宇宙に浮かぶスペースコロニー。
全長13km直径5kmのシリンダータイプ。
総人口数百万人。

突如、宇宙の闇の中から現れた超巨大な手がコロニーを鷲掴みにした。
コロニーを凄まじい揺れが襲い、総人口の3分の1が死傷した。

コロニーの中にいた人々は、それが10万倍の大きさの巨人によってもたらされたものだとは夢にも思わなかった。

その巨人。の少女は手に取った、少女から見れば全長13cm直径5cmのコロニーの底面に人差し指を立てプスリと穴をあけた。

コロニーの宇宙港に直径1500mにもなる巨大な指が突っ込まれ、手入れをされ光沢豊かに輝く爪で宇宙港を破壊、そこにあったいくつもの宇宙船と数百もの人々を押し潰した。
指はすぐに引っ込んで行ったがそこには直径2km近い大穴が開けられ、コロニーないの空気が勢いよく外に吹き出し、その風に巻かれた人々も宇宙に飛び出していった。
しかしその大穴はすぐに何かによって塞がれた。

コロニーの底面に穴をあけた少女はそれをミニスカートの中へと持って行った。
パンツを下ろしぺろんとむき出しになったお尻のその谷間に底面をうずめるようにしてコロニーを押し込む。
コロニーに開けた穴がおしりの穴にピッタリと合ったことを確認し、少女はお尻に力を込めた。

 ぷぅ~

そこが宇宙でなければ軽快な音が聞こえただろう。
しかし真空の宇宙で音は聞こえず、少女のお尻はただ粛々と事を済ませていた。



突然コロニーに開いた穴を突然何かが塞いだ。
すでに半分以下になってしまった住民は周囲の安否を気遣いながらもその塞いだものが一体何でこれからどうすればよいのかを考える。
しかし、

 ブゴオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!

突如、そのコロニーの穴を塞いでいたモノが開き爆風が噴き出してきた。
その爆風は一瞬でコロニーの中を大嵐状態にし、すべての建物とすべての施設、そしてすべての住民を消し飛ばした。
少女が放屁を開始してコンマ1秒と立たず生き残っていた数百万人は全滅、無人となったコロニーに少女のおならが注ぎ込まれ続ける。
コロニーに各部が少女の凄まじすぎるおならで破損。すでに内部に原形を保っている建物はなく、それらすべてが少女のおならの凄まじい爆風の渦の中で粉々にされている。
コロニーの至る所に亀裂や穴が生じ、外にガスが漏れ出ていた。一人の少女の一回の放屁で排出されるガスの量は一個のコロニーでは受けきれないのだ。

にも関わらず少女はコロニーにガスを放出し続けた。
無表情のまま、なんの感情も示すことなく淡々とガスを放出している。

が、

 ボン!

突如、少女の穿くミニスカートの後部で爆発が起き、スカートがふわりと揺れた。
見れば先ほどまで少女の手に掴まれていたコロニーの姿が無い。噴きこまれ続ける、少女のおならのあまりの圧力に耐え切れなくなり内部から飛び散ってしまったのだ。
少女のおならは、ひとつのコロニーでは到底許容しきれないということがわかりやすい結果で示された。

少女はそんなコロニーを持っていたはずの手を無表情に見下ろした。
手の中にはもうあの円筒形の物体いは存在せず、代わりにそれらの破片と思わしきものがいくつかくっついていた。

「…爆発してしまった……」

ポツリとつぶやく少女。

「…実験は成功…。次はもっと大きいコロニーで試みる…」

言うと少女は周囲に漂っている他のコロニーをいくつか手に取ると、それらを持ってその宙域を後にした。