<主なストーリー>
高校生活最後の思い出をつくるため、縮小銃を作った。縮小銃から放たれる光線を浴びると100分の1の大きさに縮小することができる。再び光線を浴びると元の大きさに戻ることができる。俺(俊哉)たちは女子高生のパンツを覗くなど、男の夢を叶えるため、小さくなった。

<主な登場人物>
①俊哉(しゅんや・高校3年生)
 何事にも積極的な男子高校生。身長は173cm。
②翔(しょう・高校3年生)
 俊哉の親友。頭が良くて器用な男子高校生。身長169cm。
③美咲(みさき・高校3年生)
 俊哉の同級生。さっぱりした性格で男子とよく話す。
 身長166cm。足の大きさ24.5cm。スリーサイズは上から84・60・88cm。
④真美(まみ・高校3年生)
 俊哉の同級生で美咲の親友。天真爛漫で笑顔の素敵な女子高生。
 身長160cm。足の大きさ24cm。スリーサイズは上から80・58・85cm。
⑤美佳(みか・高校3年生)
 俊哉の幼馴染。色白でスレンダーな体型をしている。おっとりとした女子高生。
 身長170cm。足の大きさ26cm。スリーサイズは上から88・61・87cm。

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「公園を走るチョロQと女子高生のローファー」


美佳「ねぇ俊哉? 草むらに隠れて何やっているの?」
俊哉「いや……。翔を待っているんだ。」
美佳「だったらあそこの時計台とかわかりやすいところで待ち合わせれば良いのに。変なの。」
俊哉「べ、別にいいだろ。」
美佳「まぁいいわぁ~。じゃあまた明日ねぇ~。」

ここは公園。授業も終わり、学校近くのこの公園に女子高生たちがたまっておしゃべりしたりする。俺は今、親友の翔を待っている。すると翔の声が遠くから聞こえてきた。

翔「おまたせ俊哉! ついに完成したぜ!」
俊哉「これが縮小銃か! ついに俺たちの夢が叶いそうだな。それでこのチョロQは?」
翔「俺たちが小さくなってこのチョロQに乗るんだ。そうすればより早く移動できる。」
俊哉「チョロQとか昔よくやったなぁ~。テレビゲームで。」
翔「さぁ小さくなるぞ! 準備はいいか?」
俊哉「あぁ!」

俺たちは縮小銃を使った。まばゆい光が俺たちを包み込む。思わず目を瞑る。そして目を開けると先程までいた草むらが、まるでジャングルのようになっていた。

翔「成功したようだな!」
俊哉「すごいなぁ~。周りのすべてのものが巨大に見える。まるで巨人の世界だ。」
翔「おい! いつまでも外にいると危ないぞ! 早くチョロQに乗れ!」

俊哉は急いでチョロQに乗った。

翔「一応言っておくが、元の大きさに戻るためにはもう一度縮小銃の光線を浴びる必要がある。ここに縮小銃があることを覚えておいてくれよ!」

縮小銃は元の大きさのままだ。100分の1サイズに縮小した俺たちが持ち運べる大きさではないため、草むらに隠したのだ。

翔「よおし! 出発だ!」

ついに俺たちの夢を叶えるときが来た。チョロQは快調に飛ばしている。まずは目の前にいる女子高生の股をくぐりぬけた。真上には巨大な純白のパンツが存在する。肉付きのよい日本の太ももが塔のようにそびえ立つ。

俊哉「うひゃ~! 絶景だ! 小さくなってよかったぜ!」
翔「こんなにも迫力があるなんて思わなかった。興奮が止まらないぜ!」

その女子高生は男子にスカートの中を覗かれたことに気づくことなくスマホに夢中になっている。俊哉は振り返り、じっくりと女子高生のパンツを堪能した。圧倒的な大きさを誇る女子高生をローアングルで見上げる迫力は言葉に表せない。ただ見とれてしまう。そんななか、小刻みに地面が揺れ始めた。

翔「おい俊哉! 前から二人来るぞ! あれは?」

二人の女子高生が俺たちに向かってくる。黒のハイソックスにローファーを身に付けている。極端に短いスカート姿で白いワイシャツにリボンをぶら下げている。

俊哉「あれは三咲と真美じゃないか?うひゃ~! 同級生のパンツを拝むときが来たか!」

俺たちは会話をしながら歩いている三咲と真美に近づいた。

三咲「この前さぁ~。コンタクトを足で踏んづけちゃったのよねぇ。足元にあったの気づかなかったし。」
真美「わかる! あんなにちっちゃいと踏み潰しちゃうよね」

会話に夢中で俺たちに気づいていないようだ。俺たちはすかさず四本の塔のような脚をくぐった。今まさに女子高生のパンツを真下から眺めている。

俊哉「でっけぇ~。パンツがお尻に食い込んでいるぜ」
翔「あぁ。むっちむちだな。それより俊哉! 今の写メ撮ったか?」
俊哉「あっ。忘れてた」
翔「勘弁してくれよ。俺は運転してんだからじっくり拝めないんだよ」

俺たちは夢を叶え、興奮が止まらなかった。こうして無事に三咲と真美の股を抜けたのだ。だが、足元をうろちょろしていたチョロQに三咲たちは異変を感じた。

三咲「何このチョロQ。私らの股をくぐりぬけてどっかいっちゃった」
真美「なんかムカつかない? 誰が操作しているんだろう」
三咲「絶対にいたずらだよね? ねぇ真美? あのチョロQを踏み潰しちゃおうよ!」
真美「賛成!」

ズシィン!ズシィン!ズシィン!


翔「なんだこの地響きは?」
俊哉「うわっ! 後ろから三咲たちが来るぞ!」

振り返るとローファーの靴底を見せながら俺たちに迫り来る。ローファーが地面に着地するたびに地面は激しく揺れる。するとあっという間にローファーの靴底が俺たちの乗っているチョロQを覆う。あまりにも巨大な靴底だ。まるで真っ黒な空が落下するようだ。

美咲「アハハハハ! ぺちゃんこにしてあげるわ!」
俊哉「おい! もっとスピードは出ないのか!?」
翔「言われなくてもわかっている!」

どすぅぅぅぅん!!!


間一髪で巨大なローファーを回避することができた。激しく揺れる地面に転倒しそうになるが、翔は必死でハンドルを切る。

美咲「ムカつく! 絶対にぺちゃんこにしてやる!」

ズシィィィン!ドシィィィン!ドスゥゥン!


美咲の巨大なローファーが次々と踏み降ろされる。どれも紙一重で避けていく。ふと周りを見渡すと、ローファーの靴跡がいくつも存在する。一つの靴跡の大きさでテニスコートぐらいあるだろうか。とにかく美咲から離れることに死力を尽くした。

美咲「あれ? どこに行ったのあのチョロQは?」

なんとか美咲から逃げることができた。しかし、目の前に真美が立っていた。そして、黒いローファーの先端が俺たちに猛スピードで近づく!

バキッ!


真美はチョロQを蹴飛ばした。宙を舞い、地面に叩きつけられた。その衝撃で俊哉は外に出てしまった。

俊哉「いてててて……。腰打った。それより翔!」

翔はチョロQの中に取り残されたようだ。チョロQはひっくり返っており、これ以上進むことは不可能だ。翔は脱出するためにドアを開けようとした。しかし、その瞬間、チョロQごと宙に浮く感覚を得た。なんと真美は、蹴飛ばしたチョロQを掴んで顔まで持ち上げた。そして、顔を近づけ、チョロQを眺めた。

真美「ん? 今中でなにか動いた気が……。」

真美は不思議そうにチョロQの窓の中を覗いた。翔は驚きを隠せなかった。翔の目の前にはバスケットボールのような巨大な瞳にふっくらともちもちした感触の頬が存在するのだ。そして、ぷるんとした唇がニンマリした時、翔の背筋は凍りついた。再び宙に浮き、落下したと思えばまた宙に浮いた。なんと真美が手のひらの上でチョロQをお手玉を投げるように扱っていたのだ。たっぷり弄んだあと、チョロQは地面に急降下した。

真美「まぁいいや! もうこれでチョロQはもう動かなくなったね! さぁ美咲!思いっきり踏み潰しちゃいなよ。」
美咲「そうだね! こんなイタズラをした人にお仕置きしなければね!」

美咲は思い切り足を振り上げた。そしてチョロQに向かって一気に振り下ろす。

どすぅぅぅぅん!!!
バキバキバキバキ!!!



あっという間にチョロQは美咲のローファーの下敷きになってしまった。そして、美咲が足を上げると、粉々に砕けたチョロQが地面にめり込んでいた。もちろん翔もチョロQとともに踏み潰されてしまった。

俊哉「翔!!!」

俺は膝をついて叫んだ。親友が殺された。俺は親友を助けることができないことにショックを受けた。だが、踏み潰した当本人はケロッとした顔で、

美咲「アハハハハ! 見てみて! ぺちゃんこだよぉ~。 粉々♪ なんかスッキリしたね!」

さらりと言い放ち、粉々になったチョロQをさらにつま先でグリグリと踏みにじった。その時の美咲の優越感に浸った笑顔はまるで悪魔のようだ。俺の頭の中は混乱していた。だが、ふと思い出した。

俊哉「そうだ! 縮小銃をもう一度使えば元の大きさに戻るんだ。俺まで殺されたら話にならない! 縮小銃のあった草むらへ行こう!」

俺は草むらに向かって一目散に走り出した。しかし、親友を目の前で失ったショックからか思う通りに体が動かない。少し走っただけで転んでしまった。すると、地面が小刻みに揺れ始めた。

ズシィン!ズシィン!ズシィン!


遠くから誰かやってくる。あれは美佳だ。幼馴染の美佳が俺に近づいてくる。だが、俺は体がブルブル震えて動くことができない。

ズシィィン!ズシィィン!ズシィィン!


どんどん地響きが大きくなる。しかも美佳は蟻みたいな俺に気づかず近づいてくる。巨大なローファーの靴底を見せながら恐怖が迫り来る。あたりは暗くなった。

俊哉「美佳ぁ!!! 足元にいるんだ! 気づいてくれぇ!!!」

俺の叫び声も虚しく、巨大な靴底が俺に振り下ろされる。

ドシィィィン!ぶちゅ


美佳は蟻みたいな俊哉をローファーで踏み潰した。だが、美佳は今しがた小さな生命を奪ったことに気づくことなくそのまま歩いた。小さな俊哉は美佳のローファーにこびりついてしまった。

美佳「あれぇ? 美咲と真美じゃん? そこで何しているの?」
美咲「あっ美佳。聞いてよ! さっき私たちの足もとをチョロQがうろちょろしていたのよ。だから踏み潰してやったの!」
美佳「このチョロQって……。俊哉の友達のものじゃないかなぁ? 粉々だから確かなことはわからないけど」
真美「嘘ぉ! ってことは翔が操作していたってこと? なんかムカつくね! 近くにいる翔たちを探して文句言いに行こうよ!」

しかし、俊哉と翔は見つかるはずもない。二人共、ぺちゃんこに潰されていて変わり果てた姿になっているのだから……。

(終)