「ジェフリィ、スパッツへの潜入に成功だ」
「ああ・・・クンカクンカ・・・乙女の臭いだ・・・」
 彼らはスパッツクライマー、スパッツのためなら命も惜しまない
精鋭の変態たちだ。彼らは更衣室への潜入時には自らを縮小させ、
持ち主の女性達に覗かれているという不快感を抱かせないように
している。まさに変態紳士というにふさわしい漢どもである。
 しかしメンバー全員がサイズフェチというのは内緒だ!

「ジェフリィ、大変だ!」
「どうしたジョナサン!?」
「アオイが・・・更衣室に近づいている!」
「何だと!キース、イベント予定表はどうなってる!」
「・・・コスプレイベントは3時からのはず・・・
まさか・・・予定が変わったのか!?」

ズゥン・・・ズゥン・・・

「来た・・・」
「落ち着けみんな、まだコスプレが開始するとは限らん!
静かにこの場をやりすごすんだ!」

ズゥゥン・・・

「止まった・・・」
「静かにしろ、俺たちは今昆虫サイズだ・・・
うかつに動かなければ気付かれ・・・う・・・うわああああ!!」

 スパッツクライマー達は、潜んでいるスパッツごと上空に
引き上げられた!いや、上空といってもアオイの膝下くらいの
位置だが。
「やばいジェフリィ・・・奴は・・・穿く気だ!!」
「ダン!このスパッツの柔軟性は!!?」
「待て、今計算している・・・ぐはあああああ!!」
「ダ・・・ダン!畜生、ダンが穿かれた!!」
腿のあたりにしがみついていたダンは、真っ先にスパッツと体の間に
巻き込まれた!しかしそれが、ジェフリィの懸念の答えを出すことに
なった。
「ジェ・・・ジェフリィ・・・ぐうう・・・
結論からいうと、なかなかの密着度だ・・・ぐはっ!
畜生!・・・ラテックススーツを着てる・・・みたいだぜ・・・」
「ぐあああ」「うぎゃああ」「ぐおおお」
6人がそれぞれ悲鳴を上げる・・・見事に6人とも、アオイの
スパッツに穿かれてしまった・・・!

 しかし当然、股間から腿にかけての違和感にアオイが気付かない
訳がない・・・。
「ん・・・・」
指で、股間を押さえてみる。ぐにゅっと、自分の肉とスパッツの
生地の間に入り込んだ異物の感触を確かめた。
「え!!ゴキブリ・・・って・・・何!?これぇ!」
アオイはスパッツの中でうごめく小人達を発見した!数センチ
サイズだが、どう見ても人間の形をしている!
「何よこいつ!・・・キモ・・・」
ちょっと考えて、合点がいった。最近この更衣室で盗撮騒ぎがある。
誰かが盗撮メカでも置いているんだろうか?
「・・・むかつく!もう、こんなのこうしちゃう!」
ギュチチッ!!アオイは思いっきりスパッツを引き上げた!
スパッツクライマー達はスパッツの生地とアオイの肉体に激しく
締め上げられる!

「うぎゃああああ!」
「くそっ!!ジェフリィ・・・どうする・・・があああ!!」
「こ・・・このままでは・・・全滅だ・・・ぐあああ!」

ギュッチチッ!容赦なく彼らを締め上げるスパッツ生地!
果たしてスパッツクライマーはどうなるのか!!?





・・・そりゃ、全滅かなあ・・・(´ ω `)