ハルが買ってきたソフトクリームを食べることになった。

何故か2分の1サイズで。


   *


ソファに深く腰掛けるハル。
そのハルの上に乗り、ハルに背をあずけもたれかかる俺。
後頭部が特大のクッションに受け止められる。

 シュウ 「なんでお前の上に…」
 ハル 「いいからいいから。んふふ♪」

言いながらハルが俺の頭に顔をすり寄せてくる。
結局のところ、理由をつけてハーフサイズの俺と戯れたいだけなんじゃないか。

ハルは左腕で体の上の俺を抱き、右手にソフトクリームを持っている。
そのソフトクリームを持つ右手が俺の頭上へと向かうと、ハルがクリームの頂をパクっと食べた。

 ハル 「ん~♪ 甘くておいし~。はい、お兄ちゃん」

今度は俺の顔の前にソフトクリームが差し出される。普段見るものより、倍も大きかった。
どんぶりのような大きさのコーンの口に、白いクリームがもりっと乗っかっている。
どんぶりサイズのソフトクリームとか、見てるだけで腹が冷える。

 シュウ 「……。はむ」

俺はそんなどんぶりクリームの端っこに口を着けた。

 ハル 「やーん、お兄ちゃんの一口ちっちゃい。かわいい~」

左手を頬に当てたハルが「キャー」と体を動かす。揺れるっ!

再び自分の口へとクリームを運んだハルが一口食べると、また俺の前にクリームが差し出された。
さっき俺が口を着けた部分が、まるまるかじり取られていた。

ハルが俺の顔にクリームを近づける。
が、距離を見誤ったのか、クリームの先端は俺の頬にぶつかった。

 シュウ 「つめたっ!」
 ハル 「あっ!」

慌てたハルがクリームを引っ込めてももう遅い。
俺の左頬にはクリームが付いてしまっていた。

 シュウ 「おーいー…」
 ハル 「あちゃー…。ごめんごめん、すぐ綺麗にするからね」
 シュウ 「ああ…」

…ん? 綺麗にする?
すぐ拭くからね。じゃなくて、綺麗にするからね?

と思っていると俺の顔の左側に、ハルが背後から顔を寄せてきて、

  れろ

舐めた。

 シュウ 「い…っ、おま…」
 ハル 「じっとしてて」

横を振り向くことは許されなかった。されるがままである。
俺からすれば2倍サイズの大きなハルの顔は大きな舌で俺の頬に付いたクリームをペロペロと舐め取っていく。

  ん……ちゅぱ……ちゅ……

耳に、ハルの口の奏でる卑猥な音が聞こえる。
ぶわっと鳥肌が立ったのはハルの突拍子もない行動に驚いたからか、それともその煽情的な行動に反応してしまってか。

やがてクリームをすべて舐め取ったハルの顔は、俺の顔の横から遠ざかって行った。

 ハル 「ん、これでよしっと」
 シュウ 「お、お前なぁ…」

俺は未だ頬に残るハルの舌の感触。
熱く、柔らかく、濡れたものが、俺の頬ほぼ全体を塗りつぶしていったのだ。


まったく…。と俺が妹のとんでも行動にドキドキしていると、突然、俺の体が浮かび上がった。
なんのことはない。ハルが俺の脇の下に手を入れ、俺の体を持ち上げたのだ。
そしてくるりと180度ターンして、背後のハルの方を向かされる。
正面にはハルの顔。その両の目はキラキラと輝いていた。

 シュウ 「う…」
 ハル 「でも…お兄ちゃんの方がおいしいかも」

ペロリと舌なめずりをしながら言うハル。
背筋が冷えた。

 シュウ 「ま、待て! ハル……んぷ!」

俺が押しとどめようとする前に、俺の口はハルの口でふさがれた。
俺の口の中に、ハルの大きな舌が飛び込んでくる。驚いている俺の舌に強引に絡みついてくる。
俺の舌はあっという間にねじ伏せられハルの舌に思うがままにされていた。逃げようとする俺の舌を舌先で押さえつけマウントポジションを取ったあと舌全体をペロペロと舐めてくる。
ハルの舌に犯される俺の舌。舌が舌にレイプされていた。

舌を散々レイプしたあとは口の中の至る所を舐めまわされた。
頬裏、上あご、前歯の裏から唇の裏まで。特に唇の裏なんかは念入りに舐めまわされ、まるで逆舌なめずりだった。

そうやってハルと唇を重ねていると、ハルの口から大量の唾液が流れ込んでくる。
2倍のサイズ差である分、あふれ出る唾液も大量だ。ドバドバと、温かい唾液が洪水のように押し寄せてくるのだ。
口の中にハルの唾が溜まる。俺の唾液など比べ物にならない量だ。俺の口の中の唾液はほとんどハルのものだった。

溜まりすぎた唾液で口の中が苦しい。
口が中にたまったものに反応して飲み込もうとする。
ほぼ口いっぱいにたまっているハルの唾液を飲み干そうとする。
そうやって、喉がたまった唾液を通しゴクリと音を鳴らそうとしたところで、

  ぎゅおっ

 シュウ 「…ッ!?」

口の中のものが一気に吸い上げられた。
ハルが息を吸い込んだのだ。
それによって俺の口の中にたまっていた唾液は全部吸い上げられ、ハルの口の方に吸い込まれていった。

ただ、吸い込まれたのは唾液だけではない。
ハルの強力な吸引は俺の頬肉を内側へと引きずり込み、舌を千切れそうなほど引っ張り、喉の奥の酸素を吸い尽くした。

ハルが口の中の唾液を飲み干したところで、ようやくその吸引もおさまる。

 ハル 「ふふ、お兄ちゃんの唾、飲んじゃった」

俺の口から離れたハルの唇が、嬉しそうに歪められた。
ほとんどお前の唾だ。

 シュウ 「てかお前いきなり息吸うな…。口の中が引っ張られてヒリヒリする…」
 ハル 「ん…ごめんね。……ちゅぷ……」

そう言ったハルが再び、今度は正面から俺の頬を舐めてくる。
まるで動物の毛づくろいのように丁寧に。
ハルからすれば俺の頭は直径約12cm。握り拳より一回り大きい程度の大きさ。ひと舐めで頬の半分以上の面積を塗りつぶす。
右の頬を舐め尽し、左の頬を舐め尽し、顔がハルの唾液まみれになる。
そのまま、ハルの舌は俺の鼻の穴に飛び込んできた。

 シュウ 「ぬおっ!?」

驚愕する俺を他所に、ハルの舌先は俺の左の鼻の穴にその巨体をぐりぐりとねじ込んでくる。
鼻の穴をほじくり返そうとする。

俺は慌ててハルの大きな顔を押しのけた。

 ハル 「えーダメー?」

ハルが指を咥えながら見つめてくる。
なんでそんなもの欲しそうな顔をする。

 シュウ 「舌で鼻ほじるとか流石にドン引きだから! 変態慣れしてる十六夜読者もついてこれないから!!」
 ハル 「もうしょうがないなー。じゃあ耳で我慢する」

言うな否やハルは顔を寄せてきて俺の顔の横に回り込み、耳に舌を入れてきた。

  ちゅぷ…

唾液を伴うやわらかな舌の奏でる水っぽい音が、今までで一番よく聞こえた。

 シュウ 「ひ…っ!」

思わず声を裏返してしまう俺。
その間にもハルの大きな舌は俺の耳の奥へ奥へと掘り進んでくる。

 ハル 「ん…」

  ちゅぷ……ちゃぷ……

熱い舌が先端をねじ込んでくる。唾液の音とハルの喘ぎ声にも似た声が俺の耳にダイレクトに飛び込んでくる。
耳の中に唾液が注ぎ込まれてくるような感触。脳みそがハルの唾で犯される。とかされる。とろけてしまいそうな感覚。
俺は体をビクンビクンと痙攣させながら、されるがままになっていた。

さんざん左耳をねぶると、次は右耳だった
右耳も左耳と同じように穴の奥までたっぷりと舐められる。熱い唾が流れ込んでくる。
俺の両耳はハルのフェラですっかりふやけてしまった。もうハルの舌の音しか聞こえない。


すっかり頭がとろんとしてしまった俺だったが、次のハルの行動には目を見開いて覚醒した。
文字通り目を見開いたのだ。

耳を舐め尽したハルは、今度は何と俺の目を舐めつけてきた。
うすぼんやりと開いていた俺のまぶたを舌先でこじ開け、奥の眼球をぺろっと舐める。
目には、何やら熱いものが触れてきたっぽいことだけが感じられた。

俺が押し返すまでもなく、ハルの顔は離れていった。
俺の目に触れた舌を引っ込めると口をくむくむ動かす。

 ハル 「ふふ…しょっぱい、涙の味だね」

俺の涙の味を吟味したハルは再び眼球を舐めてきた。
まぶたをキツく閉じて抵抗するも、舌はそれをあっさりとこじ開けて中の眼球をぺろぺろと触れてくる。
目の味見をされている。
ぶっちゃけかなり怖かった。



俺の顔面をまるごと舐め尽したハルはようやく追いついたようで、再び俺を自分の体の上に座らせるとソフトクリームを食べ始めた。
ソフトクリームはハルが俺の顔をたっぷりと時間をかけて舐めまわしていたにもかかわらず、一滴もとけていない。曰く、アスカの「ソフトクリームがとけないアプリ」のおかげだそうだ。なんてピンポイントな。
他にも「たこ焼き食べても歯に青のりが付かないアプリ」や「ニンニクを食べても息が臭わないアプリ」もあるそうだ。「ニラを食べても息が臭わないアプリ」はまだないらしい。

とにかく。
疲れ切った俺はそんな他愛の無い話を聞きながら、さし出されるがままにソフトクリームにぱくついていた。
ぺと。頬にクリームがつく。
恐る恐る振り返ってみると、ハルが目をキラキラさせながら舌なめずりをしていた。
第2ラウンドの開始である。