<主な登場人物>
①智也(ともや・高校2年生)
 正義感の強い男子高校生。身長は1.7cm。
②恵美(えみ・高校2年生)
 智也の同級生。ショートカットで笑顔の可愛い女子高生。
 身長162cm。足の大きさ24cm。スリーサイズは上から84・60・88cm。
③美里(みさと・中学3年生)
 恵美の妹。天真爛漫な性格の女子中学生。
 身長152cm。足の大きさ23cm。スリーサイズは上から80・57・83cm。
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恵美「ほらほら! 早く脱出しないと潰れちゃうぞ!」
智也「ぐはぁ……。く、苦しい」

ここは恵美の部屋の中だ。
突然100分の1サイズに縮小した智也は、同級生の二つの素足の間に挟まれている。
恵美はあぐらをかき、蔑んだ笑みで小さな生き物を揉み潰そうと素足に力を入れる。
黄色い足裏はすべすべした肌触りだが、湿っている。
また、女子の足のにおいが充満している。
智也は凄まじい圧力と強烈な刺激臭に悲鳴を上げていた。

智也「ぐはあぁ……。だ、脱出しないと殺される…」

智也は力を振り絞って手足を動かし、恵美の指先を目指した。
智也が一歩進むと手足が恵美の足裏に食い込む。
プニっとした肉感はとても気持ちのいいものだ。
だが、巨大な肉の壁で全身を包み込まれると体がペチャンコになりそうだ。
いつ潰されるか分からない状況だが、なんとか恵美の素足から脱出した。

恵美「アハハハハ! よく生きていたね! どれどれ?」

恵美は智也をつまみ上げ、鼻に近づけた。
すると恵美は、眉を細めて智也を床に振り落とした。

恵美「智也、臭いんですけど! なんか酸っぱい匂いがする!」

――恵美の足の臭いが染み付いたんだよ!

智也は奥歯を噛みしめた。
そんな時に、智也の目の前に三匹の蟻が群れをなしていた。
智也と同じくらいの大きさだ。
智也はその蟻の行き先を眺めていると、辺りが暗くなった。
見上げると蟻の真上に巨大な素足が君臨する。
その素足が徐々に蟻に近づく!

どすうぅぅぅぅん!!! ぶちっ!


智也の目の前で蟻が三匹踏み潰されてしまった。
そして恵美の足裏にこびりついてしまった。

恵美「アハハハハ! 蟻がペチャンコになっちゃった♪ 私の足裏にこびりついているぅ~! キモいんですけど~」

恵美はズシンズシンと足音を立てながら、ティッシュを手に取り、足裏にこびりついた蟻をきれいに拭き取った。
恵美は笑顔で智也を見下ろし、素足を振り上げた。

恵美「アハハハハ! 次は智也を踏み潰してあげるね♪」

恵美は智也の真横に素足を踏み下ろした。
その衝撃で智也は埃のように吹き飛んだ。
さらに恵美は足踏みし、智也の恐怖心を煽った。
智也は腰を抜かし、立ち上がることすらできなかった。

恵美「んもう……。 逃げてくれなきゃつまらないわ! 仕方ないわ。10秒あげるから私から逃げなさい!」

恵美は仁王立ちで俺を見下ろし、数え始めた。
智也は狂ったように走り出した。
目指す先はドアだ。

――ドアの隙間からなら逃げられる!

智也は期待を胸に、力の限り走り続けた。
すると突然ドアが開いた。
智也は天を仰いだ。
白い空が落ちてくる。
そしてあっという間に白い物体に智也は押しつぶされた。

どすうぅぅぅぅん!!! ぐちゅ……


恵美「あっ、美里……」
美里「お姉ちゃんなにやっているの? 早くお風呂に入ってよ!」
恵美「美里が先に入っていいよ。私、忙しいから……」
美里「……? 変なお姉ちゃん……」

恵美の妹、美里は振り返り、恵美の部屋を出ようとした。
すると白いハイソックスをまとった足裏には智也の死骸がこびりついている。
美里のハイソはところどころ黒ずんでおり、注意して見ないと踏み潰された智也の姿を見ることができない。
美里は今しがた小さな生命を奪ったとは知らず、スキップしながら入浴しようとした。

恵美「まあいいか。妹に踏み潰されて智也も喜んでいるでしょうね。
   それにしても美里ったら……。踏み潰したことにも気づかないなんてね。智也は惨めだわぁ~……」

恵美はくすくすと笑い、ベッドで横になり、何事もなかったようにスマホをいじり始めた。
こうして智也の小さな人生はあっけなく幕を閉じた。

(終)