始めて小人の国であの大きさに成った。
絵里奈と麗奈から聞かされては居たが、今までにない快感だった。
昨日、一昨日と絵里奈と麗奈に色々教えてもらったが、今日は一人だ。
床で寝ていた私が、ベッドで寝ている。このフカフカにも慣れて来た。
私の部屋はまだ小人をそんなに入れていない。数がまだ足りないのだ。
王都では快感のあまり、回収するのを忘れてしまった。
絵里奈に少し貰った程度だ。それを使って、少しだけ満足したくなる。
"蒼ねぇさん、今良いですか?"
"なんだねぇ、麗奈ちゃん"
”お風呂で言ってたあれやりたいんです。"
ヒロと一緒に風呂に入った話をしていた事を思い出す。
麗奈は広司と同じ事がしたいようだ。
"いいんじゃないかぃ?でも広司には内緒でやるんだろ?"
"それで蒼ねぇさんに手伝って貰おうと思って。"
"私かい?出来る事ならするのさ"
"蒼ねぇさんいつも早いじゃないですか、ちょっと遅く来てもらえたらなって。"
"わたったよ、麗奈ちゃん。たのしんでおいでさ。"
”ンッ、私も協力するわ、麗奈ちゃん!"
お遊び中のような絵里奈は、聞いていたのか声を急に飛ばしてくる。この会議は実は昨日から始まっている。
"蒼ねぇさん、絵里奈ありがとう!で、もう一つお願いがあって・・・"
麗奈は広司と二人に成る時間を作れずに居た。
絵里奈が協力すれば、麗奈一人でリビングに行くことは可能だが、広司が一人ではない可能性がある。
ヒロになんとかするように頼んでほしいとの事だ。
"今からヒロに言っておくよ、なんとかするだろうさ"
"ありがとう!蒼ねぇさん"
麗奈に頼まれた事だなんとかしてあげたい。
”ヒロ、今いいかね?"
"なんだ、蒼?夜這いか?"
ゲラゲラ笑うヒロ。実際ちょっと惹かれる、でもそれは昨日の会議で決まったことに反する。
あの机の上の建物には、絵里奈と麗奈と私の力でシールドを張って、3人で"彼等"の夜にはリビングに近づかないよう約束したのだ。
"彼等"の夜はあの建物を出ない限り船が粉々になっても大丈夫だろう。
"それもいいんだけどねぇ、ちょっと頼み事があるのさ"
"いいのかよ!んで、頼み事ってなんだ?"
麗奈が、広司と昨日のようにお風呂に入りたい事を伝え、ヒロに広司をなんとかしてほしい趣旨を頼む。
"あれか、良かったもんな。わかった奴が風呂から出てきたら、作戦を開始するぜ!"
"ヒロよろしく頼むよ"
"んで第二回はいつやってくれるんだよ。"
"ん~、考えとくねェ"
すぐにでも行こうかと思ってしまったが、約束が大事だ。何日後かと指を折って考える。
"おおそうか!出てきやがった。作戦開始するぜ!”
ヒロは広司をなんとかする作戦をしてくれるようだ。
"麗奈ちゃん、ヒロがなんとかするって言ってるよ。"
"蒼ねぇさん、ありがとう!”
”んで蒼はいつヒロとするのよ。"
"絵里奈の方が先じゃないかねぇ"
夜の会議は笑いながら進む。共和国の説明や軍隊の説明など、以前ではビックリするような話を普通にしている。
驚きはしない、なぜなら私も"出来る事"ばかりだからだ。話続く中、ヒロから連絡が入る。
"蒼様、仕掛けは完了した、俺は寝る"
その言葉を聞いて麗奈に伝える。絵里奈からは感想を聞かせてほしいと言われた。

あの後色々したが、やはり何かが足りない。今日も部屋を少し壊してしまった。すぐに直したけども。
"夜這い"の言葉が頭から離れない。いつかできる日が来るのだろうか。
麗奈はまだ行動していない、"在庫"も無くなった少し暇だ。
あのネックレスを思い出す。彼が買ってくれたネックレス、小さいチェーン部分を私用に作り直してくれるという。
その部材を明日買いに行くのだ。すこしワクワクする。
そっと空間から取り出すそのペンダント、それをじっと見つめながら時間を過ごすのだった。

船を揺るがすような音がする。麗奈はきちんと前処理をしているようだ。
ヒロとの風呂を思い出しながら時間を潰す。ずっとあのネックレスを見てる。不思議と退屈では無かった。

"ありがとう、蒼ねぇさん!絵里奈!"
声が飛んできて、旨く行ったのだと嬉しくなる。
"よかったねぇ、麗奈ちゃん"
"また話聞かせてよッ。麗奈ちゃん!"
お風呂の話では次は絵里奈だ。このペンダントを眺めている時間が増えそうだ。
絵里奈も麗奈も心を静めると言って、もう少し部屋に居るという。
十分静まった私は、服を考えてリビングを目指す。
今までの人生、めんどくさくて有った物を適当に着ていたが、今日は時間が掛かる。"ヒロにどう見られるんだろう"それさえも楽しい時間に成っていた。

選んだ服を着てリビングに向かう。どれぐらい経っただろうか、分からないが邪魔する物はここには居ない。
机の上には、あまり見た事が無い布のブーツが置かれていた。
紗綾は仕事が早い。紗綾に礼を言って早速履いてみる。
座ったままでは見えないので、机の上にブーツを置いた脚を置いて感想を聞く。
ホテルの従業員は怯え固まっていたが不思議と嫌な感じはしなかった。
「流石蒼さんです。綺麗なシルエットに成りますね。」
私もこの青いブーツのシルエットが好きだった。紗綾が頑張って作ってくれた物、"大切な物"が増えていく。
青は昔は嫌いだったが今は好きだ。
紗綾に礼を言って、もう一方のブーツも履いてみる。チャックの無いブーツだが、今日はパンストを履いていて正解の様だ。
彼等の前に立って、回って見せてみる。
こんな事はしたことが一度も無いが、ヒロの反応が気になる。
「そうかねぇ、ありがとうねぇ。どうだい、ヒロ今日一緒に行くんだろ?」
「あぁ、いいんじゃねぇか、相変わらずべっぴんだなお前。」
褒めてくれたヒロ、照れ隠しに笑って時間をやりきる。今一踏み切れない自分がもどかしい。
ヒロが髭を剃っていた、あのもじゃもじゃは顔全部がツルツルに成っている。
そんな変化も私を楽しませてくれる。
ヒロが嬉しそうに昨日の作戦が成功した事を伝えている。
広司が真っ赤に成っている。幸せな時間だった。
会議のメンバー全員がそろい、麗奈と絵里奈がブーツを褒めてくれる。
私の大切な物を褒めてくれる彼女達。良い時間だ。
昨日の予定通り今日はヒロと紗綾で共和国へ行く。
広司に家を一軒頼まれた。頭の中に入れておく。

ワイワイ玄関で何かやっている麗奈と絵里奈。
私は紗綾の仕度の準備をヒロと待っていた。
話をしていると、ヒロが青い髪の色の事を聞いている。
少し過去の話をしたが彼が好きだと言ってくれた。
青色が好きな色に成った。

共和国へ転移する。
寂しい雰囲気の町に"少し間違えた"かと思うが、後ろを見ると焼けている旗が見え絵里奈の小人軍に、この国は負けたのだと分かった。
その緑のピラミッドは周りと比べて異様に大きい。でも私よりは小さい建物であった。
この碁盤目に張り巡らせた都市は500kmほどの円形都市の様で、低い建物が沢山続いている。
楽しそうな建物は無いなと少し残念になる。

それにしても誰も出ていないこの町は不思議だ。
船に居る時のように存在はあちこちに感じる。
そして異物の存在も確かに感じられた。推測は当たっているようだ。
道中暇なのでヒロをいじくって街を散策する。
戦いの跡がみられる街を彼等と楽しく歩くのだった。

しばらく歩くと、ヒロが久々に動いている物を見つける。
カフェと書かれた看板、周囲と異なり営業しているようだ。
なんの宛も無い、詳しく状況を聞こう。
その地下にある小人のカフェに、頭をぶつけそうに成りながら入ると、ヒロが巨人呼ばわりされていた。
少し滑稽だ、楽しい気持ちになる。
巨人の軍隊の話詳しく聞きたい、絵里奈が遊びで送り込んだ軍隊は自分たちを巨人として認識しているようだ。
馬鹿馬鹿しく感じる。あの小さな存在がここではふんぞり返っているそうだ。

色々聞いた跡、ソファー席に案内される。
少し薄暗い店内、窮屈に感じるが、彼らと居ればそこは良い空間だ。
コーヒーを頼む私、物資も無いのに結構おいしい物を出す。
ヒロに酒はやめたのかと聞かれた。今、体に起きている事を話す。
彼は受け止めてくれたようだ、心配事が一つ減る。
紗綾が、目的のネックレスのチェーンについて聞いている。
あの異物が多く居る地域に目的の物があるようだ。
店の店主は行かないほうが良いと言う。
"あの小さな存在"に邪魔されるなんてバカバカしい。
そのまま滅ぼしてから、拾いに行けば良いと思ったが、紗綾の買い物を壊すのは忍び無く、忠告仕方なく従い夜に出ることにする。
途中、時間の話や絵里奈の軍隊の話を彼等にする。
驚いていた彼等。これが普通だろう。私は少し感覚がおかしく成っている。
笑いながら話していたが、それが"彼と離れて行く"ようで怖かった。

なんだかんだで楽しい時間をすごして居たのに、あの巨人とやらが近づいて来る。
電気を落とす店主。この星の二人から恐怖に怯えている事を感じる。
「小人の店があるって噂はここからだよな。」
「小人の癖に店とかしんじられないわ。」
「どこにあるんだよ。適当な情報ながしやがって、あいつ等教育してやんとな。」
「そうね、私たちに逆らうとか馬鹿よね。」
私達を"小人"呼ばわりしている。"逆らうとか馬鹿"そんな言葉が頭の中にこびりつく。
今すぐこのイライラの元凶を絶ちたい。それだけではない、あの小さな存在が私の時間の邪魔をする。
普段なら許される事では無い。それも彼との貴重な時間だ。
自然と歯を噛みしめる。今なら星でもなんでもかみ砕けそうだ。
だが買い物が優先だと必死で心を静める。

このブーツを頑張って作ってくれた紗綾が寝息を立てて寝ている。
その横で大切な人も寝息を立てている。
彼等の邪魔をするのが忍びない、その姿が私の心をなんとか沈めてくれている。
眠くならない体目を閉じ瞑想状態だ。沈まれ私の気持ち。そう続けていると店主に夜だと告げられる。

彼等を最大限保護して、目的地の安全な場所に飛ぶ。
そこではあの小さな存在が、我が物顔でさらに小さい存在を支配している姿が見える。
ダメだと分かっていてもイライラが体から溢れそうになる。
もし、大切な彼等に同じ事をされたらと思うと気持ちが静まらない。
「結局どこでも戦争に負けたらこうなるんだねぇ。一緒さ。」
思わず自分への言い訳が口に出てしまう。
もう抑える事で一杯一杯だ。
途中ヒロに怒っているか聞かれる。
正直怒るとかの次元ではない、でも彼らの買い物を邪魔するのは違う。
すこし濁して答える。
彼等と話すだけでも大分落ち着く。

彼等の買い物に付き合う事で気持ちを抑える。
なんだかんだ楽しそうな彼等、見ていて気持ちが和らいでくる。
2店目で大分落ち着いて来た気持ち。
ふと"好きに成った"青い金属に目を取られる。
「高くないけど綺麗だねぇ、青は好きさ。」
抑えていた気持ちを少し和らげてくれるこの色に思わず声が出る。
彼等の買い物は続く。
あの小さな存在が近づいて来るのが分かる。
また気持ちがぶり返してくる。
今は彼等との時間を楽しんでいるのだ、邪魔をする彼等に、気持ちを抑えるのが限界に達しようとしてしまう。
周りの全てを破壊したくなってくる。
そんな気持ちを知ってか知らずか、生意気にもその存在が声を掛けて来た。
「おいそこの小人、俺たちに頭下げねぇとはどいう魂胆だよ」
「ちょっとまて、あれが言ってた美人じゃねぇのか、乳でけぇなおい」
"頭を下げる?"”乳がデカい?"あいつらがそんな事を言うのだ。
あぁもうダメだ、買い物どころではない。何様だあいつ等は。
「どの立場から言ってるんだねぇ。」
その近づいた指を可能な限り抑えた力で蹴ってしまう。
その小さな存在は、まだ巨人のつもりのようだ。
足裏を見せてくる小さな存在。また気持ちが爆発する。
「どの立場から言ってるか聞いてるんだねぇ。」
声を発する事で気持ちを抑えようとする。だが無意識につかんで投げる。
なにやら伸びているが、そんなもんで足りるわけがない。
いい加減もう抑えられない気持ち、奴らを直接見るとグチャグチャにしたくなる。
でも買い物があるのだ。理性と本能が頭で渦巻く。
小さな存在がまた私になにかしようとしてくる。
「なんだい、まだやるのかね。」
頭が渦巻く状況で、こいつらはまだ私にちょっかいを出してくる。
そのおもちゃが何なんだ、"踏みつけて殺してしまおう"だが、”殺すと買い物に支障が出るのでは?”
その思いが中途半端な形に成る。
「小人は小人らしくしてるんだねぇ、覚えとくのさ。」
まだだ、まだ抑えるために足りない。
その目の前の脚にまた理性が中途半端な結果をもたらす。
このまま此処に居ると本能が勝ってしまう。
彼等に一応の許可を得なければ。
心配そうに見つめてくれている紗綾とヒロ。
その顔に気持ちがやっと落ち着いて来る。
「とりあえずあのカフェに戻るかねぇ」
うなづいてくれた彼等。分かってくれる彼らに気持ちが静まる。

少しだけ冷静に成ると、紗綾が作ってくれたブーツがあいつらの血で汚れてしまっていた。
"大切な物"を作ってくれた紗綾に申し訳なくなる。
そして遂に買い物を邪魔してしまった。
その状況を許してくれる彼らにまた気持ちが収まる。
しかし、目の前にあるブーツを見るとあいつらに始末をつけさせたくなる。渦巻く気持ちに全てを滅茶苦茶にしたくなる。
そこに現れる肌色の手がそのブーツを少し綺麗にしてくれる。紗綾が拭いてくれているのだ。
「私が綺麗にしますよ!さぁお店に戻りましょう。」
その言葉にスゥゥっと気持ちが収まった。
店の扉を開けると、店主が居ない。
ご丁寧にお金分の食料を指定している。なんだか偉そうだ。
"あいつらは、あいつらは・・・。"
このままだと心を静められそうに無い。
一度船に戻っる事を提案する。彼等はどうだろうか。
このまま残るという彼等、彼等との時間は大切だ。
彼らが良いというならここに残ろう。
そして店の奥に潜るのだった。

ついつい酒にてが伸びてしまう。
少し気持ちを抑えるのに疲れた。久々の疲労感に染みないはずのアルコールが染みる。
紗綾の手を汚すのもなんだか申し訳ない。
あの"力"で汚れを落とす。
気持ちを紛らわす為に、このブーツの感想を述べると、その処置を施してくれる紗綾。
汚した事を謝ると、それも認めてくれる。
やはり"大切な仲間"は失いたくない。少し気持ちを抑えきれない自分に"彼ら"が離れて行かないか心配に成る。
その後次に行く店の話をしている彼等に楽しい雰囲気が戻ってくる。この楽しいを失いたくない。
私が忘れようとしているのに、あいつらはまた邪魔してくる。
あの足音と存在が近づいて来る。気持ちが上振れに成る。
「ここです、ここに青い髪の女が居ます。」
あの店主の声だ。
"あいつらは・・・・あいつらは・・・・"
一気に沸点まで達する心、なにやらあの小さな存在は私に用があるようだ。
突っこんでくる手、彼等を怖がらせるその手。私の大事な物をけがすその手。
気付くと、その手を思いっきり踏みつけていた。
私に用があるなら出て行ってやろう。
邪魔な手をどかす。血が体にまとわりつくが今はどうでも良い。
あいつらの魂胆を聞こうでは無いか。
階段を邪魔する存在をどかす。
また付着する血。どこまで邪魔すれば気が済むのか、あるれ出る気持ちを"抑え"に駆除に向かう。
「青い小人が出てくるぞ!」
"小人”だと・・・、本当にお前らは・・・お前らは・・・
「そのおもちゃで何するんだね?」
おもちゃを向けてくるそれに、気持ちを抑えるために顔が反対の表情をしている。
何やら飛んで来たがどうでも良い。
「やるんなら、相手をちゃんと見極めてやらないとねぇ」
気持ちを抑えるために声を出す。あいつらの反応なんてどうでもいいんだ。
ただこいつらを滅茶苦茶にしてやりたい。
体が勝手に動く。悲鳴をあげる巨人に気持ちが少し反応する。
逃げ出す奴ら、あぁ、それが正しい反応だ。
このままなら買い物に行けるかもしれない。
「小人の癖に!ふざけるなよ!」

"小人"

向こうからまたおもちゃが現れるのが見える。

お前らは・・・・お前らは・・・・お前らは・・・お前らは・・・・・

惑星が怖がって私から離れるのを感じる。だが怯えるべきは"お前"じゃない。

"あいつ等"だ・・・あいつ等・・・あいつ等・・・

ダメだ・・彼らに抑えてもらわないと、私の身体が何かを話している。

「お前の好きにすればいいぜ。」

ヒロの声が聞こえる。あいつはいつも優しいんだ。


体から溢れる力、もう抑える必要は無い。
「さぁ、ゴミ共、下駄箱の時に戻る時間さ。お前らが巨人などと二度と言えないようにしてやるのさ!」
一瞬で、あいつ等の恐怖が中に入ってくる。足元、その建物、その街、その都市全部だ。
だが全然足りない。こんな物で許されるわけが無い。
ふと同行者を思い出す。このまま怒りをぶつける姿を見せると"離れて"いくのではないか。
”ヒロ、紗綾、船に帰るかね?"
それは嫌だと彼らに問いかける。
"蒼さん!私は先に帰って準備進めてきますね!"
紗綾は帰るようだ。準備をしてくれるといういい子だ。そのまま飛ばす。
"俺は残るよ"
何を言うんだヒロ。あんたが離れていくのが一番怖い。それでも心は収まらない。
あいつ等のせいだ、心がループする。
"俺、お前の全てを見たいんだよ、蒼"

持てる力全てを彼のシールドにつぎ込む。
そして加減なしの力を奴らに思い出させる為に叩き込む。
ダァァァァァァァァン!
地面が跳ねて破片が腰辺りまで来る。まだ足りない。
この状況で何か叫んでいる。
「黙れ」
ダァァァァァァァン!
あいつ等の恐怖が入ってくる。静寂が周りを支配する。
"ちゃんと見てるんだよヒロ"
大切な彼に全てを見せようと決めた。

怒りだけがまだ収まらない。
あの緑の周りにはまだ奴らが居る。許されない。
ドォォォン!ドォォォン!・・・荒野と成った大地が私に震えている。
その緑に近づくたびにあいつらの恐怖心が膨らんでいる。
更に小さい恐怖心をそこらへんに感じるがゴミはどうでも良い。
あの緑が邪魔だ。
ダァァァァァン!上から踏みつけてやる。
そのまま脚を前に抜く。
ゴォォォ!
ガラガラと壊れる緑の小さな箱。
奴らの恐怖心がまた一層高まる。
"まだ"生きている奴らはもう目の前だ。
ドォォォン!踏み出すいつもより奴らの恐怖心が多い。
今まで調子に乗っていたからだ。
ドォォォン!その目の前までわざとブーツを踏み出してやる。
点のようなあいつ等に始末をさせる。
「ブーツが汚れたんだわ、掃除してくれるかねぇ。」
生きていた兵器が私のブーツに光らせる。
ダァァン!ダァァァン!ダァァァン!ヒールで大地を掘り繰り返してやる。
「そうじゃないだろぉ!」
声と足音で黙り込む兵器。
ダァァァン!
「さっさと始めるのさ!」
周辺の点は死んでいるのだろう、何も感じない。赤い染みだけが見える。
ワラワラと集まってくる点。
服を脱いで、ブーツを拭いている。
「まだかねぇ!」
声がどうしてもあらぶってしまう。声だけで恐怖心が何倍も帰ってくる。
快感に変わっていた、もっと欲しい。
少し遠くに離れる点を見つける。
「どこにいくんだねぇ!」
ダァァァッァアン!
もう足元の点はどうでもいい、何を逃げてるんだあいつらは。
ドォォン!ドォォン!ドォォン!
途中にある点も潰していく。歩くたび増幅するもっと小さい何かも快感を送ってくれる。
股間が熱くなる。
気付くと追いついていた。
進行方向にわざとブーツを打ち付けてやる。
ダァァァン!
絶望感と恐怖心が襲ってくる。
股間が益々熱く成ってくる。
そのまましゃがむと、液が垂れるのがわかる。
「ねぇ、あんたら自慢の武器で私を満たしてくれないかい?」
パンストをショーツを下げ足を前に出して座る。
ダァァァァン!
小さい点が吹き飛ぶ。
奴らの前に私の性器を見せる。
ジュクジュクに成ったそれはヒクヒク動いている。
ダァァァン!
「早くしろって言ってるだろぉ?」
脚をもう一回打ち付け点を怯えさせる。
始まる砲撃。絵里奈が渡した武器の中には彼女が普段使っているのもあるようだ。
「ア゛イイねぇ・・、もっとだねぇ」
ジャケットを脱ぎ捨て、チューブトップのシャツをブラと一緒に下げる。
勃っている乳首。周辺の小さい恐怖心の塊を手で掬う。
そのまま胸を揉んで、刺激する。
「意外といい仕事するじゃないかぁ。」
何回も掬ってはすり潰しを続ける。
増す恐怖心。気持ちいい。
「ア゛アァァッァ、そうさ、お前らなんてそんな存在さ。」
煽ってやる、少しだけ恐怖心が増す。もっと恐れろ!。
もう一回投げ出した足を持ち上げ叩きつける。
増す恐怖心。そうだそれだ。
「もっと、もっとだねぇ、足りないねぇ」
足の間で光っている点を睨みつける。
それだけで刺激が強くなる。
「そうだねぇ、いいねぇ、お前達ぃ」
周りで光っている点を掬って股間にそのままあてがう。
パチィン!飛び散る愛液
「お前らは、何やってるんだねぇ!」
周辺からの恐怖心も増してくる。
良いじゃないか良いじゃないか!
手元がもう全て地面に変わってしまった。
できるだけ前に行く。
ダァァッァァン!
「止めるんじゃないねぇ、潰されたいのかねぇ」
焦りと恐怖心が前から伝わってくる。
また街を掬って胸と股間にあてがう。
「ア゛ァァァァッァア!」
そのまま後ろに倒れ込んだ。
我慢していた分、気持ちよく成るのが早かったようだ。
周辺からの恐怖心はまだ続いている。
噴き出す愛液が収まるのを待つ。余韻が心地いい。

恐怖心のみ感じる小人共。またやってやろうかと思ったが、部屋分が必要だ。
少し残った怒りを消す方法を考える。
ドォォン!ドォォン!・・・
立ち上がると小さい恐怖心の方へ歩みを進める。
仁王立ちに成り、奴らに仕事を与える。
「お前らもやるんだね、ブーツが汚れちまったのさ。」
あの点も必死で寄ってくる。
"これでいいのだ"

無意味な作業をさせている間、ヒロの事を思い出す。
青く光った玉を目の前に寄せる。
股をまさぐっていない方の爪に載せて、目の前に持ってくる。
「どうだったかね。ヒロ」
離れていくかもしれない。少し怖い。
「"蒼様"は、やっぱすげぇな!」
ゲハハハと笑うヒロに安心する。
「あんたも、潰してやろうかねぇ。」
いつもの様に冗談をぶつけるのだった。


昼間なのに解るぐらい目を紫色に光らせて君臨する蒼。
その存在だけでゴォォォォ!と音がしている。威圧感がすごい。
この"彼女色"のシールド越しでも伝わってくるそれは、外に出たらどうなるのだろう。
上がっていく球体は彼女の太ももにやっと到達する。
もう米粒にしか見えない建物、その中に碁盤目を無視して存在する長さ300mを超えるブーツがそこを踏みつけている。
”ヒロ、紗綾、船に帰るかね?"
地面に睨みつけて、体を"止めている"彼女。足元がゴォォォ!と沈んで、力が入っているのが分かる。
"蒼さん!私は先に帰って準備進めてきますね!"
紗綾は帰るようだ。俺も一緒に行って準備をするべきか。
遠くに居る紗綾が、手を握りしめこちらに突き出して消えた。
そうだ、ここで"逃げて"どうするんだ。気持ちを伝えるんだ。
「俺は残るよ」
何も言わない蒼、動いていないのに足元がドォン!とクレータを作る。
腕が反れて、手がググググ!と握りしめられている。
ちゃんと言わないと。
「俺、お前の全てを見たいんだよ、蒼」


少し彼女から離れる球。
彼女の左足が轟音を立てて空に浮かぶ。靴底からパラパラ落ちる巨大な土の塊が無事な街を爆撃する。
綺麗に足跡を残す何もない大地。
彼女太ももに筋肉の筋が現れる、白い衝撃波を出しながら下に落ちていくブーツ。空気が一気に切り裂かれる。
ダァァァァァァァァン!
彼女の足元に広がる衝撃波。目に見えて波打つ大地。そして町を一つの見込むクレーターが出来る。
目の前に街の区画ほどの土の塊が浮かび、そして沈んでいった。

「黙れ」

足が震える。都市がその声に震える。
右足が浮かび上がる。その先に扇状に残っている綺麗な大地。
太ももに筋が入る。
ダァァァァァァァン!
また上がってくる土に大きいものは見当たらない。
街の外周まで達した衝撃波。
音が引く頃には首都の半分が荒野に成っていた。
"ちゃんと見てるんだよヒロ"
息ができなかった。

まだ残っていた緑のピラミッド。
その周辺は瓦礫しか無いが、大地は見えていない。
そこに何もない大地を歩いていく蒼
ドォォォン!ドォォォン!
足を降ろす度に区画ほどの地面が割れ浮いている。
亀裂は遠くまで入り、彼女の足跡以外は耕されたような状態だった。
胸が大きく揺れ衝撃波を出していた。
近づくたびに揺れるピラミッドその前に彼女が近づく。
依然顔は無表情のままだ。
膝までしか無いピラミッドにその青いブーツが突き刺さる。
ダァァァァァン!
倒壊は免れたピラミッド。
ドォォォン!
逆側の足がピラミッドを追い越すと、そのまま歩くように足が引き抜かれる。
ザァァァァ!
あっけなく倒壊するピラミッド。その先の町が端まで見える。
何も無かったようにそのまま進むブーツ。
ドォォォン!ドォォォン!ドォォン!
残っている町をクレーターに変えながら彼女は進む。去る度に区画ほどの岩を大地に落としていく。
立ち止まる彼女下をのぞき込み、何かを見ているようだ。

「ブーツが汚れたんだわ、掃除してくれるかねぇ。」

周辺のあの巨人たちが武器を手にそのブーツに攻撃している。
さきほどの戦車も同じように攻撃をしているが、彼女の踝にも及ばない。
ふとそのブーツが空に上がる。
ダァァン!ダァァァン!ダァァァン!
高層ビルの様なヒールが地面を突きさし、えぐり返す。

「そうじゃないだろぉ!」

周りの巨人達は衝撃波で染みに成っている。戦車は横転したり、逆を向いている物もある。
彼女のブーツに近かった戦車は衝撃波だけで潰れて転がり残った町を破壊していた。
周辺に残っている建物は何もない。ただ茶色の大地と彼女のブーツだけがそこにある。
またパラパラと何かだった物を落とし上がっていくブーツ。
ダァァァン!
少し残っていた街をまたそのブーツが踏みつけ、クレーターを作る。

「さっさと始めるのさ!」

また近くの何もかもを破壊し君臨する彼女。
少し離れた所に居る俺の近くに見える巨人が上着を脱いで走り出した。
そこら中の巨人が彼女に集まりだす。

「まだかねぇ!」

彼女の声に一瞬だけ止まる彼等、だがその後必死に集まりブーツを磨きだした。
その点は日頃より少し大きく見えたが、依然として作業は進まない。
彼女のいら立ちがその大地に伝わる。
ズズズゥゥゥ。沈み込むブーツ。その恐怖感たるや尋常ではない。
泣きながら作業をする巨人達。

「どこにいくんだねぇ!」

彼女が遠くに居る巨人の集団を見つけると、そのままブーツを上げる彼女。
悲鳴を上げながら逃げまどう巨人に、彼女の靴底の"ゴミ"がぶつかり、絶命する。

ダァァァッァアン!

再び打ち付けられたブーツにその巨人達は全てはじけ飛んだ。
目線の先に進む彼女。相変わらずその大地を震わせている。

ドォォン!ドォォン!ドォォン!

進むたびに繰り返される巨人への大虐殺。潰れる巨人と町。吹き飛ぶ巨人と町に彼女は気にも留めず足跡と瓦礫だけを残して突き進む。
少し大股を開くと、その濡れた股が見えた。感じているのだ。
ダァァァン!
何かを挟んだように立つ彼女。その股下には多くの巨人と巨人の戦車が見えた。
ゴォォォォ!
しゃがみこむ彼女の股から、巨人10人ぐらいの大きさの雫が垂れる。
ビシャァ
その雫の直撃を受けた戦車が潰れた。周りに広がり巨人を飲み込む。
キャキャーわめく巨人。その近くでは小さな共和国の人が赤い染みに変わっている。

「ねぇ、あんたら自慢の武器で私を満たしてくれないかい?」

彼女はここで行為を始めるようだ。その少し赤く成った顔に紫の目が光っている。
誘うような顔に俺の股間が熱くなる。

ズズズズズ・・・ズゥゥウン!ズゥゥゥン!
その音を完全に消しながら彼女はしゃがんだままショーツとパンストを脱いでいる。
その反動でブーツを更に地面に食い込ませる。
太ももの下あたりまで来たベトベトのショーツ、ブーツが愛液で濡れて光っている。
ダァァァァン!
周りの巨人がまた吹き飛び赤い血に変わる。大地がうねっている。
彼女がそのまま後ろに座り込んだのだ。
少しショーツとパンストを伸ばしながらその綺麗な脚を前に伸ばす。
ダァァァァン!
周辺の瓦礫と巨人が吹っ飛ぶ。
大地に亀裂が走る。
そのまま落とした彼女は250mを超える手をその荒れ果てた街に叩きつける。
ダァン!
指先に力が入ったのかズボズボ埋まっていく指、その周りの大地が割けている。
彼女のあわらに成った綺麗な太ももに筋が入ると、その長い脚が若干持ち上がった。
その瓦礫が巨人を小人を潰している。
ダァァァァン!
再び君臨するのその足、机に突き出されたブーツを履いた彼女の脚を思いさせる。
だがその脚の周りにはゴミの様な街が散乱している。町と比べて山脈の様な脚。

「早くしろって言ってるだろぉ?」

ダッダッ、戦車が、巨人が、そのぱっくり口の開いた割れ目に砲撃を開始する。
ズズズゥゥ指がまた一段と沈む。
彼女の動きに合わせて町がグワングワンと揺れる。

「ア゛イイねぇ・・、もっとだねぇ」

感じている彼女、その顔は恍惚としている。
入っていたジャケットをそのまま脱ぎ去ると、街の外れに投げ捨てる。
ドォン!そのジャケットが郊外を壊滅させていた。
ズズズゥゥゥゴォォォォ!
そのジャケットを投げ捨てた指が地面に突き刺さると、そのまま瓦礫の山と成った町を大地ごと掬う。
胸をむき出しにした彼女
ダァァン!ごぉぉ!ごぉぉぉ!
その胸に手の平ごとその大地が押し付けられ、すり潰されている。
落ちる瓦礫の中に小人の悲鳴が大量に聞こえる。

「意外といい仕事するじゃないかぁ。」

うっとりとした紫の目、また光を増しているように見える。
ズズズゥゥゥゴォォォォ!ダッダッ、ズズゥゥゥゴォォォォ!ダッダッ、ズズズゥゥゥゴォォォォ!
そのまま何回もその行為を繰り返す彼女。濡れる割れ目から出る愛液が根元の町を飲み込んでいる。

「ア゛アァァッァ、そうさ、お前らなんてそんな存在さ。」

上を向きながら感じている彼女その首筋に股間が一層と熱くなる。
ダァァァァン!全ての音をかき消けして、脚が大地に叩きつける。

「もっと、もっとだねぇ、足りないねぇ」

脚の間を見た彼女。その顔にゾッと恐怖を感じる。
ダッダッダッ、ハァハァ!
彼女の呼吸音が小人の兵器の音をかき消す。

「そうだねぇ、いいねぇ、お前達ぃ」

彼女の声が徐々に掠れてくる。しかし声を出すと全ての音がそれに変わる。
ズズズゥゥゥゴォォォォ!
また地面を救い出す彼女そこに発砲している巨人の兵器が見える。
バチィィィン!遂にその性器に擦り付けだした。

「お前らは、何やってるんだねぇ!ハァハァ・・」
かなり息が荒い。
ズズズズズゥゥゥゥ腕に力が入り大地を押す。
尻が浮くとそのまま前進する。
グワァァァァ!ダァァッァァン!
大きな衝撃に瓦礫に成っただけの町が震え、大きくなった亀裂は更に伸びていく。
当たりが一瞬静まりかえった。
ハァハァ・・・彼女の吐息だけが聞こえてくる。

「止めるんじゃないねぇ、潰されたいのかねぇ、ハァハァ・・」

ダッ ハァハァ・・ンッ ダッ ハァハァ・・ンッ
攻撃を開始する巨人の軍隊、その音が吐息に消える。
ズズズゥゥゥゴォォォォ!ハァハァ・・ンッ!ダ、ズズズゥゥゥゴォォォォ!ハァハァ・・・ンッンッ!
周囲を掬って股間と胸に擦りつける。

「ア゛ァァァァッァァァッァァアアアア!」

ダァァァグワァァァァシャャァン!ハァハァ・・ンッ、ハァハァ・・ハァハァ
最初に彼女が出した声より大きな声の咆哮。
倒れる上半身。吐息が続きそれに合わせて揺れる大地、彼女の大きな胸が同じように揺れる。
ダァン!ダァン!飛び散る愛液が周りの瓦礫を襲う。
彼女は逝った。

ハァ・・・・・ハァ・・・・
少し吐息の収まってくる彼女。
そのビチョビチョのタイツとショーツを履いて再び立ち上がる。
ドォォン!ドォォン!
また街に足跡だけを残し歩き出し、止まる。
腰に手を当て、瓦礫の町に命令した。

「お前らもやるんだね、ブーツが汚れちまったのさ。」

テカテカに成ったブーツ、その股からはまだ愛液が垂れている。
瓦礫の山から出て来た小人が割れた大地や瓦礫を必死で分けて進む。
ボロボロの上着を持って瓦礫を跨ぎ進む巨人。
その先には、蒼の神々しいブーツが、大地を踏みしめ君臨していた。


ゆっくり彼女の方へ近づきだす球
少し土で汚れたいつもより3倍近い広さの青い爪の上に優しく着地する。
彼女の少し汗ばんだ顔、そして光る紫の目
若干まだ鼻息が荒い。パーツが全てデカイ。

「どうだったかね。ヒロ」
優しい顔で聞いて来る蒼。股間が無意識にベトベトで気持ち悪い。
あの大スケールの自慰行為の感想を聞かれている。
「"蒼様"は、やっぱすげぇな!」
ゲハハハ!と元気に笑ってやる。

「あんたも、潰してやろうかねぇ。」
その優しいな笑顔に、彼女を"好き"成ってしまった。
いつかあの体と俺の体を合わせることはできるのだろうか。

共和国の主都は1/5を残し、えぐれた大地に成り、残り人は瓦礫を残し全て消えていた。



山のように積まれた兵器を、皆で取り分ける。
俺は戦車を運転していたが、歩兵を志願した。
この古めかしい実弾銃が俺の相棒だ。
せっかくの戦争だ、どうせ死ぬなら、相手の頭に弾をぶち込んでやる。
あの女は服を用意してくれたようだ。
ボロボロの布切れから、迷彩服に変わっている。ブーツも新品のようだ。
防弾チョッキなどは無かったが、あの格好からすれば十分だ。
先遣隊として、なんとなく進む。
この森林は少し細い木しかないようだ。
芦のような森林を抜けると、そこに煙が上がっている。
現地民のようだ。止まる合図をし、匍匐前進で進む。
家が見えた、あそこに一旦隠れて偵察をしよう。
だいぶ進むが中々距離が縮まらない。
そのまま進むとおもちゃの家があった。
訳が分からない、どういう事だ。立ち上がりその集落を見ると全部同じ大きさだ。
周りの奴も唖然としている。
「巨人だ!」「巨人だ!逃げろ!」小さい声が聞こえてくる。
銃を持ったその小人、こちらに発砲してくる。
"しまった"そう思い腕を顔の前にやるが、チクチクした痛みしか感じない。
タッタッタッタッ!
自動小銃の小さい音が聞こえるが、それ以上は無い。
これは俺達は巨人に成ったのではないか。
あの女の行為を思い出す。間違えてこうなったのかいい気味だ。
いずれあの女もこの手で捕まえていじめてやろう。
一気に高揚感が沸いて来る。
脚をあげてその家を踏みつけてみる。
簡単に潰れる家。その中から人形のような小人が出てくる。
片手で捕まえる。女の様だ。
「やめてぇぇぇ!」叫ぶ女の口に指を入れる。
涙目に成った女はこちらを見ている。
ばたばたする脚が邪魔だ。こう片方の手でクイっと曲げると、口に入れた手が少し咬まれた。
全然痛く無い。もう一方を曲げる。
そのまま動かなくなった女。その人間は脆かった。
まわりの奴らも屋根を突き破り、まさぐったり、足で踏みつけたりしている。
"これは良い"後ろからくる戦車が、その村を踏みつけていくのだった。

その後何個か村を襲う俺達、奴らの5倍程度の体格の俺達と兵器。
負ける気がしない、あの女の言うように軍隊を掌握してやろうじゃないか。
そう言って、捕まえて何も言わなくなった女を舐めるのだった。

少し考えが甘かった、途中で正規軍に出くわした。
相手の戦車から放たれる弾を頭に受けた一人が死んだ。
戦車は危険だ。その自動小銃で狙い打つ。
一発で沈む戦車。そこまで強く無いようだ。
小型拳銃の様な砲弾を撃ってくる戦車と、手榴弾のような爆撃をする航空機。たまに飛んでくるミサイル。
それだけが俺たちの脅威だった。
だが俺達にもそれはある、レーダー機能を備えた指令車に自走砲、レザー式の対空車まである。
ほぼ無敵の軍隊だ。
何も、ただ前進している訳では無い。途中捕らえた小人から情報を聞き、帝国、王国、そしてこの共和国の情報を得る。
途中、帝国へ向かう隊や、王国へ向かう隊と別れる。どちらも首都が壊滅し敵になりそうな物は無い。
偵察程度の人数だ。強襲揚陸程は帝国へ向かう隊が全部持って行った。
その後も進軍を進める。
砦や、町は自走砲を一発叩き込むと大概終わる。
後ろから奇襲を受けたときは少し焦ったが、小人に俺らの車両を破壊する術はない様だ。
途中の都市や砦の駐屯軍をわずかに置きながら進む。
目指すはこの共和国の首都だ。一日に3個や4個の砦を文字通り破壊して突き進む。
犠牲になる仲間も居たが素人の死に方だ。

そして5日ほど進軍して共和国の首都を陥落させた。
小人から食料や酒を奪う。毎晩宴会だ。小人の美人もテントに持ち帰る。
俺達が世界を支配する日がやってきたのだ。
町を歩けば俺達にビクビクする小人。たまに教えてやらなければならない。
まぁまぁな女を通行中の小人から選ぶ。
小人は黙ってこちらを見ているが、その父親だろうか、そいつに宝石と交換してほしいと嘆願された。
俺がなんとなく小人を捕まえるだけで、必死に成って助けを乞うてくる。
いい気分だ、小人はそうでなければ成らない。
どうせテントにはまだ予備はある。今日はこのまま酒を煽ろう。

朝起きると、なんだか騒がしい、宝飾店街で2人の仲間が小人に気絶させられたようだ。
やつらは解っていない。もっと教育せねば成らない。
そうあの女がやったように。ニヤニヤが止まらない。

そこから仲間と宝飾店街の奥に行く町へ偵察に向かう。
小人の反乱軍が居るかもしれないからだ。
小人は俺たちが近づくと、逃げまどいそして家に隠れる。
たまに家を手で殴ってやると、悲鳴を出しながらまた助けを乞うのだ。
そう"教育"しながら町を偵察していた。

突然、ゾッとする何だと思うと、爆音と大地震に見舞われる。

「さぁ、ゴミ共、下駄箱の時に戻る時間さ。お前らが巨人などと二度と言えないようにしてやるのさ!」

周りのビルにヒビが入る。
緑のピラミッドの奥に、あの女のような大きさの青い髪の女が見えた。その目は紫色に光っている。
同じ色のブーツだろうか、靴まで見える。
"下駄箱・・・"その言葉に靴磨きをし、ゴミの様に毎日潰されていく仲間を思い出す。
声圧があの恐怖を彷彿させる。
周りの小人が恐怖し家から出てくる。仲間が頭を抱えて足を震わせている。

だか、あの女はしばらく動かない。
なんだ死んだのか?そう思って居ると、グワァ!空気が一斉に女の方に吸い寄せられる。
あの巨大な脚が折れ曲がっている。
白い衝撃波があのピラミッドに当たり揺れる。
ダァァァァァァァァァァァァァアアン!
続いて音、そして振動。立っていられない。周りの小人のビルが倒壊したり半壊したりしている。
周りから益々悲鳴が上がる。
俺も無意識に「ヒィィィ」
と叫んでいた。

「黙れ」

ダァァァァァァァァァァァァァアアン!
同じ様な振動がやってくる。
あの声だ、あの靴磨きの日々で聞いていたあの冷たい声が体を芯から震わせる。
周りから悲鳴が消える。
四つん這いの顔を上げるとまともな建物はピラミッドだけだ。
あの女の足音が聞こえる。クソッ!あの日々と同じ状況だ。
ドォォン!ドォォン!
歩けない、立ってはいられるがそれだけだ。
小人の半壊したビルがガラガラと崩壊している。
もう見えるのは仲間たちと俺達の戦車や対空砲火だけだ。
ドォォン!ドォォン!だんだんでかく成る足音、街全体がその足音で揺れている。
ブーツの黒い足裏が見え、ピラミッドにその脚が突き刺さった。
ダァァァァァァァァァン!
あのピラミッド小人の話だと600mだ。
それが膝より低い。
そのまま青色のブーツが瓦礫を蹴り上げ、全容を見せる。
ドォォォン!
その近くに居た仲間が潰され、飛んでいく。
ドン!ドン!周りに瓦礫が飛んでくる。仲間が何人かそれで死んでいる。
紫の目が光っている。怖い脚が震えて動けない。逃げなければ、分かっているが体がいう事を効かない。
ドォォォン!
関係なしにこっちに向かってくるそのブーツ。もう女の顔を見ることはできない。
そのソールの高さも無いような、小人のビルは周辺から全て消え失せ大地がうねって割れている。
俺達の兵器がホコリの様に飛んでいる。

「ブーツが汚れたんだわ、掃除してくれるかねぇ。」

体がしびれる。声が降ってくる。
ドドドドドド!
味方の戦車がそのブーツに攻撃を始めた。
そうだ、俺達には無敵の兵器があるんだ。
あの女のブーツが浮いた、効いているぞ!
ダァァァァァン!
ダァァァァァァン!
ダァァァァァァァン!

体が吹き飛び、小人と瓦礫がその方向から銃弾のように降ってくる。
ズン!ズン!岩がそこらへんを爆撃している、

「そうじゃないだろぉ!」

体が声で押しつぶされそうになる。
隆起し、ボコボコになったその風景の先に相変わらず聳えるその青いブーツ。
効いてなど居ない、あのパンプスにあっけなく潰された戦車と同じだ。
絶望と恐怖が体を支配する。
ダァァァァァン!ズズズズズ・・・
再びあのブーツが大地を砕くあの女の重さで沈むブーツ
"もうやめてくれ・・・"
また体が後ろに飛ばされ、小人が大量に迫ってくる。

「さっさと始めるのさ!」

"そうだあのブーツを拭きに行かなければ"痛い、身体が痛い。
でも向かわないと殺される。でも嫌だ・・・。
北方を守備していた部隊を思い出し走り出す。
あの兵器なら、行けるかもしれない。

「まだかねぇ!」

身体が痛い、声がすると大地が震える。でもあいつに一泡食わせてやるんだ。

「どこにいくんだねぇ!」

"バレた!"
ダァァァッァァァァアン!
また吹き飛ばされる。今度は前にだ、そこら中の地面が隆起して割れている。
街があったとは思えない。
ダァァァァン!ダァァァァン!ダァァァアン!・・・・
何度も襲う振動と衝撃波、体が宙を舞う。うねる地面に打ち付けられる。もう今自分の体制がどうなっているか解らない。
ダァァァァァァァン!
前からの衝撃波に吹き飛ばされた。
ゴアァァァァァァ!
女くさい匂いが辺りを包む。
自分の上にかぶさっている瓦礫を退けると、大地を割り君臨するヒールブーツと濡れたショーツが目に入った。
あの女はこの状況を感じているのだ。
ダァン!ダァン!落ちる愛液が地面を少し揺らす。
ただの彼女の液体の一部でこれなのだ、彼女には、これがただの遊びなのだ、とても勝てない。勝てるわけが無い。

「ねぇ、あんたら自慢の武器で私を満たしてくれないかい?」

ダァァァァァァン!
あらゆる方向からの爆音と衝撃に体がゆがむ。意識が朦朧とする。
目の前には、見上げるほどの白い壁、白い恥骨を備えた股、7mほどの女性器がある。その毛はあの髪の毛の色と一緒だ、
白い液体を生産するそれは、ヒクヒク動いている。
両端には青い壁が囲っていた。後ろに逃げようとするが、そこにはずっと続く青い壁。
そしてヌメヌメと濡れているバカでかいショーツがある。
囲まれている。
ゴォォォォ!周囲の瓦礫を塵の様に巻き上げながら上がる青い壁。
スゥゥゥ!っと空気が潰される音がする。
ダァァァァァァァァァアァン!
体が吹き飛ばされる、あの壁も女神のただの脚なのだ。

「早くしろって言ってるだろぉ?」

ダン!ダン!ダン!
ショーツの方から辛うじて生きていたあの戦車が砲撃を始める。
最高威力を誇る戦車は、小人の砦を粉々に破壊し、都市のビルを一撃で瓦礫に変えていた。
その砲弾が女神の豆に当たる。

「ア゛イイねぇ・・、もっとだねぇ」

ズズズズズゥゥ・・ズゥゥ・・ズゥゥ・・・
声で地面が揺れる。女神が興奮しているのか、尻が脚が大地に擦られたり、沈んだりする音がする。
大地が女神の微動に反応して割れ、揺れている。

ゴワァァァ!ズゥゥン!
女神がジャケットを脱いだ。ジャケットがとこかに飛んで落ちたのか、遠くで音がする。
その腕の風圧が女臭さをこちらに運ぶ。

ズゴォォォォォォォ!ザァァァアァ!
大きな物が割かれ、流れる音が女神の脚の向こうから聞こえてくる。
現れた綺麗な白い手には大地が乗っていた。手から小人が落ちている。
それを出していた美しい乳首に押し付ける。

ドゥゥゥゥゥゥン!ズシャァァァァ!ジュジャァァァァ!
ズン!ズゥン!
すり潰した大地が粉々になり、そこらへんに降り注ぐ。
何人も仲間が潰れていく。

「意外といい仕事するじゃないかぁ。」

ドゥゥゥゥゥゥン!ズシャァァァァ!ジュジャァァァァ!
ドゥゥゥゥゥゥゥン!ズシャァァァァァァ!ジュジャァァァァァァ!
ドゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!ズシャァァァァァァァ!ジュジャァァァァァァァ!・・・・
あちこちからする同じ音。
その割れ目は益々動きを活発にさせ、液体の生産を加速させ、池を作り出す。

「ア゛アァァッァ、そうさ、お前らなんてそんな存在さ。」

そうだ、忘れていた、結局女神達に消耗される存在なんだ。

ゴォォォォ!スゥゥゥ!ダァァァァァァン!

女神の脚がまた大地を砕く。体がどうなっているか解らない。
"許してください、お願いします"

「もっと、もっとだねぇ、足りないねぇ。ハァァァ・・ハァァァ」

あの目がこちらを冷たく見てくる。
"もう精一杯です、女神様、精一杯なんです"

「そうだねぇ、いいねぇ、お前達ぃ。ゴォォォヒュ、ゴォォォヒュ」

”ありがとうございます!女神様!ありがとうございます!"

ビタァァァァァァン!ズシャァァァァ!ジュジャァァァァ!グチャァァ!グチャァァ!
ビシャァァン!ビシャァァン!
ゴォォ、ゴォォ、ゴォォォ。

「お前らは、何やってるんだねぇ!ゴォォォヒュゥ、ゴォォォヒュゥ」

ビタァァァァァァン!ズシャァァァァ!ジュジャァァァァ!クチャァァ!クチャァァ!
ゴォォォヒュゥゥ、ゴォォォヒュゥゥ、ゴォォォヒュゥゥゥ!

ゴォォォォォォォワァァァァ!周りが暗く成る。
興奮して息が荒く成ってゴォォという音を口から出している女神様。
お役に立てただろうか。

ダァァァッァァァッァァァァン!
体が飛び散った。