マサが石田まりなの唾と格闘している間、ミオはマサの下半身をつぶさに観察していた。
確かに唾液で溺れそうになり生命の危機に直面しているがあくまで彼女は女優だ。
しかもまだ若く人気があり、可愛い。Mでなくても彼女のよだれを飲まされれば股間が反応するだろう。
なのにこいつは…

絶望に近い、不安をおぼえる。
全く股間が反応しない。やっとコップから出た後、キスをされても、この子の考えは
「クソ女!
ごめんなさい。
今度しょんべん飲ませる!
なんでも言うこと聞くから勘弁してください」
罵倒と謝罪のみで、人気女優にキスされた喜びは微かにも聞こえてこなかった。

頭を抱える。こんな女嫌いなちびっ子をどうやってMに目覚めさせば良いのか。
「ちょっとまりな…この子おかしいんじゃないの?ゲイなの?」
「違うんですよ。女性好きだけど本当にMじゃないんですよ。いいですよね。
最高ですよね。早く私の唾がぶ飲みさせたいです」
興奮さめやらぬ表情で、まりなはマサを見つめながら言った。
「ちょっと荒療治になりそうね」
そう言ってマサを見つめた。

目を覚ますと服からお茶とまりなの唾の匂いがプーンと臭ってきた。
「あぁっっ!!おぼれっおぼれるっ!!」
そう言ってガバッと身を起こすとクスクスまりなが横で笑っているのに気付く。
きっと睨みつけるとあっけらかんと言った。
「ごめんね。本当は私もあんなことしたくなかったんだけど、これもミオさんの命令だから」
そんなことではないのは百も承知だ。彼女は楽しんでやっていた。

「やっぱりギルドやめます…無理です」
「まぁ、待ちなさい」
ミオは椅子に座ったまま言う。
「アンタこのままだと死ぬかもしれないのよ。
既にまりなの方からも聞いてると思うけど。私たちは加減も知っている。
確かにアンタをMにしなきゃならないけど、それと同時に力も高められる。
悪い話じゃないでしょ?」
だが、今死にそうなめにあったばかりだ。

「私達のギルドなら仕事もあげられる。
それに早ければ1年くらいでここを出られるかもしれないのよ?」
それでもマサは首を縦に振らない。
「はぁ。あんたねー。政府に狙われてたのよ。
私たちがギルドに受け入れなかったらアンタ死んでたの」
恐ろしい言葉を耳にする。
「えっ?」

「だからアンタの力は想像を絶するものなのよ。
アンタがしっかり管理出来ないなら殺した方が早いっていうのが国の方針なの。
それでも出て行きたいって言うならとめないけど?」
ぐぅの音もでない。
「週に一回はアンタに自由な1日あげるから。頑張ってみよ?」
頑張るも何も自分に選択肢はない。それを目の前に突き付けられる。
それにしてもまさか命を助けられていたとは…
「はいっ、いいわね?とりあえずお風呂入っておいで。お湯沸かしておいたから。
お湯に浸かって考えてそれでも嫌なら出て行きなさい」
マサはまりなの後に付いて風呂場へ向かった。

ホカホカで洗剤の香りに包まれ、マサは覚悟を決めた。
「お願いします。このギルドに入りたいです」
ミオはマサのその言葉を受け止めた。
「はい、わかりました。あなたのギルド入会を認めます」
わーおめでとー。パチパチと石田まりなが拍手する。こうやって見る分には可愛いのに。

「まぁ簡単にまりなから説明されてると思うけどこのギルドはマサ君入れて8人。
みんなそれぞれ仕事や学校に行ってるから、マサ君にも仕事してもらうからね。
それと1番はマゾになること。これが1番大切だから」
なぜマゾにならなければならないのか。
「マサ君がやることは2つ。マゾになること、力を使いこなすこと。以上!質問は?」
「ぁー…と。あのー」
「うん、ないなら早速まりなと行って欲しいところがあるから」
パチンっとミオが指を鳴らす。

話が終わったことを意味し、それに気付いて動く。
まりながマサの口を先ほどと同様にガッと掴み唾を飲ます。
マサがまりなの右手を両手で掴む。
だが、身体がジタバタと暴れるだけで顔は微動だにしなかった。

「ミオさん。変身させましたよ」
「じゃ私の胸揉ませてみて」
まりなはマサの頭の中に話しかける。ミオさんの胸を揉んで。
慌てふためく感情と、羞恥心。今目には見えていないが、顔を真っ赤にしながらミオさんに近付いてるのだろう。
「さ、触りました…」
頭の中にマサ君の声が届く。本当に触ったのだろうか。見逃してしまった。

「もう一回。ミオさんの胸を私がいいよって言うまで私にも分かるように持ち上げて」
次は集中する。見逃さない。見えた。
ミオさんの服が大きく上に持ち上げられるのが分かる。ミオさんは全く気付いていない。
恐ろしい能力だ。
体液を飲まされた相手にすらこれだけ集中させないと反応できない。
「まりな?」
ミオさんに呼ばれてハッとする。
「もう済みましたよ。感じましたか?」
「いや、何も。触られたことすら分からなかったわ」
これが存在無視か。

「えっーとマサ君いるのかな?」
ミオが見えない相手に話しかけた。
「あんたはとにかく女性に慣れなきゃダメだね。まりなと一緒に行っておいで」
わかりました。と、気乗りしない返事がまりなの頭の中でこだまする。
「ではミオさん行ってきますね」
「任せたわ」
そう伝えるとまりなは部屋を出ていった。

外出するときは常にマスクをしているのだろう。
「まりなさんどこ行くんですか?」
まりなの後を必死に付いていく。小走りでないと追いつけない。それほど足の長さが違う。
「すぐだから黙ってついておいで」
まりなさんは黙々と歩き続ける。一体どこへ行くのだろうか。
時折時計を見ているが時間が関係あるのだろうか?人通りが多い。
どうやら今自分は周りには見えていない。
いや、仮に見えていたとしても気にされていない。誰にも気付かれないのだ。

人通りが多くなってくると身体がぶつかりそうになる。彼女の後ろにべったりと張り付き安全を考え歩いていると。
「着いたよ」
彼女が急に止まり、腰に顔をしたたかと打つ。
腰から顔を出してみると地下鉄だった。彼女はさらに歩を進める。
地下鉄でどこへ移動するのか。行き場所を問うも「ついておいで」としか言われない。
目の前をムニムニと動く尻肉を見ながら、今なら引っ叩いてもまりなさんは気づかないのでは?
そんなことを考えているといつの間にか改札を通りすぎ、電車を待つ列に並んでいた。

変な違和感を感じながらまりなの後ろに一緒に待つ。
「うぶっ」
後ろに並んでいる女性が自分に気付かずに足で背中を押した。マサはまりなのお尻に顔を突っ込んでいた。
無理矢理身体を引き剥がし、身体を丸めて電車を待つ。
「はぁやっときた」
まりなが入って行くのを追う。沢山の女性が出て行き、代わりに列にならぶ女性達が…
ここでようやく行き先が分かった。

地下鉄が行き場所だったのだ。正確にいうと女性専用車両が目的だったのだ。
「やばいやばいやばいやばいやばい」
女性達の半分にも満たないこの身体でギュウギュウの車両に突っ込まれる。
更に彼女達は自分の存在に気付かない。背筋が凍る。
「ま、まりなさん!いきなりここはハードルが高いです!」
もうすぐ車両の扉が開く。扉の窓には女性達がギュウギュウに詰められている。
早く出よう出ようと扉に集まる。
一方乗り込む女性達は扉の横に列を作った。段々と列の感覚がキツくなり気付けばまりなのお尻に顔をめり込ませていた。

逃れようと後ろの女性を押そうにもビクともしない。幼稚園児が大人の女性に挑んでいるようなものだ。
音で扉が開き、出て行くのがわかる。そしてまりなの尻が動いた。
一瞬身が自由になるもすぐさま後ろの人に突き飛ばされる。
マサは自分の意思とは関係無しにまりなのお尻に顔を埋めながら、顔で彼女の肉が動くのを感じた。

ガヤガヤと周りがうるさい。だがそんな事は耳に入らなかった。
「マサ君乗った?」
「の、乗れてます!それよりもまりなさん!少し腰を前に動かしてくださいっ!お尻にめり込んでっ」
「あっ、本当だ。でも残念な事にもう動かせないのよ。私でいやらしいことしてるの?」
「そんなこと言ってる余裕…」
益々押し込まれる女性達。これでもかとまりなの尻肉に突っ込んでいた顔が更にめり込む。
このままぷちゅんと潰されてしまうのではないだろうか。

「駆け込み乗車はおやめ下さい」
アナウンスが聞こえる。今誰かが駆け込んできたら命に関わる。
まりなの尻から逃れようと太ももを押すも、手がふくよかな太ももに埋もれていく。
「まりなさん!それやめてぇ!しんじゃうぅ!」
まりながわざとお尻を左右に動かしている。
「あはははっごめんってまだいるとは思わなかったよ」
「ちょっとだけでいいので、腰前にして下さい!お願いしますっ」
自分の必死のお願いが届いたのか、まりなの腰が前に引けた。
それと同時にまりなの股の間に入り、しゃがむ。

「抜けられた?」
「はい。なんとか…ありがとうございました」
あれだけ必死に足掻いたのにビクともしなかった。
だがまりなは少し腰をズラすだけでマサを救うことが出来る。
改めて自分の無力さを痛感した。
「もうココがどこか分かるよね?」
「はい。ココが目的地だったんですね」
「うんそうだよ。キャリアウーマン、中学生、高校生、大学生。それに主婦っ。
よーく見るのよ?マサ君は女性を毛嫌いしてる。だけどそれと同時に女性を崇めてるのよ」
…意味がわからない。女性なんてこのかた崇めたことなぞない。

「マサ君はいつか自分だけを愛してくれる人が現れるかもって思ってるでしょ?
自分だけに尽くしてくれる女性。まるでお姫様のような。
いい?そんな人は存在しないのよ。それを見て欲しいの。
どんなに優しくて奇麗な女性だってマサ君と同じように汗をかけば汗臭くなるし、脇だって毛が生えてくる。
誰だってそう。どんなにおしとやかに見えても女性は全員そうなのよ」

「なんとなく言ってることは分かりました。ですが、僕は別に崇めてるつもりなんてまったく…」
「どちらにせよ。今回は女性専用車両で学びなさい。潰されないように気をつけてね」
「もう既にまりなさんのお尻で潰されそうだったんですけど…」
まりなの股の間で膝を抱えながらテレパシーのようなものをする。
「マサ君左前のスーツ着てる女性見える?」
ここからだと足しか見えないが1人スーツを着てる女性がいる。

「スカートじゃなくてズボンだから多分就活生ね。あの子のお尻の匂いを嗅いでみて」
「ええっ!?匂いを嗅ぐの??なんで?」
「慣れるためって言ったでしょ?いいから言う通りにする。
じゃないと帰ってから私がおこられるんだよ。それに…そうじゃないと私がミオさんに何をやらされるか…」
まりなが唾を光悦とした表情で垂らしていたことを思い出す。
「わ、わかりました…行ってきますよ…行けばいいんでしょ」
「お利口ね。じゃあわたしが右に少し動くからそれに合わせて彼女のお尻まで行ってきて」
マサはしぶしぶと準備した。

ほぼほぼ隙間はないように見えていたが、上と違って下は意外と空いている。
ただ腰まで来るとほとんど隙間はない。
「それじゃいくわよ」
「えっ、ちょっと待ってまだ心の…」
彼女が右に腰を移動させる。
準備は出来ていなかったがさっと立ち上がりまりなの言う通りに動こうとした。
が、その時ちょうど電車が揺れてよろめいてしまった。失敗だ。
すぐに安全圏に戻ろうとまりなの方を向くも、既にそこは安全圏では無くなっていた。
右に移動することで股は閉じていた。

やばい。このままでは女どものケツで潰される。そんな最期は嫌だ。
よろめく足を踏ん張ってスーツ姿の女性に突っ込む。が、予想以上の勢いがついた。
まりなとは比べモノにならないムニムニ感。少し太りすぎなのかもしれない。
顔が完全に肉に埋もれた。息を吸うどころではない。
後ろに下がろうと試みる。も、既にその道は封鎖されていた。
誰かだか知らない女の腰がピッタリと押さえつけている。
なんとかしようと手をバタバタする。が、掴むのは足、足、足。

「マサ君落ち着いて。呼吸本当に出来ない?」
その時まりなの声が響いた。軽いパニックから少し落ち着けた。
既に顔はリクルートスーツの女性に潰されていてピリピリと痛くなっているが、
口をガーっと開けると辛うじて口で息が出来ることに気付いた。
「ま、まりなさん!息ができましたっ!俺生きてます!」
「ふふっ、よかったね。それでどんな匂い?」
「よ、よくわかんないです」
「そっかぁ。まぁお尻の感触を楽しみなよ」
「た、のしむ余裕なんて…めちゃくちゃ痛いです」

「でも柔らかいでしょ?」
まりなに言われた通り痛いが柔らかい。
「柔らかいですけど…」
「本当はお尻なんて触れないんだよ?しかも顔でなんてマサ君は本当に変態だよ」
「で、でもまりなさんがやれって言ったから」
「そうね。でもマサ君…興奮してるでしょ」
ドキッとする。今まで散々、女性の尻には痛めつけられてきた。
だが、今回はギュウギュウと言えども押さえつけられているだけで全体重が乗っているわけではない。
口で息もできる。お尻で潰されるのは嫌いだが、それ以外では魅力的だ。
何より自分の好きなように出来る。

マサがなんとも言えないでいるとまりなが続けた。
「そのまま少しだけ身体をひねってごらん」
「ん?こうですか??」
彼女の言う通りに身体を何度か捻ると股間が就活生のふくらはぎに当たった。
その瞬間凄い罪悪感と同じくらい凄い興奮が襲ってきた。
電車の揺れに合わせて、彼女のふくらはぎにちんこが当たる。
「んっ」
思わず漏らした声をまりなは聞き逃さなかった。