大きな彼女と僕と

作:いと小さき人


※登場人物
 加登和貴 32歳 178cm 60kg                備考 国語高校教師
 長澤未来 22歳 180cm 56㎏ B85 W70 H90 S26.5  備考 和貴の教え子
 田中寛子 20歳 155cm 45㎏ B77 W65 H78 S23.5  備考 アルバイト店員
                      
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和貴「僕もとうとう32になったか。」
壁に掛けられたカレンダーを見て、和貴はため息をつく。
幼い頃からの夢を叶えて、高校教師になりがむしゃらにここまできた。
気づけば、30という大台をも超え、徐々に白髪も増え始めていた。
男は30を超えたら渋みが増す、などと聞いたことがあるが多分ありゃあウソだろう。
気になるのは、首の後ろ辺りから漂う加齢臭だ。
和貴「ん? おお、懐かしいな・・・。」
和貴は、カレンダー下にある教え子との写真に目を細める。
4年前に初めてのクラスを卒業させ、今は副担任として、学校を陰から支えている。
最近は思い出にふけっていることも多くなってきた気がする。
おそらくこれも年齢を増したからなのであろうか。
和貴「どれ、いつもの居酒屋にでも行ってくるか・・・。」
言いようのない虚無感を感じた和貴は、夜風を浴びつつ酒を嗜みに出かけたのであった。

こうして、月日は1か月ほど流れ、季節は桜が舞う頃になっていた。
和貴は、またもや副担任としてサポートすることになっていた。
和貴「はあ、変わらぬ生活が続くなあ・・・。」
ため息交じりに和貴は、机の上を整理し、4月からの準備に勤しんでいた。
???「せーんせ。」
和貴「ん?」
和貴を呼ぶその声に懐かしさを感じた和貴は、後ろを振り返る。
???「加登先生!」
その瞬間、和貴は何者かに抱きつかれてしまった。
突然のことに驚きを隠せないでいた和貴ではあったが、その抱きつかれた人物の黒髪から香る優しいにおいに安堵感すら感じていた。
和貴「もしかして、未来じゃないのか?」
未来「あったりー! 先生、お久しぶりです!」
和貴に抱きついたのは、教え子の長澤未来であった。
しかも、未来は紺色のリクルートスーツに身を包み、その長めの黒髪を一本に束ねていた。
和貴「未来・・・、また背が伸びたな?」
未来「え、は、はい。180cmになりました・・・。」
未来は、高校生の時点で175cmはあった。
背が高いことをコンプレックスに感じていたらしく、在学時は背を丸めていたように見えた。
和貴がふと視線を落とすと、肌色のパンストに包まれたサンダル履きの大きな未来の足があった。
和貴「足もでっかくなったんじゃないか?」
未来「えっ、そんなことないですよ!」
未来が言葉を発した瞬間、未来の大きな左足は付近を彷徨っていたアリに覆いかぶさった。
ズン!
床下のアリは、いとも容易く未来によって踏み潰されてしまった。
和貴の胸を高揚感が支配していくのを、自分自身で感じていた。
和貴は、咳払いをして冷静さを取り戻そうとする。
和貴「ゴホッ・・・。ところで未来はどうして学校に?」
未来「あっ・・・。」
未来は何かに気が付いたかのように、髪の毛をきれいに整え始める。
そして、高校時代と変わらぬ真っ直ぐな瞳で和貴に話し始める。
未来「4月から勤務することになった長澤未来です。宜しくお願いします。」
和貴「ええっ!? ここで働くの?」
未来「はいっ!! 宜しくお願い致します。」
自分の教え子と勤務するとは予想だにしていなかった和貴は目を丸くしていた。

その夜、和貴は自分の部屋で晩酌をしながら未来のことを思い返してみた。
和貴「高校生の時は、水泳部で活躍してたんだよなあ・・・。」
今から7年前の高校1年生の時でも未来は170cmあり、周囲の注目の的であった。
しかし、それでいて生徒会にも入り、勉強もこなし、某有名私立大学に合格することもできた。
溌剌とした未来の表情は、変化することなく再び和貴の前に登場した。
この再会に、和貴は酒を飲みつつ、喜びをかみしめていた。
和貴「しかし、背だけでなくて、足もでっかくなったなあ・・・。」
和貴が帰宅するときに、さりげなく未来の下足箱を覗いてみたところ、サンダルのサイズは26.5cmであることがわかった。
和貴の頭に、未来の大きな足の親指の爪が思い浮かぶ。
大きさもさることながら綺麗な形状の爪であったことに、和貴はますます興奮していた。
和貴「おっと・・・、これから同僚となる子にふしだらな気持ちを抱いたらいかんな。」
和貴は両の頬を叩き、残った日本酒をぐいっと一気飲みすると、布団を敷き横になった。
しかし、魅惑のボディを携えた未来の姿が頭に浮かび、その日はなかなか寝付くことができなかった。

翌日、校長から新任の先生方の紹介があり、いよいよ同じ職場として働くことになった。
所属する学年は違えど、未来は会うたびに最高の笑顔を和貴に投げかけてくれるのであった。
そんな日が1~2週間続いたある日、和貴は久々に繁華街へと繰り出していた。
未来への複雑な気持ちが上手に昇華できずにいた和貴は、鬱憤を晴らそうと考えたのだ。
和貴がしばらくの間、繁華街を散策していると、ビルとビルとの間に目立たない感じで看板が置かれているのを見つけた。
そこには、【サイズフェチクラブ】なる文字が書かれてある。
多少の胡散臭さを感じたが、和貴は好奇心に従ってその店へ入ってみた。
ドアを開けると、受付の窓口から怪しく光が漏れていた。
おそるおそる和貴は、受付に声をかける。
和貴「あ、あの・・・。」
受付「はい、いらっしゃいませ。1名様入りました!」
あまりに唐突な受付の言葉に、和貴はすっかり怯えてしまった。
慌てて、店内を見渡してみると、受付の真上に料金表が貼ってある。
[お一人様、1時間につき1万円]
[ただし、サイズによっては追加料金有]
良心的な料金表と思いきや、「サイズによって」との但し書きがある。
一抹な不安を覚える和貴のもとに、程なくして一人の女性が現れた。
女性「どうぞ、こちらの部屋にお越しください。」
和貴より頭一つ分ほど小さく小柄な女性が案内してくれるようだ。
薄いピンク色のキャミソールにGパンという出で立ちで登場した女性は、一見すればどこにでもいるような若者に思える。
しかし、ナチュラルボブから覗かせた光沢のある小さめの唇に和貴はすっかり虜になっていた。
女性「それでは、こちらの部屋にお入りください。」
和貴「あ、はい・・・。」
和貴は、女性の後に部屋へと入った後、ゆっくりと部屋を見渡す。
ドアを開けてすぐの場所は4畳半ほどの広さがあり、奥には広い空間があるようだ。
どうやらロフトがあるためか、奥の天井が異様に高い位置にあった。
女性「では、少し待っててくださいね。」
そのまま、女性は部屋を入ってすぐのドアに入り、姿をくらます。
女性がいなくなった後、部屋の奥へと進んだ和貴は、異様な光景に息を呑んだ。
部屋の奥にある壁一面に扉が2つあったのだ。
1つ目の扉は通常サイズよりもやや大きめの扉で、高さや横幅が2倍近くあるようだ。
2つ目の扉は高さ、横幅共に、通常サイズよりもかなり大きく、その高さは天井まで達していた。
全長にして、6m程度はありそうだ。
いったい、この巨大な扉は何に使用するのだろうか。
女性「サイズは2倍と4倍のどちらがよろしいですか?」
ふいに巨大な扉の向こうから女性の声が響く。
2倍と4倍の意味が分からず、和貴は適当に返事を返してしまう。
和貴「え、ええっと・・・。では、4倍でお願いします・・・。」
女性「はーい、わかりましたー。」
しばらくすると、奥からは女性の荒い呼吸が聞こえてきた。
女性「ふうう・・・、はぁ・・・。」
和貴は、奥にいるであろう女性に話しかける。
和貴「あ、あのー?」
女性「・・・・・・」
和貴「だ、大丈夫ですかー?」
しばらくの沈黙の後、女性の声が聞こえてくる。
女性「はい、大丈夫ですよ。今からそちらに行きますね。」
ズン!ズン!
女性の返答とともに奥から地響きが聞こえてくる。
身の危険を察知した和貴は、思わず後ずさりをする。
ズン!ズン!
ガチャガチャッ・・・。
女性「お待たせしましたー。」
和貴「うわあっ!」
天井まで届く巨大な扉を開け、そこに現れたのはサイズが明らかに巨大化した先程の女性であった。
高さ6mはあろうかという巨大な扉スレスレの身長でその女性が現れたのだ。
和貴は、いてもたってもいられず部屋の入口へと走り出した。
女性「あ、お客様!」
巨大な女性の制止を振り切って走る和貴の目の前に、女性の巨大な左足が振り下ろされる。
ズシーン!
和貴「ひゃ、ひゃあ!」
女性「あぁ・・・、すいません。手荒な真似はしたくなかったんですが、お客様が逃げちゃったもので、つい・・・。」
和貴の目の前にある女性の素足は、ざっと見ても1m弱はある。
和貴の足など、子供の足に見えてしまうのだ。
戸惑う和貴に向かって、女性は落ち着いた口調で話し始める。

それによると、次の3つのことがわかった。
女性は田中寛子という名前で、20歳の大学生であること。
指定されたサイズ(2倍、4倍)に合わせて、女性が巨大化するということ。
指定以外のサイズ(10倍等)は、別料金が必要になるということ。
寛子「ということですが・・・、ご理解いただけましたか?」
和貴「はぁ、納得するには時間がかかりそうですが・・・。」
寛子「私は、元の身長が155cmですから、今はその4倍の620cmあることになります。」
和貴「寛子さんの足のサイズは何cmなんですか。」
寛子「元々は23.5cmです。今は、94cmですけど。」
和貴「えっと・・・、あと・・・、そうなると、寛子さんの体重は64倍になりますよね・・・。」
寛子「・・・・・・。はい、よく御存じですね。体重は元の4倍の4倍の4倍、合わせて64倍になります。元は45㎏なので、今は2880㎏で約3トンもあります。踏んづけないように気を付けますからね。」
次の瞬間、寛子は考え込む和貴を持ち上げる。
和貴「えぇっ!?」
寛子「もう、自己紹介はいいですよね。さあ、何をしましょうか。」
巨大な寛子からすれば、和貴など赤子のようなものだ。
軽々と持ち上げられた和貴は、大きな寛子の顔に赤面していた。
和貴「えっ、と、とりあえず、その大きな足の裏を見せてくれませんか?」
寛子「いいですよ。」
ズズウン。
寛子が床に座り込んだせいで、地響きがなる。
やがて、部屋の奥に座った寛子は、部屋の入口の方向へと足を伸ばす。
寛子「では、どうぞ。」
和貴「あ、はい。」
和貴はしゃがみこんで、寛子の足の裏を観察しながら両手で触ってみた。
一抱えほどもある大きなサイズの足の裏は汗ばんでおり、オレンジ色に染まった平面は和貴を興奮させた。
これがとても23.5cmのサイズだとは、にわかに信じられない。
やがて、和貴はしゃがみこんだ状態で、寛子の足に抱きついた。
ちょうど両手で抱え込むことができ、和貴の顔には寛子の足の指がくっついていた。
寛子の足の指からは、むわっとした臭いが放たれ、和貴の鼻腔を刺激した。
和貴はこの瞬間、この大きな素足に未来を感じ取っていた。
和貴の股間にも徐々に血液が流れ込み、固くなっていく。
そんな和貴の状態を知ってか知らずか、寛子が口を開く。
寛子「お客様、このまま踏んづけましょうか?」
和貴「い、いや、だいじょうぶ・・・」
和貴が言い終わる前に、寛子は和貴を壁へと押し付けた。
ムギュウウ!!
寛子の爪先は活発に蠢き、和貴の顔を壁へと押し付けていた。
その動かし方は実に手慣れたもので、いかにもこのバイトをしているという感じだった。
和貴「く、苦しい・・・、寛子さん、ちょっと待って・・・!」
寛子の大きな足の圧迫に対する苦しさから和貴は懸命に足の甲を叩く。
寛子「あ、すいません。お客様、大丈夫ですか?」
途端に、和貴は圧迫から解放され、新鮮な空気が和貴を包み込む。
大きく深呼吸した和貴は、改めて寛子のもとへと向かう。
座った状態にもかかわらず、和貴の身長の2倍近くもある。
和貴「はぁ、はぁ・・・。想像以上のすごさですね。」
寛子「初めての方は、揃ってそうおっしゃいますよ。」
和貴「どうやって大きくなるんですか?」
和貴の問いに、寛子はポケットから錠剤を取り出し、和貴に見せつけた。
寛子「この赤い錠剤が2倍サイズに巨大化する薬。青い錠剤が10分の1に縮小する薬です。」
和貴「この黄色い錠剤は?」
寛子「あぁ、この赤い錠剤と青い錠剤の効果を打ち消す薬ですね。」
和貴「へ~、こんな薬があるんですね。」
寛子「今は、医療現場でもこの薬は使われているみたいですよ。」
得意気に話す寛子に妙に子供っぽさを感じ、和貴は思わず微笑んでしまった。
こうして、和貴は、しばらく雑談を交わし、大きな素足で弄ばれた後、寛子は元に戻るべく一旦奥の部屋へ向かった。
そのときであった。
寛子のポケットから錠剤が数個落下したのだ。
そして、和貴の足元に2~3個ほど錠剤が転がってきたのだ。
絶好のチャンスとばかりに和貴は素早く錠剤を足で隠す。
寛子「あっ、いっけなーい。」
落下に気付いた寛子は、その大きな手で器用に摘み上げ、そのまま巨大な扉の向こうへと姿を隠したのだった。
和貴は足で隠した錠剤を手早く鞄の中へと入れ、そのまま会計を済ませ家路に着いたのであった。

(続く)