゴリ踏み潰していた。
長さ24mの足を内包するスニーカー。
相対的に7cmの家は、まるで紙製であるかのようにくしゃっと潰れてしまう。
住宅街を突っ切る燕世が通り過ぎたあとには家々が瓦礫となって潰れていた。

と、そんなときである。

「おはようございます。お出かけですか?」

声が掛けられ、そちらを向いてみれば 一人の巫女さんが立っていた。
白と紅に分かれた巫女服。
足袋に草履。手に竹箒。
黒く長い髪を後ろで縛ったポニーテール。
そして顔には柔和な笑みを浮かべていた。

ただし燕世と視線の合うその巫女さんの大きさは100倍。
見れば足の下にはその巫女さんが勤めているであろう神社が踏み潰されていた。

 燕世 「こんなところに神社なんかあったんだ」
 巫女 「はい。私、この神社で巫女をしている、神社 元姫(かみやしろ もとき)と言います。よろしくお願いします」
 燕世 「ふーん、神社モドキか。胡散臭い名前ね」
 奈緒 「おい。 おい!!
 燕世 「でもいいの? 神社 踏んでるみたいだけど」
 元姫 「仕事ですから」

にっこりと笑った巫女・元姫は足袋と草履を履いた足をぐりぐりと動かした。
崩壊していた神社がより細かく磨り潰される。

 燕世 「参拝客 巻き込んでるみたいだけど」
 元姫 「仕事ですから」(にっこり)

手にした竹箒で神社周辺を掃いている。
巨大な竹箒はそこにいた参拝客、散歩人、GTS信者をさっさと掃き纏めていた。
家や車まで巻き込まれ、竹箒が通ったあとは草一本残っていない。
鼻歌を歌いながら、まるで落ち葉を集めるように神社周辺を掃除する元姫だった。

 燕世 「神主さんとかいないの?」
 元姫 「ここです」

言いながら元姫は白衣の胸元を指差した。

 燕世 「もしかして一番奥?」
 元姫 「はい。まだ寒いそうなので。それにここに入れてる間は時給100円増しなんですよ」
 奈緒 「時給なんだ」
 燕世 「へーそれいいわね。ねぇ奈緒―」
 奈緒 「やらん。いらん」
 燕世 「それと大事なことが一つ」
 奈緒 「ん?」
 燕世 「これらの設定は十六夜ワールド限定のフィクションなのでご本人様に問い合わせとかしちゃだめよ」
 奈緒 「誰がするんだよ」