Ritsuka「お、さっそくテレビに私たちが映ってるぞ。緊急速報、内容は「超巨大女出現」と書いてある。ヘリからから映像を撮ってるみたいだ」
Wakana「これね。よし、ヘリを捕まえたわ。怖がらなくていいわよ。そのまま撮影を続けなさい。Mashiro姉さん、あなたはニュースキャスターですよね?実況してよ?」
Mashiro「あら、私の後輩の凛子? 撮影中ですよね?…皆さんこんにちは、私はニュースキャスターのMashiroです。突然ですがこれから千倍の私たちがこの街で遊びます。潰されたり食べられたりするかもしれませんが、私を憎まないでくださいね」
 普段はニュースキャスターとして活躍するMashiroが笑顔でそう発言すると、彼女たちの行進の被害を免れた足元の街の悲鳴が大きくなった。
 Wakanaの指に挟まれたヘリの中にいるテレビスタッフは必死に命乞いをして、その様子が律香のスマホに映し出された。Wakanaはその様子を見て残酷に笑うと、
「あなたたちに私達の撮影を命じます。撮影とリポートをすれば、あなたたちの命を助けてあげます」
そう言ってヘリを指から解放すると、ヘリは彼女たちの周りを飛び始めて撮影を開始した。
ヘリの中の凛子という女性リポーターが必死に実況中継し、彼女たちはその実況をスマーとフォンとワイヤレスイヤホンを通して見ることができた。
『皆様大変です!突然、信じられないほど大きな女性が3人現れました。我が局の人気アナウンサーのMashiroもいます!私は新人の時に、彼女に仕事を教えてもらいました。信じられません!なぜ先輩がこんなにも巨大なのでしょうか?あっ!ご覧ください彼女の足の下で建物が踏み潰されています!』
Mashiroはその放送を聞いて足を持ち上げると、足のクレーターの中に、瓦礫と赤黒い染みがアップで映し出され、困ったような表情をした。
『そしてその隣にいる赤いビキニの巨人は…あ、プロテニスプレーヤーのWakanaさんです!スーパーモデル以上の巨乳でファンも多い女性です!彼女も巨大化しているようです!』
女性リポーターの紹介にWakanaは笑顔でポージングをして応じた。
『黒いヒモ水着の巨大女性はWakanaの一つ上のお姉さんです。彼女は弁護士をしていて、私も取材したことがあります!お名前は…』
「Ritsukaだ」
『Ritsukaさんでしたね。失礼しました!…それで、Ritsukaさん、いえ女神Ritsukaはその…これから何をなさるんですか』
「今まで、私たちは街で遊ぶ様子を一つ下の弟に報告させていました。しかし一つ下の弟はこの街のどこかに隠れてしまいました。凛子、お前は一つ下の弟の代わに、私たち街を壊す様子を報告しなさい」
『え…?』
凛子はRitsukaの言っていることが理解できなかった。Mashiroがヘリに顔を寄せて、その巨大な唇から発せられる風をわざと浴びせながら言った。
「凛子、言われた通りにしないと潰すよ」
Mashiroは凛子を脅かした。
Rinko『わかりました、はい女神様!』
Mashiro「いい子ね。あなたは私のペットにしてあげる」
Wakana「それにしても、全部破壊して大丈夫ですか?」
 赤地に青のストライプが入ったビキニに包まれた胸を揺らしながら、WakanaがRitsukaに尋ねた。
Ritsukaは黒いヒモ水着のズレを直しながら答える。
Ritsuka「問題ない。転送装置にはMunekataが潰される直前に別の小さな街に転送されるように設定しておいた。この大都市を破壊しつくして更地にしてしまえば、Munekataは強制的に転送される」
Mashiro「街の人が可哀そうな気がするけど、そういうことなら仕方ないわね。どうせ複製だし、思い切り壊しましょう。わたしは向こうから壊すわね」
 これまで街の人々を気遣って遠慮がちに歩いていたMashiroは、一転して地面を逃げ惑う人を狙って踏み潰しながら歩きはじめた。他の2人も、それぞれ街の外縁に向かって歩いて行った。