タイトルに悪意は無い。



保健室である。

「はいはい、じゃあみんな制服脱いでブラも取ってね」

白衣に身を包んだ保険医が言う前で椅子に座った女生徒はワイシャツのボタンを外し腕を背中に回してブラのホックを外した。
白いブラが外され、そこから白い乳房が現れる。

女生徒が上半身裸になったのを確認した保険医はうんと頷いた。

「では先生方、お願いします」

そして保険医は机の上に置いてあったスプーンを手に取った。
その上には2mm弱の大きさの医者が数人乗せられた。
保険医はそのスプーンの先を女生徒の乳首に宛がうと、そこに乗せられていた医者たちはそのピンク色の大岩のような乳頭の上に飛び乗って行った。もう片方の乳首にも同じように医者が取り付く。
少女の左右の乳首の上に何人もの医者が乗っている。
医者たちは乳頭の上を歩き乳輪まで辿り着くと首から提げた聴診器をピンク色の壁に宛がいはじめた。
聴診器の向こうから少女の元気な心臓の音が聞こえてくる。

「保険の先生ー、おっぱいがくすぐったいです」
「ふふ、だからって動いたらダメだからね」

やがて診断が終わったのか医者たちが乳頭の先に集まりだした。終わったと言う事なのだろう。
保険医は再びスプーンを宛がい医者を回収した。

「はい終わりよ。次のところへ行ってね」

椅子に座っていた女生徒は立ち上がり、ブラとワイシャツを身に着けて次の場所へと向かって行った。
そして次の女生徒が椅子に座った。さきほどの女生徒より胸が若干小さかった。
同じように上半身裸になった女生徒の乳頭の上に医者を降ろしてゆく。
ところがである。

「きゃん!」

医者が乳頭に降り立った瞬間女生徒は身震いをし、今しがた飛び乗ったばかりの医者はその大揺れで乳頭から振り落とされてしまった。
椅子に座った女生徒の胸の高さとは言え医者にとっては高さ数百mの高所であり落下すれば非常に危険であったが、そこは保険医が間髪入れずに指で受け止めたために大事は無くて済んだ。

「ふぅ。危ないところだったわ」
「す、すみません…」
「いいのよ。敏感なところだもの、仕方ないわよね」

顔を赤くして俯く女生徒を笑って許す保険医。
とは言えこの方法では診断ができないので保険医はその女生徒をベッドの上に寝かせることにした。
そして今度は横になった女生徒の胸の上に医者を降ろしたのだ。これならば多少揺れても何百mと落下する事はない。
再び女生徒の乳首の上に降ろされた医者たち。
彼らから見るそこはピンク色の大地。肌色の平原の広がる少女の体の上であった。
彼女は胸が小さいほうかもしれないが、彼らからはその少女の胸が確かに隆起しているのを確認することができた。
医者たちは広大な台地でもある少女の胸に膝を付き聴診器を当てた。
ゴマ粒のような医者が胸の上を歩き回るのは非常にこそばゆく女生徒は身震いを抑えられないでいたので、そのたびに彼女の胸の上の医者たちは肌色の大地をころころと転がった。

そんな敏感な女生徒の診断も終え、次の女生徒がやってきた。
先ほどの子とは対照的に胸の大きな子だった。ブラを外して歩くと、胸が大きく弾む。
保険医はくすっと笑った。

「あらあら、もしかして自慢しちゃってる?」
「えー先生それ嫌味!? 先生の方が大きいくせに!」

くすくすと笑う保険医をじろーっと睨む女生徒だった。
その視線は険医の胸に注がれたまま椅子に座る女生徒。

「はぁ…いいなぁ。どうしたらそんなに大きくなるんですか?」
「あらあなただって大きい方でしょ? みんな羨ましがってるわよ」
「でもあたし的にはもっと大きいほうが理想なわけで…」
「まぁ理想が高いのね。ふふ、良く食べて良く寝ること。健康が一番なのよ」

ため息をつく女生徒の胸にスプーンを近づけてゆく。
医者たちから見ればその女生徒の胸は山のようなものだろう。
それが迫ってくる光景は氷山に向かってゆく船に乗っているような感じだった。
そして乳首に宛がわれた先端からその乳頭に飛び乗ってゆく医者たち。これも仕事である。

そんな小さな医者たちが自分の胸に飛び乗ってくるのを感じていた女生徒。

「あ、けっこう感じますね、乗ってくるの。このポツポツっていうのがそうなんですか?」
「そうよ。くすぐったくない?」
「いやーあたし鈍感だし。何人乗ってるんですか?」
「片方の乳首に5人ずつ乗ってるわ」
「そんなに!? へぇーじゃああたし今10人の男の人を胸に乗せてるんだー。わかんないなー」

女生徒はけらけら笑いながら、保険医はくすくす笑いながら医者たちの診断が終わるまでの時間を過ごしていた。
その女生徒の動作に重量による負担などは感じられない。
数人の医者を胸に乗せるとは、別段意識することでも無いのだ。
やがて診断も終わり医者たちはスプーンの上に降りていった。

「はいお疲れ様。服を着て次のところに行ってね」
「はーい。お医者さんたち、ありがとうございました」

女生徒は医者の乗ったスプーンに顔を近づけてにっこりと笑った。
直径数百mはありそうな超巨大な顔が光速で迫ってきて視界を埋め尽くし笑ったのである。
軽く結ばれた薄紅色の唇に縁取られた口は、その気になれば彼らの乗っているスプーンの先はぱくりと咥える事が出来てしまう。

着替え終えた女生徒は保険医に手を振りながらその場を後にした。
女生徒を見送った保険医は次の生徒を呼んだ。