悠暦1942年5月
シェリモア・ライン陥落。
国境線が数十kmに渡って後退し、それに伴ってシュバニア皇国軍も後退した。
被害という点ではリディア帝国はシュバニアのそれと比べて5倍近い差があったが、辛くも勝利することが出来た。
その勝利は言うまでも無く巨人の力……ではなく、巨人と戦車と自動車化歩兵と自走砲、そして戦闘飛行船を有機的に運用し戦線突破と一点集中攻撃を繰り返した一部精鋭部隊の戦果だった。
本来ならルアム山脈を越えた戦力が敵主力の後背を突き、容易に勝利出来る筈だったのだが現時点でそれは不可能となっていた。




そこはまさに地獄だった。
地に転がり煙を吹く戦車。
砲身が焼け焦げて真っ黒な自走砲。
車軸が折れて修理せねば動かないトラック。
体の一部が消失し痛みで呻く巨人、兵士。
それを苦々しげに見るクリーグが一人。
端正な容貌の男性だ。
「お~い、戦車の補給出来そうよ」
軽装甲偵察車に乗った短髪の女性がそのクリーグに声をかける。
「…………」
「なに?まだ見てんの?」
「ヴェツィーソン少佐、君はこれを見て何も感じないのか?人間も、クリーグもあんなに……」
「リチャフスキー、アンタ本当に御目出度いわね」
ヴェツィーソンと呼ばれた女性は吐き捨てるように言った。
「魔術なんて古臭いもんに……うぅん、クリーグなんていう「木偶」に予算が取られたおかげで私達は豆鉄砲でも貫通する戦車とただのトラックと数の揃わない大砲で戦ってきた。今までだって科学に力を入れてる連中相手の戦争だったら似たようなもんだったわ」
腕を失くした戦車兵が担架で運ばれるのを笑いながら見てヴェツィーソンはクリーグを見上げた。
「そしてこれからも、私達は「無敵の巨人様」を無敵でいさせる為に死に続けるわ。多分明日は私の番ね」
ミロン・リチャフスキー少将は苦み走った表情でカテーリン・ヴェツィーソン少佐を見下ろした。
慣れた様子で煙草に火を点ける幼さすら残る士官にかける言葉が思いつかない。
「いいんじゃない?弱い奴は強い奴に従わざるを得ない。だったら相手を弱いままにしとかないとね」
ヴェツィーソンは侮蔑の籠った冷笑でリチャフスキーを見返す。
「そうやって、本当に強い奴とぶつかって皆殺しにされればいいのよ」
満面の笑みでそう言う彼女に、畏れ慄くことしか彼には出来なかった。


クリーグ兵の帝国軍編成内での呼び方は神兵という。
神と名乗るとは驕ったものだ、と思う。
はっきり言って、シュバニアとの戦争においてクリーグが役立った例が無い。
相手に接近せねば倒せず、その相手たる戦車や歩兵が集まって射撃されると近寄ることすら出来ずに穴だらけにされる。
そして、今までその役立たずに湯水の如く予算を投入していたため、本当に前面に立てるべき戦車や歩兵等の装備の開発が遅れ、相手に数段劣る。
それを以前から予想し憂いた何人かの高級軍人達が作ったのがこの第一神兵混成旅団である。
戦車や自動車化歩兵と神兵を同部隊内に編成し、自分のような「人間」に対する偏見をあまり持たないクリーグを指揮官に据える。
その結果、辛うじて敵戦線を崩して押し上げることに成功した。
が、これは実は勝利でも何でもない。
敵が司令部や補給拠点への一点集中攻撃を恐れて後退したに過ぎない。
もし本格的な反撃を受ければ、我が方の戦線は薄紙で出来ているかのように破られるだろう。
何と言っても、敵の戦力はほとんど失われていないのだ……。
敵が戦力を再編する前に追撃をかける。
とにかくそれを繰り返して敵に反撃する余裕を与えない。
それしかやりようがなかった。







シェリモア・ライン陥落に際して第七七鉄道大隊も最前線へと異動し、撤退支援を行っていた。
故障戦車や負傷者を満載した貨車や客車を引く横で、車両や兵士が列になって歩いて行くのが見える。
「なんだよ?負けたってのに意外と戦力残ってんじゃねぇか」
ゲルラッハがしかめっ面で横を行く中戦車ナルツィセを睨む。
「どうやら電撃戦を仕掛けられたみたいですね」
「電撃?属性魔術なんて今更古いだろ」
「そっちじゃなくてですね」
電撃戦。
最も有名なのは独第三帝国の仏侵攻戦であろうか?
航空機等の近接支援の下、敵戦線を突破した機甲部隊が後方の兵站や前線司令部を破壊することで勝利するという戦法だ。
これに必要なのは、強固な通信手段と素早い航空支援、敵戦線の薄い箇所を把握する情報集能力だろうか。
戦略的機動力において戦車に勝るクリーグをこの戦法に取り入れればその効果は非常に高いだろう。
勿論、近代陸軍にとっては重要な戦術の一つである。
しかし、それを粉砕する術も存在する。
「ま、とにかく上にかけ合ってみましょう」
ヒメノはニヤリと笑うと電話をかける為に車内へと引っ込んだ。


電撃戦の対策は至って単純だ。
わざと戦線に「弱点」を作ってやる。
そこに殺到してきた奴らを鴨撃ちしてやればいい。
勿論、言うほど簡単ではない。
「弱点」に配置された部隊とは囮であるのだし、真っ先に敵の猛攻を受けることとなる。
だからこそヒメノは志願を募った訳だが、第七七鉄道大隊は全員が志願していた。
「アホじゃないですか?皆」
「アホに率いられれば誰でもアホになるさ」
ヒメノが嘆息すると、サカキが苦笑しながら答えた。
<アイゼン・マウルベーレ>は現在、大規模弾薬保管施設の手前のハルディホム平原で陣地構築に勤しんでいた。
半没陣地や簡易トンネル、隠蔽壕等の設営や各戦力の展開。
しかも傍から見れば手薄なように見せかけねばならないのだから苦労も一入だ。
「第三軍が反撃準備してるからな。これ以上下がれないってのは皆分かってるのさ」
「確かに、ここで負けると反攻作戦が半年伸びそうですからねぇ」
サカキの言葉に、半没陣地に埋められて偽装されるナルツィセ戦車を見ながら頷く。
「しかも今回は大盤振る舞いだろ?第二軍のほとんどが参加してるし」
「何てったって敵の主力軍が前進してますもん」
「これが撃滅出来たら反撃も楽になるしな」
「ただし、そう簡単じゃないでしょうけどね」
「そりゃぁな」



それは案外早くに訪れた。
偽装された観測所が敵の接近を知らせたのは部隊展開完了の半日後だった。
各戦線で陽動目的と思われる小競り合いが発生する中の敵主力の前進だ。
当然<アイゼン・マウルベーレ>を中核とする部隊も臨戦態勢に入った。
第一神兵旅団を中心としたリディア帝国軍は事前偵察で配置戦力の少ないことを確認していたハルディホムへと進軍。
まんまとハマった帝国軍は包囲の中へと突き進んでいる。
『敵巨人を発見!』
『……持ってる銃がデカイ!』
『見た目だけだ!怯むな!』
観測所からの震え混じりの報告を聞きながら双眼鏡を構えると、なるほど大量の敵が前進してくるのが見えた。
〈アイゼン・マウルベーレ〉から見れば9時方向を、隊列を組んで進んでいく。
「敵に新型戦車と新兵器を確認」
そこに映る戦車はこれまで帝国が運用していたRB‐53タイプの戦車に似ているが、どうも砲塔が大きく動きが鈍重だ。
クリーグの持つ銃もまるでショットガンのようなサイズのものがちらほらと見受けられる。
が、今度はこちらも大軍だ。
「全兵装用意!目標、敵軍団先頭集団!ロケット砲は敵軍団後方へ攻撃せよ!」
「攻撃用意!」
駆動音を響かせ、砲塔が敵軍団を狙う。
『攻撃開始』
「攻撃開始!ロケット砲発射!」

シュバァァァ!シュバァァァ!シュバァァァ!シュバァァァ!

司令部の命令を受け、MLRS10両から次々と多弾頭弾が発射される。
同時に凄まじい白煙が装甲列車の位置を暴露した。
小銃、機関銃、携帯ロケット、戦車砲、魔力弾が豪雨の如く〈アイゼン・マウルベーレ〉に殺到した。
車体が傾き、轟音と共にペリスコープが吹き飛ぶ。
慌てて車内に飛び込んだ結果、姫乃は強かに腰を打っていた。
「隊長!大丈夫ですか!?」
「それよりもっ!後部車両切り離し!低速前進!」
腰を摩りながら立ち上がり、慌てて命令を下す。
「ヤー!低速前進!」
撃ちきったロケット砲車を切り離し、ゆっくりと前進しながら主砲や副砲を放つ。
敵戦車は砲塔が大きくなっても装甲は据え置きらしく、88mmでもボール紙のように貫いた。
さらに友軍の砲兵隊からも砲撃が始まり、クリーグ共が爆炎に飲み込まれる。
同時に隊列の後方でその数十倍はありそうな規模で爆発が発生し、ロケット砲が着弾したのを知らせた。
砲煙が晴れると、クリーグの丸焼きを踏みしだきながら重戦車イーリスや中戦車ナルツィセが敵戦列に突入した。
パンツァーカイル。
イーリス重戦車が楔の先端となり、ナルツィセ中戦車がラインを構成する。
その少し前方を狙って装甲列車と後方支援の射撃が集中する。
慌ててファランクスを組もうとする巨人達は瞬時に穴だらけにされ、戦車や装甲車が吹き飛ばされる。
「このまま火力支援です!攻撃!攻撃!」
『うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!』
『あぁあぁあぁぁああぁ!!』
車内に響く叫び声と砲声、銃声。
耳がおかしくなりそうな轟音の中銃眼を覗くと、爆発と共に友軍戦車隊の動きが鈍るのが見えた。




「ダメです!足回りは何とか破壊しましたが砲塔は生きてます!」
射撃手の悲鳴にカテーリンは盛大に舌打ちした。
不意打ちだったのは認めるが、それにしたってあんまりだ。
「ニェット!こんな豆鉄砲であんなのどうやって倒せってのよ!」
クリーグ共は全く何も出来ず逃げ回るばかりで、戦車隊の反撃は効果が薄い。
中隊全車の集中砲火でやっと1両を擱座させただけ。
ペリスコープの先では擱座した戦車を庇うように別の戦車が前に出てきているし、その周囲には視界を覆い尽くす程の敵戦車。
「全車集中砲火!目標先頭の超重戦車!アゴーン!!」
先頭の20両が一斉に78mm砲を発射。
次々と命中し友軍の練度の高さを教えるが、どれも虚しく弾かれている。
「全然効かない!」
「火力が全く足りねぇんだよ!」
「何が新型だクソが!」
彼女らが新しく受領し今搭乗している戦車は以前までのRB‐53の改良型でRB‐53/EGと呼ばれるタイプだ。
主砲が65mmから78mmに変更され火力が大幅に強化されている。
……筈なのだが、敵の超重戦車には依然として歯が立たない。
『だめです隊長!こちらの攻撃ではマトモに……ギャァ!』
「マクシモフ!?」
右隣の隊を指揮している大尉の通信が悲鳴を最後に途絶える。
『こちらアンリ隊!被害甚大なり!装甲列車の射撃が……うわぁぁぁ!』
「アンリ!?アンリ!?」
通信機に向かって必死に呼びかけるが、ノイズ以外何も帰ってこない。
見れば、左隣の隊が算を乱してこちらに向かってくるのが見えた。
そこに砲弾が殺到し、逃げる戦車を血祭りにあげる。
「隊長!敵戦車が……!」
「っく!全車後退!」
敵戦車隊は多少の損害などには目もくれず陣形を立て直して前進してくる。
カテーリンは冷や汗を流しながらペリスコープを回し視界内にクリーグ共がいないのを確認してから後退命令を出す。
これで少しは友軍も立て直せただろうと彼女は思った。
そこに皇国軍の大口径砲支援や装甲列車からの射撃が降り注ぎ被害を拡大させる。
「何なのよあの装甲列車!これじゃ延々十字砲火の中じゃないの!」
戦車隊の側面に張り付いて超重戦車を超える大口径砲弾を完全に射程外から撃ち込んでくる。
ただでさえ装甲が薄いままの53/EGでは一方的に撃破されてしまう。
そこにノイズ混じりの声が聞こえてきた。
『戦車隊は現状を維持!』
「はぁ!?」
リチャフスキーの命令に目を剥くが、相手はそれを無視した。
『神兵隊及び歩兵隊は抜刀及び着剣!側面突破を目指す!目標、敵装甲列車!』
「はぁぁ!!?」
さらに困惑する命令に今度こそ呆然とした。

リチャフスキーは砲弾降り注ぐ中神兵隊の先頭に立った。
サーベルを高く掲げ、それから側面で猛烈な射撃を行う装甲列車に切先を向ける。
「全軍吶喊!シュバニェッツの装甲列車など吹き飛ばせ!」
「Урааааааааа!」
「Урааааааааа!」
「Урааааааааа!」
絶叫……と言うよりは狂気。
後方のトラックや予備隊は最初の一撃でその大半が吹き飛ばされている。
すでに退路は断たれている。
こうなれば今ある戦力でどうにかするしかない。
しかし、それを嘲笑うかのように装甲列車は猛烈な弾幕でクリーグを薙ぎ払っていく。
「あがっ!?」
右足に激痛を感じた瞬間、リチャフスキーは転倒した。
「この……!?」
気が付くと、右足が膝から無くなっていた。
痛さよりも熱さよりも、何よりこれ以上突撃出来ないのが悔しくて堪らない。
誰もが自分の判断の…命令の下死んでいくのに、そこに自分があることも許されない。
「くそっ!こんなの……!」
這ってでも前進しようとした時、即頭部に砲弾が命中しリチャフスキーの意識を刈り取った。





『前方の線路が吹き飛ばされました!』
凄まじい衝撃の正体が判明し、思わず背筋が寒くなる。
身動きがとれない列車は長大な的だ。
『奴ら突っ込んで来ますよっ!』
「緊急停車!」
警戒車からの悲鳴を聞きながら冷や汗を拭うヒメノ。
銃眼の全てを動員してまで弾幕を展開しているが、敵は怯まず突っ込んでくる。
巨人が百人単位で突進してくる姿はまさに恐怖だ。
白兵戦距離まで近付かれればさすがに重装甲のこの車両も危険だ。
「……手漉き対戦車戦闘用意!」
「手漉き対戦車戦闘用意!」
轟音と共に凄まじい揺れに見舞われる車内。
その中で格納されていた携帯式対戦車ロケット砲が各員に配られる。
動きながらのため敵の攻撃の命中率は低いが、発射弾数が凄まじい分命中率も比例している。
そんな中に生身をさらせばどうなるかなんて分かりきっている。
今だって軽巡の主砲くらいなら弾くはずの装甲がひしゃげて悲鳴をあげている。
しかし、誰もが覚悟を決めてハッチを、出入り口を見詰める。
「総員撃ち方始めぇ!」
そう叫びながら、ヒメノは率先してハッチを開けて半身を外気に晒す。
各車両の上部ハッチから次々と兵達が飛び出した。
「オラァァァ!」
「ッ!」
ヒメノの真正面にサーベルを振り上げるクリーグ。
10mはあろうかという巨体が狂気の形相で見下ろしてくる。
素早くロケット砲を肩に担ぎ、その顔面に向かって引き金を引く。

バシュッ グシャァァ!!

クリーグの顔面が爆ぜ、そのまま後ろに向かって倒れこむ。
「次!」
「ハイッ!」
使い捨ての発射器を投げ捨て、ハッチ下の部下に手を伸ばし次のロケット砲を受け取る。
轟音と共にクリーグの持つ連装ショットガンのような武器が火を吹き、飛び出した兵を薙ぎ払う。
再度発砲しようとするクリーグに128mm砲が砲弾を撃ち込みその半身を消し飛ばす。
一斉に発射されたロケット弾が白兵に持ち込もうとしたクリーグを吹き飛ばし、再び戦線を作り出す。
重機関銃が、機関砲が歩兵を撃ち倒し、草原を赤く染め上げる。
とうとう取り付かれる。

ガキィィン!

2号車の主砲塔に小銃先の銃剣が突き入れられ、回転を止められる。
『こちら2号車主砲!ターレット故障!』
「至急修理!」
それだけではない。
あちこちで原始的な武器が振り回され、〈アイゼン・マウルベーレ〉の重装甲を食い破っている。
「このぉ!」
主砲塔を突きまくるクリーグの即頭部にロケットを向ける。
引き金を引こうとした瞬間、そのクリーグは脇腹を吹き飛ばされ、内蔵を撒き散らしながら倒れた。
「!」
友軍戦車が一斉射撃しながら進んでくるのが見え、思わず安堵の溜息を吐くヒメノ。
『追撃戦だ!敵を一人も逃すな!』
ゲルラッハの声と共にレーベンツァーンを先頭とした戦車隊が前進していく。
「大隊長……」
ふぅ、と溜息を吐き防盾に寄りかかるヒメノ。
「被害の集計をお願いします」
「はっ!」





大敗北。
それ以外の言葉が思い付かない。
参加した兵力の5割が撃滅され、さらに皇国は戦争準備を整え終えた。
今大反攻が始まれば帝国には皇国を押し返す力は無く、成す術もなく殲滅されるだろう。
「ふふ…ふふふ……あーはっはっはっはっは!」
カテーリンは減りに減った戦車隊を見て哄笑を上げた。
指揮官は戦闘中行方不明。
そしてこの大損害。
撤退命令を出した自分。
責任がどこに流れてくるかは火を見るより明らかだった。
「このまま滅んじゃえばいいのよ、帝国なんて」
誰にも聞こえない小さな声で、しかしはっきりと呟いた。












RB‐53

リディア帝国の主力中戦車。
65mm四一口径砲を主砲とした単砲塔戦車である。
平凡でこれといった特徴は無いが、とにかく頑丈で生産性が良く使い易い。
クリーグが出現した後も帝国陸軍の主力として生産、配備が続けられている。






RB‐53/EG

シュバニア皇国との戦争において同規模戦車だと思われたナルツィセに対してRB‐53が全く歯が立たなかったことから急遽開発された戦車。
主砲を78mm五二口径砲に乗せ換えただけの代物で、防御に関しては全く変更がない。
その為、実際の戦闘では先手を取れない場合はほぼ確実に撃破されている。
元から劣悪だった居住性はさらに悪化し、乗員からの人気は最悪。








中戦車 ナルツィセ

シュバニア皇国の主力中戦車。
初期生産からすでに10年が過ぎているが、現時点でも十分に通用する火力と防御力を持つ。
76mm六六口径砲を主砲とした戦車で、同時期どころか次世代中戦車の中でも頭一つ飛び抜けた性能を持つ。
近年は大出力エンジンに換装したE型が主力となっている。




重戦車 イーリス

シュバニア皇国の主力重戦車。
88mm五五口径砲と、それを防ぎうる装甲を持つ強力な戦車。
ナルツィセと同時期の戦車だが、今だ世界最強を誇る。
現在はナルツィセと同じく大出力エンジンを搭載し高速、高機動化したD型に改装されている。