<前回までのあらすじ>
俊哉と翔は女子高へ無断で潜入し、新任教師の浩二に捕まる。
その後、女教師の紗季が俊哉たちを100分の1サイズに縮小させた。
蚊のように羽を手に入れた俊哉は優香に捕まってしまった。
さらに翔は女子生徒の上履きにへばりつき、離れ離れになってしまった。

<主な登場人物>
1.主人公
 ①俊哉(しゅんや・高校3年生)
  ・好奇心旺盛の男子高校生。
  ・羽をつけているため、空を飛べる。
 ②翔(しょう・高校3年生)
  ・俊哉の親友。冷静で頭の回転が良い。
  ・羽をつけているため、空を飛べる。
2.縮小研究部
 ③優香(ゆうか・高校3年生・部長)
  ・常に優越感に浸りたいドSの女子高生。優香に逆らう者は男女問わず踏み潰す。
  ・制服に素足。
  ・身長164cm。足のサイズ25cm。スリーサイズは上から85・61・87cm。
 ④高美(たかみ・高校3年生・庶務。元女子バレー部)
  ・千春の親友。高飛車な性格でちび男子を威圧する。
  ・制服に黒のハイソックス。
  ・身長178cm。足のサイズ26cm。スリーサイズは上から92・63・91cm。

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【廊下】



優香「アハハハハ! 本当に虫けらみたいでキモいんですけど!」

優香は俊哉をつかみ、廊下を闊歩した。
俊哉は恐怖で体が震えている。
女子高生に掴まれ、必死に抵抗するもビクともしない。
さらにいつ殺されるか分からないこの状況に俊哉は自分の無力さに嘆いていた。
小さな1匹のアリが女子高生の足元をうろついていれば大きなローファーによってなすすべもなくぺちゃんこにされてしまう。
しかし、その女子高生はアリを踏み殺したことに気づくことなく歩き去ってしまうだろう。
今の俊哉はまさにそのアリと同じ大きさ。
同じ運命をたどってしまうのではないかと不安を隠すことができない。

俊哉「畜生!!!」

俊哉は力の限り叫んだ。
それを見下ろす優香は口元を緩ませ、蔑んだ目で俊哉を見つめた。

優香「こわい~? 今から踏み潰されるんだもんね! アリンコのようにぺちゃんこになって地面にこびりつくんだよぉ? もしかしたら人間としての原型を失ってシミになって終わりかもね~! アハハハハ!!! マジうけるんですけど!」

優香の笑い声が廊下中に響き渡る。
俊哉は自身をアリに例えられ、さらに不安感を募らせた。
しかし、大量のアリが人間を襲えば勝てるかもしれない。
絶体絶命の俊哉はそれでも希望を抱いていた。
すると、優香が縮小研究部室のある別館に入ろうとしたその瞬間、大量の蚊が優香を襲い始めた。

優香「きゃっ! なによこいつら!!!」

なんと蚊じゃない!?
その正体は羽をはやした縮小男子たちだ。
ざっと100人はいるだろうか。
優香は不意打ちに逢い、俊哉を手放してしまった。

男子A「俺たちを元の大きさに戻せ!!!」
優香「生意気なチビ人間どもめ! お前ら全員踏み潰してやるわ!!!」
男子A「お前を倒して元の大きさに戻る方法を教えてもらうぞ!」
男子B「俺たちの仲間は女子に潰されたんだ! もうこれ以上犠牲者を出したくないんだ!」

縮小男子たちは血相を変えて優香の周りを飛び回っている。

優香「ばっかじゃないのお前たち! 蚊の分際であたしに勝てると思っているの?」
男子A「あぁ!」

すると縮小男子は優香の目に向けて銃弾を放った。
優香はとっさに腕を出し、ブレザーに銃弾が命中した。
その銃弾は破裂し、優香のブレザーに紫色の粉がついていた。

優香「? 何この紫色の粉……。まさか毒?」
男子A「ちっ! 部長ともなるとそう簡単に倒せないか!?」

縮小男子は再び拳銃を手に取り、銃弾を放とうと構えた。
しかし、縮小男子は優香の大きな手で包み込まれ、四方八方からかかる凄まじい圧力によってペチャンコになってしまった。
そして優香が手を開くと縮小男子は紙切れのようにひらひらと床に落下した。

優香「うふふ。まるでゴミみたい……」
男子B「ひ、ひるむな! 撃て!!!」

縮小男子の号令で一斉射撃を始めるが、優香は華麗な身のこなしですべての銃弾を回避する。

男子C「なんて身のこなし! この女子高生、本当に人間か!?」

呆気にとられている縮小男子たちに向けて優香は自分の上履きを振り回し、叩き落とした。
まるでハエたたきでハエをやっつけるように縮小男子たちはボトボトと床に落ちていった。
そして優香は素足を高々と振り上げ、勢いよく踏み下ろした。

ブチブチブチ!!!


優香の巨大な素足によって縮小男子7名が一瞬でミンチと化した。
そして優香はぐりぐりと死骸を踏みにじり、縮小男子たちは原型を失った。

優香「チビのくせに本気であたしを倒せると思ったのかしら?」

優香は素足を持ち上げ、縮小男子の死骸や血痕がこびりついた足裏を見下ろし、蔑んだ笑みを浮かべた。

俊哉「な、なんてこった……」

俊哉は優香から離れることができたが、遠くで優香と縮小男子たちの戦いを眺め、背筋が凍りついた。

俊哉「ど、どうしよう……」

<選択肢>
  (local) ①一緒に戦う。
  (local) ②逃げる。





















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①一緒に戦う。




俊哉「なんでこの人たちが女子と戦っているのか分からないが俺も手伝った方が良さそうだ!」

縮小人間たちが悲鳴をあげ、蚊のようにバタバタと床に叩き落とされる姿を見て、俊哉は優香に近づいた。

俊哉「俺も手伝うぜ! 手伝えることあるか?」
男子「ばかっ! 素人が巨大な女子に勝てるわけがない!」

縮小男子は俊哉に引き返すように指示したとき、目の前の優香が消えていた。

俊哉「あれ? あいつはどこへ……」
男子「ばかっ! 早く逃げろ!」

俊哉は左右を見渡すと辺りが暗くなるのが分かった。
見上げると、一面が足裏で覆われている。

優香「潰れちまえ!」
俊哉「えっ……」

ドシィィィィィン!
ぐちゅ……



(local) <BAD END>

























 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

②逃げる。




俊哉「なんなんだこの人たちは!? なんで巨大な女子と戦っているんだ?」

俊哉は疑問に思った。
だがすぐに引き返し、優香から離れていった。

俊哉「こんな小さな体で勝てるわけがない! 翔もいないしさっさと逃げよう!」

俊哉は羽を華麗に操り、廊下を飛び回った。

優香「ちびのくせに生意気だ! 一匹残らずぶっ潰してやる!」
男子「ぎゃああぁぁ……」

優香の怒声と縮小人間たちの叫び声が廊下に響き渡る。
ぐちゅっと体が破裂して血が飛び散る音や、バキバキと骨の砕ける鈍い音も聞こえる。
それでも俊哉は振り返ることなくまっすぐに進む。
すると、曲がり角から肌色でスベスベした感触の塔が突然現れた。
俊哉は激突し、全身がくいこんでそのままぼよんと弾き飛ばされてしまった。
俊哉は床へ落下し、腰を強く強打した。
俊哉は見上げると、高層ビルのような女子生徒の姿が目に入った。

高美「私の太ももに何かぶつかった?」

俊哉は息を呑んだ。
目の前にいるのは縮小研究部の庶務であり、長身の高美だ。
その高美と目があい、急いで立ち上がろうとした。

高美「はぁ? チビ男子が私の足元をうろちょろしてんじゃないわよ!」

俊哉に薄汚れた上履きの底が近づいてくる。
所々に踏み殺されたと思われる縮小人間の死骸がこびりついているのがわかった。
スラリとした美脚の女子高生の上履きが今、小さな命を奪おうとしているのだ。

高美「死ねっ!」

高美は勢いよく踏みつけた。
すると高美の上履きの近くで蚊のように俊哉が飛んでいるのがわかった。

高美「ちびのくせにむかつく! 死ねっ! 死ねっ!!」
俊哉「うわあぁぁ!」

ズシィィン!! ドシィィン!! ズドォン!!!


俊哉の真横に巨大な上履きが爆音と共に振り降ろされる。
俊哉は回避するも、気が付いたら優香の方へ飛んでいたのだ。
だが気づくのが遅く、優香の足元へ到達してしまった。
床を見下ろすと、数十人の縮小人間が変わり果てた姿になっているのが分かった。

高美「部長! 何やっているんですか?」
優香「あっ! 高美いいところに来たわ! こいつらを全部ブッ潰して!」
高美「こいつら……。羽のついたチビ人間」
優香「気をつけて! こいつらの攻撃は毒よ。肌に触れないように気をつけなさい!」
高美「了解!」
俊哉「嘘だろ……」

今まで女子高生優香VS縮小男子100人の戦いだったが、女子高生2人で縮小男子たちと戦い始めた。
優香一人に手も足も出なかった縮小男子たちは一気に不利になった。

男子C「とにかく一発でも当てろ! こんなところで死んでたまるか!」

縮小男子は優香の太ももに裏に銃弾を打ち込もうと構える。
しかし、縮小男子の上空には黒ずんだ上履きの底が……

高美「よそ見してんじゃないわ!」

ドシィィィン!!! ぶちゅ……


男子D「うわあぁぁ! ぶつかる!」

高美が縮小男子を踏み殺して前かがみになっていると別の縮小男子が高美の胸に衝突した。
プリンのような柔らかい弾力の高美の胸に3人の縮小男子たちが食い込み、ぼよんと弾かれた。
飛行不能になった縮小男子たちを高美はつかみ、ギュッと握り締めた。

高美「ボキボキっていった。いい感触♡」

高美は縮小男子の血がついた自分の手のひらを舐め、ニンマリとした。

男子E「馬鹿め! スカートの中は死角だ!」

高美のスカートの中に忍び込んだ縮小男子は、高美のお尻に向けて銃弾を放った。
むっちりと肉厚のお尻に見事銃弾が命中し、破裂した銃弾から紫色の粉が飛び散った。

高美「やだぁ。お尻がチクッとした」

高美は縮小男子ごとお尻を叩いた。
そしてお尻についた紫色の粉とぺちゃんこになった縮小男子をティッシュで拭き取り、床に落としてそのままグリグリっと踏みにじった。

高美「お尻に無駄な肉がついたかな? でもおかげで体中に毒が回らなくて済むわね!」

縮小男子たちの銃弾から放たれる毒は肌から血管に入り、全身を痺れさせるものだ。
だが、高美の肉付きのいいお尻によって体の内部に毒が回ることはなかった。

高美「太ったのかな……」
優香「そんなことないわよ! 高美は長身でスタイルがいいのよ!」

ズシィィィィィン!!!



優香が床を踏みつけたことで風圧によって周りのチリやホコリが宙を待った。
そのチリやホコリによって縮小男子の飛行を妨げ、その隙に優香は素手や素足で縮小男子たちを次々潰していった。

男子F「く、くそぉ! 一人でも討ち取れ! こいつらを倒さないと俺たちは一生この小さな体のままなんだぞ!」

優香と高美の二人の女子高生の回りを飛び回る縮小人間は残り33人。
それでも縮小人間たちは、逃げることなく巨大な女子高生と戦い続けた。

続く……