ジャンル:巨大娘
大きさ:1000倍
属性:破壊

***************



「あぁ…すごいよぅ…」

捲り上げられたスカート。ずり下ろされた下着。
そしてM字に開かれた脚の間の若い肉の割れ目には、30階立ての高さ100mにもなる高層ビルが根元から突き刺さっていた。
街の上に腰を下ろし、倒される上半身を住宅地の上に置いた手で支え、少女は熱い吐息を漏らしながら自分の股間を見下ろしていた。

  ズズゥゥンン!

   ズズゥゥウンン!

突如として巻き起こされた地震。周辺の建物がガラガラと崩れ始める。
そんな建物を長さ250mはあろうかという巨大なローファーが踏みにじり、そこに下ろされた。

「おー、やってるやってる」

腰を下ろして股間にビルを突っ込む 赤みのかかったロングストレートヘアーの少女を見下ろす、手にいくつもの自動車を乗せた 青いショートヘアーの少女。
それぞれ、いずこかの学生服を着ていた。

それは突然だった。
巨大な飛行物体が現れたかと思うと ハッチが開き、そこからこの地球の人間の1000倍の大きさはあろうかという巨大な女子高生たちが現れたのだ。
街の上に低空で固定した宇宙船からこの地表に彼女たちが降り立っただけで街は大打撃を受けた。
赤い髪の少女の足は住宅地と学校を踏み潰し、青い髪の少女はビルと駅を踏み潰し地球に上陸した。
人々は何の警告も無いままに破壊的行為を行ったこの超巨大宇宙人を前に怯え狂い 悲鳴をあげながら逃げ始める。
ある者は車を。ある者はバイクを。しかし大半の人々が自らの足だけを頼りに走り出した。
しかしそんな彼らの逃亡をあざ笑うかのように巨大な彼女たちは容易に彼らに追いつき、その巨大なローファーの下敷きにした。
当の彼女たちは目的の星へ到着したことを喜びながら歩き出しただけで、足元に何百という地球人を踏み潰したことなどまるで気にしていなかった。

そして今に至る。
赤毛の少女は適当な長さのビルを見つけるとそれを土台ごと地面から引っこ抜き、自らの陰部に差し込んだ。

「すごい……私、ビルを刺してる…」

自分の性器から斜めに飛び出すビルを見て、さらに胸が熱くなる赤毛の少女。
自分の星にも高層建築物は存在する。
それを見上げては、なんて大きいのだろうと、感嘆してしまうことも何度かあった。
だが今は、その高層建築物を、自分の性器に差し込んでいるのである。
この星の住民にとっては、自分が星で見上げ感嘆するほどの建築物であろうビルを、容易くそこに入れている。
まだ土台と下層部を差し込んだだけだ。この程度の長さなら更に奥に入れることも出来るだろう。
自分の、圧倒的な大きさを感じ、少女は股間から汁を滴らせた。

そんな赤毛の少女を見下ろしていた青い髪の少女は、手に乗せていた数台の自動車を口に放り込むとゴクリと喉を鳴らした。

「ふぅ、楽しそうだね、クリム」
「ネヴァ、だって今 私の割れ目にはこの星の高層建築物が刺さってるのよ。この星ではとっても大きなものなのに、それが私の股間に…。それに、たくさんの視線も感じる…」
「そりゃ何千って地球人が今のあんたを見てるからさ。あんたからは見えないだろうけど、今もあんたがその大きなお尻で押し潰してる周囲にはたくさんの地球人がいるよ」
「そう…。あぁ、私 とてもはしたない格好してる…」

クリムと呼ばれた赤毛の少女の頬が更に上気し紅く染まる。

  ズズン!

青い髪の少女ネヴァがクリムの広げられた脚の間に膝をつき、そのいやらしい陰唇に咥えられたビルを見下ろした。
更に四つんばいになり、上半身を伏せ、ビルに顔を近づけてゆく。
斜めという不安定な形で固定されたビルを間近で観察するために。
そのビルは、クリムの陰唇がヒクヒク動くのに伴ってかすかに震えていた。
ビルは土台まで含めれば高さは100mと少し。横幅、奥行きはそれぞれ20mほど。クリムとネヴァにとっては高さ10cm太さ2cmである。
その小さなビルをまさに目と鼻の距離から見たとき、ネヴァはそれに気づいた。

「あは。クリム、このビル まだ地球人がいるわよ」

クスッと笑うネヴァの視線の先、屋上には数人の地球人が残っていた。
斜めになった屋上の四方に設置された大型の柵に体を預け、なんとかそこにとどまっている。
今のビルの傾斜は本来が垂直の90度なら今は60度以下だ。それは屋上部分が30度も傾くことを示し、それが高さ数百mという高度で更にヒクヒク揺れ動くのだから、地球人は柵に体を預けたまま動くことが出来ず、屋上の出入り口まで戻れないのだ。
屋上だけではない。
ビル内部にも、まだたくさんの地球人が残っていた。

「え、ホント!? 恥ずかしい…」

きゅ…。
股間に力が入れられたことでビルがガクッと動き、内部にいた人々は悲鳴を上げた。
それは巨大なネヴァには聞こえなかったが、その慌てぶりはしっかりと目に見えた。
身長2mmほどと小さな知的生命体である地球人が、友人の股間が少し動いただけで翻弄される様は実に滑稽だった。
再び割れ目から汁が滴り、直下にあったビルに降り注ぎその表面をコーティングした。

ふと、ネヴァがクリムの股間に刺さっているビルの屋上部分に人差し指で触れた。
屋上の出入り口と周辺を囲う柵、そして地球人が、突如飛来した太さ15mはあろうかという巨大な指によって破壊される。

「な、何するの?」
「ふふ、飢えてるみたいだからあたしが入れてあげるよ」

言うとネヴァはそのビルをぐいと押しだした。
するとそのビルは、クリムの割れ目の中にずぶずぶと沈み始める。
下層部、一階分、二階分がその赤い肉の間に呑み込まれる。
ビルの表面の小さな窓から地球人たちが慌てている様が見えたが、それもすぐに陰唇の向こうに消えていった。

「やだ、恥ずかしい……気持ちいい…」
「もうちょっとだよ。それに、こんなに小さいの 全部入っちゃうでしょ」

  ずぶ…ずぶずぶずぶ…

愛液に濡れるクリムの膣は硬いビルを易々と受け入れた。
とぷん。やがて陰唇はネヴァの指さえもそこに咥える。
つまり、ビルはすべて呑み込んだのである。
割れ目から指を引き抜くと、そこには愛液が糸を引いた。
それをペロリと舐めながらネヴァは笑う。

「ほら、全部入っちゃった」
「ああ、ビルが…大きなビルが私の中に入ってる…」
「中にいた地球人も一緒にね。きっと今頃は窓ガラス越しにあんたのピッチピチの膣壁を見てるはずよ。締めてるんでしょ? ならビルの表面を肉がピッチリと包み込んでるはず。それとも溢れ出る愛液で溺れてるのかな。愛液で溺れるってどんな気分なんだろうね。あんたの愛液なんて洪水みたいなもんだし」
「や、やだぁ…」

上半身を起こし、自由に両手を紅くなった顔に当て恥ずかしさから身を捻るクリム。
その下敷きになっている街は巨大な尻がゴリゴリ動いたことで発生した横方向の地震により倒壊するビルが続出した。
周辺にいた人々は地面に投げ出され、車は地面から離れ横っ飛びし、対向車や建物に突っ込んだ。

「ほらほら、そんな力入れたら中のビルが壊れるわよ。崩れたら洗うの大変よ。今 取ってあげるから」

ネヴァはクリムの性器に指を突っ込むとそこにあるビルの上層部を摘み、引きずり出した。
ずるずるずる…。
表面がクリムの愛液でべちょべちょになったビルが割れ目の間から現れる。

「あぅ…!」

出てくるときにビルの硬い外壁がクリムの膣を刺激して喘ぎ声を上げさせた。
こぷっこぷ…と水の波打つ音が聞こえる。
ビルの様子はほとんど変わっていない。良く見えないが、まだ地球人も無事なようだ。
だとしたら、この地球人たちはクリムの性器から生還したことになる。
恐ろしく巨大で赤黒く濡れた肉の生きた大洞窟から。それは本当は ただの若い少女の性器なのだが。

もう少しでビル全体が抜けるというところで、ネヴァは、摘んだビルが重くなったような気がした。
それはクリムが膣を締めビルを捕まえたからである。

「ほらー抜けないでしょ」
「だめ…ダメ…、これはもう…私のだもん…」

ぐぐぐぐ…。
ネヴァの指とクリムの膣が間のビルを引っ張り合う。
二人の少女が、片手の指と股間の割れ目で超高層ビルを取り合っているのだ。
一歩も譲らない二人。
メキメキメキメキ…。
だんだんと込められる力が強くなりビルが悲鳴を上げ始めた。

  グシャア!

ビルが崩れた。
それはネヴァの指が掴んでいたビル上層部。
驚異的な指の力の前に捻り潰されてしまったのだ。
ネヴァの指の間から崩れたビルがガラガラと地面に落ちていった。

「あちゃー…」
「ふふ、私の勝ち…」

頬を上気させたままにんまりと笑ったクリムは股間に意識を集中した。
そこには 上層部は崩れたが、まだ中層下層は健在なビルがあった。
ところが、

  ずぶ……ずりゅ…

なんとビルが再び性器の中に沈み始めた。
誰の手も触れていないのに。
一呼吸、一呼吸。クリムが力を込めるのに合わせて。

「ん…っ、ん…っ」

ずぷ…ずぷ…。少しずつ、まるで喰われるように飲み込まれてゆく。
やがてあの崩れた部分までが再び割れ目の向こうに消えた。

「くす、もう出さないからね…」
「性器をそこまでコントロールするなんて…あんたバケモノ…?」

ネヴァは 誰の手も借りずにビルを呑み込んだ性器を見て唖然とした。


   *


「もう、追いてっちゃうわよ」
「ま、待ってー」

すたすたと歩くネヴァの後ろをクリムがよたよたと追いかけてゆく。
当然その足元にはいくつものビルと車と地球人が犠牲になっている。

「まったく最初から張り切るからよ。結局ビル潰しちゃって散々だったじゃない」
「だ、だってあまりにも気持ちいいから…。それにちゃんと洗ったから大丈夫よ」

あの後、ひとり絶頂を迎えたクリムは膣でビルを捻り潰してしまい、膣の中は粉々に潰れたビルの瓦礫で汚れてしまったのだった。
クリムは余韻を楽しむ余裕も無く、ネヴァに洗うことを強制され、海まで行って膣を洗ったのだ。
海辺の工場地帯の上にしゃがみ込み、手で海水をすくい上げ性器へとかける。
パシャリパシャリ。
そのひと掬いですら膨大な量で、その手にすくわれた水の上には船でさえ浮かべられそうだった。
実際、大波に引き寄せられた10mも無い小さな船が一隻、すくい上げられ巨大な股間に激突して砕け散った。
何度も水をかけ、中に手をいれ瓦礫を洗い流し、ようやく元の状態まで戻していた。

そして二人は次のめぼしいものを探して歩き回っているのだった。
げし。
足元にあった20階立てほどのビルをコツンと蹴り壊すネヴァ。

「ほんと小さいわね。どれもこれも似たり寄ったりで面白そうなものなんか無いわ」
「うん。でも私たちって地球人に凄い酷いことしてるよね…。なんかかわいそう…」
「なに言ってんの。ここに来るまでだって散々踏んできたのわかってるでしょ。ほら、今だってあんたの足元にいるじゃない」

クリムの見下ろす自分の足元。
履いているローファーの周囲には点のような地球人が動いていた。
段々ローファーから離れてゆく。
自分を、恐れているのだ。

「かわいそうだと思うなら踏まないように歩くことね」
「む、無理よ…。だって地面にたくさんいるし、小さすぎて目を凝らさないと見えないんだもの…」
「だったら気にしなけりゃいいの。今更そんなこと言ったって遅いのよ」

クリムは眉を八の字に寄せて足元の地球人を見下ろした。
彼らは自分と同じ知的生命体であるが、あまりにも小さくあまりにも弱い。
これが同じ自然界に存在する動物同士なら、彼らは食物連鎖にすら参加できない弱い種族だ。
私たちが歩くだけで、彼らの種族は減っていってしまう。
それは彼らにはどうすることもできないし、私たちにもできない。
彼らの運命なのだ。
クリムは見下ろしていた地球人の一段の上に足を掲げるとその上に踏み下ろした。
そこには灰色の地面の上にくっきりと足跡が残され、そこにいた地球人は足跡の中に見つけることすら出来なかった。
彼らが自分と同じヒトであるとわかっているから彼らにも人生があると理解できる。
何十人とそこにいた。
何十の人生が、私が一度 足を下ろしただけで終わってしまった。

だが、それには小さな罪悪感以外に感じるものは無かった。
踏んだ感触も無く、そこに彼らがいると頭で理解していなければ、下敷きにしたことには気づかないだろう。
スタスタと歩く。
実に簡単に歩き出せた。
恐らくはまた多くの地球人を巻き込んだのであろうが。


   *


  ズズゥゥウウウウウウン!!

小さなビルを踏み潰しローファーが降りた。

「ここら辺は多少は大きなのが多いわね」

腰に手を当て周囲のビル郡を見下ろすネヴァ。
ふくらはぎに届くかどうかという高さのビルがところ狭しと敷き詰められている。
ビルの谷間は逃げ惑う人々であふれ返っていたが、そんなことはどうでもいい。
極小の地球人の暮らす街を好きにしてしまう。
これからすることを思い浮かべてにやりと笑った。
そんなネヴァの後ろからクリムが追いついてきた。

「はぁ…はぁ…。ネヴァ、歩くの早いよ…」
「あんたが遅いのよ。どこに足降ろしたって同じなんだから考えてもしょうがないでしょ」

ネヴァは上半身を倒すと足元にあったビルを根元でへし折って持ち上げた。
100数十mのビルだ。
顔を近づけると小さな窓ガラスの向こうにたくさんの地球人の姿を見ることが出来た。

「確か地球人って言葉が通じるのよね。はじめまして、あたしネヴァって言うの」

ネヴァは手に掴んだビルに向かってにっこりと笑って見せた。
当然それが地球人を恐怖させるとわかっていながら。

「あたしの言うことを良く聞きなさい。中の地球人は今から5分以内に屋上に出てくること。でなきゃビルはこのまま投げ捨てるわ」

そう言った。
暫くすると狭い屋上の上に黒い点が現れ始める。
地球人である。
自分が片手に持っている小さな超高層ビルの屋上に蠢いている。
目を凝らせば、その全員が自分を見上げているのがわかる。

その狭い屋上はゴマ粒のような人間で溢れかえっていた。
もうこれ以上屋上に集めることは無理だろう。

ネヴァは空いている手の人差し指を 腹を上に向けて、手に持っているビルに突き刺した。
太さ15mの超巨大な指はビルの外壁を軽々と突き破りぶっすりと刺さる。
5階層分の太さのある指が突き刺さり、ビルは大きくゆれ屋上に集まっていた数人はそこから投げ出され1000m以上を落下していった。
また、屋上に上がれずその下の階層に集まっていた人々は、突然横から突っ込んできた巨大な指先にぶつかり一瞬にして飛び散った。

指は第一関節までも刺さっていない。
爪の付け根ほどまでである。
にもかかわらず、その幅 約20mのビルの反対近くまで爪は飛び込んできた。
人々は突然の暴挙にもただただ震えるばかり。
悲鳴をあげて泣き叫ぶのが唯一できることであり、逃げることは出来ない。
すでにビル内部に戻る逃げ道すら失われてしまった。

「渡ってらっしゃい」

巨大な声が響き渡った。
それは彼らの泣き叫ぶ声を簡単に吹き飛ばし、泣くのが無意味であることと、今ある現実を突きつけてきた。
人々は意を決し、屋上の手すりを乗り越え、ビル側面に突き刺さった指の上に飛び降りた。
幅はあるのでそこから落ちることは無かった。

ネヴァは、自分の指の上をたくさんの地球人が列を成しゾロゾロと歩いてくるのを笑いをこらえながら見下ろしていた。
蟻よりも細かな列だ。今ここでフッと息を吹き付けるだけで、この地球人たちはあっという間に吹き飛んでしまうだろう。
だが、それは面白くなかった。

やがて手のひらの上に地球人たちが集まった。
何百人といるのだろうか。それでも、手のひらの中央、指先ほどのスペースに黒い粒が密集しているだけ。
これが地球人なのだ。
このとき、まだビルの屋上に、飛び降りるのに踏み切れなかった数人が残っていたのだが、ネヴァは指をビルから引っこ抜くとそのビルはポイと捨ててしまった。
そして手を顔の前に持ってくる。

「ふふ、こんな粒があたしたちと同じ知的生命体なんて笑っちゃうわね」

ネヴァの嘲りを含んだクスッという笑い声が響く。
それは顔の前、口の前にいた彼らを突風で吹き飛ばし手のひらの上に投げ出すだけの威力を持っていた。
間近で聞く声は彼らの耳をこれでもかと痛めつける。
まるで、耳に棒をぐりぐりと突っ込まれているような。まさに脳天に響く声だった。
次いで手のひらがぐらりと傾き、人々はその急斜面をゴロゴロと転がった。だがすぐに反対方向へと傾き、またゴロゴロと転がる。
ネヴァは鼻歌を歌いながら手のひらを傾け、手の上の地球人を転がして弄んだ。

「さてと」

ピタリ。手を動かすのをやめたネヴァは手のひらを更に顔に近づける。
打ちのめされていた人々は痛みと恐怖で涙を流しながらこの大巨人の次の動向を見守っていた。
巨大な顔が更に大きくなるような錯覚。距離が近くなっている。
人々の目を引く、薄紅色の巨大な唇が近づいてくる。
幅数十m、厚みも下手な低層ビルよりもある。
その唇がゆっくりと開いた。口が開けられた。
中には光が入りにくく、薄暗い大洞窟が広がっていた。
僅かな光に照らされる内部はつやつやと濡れてまるで鍾乳洞のような様を演じる。
内壁は赤く、それが、この巨人の口であることは明白だった。
巨大なロボットでも機械でもなく、彼女が生物である証でもあった。

その薄暗い口内から、何かがぬっと這い出てきた。
赤く濡れた寸胴の巨大な何か。
舌である。
表面に唾液を滴らせ、光に照らされることでキラキラと輝く。
それが、手のひら目掛けて降りてくるのだ。
人々は悲鳴を上げても逃げることは出来なかった。巨大な手のひらがすぼめられたせいで、中央に集められていた。
巨大な少女の口から暖かい空気が漏れ出して手のひらに吹き付ける。
手のひらの地球人たちを、人肌のぬくもりが包み込んだ。むせ返るような生暖かさだった。
舌が、中央に集められた彼らに狙いを定める。
伸ばされた舌がチロチロと近づいていった。
そして舌先は地球人の集団の中に押し付けられた。
ぐりぐりと動き地球人をむさぼっている。

舌はすぐに離れていった。
手のひらは舌についていた唾液で濡れ、その周辺に十数の地球人が残っていた。
彼らは怯えながらにして見た。
手のひらから離れてゆく巨大な舌の先端に何百もの同胞がくっついていたのを。
泣き叫び暴れているのがここからでも良く見える。
そのとき、この巨大な舌の出てきている巨大な口が大きく歪んだのが、彼女が笑ったからだということに彼らは気づかなかった。
彼らの必死の抵抗を無視して舌は唇の向こうへと戻っていった。

と、ここでネヴァはふとした思い付きからもう一度 舌を外に出す。

手のひらに残された人々は舌が戻ってきたのに気づいた。
残っている自分たちを舐め取りに来たのか。死を覚悟した。
だがそうではないようだった。
伸ばされた舌は残された地球人の前まで来ると、チロチロと動き出した。
舌先だけをくりくりと動かすのだ。
するとその舌先についている人々が悲鳴を上げた。それが手のひらの人々にもはっきりと聞こえたのだ。
何百という人々が、少女の舌先で弄ばれている。
舌を少し動かすだけで悲鳴をあげ暴れるのを、楽しんでいる。
舌が円を描くように動けば、彼らの悲鳴が遠くへ遠ざかりまた戻ってくる。
完全に遊ばれていた。彼女の唾液は、彼らがどんなに暴れても逃しはしない。
そして次に円を描いた後、舌は再び唇の向こうへと引っ込んでいった。
今度は唇もパクンと閉じられ、舌先に捕らわれた彼らが、出てくることはなかった。
もぐもぐ。
巨大な口が動く。
唇が歪み、頬が膨れる。
租借。いや、口の中の唾液を集めると言ってもいい。
あまりに単純な行動だが、それが何を意味するのか、手のひらの彼らには容易に理解できた。
ごくん。

  ほぅ…

僅かに唇が開き吐息が漏れた。
その後、そこから舌が現れたが、その舌先に同胞はひとりも残っていなかった。
舌が引っ込み、手が顔から離される。
今までは顔の下半分に視界を埋め尽くされていたが、この距離まで離れれば全体が見える。
巨大な少女は笑っていた。

「なかなかおいしかったわよ。あんたのお仲間」

手のひらの彼らは目を見開き口を開けて涙を流していた。
そんな彼らは、一秒後には上空1000の空中にいた。
眼下にはビル郡。視界はくるくる回りながらそれが迫ってくる。
落下していた。1000mという、結末を知りながらも長い時間を要する落下は、彼らに走馬灯を見る時間と泣き叫ぶ暇を十分なほどに与えていた。

ネヴァは手のひらを返し残っていた地球人を落とした。
こうなると点のような地球人はもう見えない。完全に興味が失せていた。
唾のついた手をスカートでゴシゴシと拭った。


   *


  クシャ グシャ

そこに家やビルや車や人がいても関係なく足を下ろしスタスタと歩く二人。
キョロキョロと周囲、遠くを見渡し面白そうなものが無いか探しながら歩いている。
足の下に必死に逃げ惑う泣き叫ぶ人々を何千と踏み潰しているのにまるで気づいていなかった。

ふと、クリムが視界の端に他とは違うものを見つけた。

「あ、ネヴァ、あれ見て」
「ん? なになに?」

クリムの指差す先を見る。
そこには、他とは圧倒的な差の高さを持つ細長いものが建っていた。
二人はそれに歩み寄る。

近くまで寄ってみるとそれが自分たちの脚よりも僅かに短いものだとわかった。
他の建築物よりもはるかに大きいが、自分たちにとってはその程度の高さだった。
そのちょっと高い何かを挟み込んで見下ろす二人。

「へぇ、この星の建築物にしてはちょっと高いほうなんじゃない。これ」
「なにかしら?」
「さぁねー。なんにせよ、こんな細いのが良く建ってられるわね」

その建築物の上部を摘んでぐらぐらと揺らすネヴァ。

「ああ、折れちゃうよ。折角見つけたのに」
「んんー、メータースキャン。…63.4cmってところね。って何やってるのクリム」

しゃがみ込み塔のような建築物の高さを測っていたネヴァは、塔を挟んで向かいに立つクリムがスカートの裾を持ち上げているのがわかった。
下着は先ほど脱ぎ捨てられており、そこには陰部が丸見えだった。

「ハァ…なんかこれ見てたら疼いて来ちゃった」
「あんたさっきしたばかりじゃないの。もう少し我慢とか出来ないの?」
「無理…かな。だってもう欲しくてたまらないもの」

  ズズゥゥウウウン!! ズズゥウウウウン!!

クリムが前へと踏み出した。
巨大なローファーが、塔を挟んで左右に踏み下ろされる。
それはつまり、塔を跨いでいるということだった。
彼女たちにとって63.4cmとは、地球人にとって634mである。
超々高層建築物を、この巨人の少女は悠々と跨いでいるのである。
屋上は、上の巨大な陰部にも届かない。まだ100m以上も高みにあった。
その光景を、しゃがんでいたので真下から、目の前から見上げる形となったネヴァ。

「まぁいいさ。くく、じゃあここからクリムがやるところを見ててあげるわ」
「あぅ…それは、恥ずかしいかも」

パサリ。
押さえていたスカートを放す。
スカートは元の形に戻り、塔の先端と陰部はその布の向こうに隠れた。

「こらこら、見えないだろ」

ネヴァがスカートを捲り上げる。

「だ、だって…」
「ほらほら、持っててあげるから。でも、このままだと濡れてないから挿れずらいでしょ。あたしが舐めてあげる」

言うとネヴァは中腰になり、クリムを押しのけて塔の先端に舌を這わせはじめた。
ピンク色の舌が塔に絡みつく。
先端付近にあったアンテナの類はみな舐め取られ唾と共にゴクンと呑み込まれた。
表面を舐めたら次は先端部を口に咥えた。
口内にゴツゴツとした感触が当たったが、痛いわけでなく、舌を走らせるに害は無い。
口の中の塔の先端をペロペロとまるで棒アイスのように舐めまわす。
味が出てくるわけでもないのに、ネヴァはじゅるじゅるとそれをすすった。

それを横から見ていたクリムは興奮していた。
塔を頬張るネヴァが、まるで男性器を貪っているように見えたからだ。
口の中からくぐもったじゅくじゅくという音が聞こえ、塔の表面をネヴァの唾液が垂れてゆく。
塔を口に入れてのピストン運動。時折見える舌のいやらしい動きが、クリムの股間を熱くした。
スカートの中に手を忍ばせ、くちゅくちゅという音を立てていた。
そこから滴った液はクリムの脚の間を落下し、真下にあったビルを直撃していた。
高高度から落下した粘性のある液体はビルの上層部を粉砕しながら飛び散った。
それがいくつもいくつも。
クリムの股間からポタポタと滴る液は、脚の間に爆撃のように降り注いでいた。

「んはっ…! そんなに太くないし、これくらいでいいかな」
「うん、ありがとう…」

ネヴァが退き、再び塔に歩み寄るクリム。
これから自分が、このネヴァの唾液でべとべとの塔を挿れるかと思うとぞくぞくする。
はやる気持ちを抑えつつ、塔を跨ぎ、ゆっくりと腰を下ろしていった。

細い細い先端。指よりも少し太いくらいだろうか。
それが、自分の肉の割れ目を少し押し開いてぬぷりと侵入してきた。

「あぁ…っ!」

クリムの口から鋭い喘ぎ声が漏れる。
高揚した頬の間。赤い唇から熱いと息が雲になって吐き出される。
更に腰を落としていった。
塔は更にミニスカートの中に、つまりはクリムの割れ目の中に呑み込まれてゆく。
ネヴァはその様子を地に這い蹲るようにして塔の根元、クリムのほぼ真下から見上げていた。
そうして見ると、この塔が周囲の建築物よりもどれだけ大きいかが良くわかる。同時に、クリムの大きさも。
超巨大な塔よりも遥かに巨大な二本の脚と体を持つクリム。
両足のローファーは塔の横にあった建築物を踏みしめ粉々にすり潰している。
そのローファーですら、周囲の建築物よりも広く高く大きいのだ。
ローファーの中にその建築物を入れることさえできるだろう。この星の建築物は片足の靴に納まるほどに小さく、脆いのだ。
ローファーの踏みしめる地面は大きくひび割れ舗装された道は隆起し荒れ放題である。
クリムが腰の高さを調節するために足を少し動かすとその度に新しい建築物が潰れ、ローファーは地面に深く沈みこむ。
地面が、クリムの体重を支えきれないのだ。
地球人だけではない。
地球人の造る建築物だけではない。
この星そのものが、私たちの存在に震えている。
私たちがただ歩くだけで、大地は壊滅的なダメージを被る。
飛び跳ねようものなら、一帯が吹き飛ぶだろう。
この星にとって、私たちは大きすぎるのだ。
今、ネヴァはクリムを足元から見上げ、その存在をとても大きく感じているが、地球人はこれよりも遥かに下から見上げより圧倒的にそれを感じているだろう。
見上げたクリムはかすかに腰を上下させていた。
塔の感触を楽しんでいるのだろうか。
塔を咥えたクリムの性器が上下するたびにそこから愛液が溢れ出し塔の表面を滴って降りてくる。
すでに上層部は溢れ出た愛液で覆われていた。

クリムの腰の動きに合わせて塔が揺れる。
顔を寄せているネヴァには 塔がミシミシと音を立てて壊れていくのがわかった。腰の動きに耐え切れないのである。
もともとこういう用途を目的として作られたわけでもないだろうから当然だが。
地球人有数の超高層建築物はクリムのオナニーの道具として使われ今まさに破壊されている。
鉄筋が折れ、外装がひび割れ、かけらがパラパラと落ちてゆく。
腰を上下したりぐりぐりとひねりながらクリムは塔をどんどん呑み込んでいった。

だがあるところで腰の下降が止まる。
クリムは脚を開いた中腰の姿勢で動かなくなった。
女の子としてははしたない格好だったが、おかげで地表からはクリムの脚の間を良く見ることが出来た。
地球人たちの目にはこの星有数の、そしてこの国最高の超高層建築物が少女の自慰の道具として扱われている様がはっきりと見えた。
スカートで覆われているとはいえその丈であの高さでは見えないわけが無いのだ。
まさに天を衝かんばかりの高さの塔が、それより遥かに巨大な少女によっていいように使われている。
それも普通に立っていては届かず、膝を曲げ腰を落としてようやく用途を満たして。
国最高の塔は少女の脚の長さにも足りなかった。
そしてその少女の脚の間の割れ目には、塔の上層部がぶっすりと突き刺さっているのである。
巨大なクレバスに楔を打ち込まんとそそり立つ塔が地表から天へと伸びていた。

「どうしたのよ?」

下から覗き込んでいたネヴァはクリムが動かなくなったことに問いかける。
クリムは腰をぐりぐり動かしながら答えた。

「だめ…これ以上は……入らない…」
「あらら。でも十分だと思うけどねー」

クリムの割れ目は、塔の実に4分の1近くを呑み込んでいた。
地球人から見ればそれは120mにもなる長さである。
高層ビルの1階から屋上までまるまる入ることを考えれば当然なのだが、それでも実際に目の前でそれほどの長さが軽々と収納されてしまう様は唖然とするしかなかった。
クリムは「ほぅ…」と息を吐き出しながら脚の間に伸びる塔に手を伸ばしその表面を撫でた。

「はぁ…すごいよこれ…。バイブレーションみたいに動くわけでもないのに、ただ入れてるだけでぞくぞくしてきちゃう…」
「んーきっと地球人の造った塔を入れてるって思うからだね。あいつらにとっては物凄く大きいのにそれを股間に入れてるって。それに今も地球人があんたのアソコ見上げてるわけだし、それもあるんじゃないの?」
「そ、そう言われると恥ずかしいな…。どうかな私のアソコ、綺麗?」
「くくく、そうだね。綺麗って言うより、エロイね」

言いながらネヴァはクリムのスカートを捲り上げた。
今までスカートの分厚いオーロラに遮られていた股間を日の光が照らし出し、クリムのアソコが大きくさらされる。
白い肌。しかしそこには赤い陰毛の樹海が広がり、更に下 茂みの割れ目では恐ろしく巨大な性器が口を開け地面から伸びる塔を頬張っていた。
クリムが腰を動かすとまるでむしゃぶりつくように塔の表面を撫で回し、その様は巨大な口が塔を食らっているようだった。
性器からは愛液が涎のごとく溢れ出し、それはその咥えられた高さから実に600m近い距離を塔の表面を滴りながら地表へと落ちていった。
塔の根元、クリムの脚の間には愛液による水溜りが出来ていた。
水溜りは徐々に広がり、その速度は地球人の走る速度よりも速く多くの水死体がその中に浮かぶことになる。
人々は愛液の洪水から逃れるためにビルの中へと非難していた。
ビルの中、二階以上の階層の窓ガラスから見る外の景色は天災の様だった。
川の氾濫。豪雨を許容できなくなった貯水機能からあふれ出した雨が洪水となってビルの合間を駆け抜けてゆく。
車さえも押し流され転覆する。
ビル郡がマングローブのように水の上に顔を出している。そんな光景。

そして、これは雨などの天災ではなく、たった一人の巨人による人災なのだ。
少女の股間から溢れた愛液が街を水没させていた。
愛液の大洪水。
ビルの中の人は、谷間を流れてゆく洪水に手を振り助けを求める人を何人も見つけた。
しかしどうすることもできない。
凄まじい勢いの濁流にロープも無しに飛び込むのはただの自殺行為であり、その粘性を持った液体はロープを持っていたとしてもその身を容易く絡め取り呑み込むだろう。二次災害を生むだけだった。
目の前で必死に助けを求める人が愛液の洪水に押し流され消えてゆくのをただ見ていることしか出来なかった。
空は晴れ渡り清清しい青色に染まっている。しかし地表は未曾有の大災害に見舞われ、今はその青空が皮肉にさえ思えた。
この大災害を引き起こしている巨人の少女は足元の惨状を理解しているのかいないのかしきりに腰を動かし塔を股間に出し入れしている。
ほぼ足元に位置するビルからは巨大過ぎるその体の全容を望むことはできなかったが、あの巨大な割れ目から愛液が止まることなくあふれ出ていることが少女がその行為に没頭している証拠でもあった。
国の誇りでもある世界最高の塔を自慰の道具として使い、地球人はその足元で自慰に巻き込まれていた。
逃げ遅れた人々は何百人にも上るだろう。
愛液に呑み込まれた人は、自分が洪水から必死に逃げている背景で少女がオナニーに耽っている光景をどう思うだろう。そしてそれこそが洪水の元凶であるとしたら。
逆にあの巨人は、自分の愛液で数百人もの人間が溺れているのをどう思うだろう。自分のはしたない行為に図らずも巻き込まれ命を落としていることを知ったら。
恐らく今 数千の呪詛の視線を浴びているに違いない巨人はそれらも自慰の糧として頬を赤く染め熱い息を吐き出しより良い快感とするのだろ―――

  ずずぅううううううううううううううううううううううううううん!!

ビルがローファーによって踏み潰された。
周囲を流れていた愛液が飛び散り別にビルにはねた。
立ち上がったネヴァは口元の涎をぬぐった。

「もうダメ…」
「え…?」

友人の口から漏れた一言に、とろけるような快感に浸っていたクリムの思考が鮮明になる。
その友人の瞳は濡れ頬は上気し、自分と同じように赤く染まっていた。
赤い唇の間から艶かしく現れた舌が唇をペロリと舐めた。

「ッ!?」

クリムの目が見開かれる。
今 自分の視線が注がれていた友人の唇が自分の唇へと重ねられてきた。
抱きつくようにぶつかる体。
ネヴァの抱擁を受けたクリムの体はビル郡の上に押し倒された。


  ずどぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおんん!!!


振動と衝撃波で周辺のビルはほとんどが粉々に吹っ飛んだ。
クリムの股間に刺さっていた塔は根元から折れて壊れたが、まだ大半がクリムに刺さったままその形を保っていた。
その塔が引っこ抜かれ遠くへと放り捨てられる。
有数の超高層建築物の最後など見向きもせず、ネヴァは押し倒したクリムの上に重なった。

「あんたの見てたらあたしも欲しくなっちゃった…。付き合ってくれるわよね」
「…もう」

息荒く真下のクリムの顔を見下ろすネヴァと視線を逸らしながらも頬を染めるクリム。
クリムの上でネヴァがよがり制服の内側にある山のように巨大な四つの乳房が互いを揉み合った。
巨大な肢体が動き 乳が擦れ合い その振動で大地がぐらぐらと揺れる。

ネヴァは横に経っていた長さ3cmほどの10階建てのビルを指で摘み取るとそれを目の前に持ってきて観察した。
中にはまだ地球人が残っている。
不規則に揺れ動き、今まさに90度も傾けられ揺さぶられたビルの内部でボールのように跳ね飛ばされながら。
数十人が致命傷を負いながらも生きながらえていたが、数人はその動きで窓を突き破り外へと放り出され数百m下のクリムの頬の上に墜落して砕け散った。
辛くも生き残った人々が上も下もない世界で理解できているのは唯一つ。このビルは巨人に摘まれ、目の前に持ち上げられていると言うこと。
横倒しになっているビルにとっての側面。つまりは空を覆うのは、深い海のように青い瞳だった。

指先に摘んでいるものが、確かに地球人の建造物であることを確認したネヴァはくすっと笑った。
自分の指よりも小さなこの豆粒のようなものが、本当に知的生命体の技術の結晶なのだと思うと笑うしかない。
小さすぎる窓からは中にまだ地球人が残っているのかはわからなかったが、これが彼らにとって巨大な建造物であるというだけで十分に感じることが出来た。

「はい」

ネヴァはそれをクリムの前に差し出した。
クリムは軽く口を開くと そのビルを赤く柔らかい唇でそっと挟んだ。
高さ30mのビルが少女の唇で咥えられていた。
側面から挟み込む唇はビルの半分以上の厚さがあり瑞々しい表面は吸い付くようにそれを固定して動かさなかった。
ビルの土台方向、つまり下方には地面は無く、暗黒の空間が広がっていた。
クリムの口腔である。
その気になればこのビルなど楽に内包してしまえるほどに広大な口内は微かな光によって薄暗く照らされていた。
唇の僅かな隙間から入る光は内壁を照らし出し そこを鮮やかな赤で輝かせた。
濡れた表面はキラキラと光り艶かしい表面は鍾乳洞を思わせる。
その洞窟内で巨大な舌が蠢いていた。
内壁と同じ赤い体表のそれは同じく唾液を身に纏い濡れて光に照らし出される。
テニスコートを何面も張れるほどに広大な表面を夥しい量の唾液が流れ落ちて行く。
巨大で軟体で生物的な動きは見るものを恐怖させた。
その巨大な舌は首を擡げると舌先で咥えたビルの裏をチロチロと舐め始めた。
味を確かめるのではなくその感触を感じるために。
舌先はビルの太さよりも厚みがあり、触れるだけで土台のほとんどを舐め取ってしまった。
ビル内は舌が触れることによりぐらぐらと揺れ動き人々は床の上を転がった。
また内部の気温が一気に上昇したせいで大量の汗をかいてもいた。
それはこのビルが唇に咥えられている今、高揚した少女の口から吐き出される熱い吐息がビルに充満しているからだった。
甘酸っぱく生暖かい空気が地球人の体から水分と気力を奪う。
割れた窓から吹き込む呼吸という突風は部屋の中をズタズタに荒らしていた。
少女が息を吐き出せばその嵐のような大風が部屋の中のものをすべて宙に投げ出し部屋の中で暴れさせ、少女が息を吸い込めば宙に舞っていたものは部屋の外へと吸い出され一瞬にして暗い口腔の奥へと引きずり込んだ。
クリムが呼吸をするたびにビルの中の地球人は数を減らしていった。

ビルを咥えたクリムを真上から見下ろすネヴァ。
友人の唇に挟まれた小さなビルの姿は実に滑稽である。
そう、建造物を咥えたその唇のなんと美しいことか。
ネヴァは舌なめずりをした。

「じゃ、いくわよ」

そしてネヴァはクリムの唇に自分の唇を重ね合わせ、口付けを交わした。
クリムの咥えていたビルを自分の唇でも咥えるようにして。
少女たちの唇に咥えられたビルは光を失い暗黒の中に閉じ込められた。
瞬間、唇の檻から解き放たれかと思うと上下から二つの巨大な舌が襲い掛かり舐めまわし始めた。

二人はディープキスの最中に舌の間でビルを弄んだ。
二つの口内を逃げ回るビルを追い掛け回し飴玉のように転がしていた。
舌はまるで獲物を貪るように絡みつく。

ビルは怪物のような舌の猛攻を受けていた。
唾液の滴る舌はビルをころころと転がし頬に押し当て歯にぶつけ、まるで子猫がねずみを甚振るように嬲る。
半壊しているビル内部は唾液で満たされすべての部屋が綺麗に洗い流されていた。
やがて二つの舌はビルを挟む様にしてお互いに絡みついた。
舌の間に締め付けられたビルはメリメリと音を立て、やがてその圧力に屈してグシャリと潰れた。
ビルが潰れたあとも二つの舌はお互いを舐めまわし、相手の表面についたビルの瓦礫を舐め取っていた。
そして唇が離され、

  ごくん

という音が街に聞こえた。
二人の唾液と小さなビルが交じり合ったものは、ちゃんと二人で分け合って飲み込まれた。

「おいしいね…ネヴァ」
「くく、うん。とっても甘かったね」

二人は間近の互いの顔を見て笑った。

自分のスカートの中に手を突っ込んだネヴァはびしょぬれになったパンティを脱ぎ投げ捨てた。
放物線を描いて飛んだパンティはやがていくつかの高層ビルが密集する部分へと落ちてそれらに覆い被さった。
だがその愛液の染み込んだパンティの墜落の衝撃は凄まじく、それらのビルは倒壊してしまった。
ビルは少女のパンティの重さにも耐えられなかった。
巻き上がった土煙が晴れると、いくつものビルの瓦礫の上には真っ白なパンティが残されていた。

ネヴァは今度は200mほどのビルを引っこ抜き、それを自分の股間に入れた。
愛液の滴る割れ目はそのビルを易々と受け入れ、ビルは屋上を上にしてずぶずぶと沈んでいった。
200mのビルはおよそ半分をその中に呑み込まれた。
そしてネヴァは、出ているビル半分の先端、土台部分をクリムの性器にあてがった。

「いい?」
「うん、来て…」

クリムは自分の割れ目を開いて見せた。
ぱっくりと開いた割れ目の中では赤い肉壁が脈動し愛液が泉の如く湧き出していた。
その美しさに感嘆の吐息をもらしたネヴァは、その割れ目に自分の股間のビルを差し入れた。
ずぶずぶずぶ…。
ビルは、今度は土台からその割れ目の中に呑み込まれていった。

その過程、取り込まれた上層部にいた人々は大慌てで下層へと降りてきていた。
ビル周辺を艶かしい肉壁が包み込んだかと思うと上層部から大量の愛液が流れて来たのだ。
エスカレーターの停止したビルの中、人々は半ばその愛液の洪水に流されるように下層へと滑り込んだ。
やっとのこと、挿れられた上層部から下層部へと脱出し、膣の暗黒から開放された人々は日の光を喜びながら外を見て。絶望した。
窓から見えたのは、巨大な少女が寝そべっている姿。上にはあの怪物のような性器の持ち主であろう別の少女。
そして下からは、寝そべっている少女の膣がこのビルを呑み込みながらせり上がって来るのだった。
つまりはこのビルは今、今度はあの少女の性器に挿入されようとしている。
恐ろしい速度で迫ってくる。
必死の思いで膣に呑み込まれた上層部から脱出してきた人々は、悲鳴を上げながら、今度は下層部から迫ってきた膣に呑み込まれた。
200mのビルは、上下から少女の性器に呑み込まれ完全に見えなくなった。

二人の性器がビルを呑み込んでくっついた。
それはまるでキスを交わすようだった。
街の上に寝そべるクリムとその股間の上に座り込むネヴァ。
二人は繋がれたのだ。

「あぁぁあ! すごい! ネヴァのが私の中に入ってる!」
「うぁ…あたしの中にも、クリムのが入ってるよ…」

少女たちの喘ぎ声が街を揺るがした。
無骨なつくりのビルは互いの動きをしっかりと相手に伝導させた。
片方が少しでも動くとその動きは股間のビルを動かし相手の膣を刺激して、その刺激に相手が悶えるとまたその動きが相手に伝わり悶えさせる。刺激の循環が発生していた。
二人も積極的に動き相手に快感を与えようとする。
ねじ込まれたビルは内部でぐりぐりと動かされた。
押し寄せる快感の津波にクリムは両手を投げ出し爪を立て地面を掻き毟っていた。
ビルほどもある指が地面をガリガリと削りながら走り回り、周辺にあったビルや家はそれに巻き込まれて粉砕された。
ネヴァも快感に身を任せ制服の上から自分の胸を揉んでいた。
二人の下の唇から溢れた液はクリムの股間を滴って脚の間に水溜りを作った。
すでに膣内に呑み込まれたビルは最下層から屋上まで愛液に満たされているのだろう。
内部に残っていた数百人に逃げ場など無い。
膣がキュッと緊張するたびにビルはメキメキと音を立てた。
もしも二人がその気になればビルなどあっという間に閉め潰されてしまう。だから二人は本気で締めないよう加減するように力を抜いていた。
だから体をめぐる快感に抵抗できないのである。

ふとネヴァは手を伸ばし、自分と繋がるクリムの陰毛の茂みを掻き分けた。

「あんたのここの色っていいわよね…。まるで炎みたいで、見てるとムラムラと熱くなってくる…」
「私も…ネヴァの色 好きだよ…。髪も、目も、ここも…海みたいに透き通ってる…」
「ふふ、そう言ってくれるのはあんただけよ」

笑いながらネヴァはクリムの陰毛をくりくりと指に巻いた。
その後、指を茂みから離すとクリムの割れ目へと持って行き、その割れ目から顔を出す地球人の家よりも大きなクリトリスを親指と人差し指の爪で摘んだ。

「きゃん!」

瞬間、クリムの体が大きく脈打った。

「あ、あぅ…、な、何するの?」
「あんたはあたしがイかせてあげるから」
「えぇーなにそれ!」

講義の声を上げるクリムを笑顔で見下ろしながらネヴァはクリトリスを攻め続けた。
指の動きに伴ってクリムの体が何度も震える。
なんとか抗おうとして動かされるクリムの脚は周辺にあったビルたちをなぎ払っていた。

「そろそろね。大丈夫、すぐにあたしもイクから」
「うぅ…」

ネヴァをキッとにらみつけるクリムは、ネヴァがクリムから視線を外し股間に手を伸ばしたとき、腰を思い切り浮かせた。

「えっ!?」

ネヴァは自分の半ば乗っていたクリムの腰が持ち上がったことでバランスを崩し前のめりになった。
そのネヴァの制服をクリムの手がガシッと掴み思い切り抱き寄せた。
再びクリムの上に倒れこむネヴァ。
股間のビルは真っ二つに折れていた。

目と鼻の先の距離の二人の顔。
一瞬、呆けたネヴァにクリムが微笑む。

「イクときは、二人一緒だから…」

ネヴァの腰と後頭部に手を回し、逃げられないように抱き寄せたその唇に自分の唇を重ね舌を差し入れる。
そして、飛び出てきたネヴァの舌を跳ね除けて前歯の裏を舌先で舐めた。
するとネヴァの目が見開かれ、同時に股間に入っていたビルが閉め潰された。
クリムの舌はネヴァの口の中を我が物顔で動き回り点在するソレを舐めて回った。
その間、ネヴァはまるで金縛りにかかったように動かなくなり、目も虚ろになっていた。
んは…っ。
唇が離され、二人の舌の間に糸が引く。

口内の愛撫が終わり、ネヴァの瞳にも精気が戻ってきた。

「ネヴァの弱いところは、みんな知ってるんだよ」
「あんたにはかなわないよ…」

微笑むクリムに苦笑して見せたネヴァだった。
二人は起き上がりクリムは股間に入っていたビルを引っこ抜いた。
愛液でベトベトのビルを横に置いてキョロキョロと辺りを見渡す。

「あ。あれがいい」

目標を定めたクリムは座った体勢から四つんばいとなりそれに向かって進み始めた。

  ずしぃいいん!

   ずしぃいいん!

クリムの手と膝と足が、そこにある建物をすり潰しながらソレに向かってはいはいしていった。
運良く巨大な手の落下を免れたものは、その巨大な少女が自分の上を進み行くさまに呆然とした。
制服のシャツに包まれた乳房が真下に向かってぶら下がり大きな山脈を成し、それが移動に伴ってゆっさゆっさと揺れる。
自分が今、這う少女の真下にいるというありえない現状を突きつけれ呆けてしまった人々は、後ろから迫る巨大な膝によって押し潰された。

カタンカタン。カタンカタン。
乗客を満載して走る電車は、本来定められている速度を大幅に無視して走っていた。
すべてはあの巨人たちからいち早く逃げるためであった。
電車が走り出したとき人々は心の底から安堵した。
そして窓の外に見える 遠ざかる二人の巨人の姿を畏怖と呪詛の念のこもった目で見ながら口々に罵倒の言葉を吐き出していた。
ふと、巨人の一人が自分たちの方を振り返った。
乗員たちはその巨大な赤い瞳と目が合った気がしたのだ。
するとその巨人はにっこりと微笑み、自分たちに向かって四つんばいで進んできたのだ。
人々は恐怖した。
巨大な少女が笑顔のまま途中にある物を押し潰しながら自分たちの乗る電車に近づいてくる、
這っているというのに、周辺のビルなどよりも遥かに巨大だった。
ビルも家も車も人も関係なくその手のひらと膝の下敷きにして迫ってくる。
例えばここが直線で、この普通電車が時速300kmという新幹線のような速度で走っていたとしても時速1000km超ではいはいする彼女からは逃れられない。
巨人にすればこの電車など時速300mで走るようなもの。
分速にして5m。10秒間に10mも進めないような速度なのだ。
そして実際にはそんな新幹線のような速度は出せず、路線はビルの間を縫うように曲がりくねり、脱線しないよう更に速度を下げねばならないが、巨人は障害物などお構いなしに進んでくるため今ある差など無いに等しい。
電車はあっという間に追いつかれた。
高層ビルの間を走っていた電車は、そのビルを砕いて現れた超巨大な指に列車中央の車両を摘まれそのまま持ち上げられてしまった。
たかだか高さ約4mの電車は太さ15mにもなる指で摘み上げられ宙に攫われた。

クリムは親指と人差し指で、まるで細い紐のような長いものを摘み上げた。
目の高さまで持ち上げ、ぷらぷらと揺さぶってみる。
きっとこの中にはたくさんの地球人がいるはずだ。
にこりと笑うとその電車を手のひらの上に下ろし、立ち上がってネヴァのもとへ戻っていった。

ネヴァの前に座ったクリムは電車を乗せた手を差し出した。

「こんな細いのでどうすんのよ」
「もちろん、気持ちよくなるんだよ」

言うとクリムは列車の中央部分の連結に爪を立て、列車を二つに千切った。
そして二つに分かれた列車の片方をネヴァへと手渡す。

「はい。これはネヴァの分」

ネヴァはわけのわからぬまま手を差し出し、細い電車を手のひらに受け取った。

「で、これを…」

自分の手に残った列車の片割れを摘み上げたクリムはその先頭車両を摘み列車をぶらんとぶら下げ、そしてその先頭車両の先端を親指と人差し指の爪で挟み切った。
クリムは出来た穴から列車を覗き込んでみる。良くは見えなかったがちゃんと地球人がいるようだ。
今度はその先頭車両だけを後部車両から千切り取り、ペロッと出した舌の上で先頭車両をひっくり返した。
するとクリムの舌の上に、先頭車両の中に詰まっていた地球人たちがドサドサと落ちてきた。
広大なクリムの舌に、何十人もの地球人が乗っかっていた。

「こうするの」

言いながら舌をチロチロと動かすクリム。
その舌の上で地球人たちが悲鳴を上げるのがネヴァにはわかった。

「ああなるほど」

にやりと笑ったネヴァは手のひらの上の列車の連結をすべて外し、列車の端を爪で切り落とし、ひっくり返して中の地球人を手のひらに集めた。
100人ほどはいるだろうか。
もう片方の手の人差し指を舐め、その指を手のひらにいる地球人の集団に押し付ける。
そっと持ち上げてみると、指の腹にたくさんの地球人がくっついていた。
暴れているが、ネヴァの唾液に吸い付けられ取れそうに無い。
その指先をクリムに見えるよう差し出した。

「こういうことね」
「うん」

見ればクリムも同じように電車から地球人を取り出し手のひらに集めていた。
舌の上にはいまだ地球人が乗っていたが、彼らはクリムの爆音のような声と衝撃波のような呼吸にさらされながらも唾液に絡め取られ動けないでいた。

少女たちはそれぞれ手に地球人を持って相手を見つめた。
二人の頬がまた赤く染まる。

「じゃあ、はじめよ」
「ふふ、楽しみね」

そして二人は唇を重ね、同時にネヴァは片手をクリムのスカートの中へと忍ばせた。
その瞬間、二人は同時に体を震わせる。
自分の体のもっとも感じ易い部分に素晴らしい快感が走ったからだ。

重ねられた唇。ネヴァの口の中に入れられたクリムの舌は前歯の裏をチロチロと舐めた。
今度はそこに 舌の上に乗せた地球人を挟みながら。
地球人は舌と歯の間にギュウギュウと挟まれ押し潰された。

スカートの中。ネヴァの指はクリムのクリトリスを指の間でコリコリとこね始めた。
指の裏についた地球人を押し付けながら。
地球人は指とクリトリスの間でこね回されすり潰された。

地球人を使った愛撫は先のそれよりも遥かに気持ちよかった。
背徳的な感情が、より強く欲情させる。
自分たちの快楽のために、何十もの知的生命体を使い潰す。こんなことに消費される命。圧倒的な力強さを感じた。
二人の動きが激しくなる。
舌の上の地球人がいなくなったのを感じたクリムは唇を離し、手のひらの上の地球人を舐め取った。
たった一度ペロリと舐め取っただけなのに、何十人といた地球人は十もいなくなってしまっていた。
舌の上に数十の地球人を乗せ、再びネヴァと唇を重ねるクリム。
ネヴァも同じだった。
指についた地球人はあっという間に潰れ、手のひらの上の地球人も数人しか残っていなかった。
まだ行為が始まって一分と経っていないのに。
本気で地球人を使おうと思ったら何百人と集めなくてはならないだろう。

だが、今はもう仕方が無い。
動き出してしまったら、火がついてしまったら止められない。
二人は残っていた数人の地球人を放り出し、互いのもっとも感ずるところを攻めた。
クリムは貪るようにネヴァの口に吸い付き、ネヴァはクリトリスを爪で弄繰り回した。
二人の目は閉じられ、頬は赤く染まる。
荒い息は熱く、二人の顔の周囲に雲さえ作り出した。
それも呼吸の強風によってすぐ吹き散らされる。
二人の巨人の少女は一心不乱に相手に快楽を与え、相手の快楽を受け入れた。

やがて絶頂を迎えるも、二人は抱き合い唇を重ねたままだった。


  *


「気持ちよかった…」
「凄かったね」

二人は絶頂を迎えたあと、心地よい脱力感に身を任せていた。
互いの体にもたれかかるようにして支えあっていた。

「でもスカート汚しちゃったよ…」

抱き合う二人の脚の下にはまるでおもらしをしたような水溜りが出来ていた。
小さな湖ほどもある愛液の水溜りである。

「ま、いいわ。スペアは船にあるんだし」

立ち上がったネヴァはおもむろにスカートを脱ぎだした。
結果、下半身は丸出しになってしまっていた。
脱いだスカートをくるくると回すと遠くへ放り投げた。
ずずぅううううううううん!
水分を吸い込み、重くなったミニスカートはビルを押し潰して着地した。

「え? なんで脱いでるの?」
「あんたも脱いじゃいなさい。いつまでもべちょべちょのスカートはいてたく無いでしょ」
「でも…」
「なに? 今更恥ずかしいわけ? さんざん恥ずかしいことしたんだからこれくらいどうってことないわよ」
「うん…」

同じように立ち上がりスカートを脱いだクリム。
二人の巨人の少女の股間が世界にさらされた。
ネヴァは大きく息を吸った。

「あーなんか何もはいてないとすーすーして気持ちいいわね」
「やっぱり恥ずかしい…。きっとたくさんの地球人が見てる…」
「その地球人を巻き込んでエッチなことしてたのは誰かしら。『かわいそう』とか言ってたのに、最後は自分から地球人使い出して」
「だって使ったら気持ちよくなるって思ったから。ネヴァだって気持ちよかったでしょ」
「もうサイコーね。またすぐに来たいわ」
「うん。でも今日はもう帰ろ」

  ずずぅううううううううううううううううううううん!

   ずずぅううううううううううううううううううううううううん!

下半身をむき出しにした二人の巨大な少女は宇宙船を目指し歩いていった。
その過程でまたたくさんのビルや地球人が巨大なローファーの下敷きとなったが、二人はまるで気にしなかった。
途中、談笑に花を咲かせながら吹き付ける風に髪と陰毛をそよがせる。
足の裏に感じるサクサクという感触もとても心地良い。二人はこの地球と言う星を気に入った。

やがて宇宙船へとたどり着いた二人だが、そのハッチを登る直前、ネヴァは足元のビルを三つほどもぎ取った。

「どうしたのよ」
「ふふ、次に来るときまで寂しくないようにね」

そして二人は宇宙船へと乗り、ハッチが閉じられると巨大な宇宙船は青空に向けて飛び立った。
中に二人の巨人の少女と数百の地球人を乗せて。

宇宙船が飛び去ったあと、そこには破壊しつくされた街と、濡れた巨大なミニスカートとふたつのパンティだけが残されていた。