Potter.Lさんとのコラボ作品
※今回の話はIFの可能性を中心とした番外編ですのでご了承ください。
また多数の挿絵がありますのでピクシブ版の方も参照してもらえるとありがたいです。
主な登場人物
●彩
普段は身長140㎝の小学4年生。
急成長すると身長176㎝の大人びた身体のお姉さんになる。
おっぱいは大きく足も長くてスタイルが良い上に美人なのでこの状態ではよくモテる。
問題があるとすれば急成長すると最低でも30分は時間を置かないと元の姿に戻れないということと、身体の成長によってかなり伸びた長い脚になかなか慣れずに時々躓いてこけたりすること。
なお急成長は自分の意思でできるがたまにふとした時に発動することもある。
●あおい
身長220㎝の高校1年生。身長も驚異的だが足がとても長く成長している為、大き目の服を選んでもサイズが合わずに小さいというのは日常茶飯事。
先輩の壮太はあおいのことを特別扱いせずに年齢相応の女の子として接してくれるため一緒にいるのが楽しくて気付いたら常に隣にいるような状態に・・・
小さな先輩が可愛くてついついからかってしまう。
●壮太
身長140㎝の高校3年生。あおいの2つ先輩にあたる。
140㎝とかなり小柄であおいからよくからかわれているが、可愛い後輩と一緒にいられるのも悪くないとまんざらでもない。
●隼人
身長140㎝の小学4年生。彩の幼馴染のサッカー少年。
学校ではよくモテますが鈍感で人の好意には気づかないタイプ。
しかし最近気になる人ができた。綺麗な金髪、見上げる長身、豊満なバスト・・・
正に大人の女性と言ったお姉さんに隼人の初恋は芽生た。
その正体が彩だということを彼はまだ知らない。
隼人「お姉ちゃんまた今度も一緒に遊んでね~!」
彩「ふふっ♪私でよければまた遊び相手になってあげるよ!それじゃあ気を付けて帰るのよ!」
元気いっぱいに手を振っている小学生の男の子の姿が遠ざかっていく。
高校生の私は近所に住む隼人くんに好かれているらしく、よく遊んでほしいとせがまれるのでこうして休みの日には遊び相手になっている。
・・・というのは建前で私は隼人くんに隠し事をしている。
ボワンッ!!
彩「ふぅ・・・今日もお姉ちゃんらしくできたかな?やっぱり年上らしく振舞うのってなかなか難しいもんだよね~!」
一瞬身体が揺らいだかと思うと、次の瞬間には身長176㎝のスタイル抜群な女子高生の姿はなく、身長140㎝の小学生の女の子がそこに立っていた。これが私の本当の姿。女子高生でもないし、隼人くんとは幼馴染という関係なのだ。そして隼人くんは成長した私の事を幼馴染の彩だとは思っておらず、年上の綺麗なお姉さんとして淡い恋心を抱いていることも気付いている。
彩「私も隼人くんに好かれて嬉しいんだけど、お姉さんとしての私にばかり夢中になられるのも何だか複雑な気分だなぁ・・・」
事の始まりは私が成長魔法を使って高校生の姿になった時に外を散歩しに行くと公園で1人暇そうにしている隼人くんを見かけていつものように声をかけてしまったというものだ。
一方そのころ・・・
壮太「おい、『ちょっとそこまでスイーツ食べに行きましょう!』って聞いてたのにまさかこんなに遠くまで歩くことになるなんて聞いてないぞ!」
あおい「隣街なんて歩いてすぐですよ~!先輩の脚が短すぎるのが問題じゃないんですか?」
壮太「お前の歩く速さに合わせてずっと早歩きしてるから疲れてるんだよ!」
あおい「それ逆ですよ!私が先輩に合わせて超ゆっくり歩いてるんだから感謝してほしいです♪」
壮太「え・・・じゃあ普通に歩いたらどのくらい速いんだ?」
あおい「見たいですか?そんなに見たいなら・・・ほらこんな感じですよ♪」
壮太「はぁはぁ・・・ちょっと早すぎだろ!全力で走ってるのに差が縮まらないなんてどうなってるんだよ!?」
あおい「そりゃまぁ夏休みに入ってからまた身長が30㎝伸びて250㎝になりましたからね♪もう先輩なんて私の脚の長さにも敵わなくなっちゃったからしょうがないんじゃないですか~♪」
壮太「伸びすぎだろっ!!というか本当に待ってくれ!全力疾走しつづけるのも限界だ!」
あおい「先輩ったら男の子なのにだらしないですよ~!まぁ身長140㎝しかない小学生みたいな身体なんだし、そりゃ大変ですよね?」
先ほどから先輩と呼ばれている壮太は高校3年生だが身長140㎝しかなく、後輩のあおいは高校1年生にして身長250㎝という圧倒的なサイズを誇っている。驚くべきはそれだけではなく頭身が高くスタイルが良いため脚の長さだけで既に壮太の身長を超えているのだ。顔も可愛く、おっぱいもかなり大きくまさに非の打ちどころがない身体をしている。
それに対して壮太はごくごく平凡な身体に小さな身長なので2人が並ぶと色んな意味で凸凹コンビといったところだ。以前は外を一緒に歩くと姉弟と間違えられることは日常茶飯事だったがここ最近の成長でさらに差が広がったせいで、今ではまるで親子の様にすら見えてしまう。
彩「うわぁ!すごく大きくてきれいな人だなぁ!このあたりの人じゃないよね?隣にいるのは弟?それとも子供かな?」
彩が街を歩いていると前からあおいと壮太がやって来るのが見えた。
2人と面識が無かった彩がその関係性を見抜けなかったのも無理はない。
あおい「ねぇ君この辺りで有名なスイーツのお店知らないかな?」
彩「あわわ・・・」
こうして近づいて見上げると身長140㎝の身体では目の前のあおいの大きさはとんでもないサイズだった。現実離れした身長とスタイルのすごい女の人に声をかけられるなんて思ってもみなかった私は混乱してしまった。
壮太「急に話しかけるからこの子驚いてるじゃないか!こいつが迷惑かけてゴメンな!」
彩「だ、大丈夫ですよ!見たことないくらいすごいスタイル良くてきれいな人に声かけられるなんて思ってもみなかったからビックリしちゃっただけだから・・・ところでお姉ちゃんをこいつなんて言っちゃダメだよ?」
あおい「ぷっ・・・ふふ!」
彩「あれ?お姉ちゃんじゃなかったの!?もしかしてお母さんだった!?」
あおい「あっははは♪それも面白そう!ねぇ『壮太くん』今度から私のこと『ママ』ってよんでもいいですよ~?」
壮太「悪ノリするなよ!・・・まぁ信じられないと思うけどこいつ・・・あおいは俺の後輩であって姉でも母親でもないんだ!」
彩「だって君私と身長変わらないよね?小学生でしょ?それなのにこんな綺麗な人を後輩って誰だって嘘だって分かるよ!」
あおい「ふふふ・・・・先輩ってやっぱり小学生に間違えられちゃう運命なんですね♪」
壮太「だから・・・・実は・・・・」
そして私は2人から生徒手帳を見せてもらってその関係が嘘じゃないと知ってさらに驚きました。
彩「証拠を見た後でもなんだか信じられないなぁ・・・・」
あおい「まぁ無理もないよね~!先輩小さすぎるですから!まぁそこが可愛いんですけどね♪」
彩「そうそう、さっき聞かれたお店ですけどこの近くにありますから案内しましょうか?」
あおい「ありがとう♪そうそう、私はあおい、こっちの小さいのは壮太先輩だよ!これも何かの縁だしよろしくね!」
彩「私は彩です!お姉さんみたいな人と知りあえて嬉しいです!それじゃあさっそく・・・」
ブワアアアアアア!!!
道案内をしようと思っていた矢先に強烈な突風が吹いてきた。それだけなら良かったのだけど・・・
ギギギギギ!!!
老朽化してもろくなっていた街灯が3人めがけて倒れてきたのだ。
私はそれにいち早く気が付いたけど2人はまだ気が付いていない。私だけなら横に飛びのいて怪我をせずに済みそうだけど、そうなると2人は街灯の下敷きに・・・
今から声をかけても間に合うタイミングではなく・・・・
彩「間に合ってえええええ!!!」
私は成長魔法で大きくなってその街灯を受け止めた。
といっても隼人くんと遊ぶ時の身長176㎝の身体じゃとてもじゃないけど受け止められない。だから・・・・もっと大きく成長して身長333㎝になったのだ。
こうも大きくなるとかなりの重量がある筈の街灯も軽く感じられる。
彩「ふぅ!上手くいって良かった~!」
私がこのサイズになるのは2度目だ。1度目はつい先日隼人くんと川に行った時に溺れそうになった彼を助けるために・・・一緒に飛び込んだら私まで溺れそうになって無我夢中で大きくなってしまいこのサイズになったという経緯だ。
壮太「あ、彩ちゃんなのか!?」
あおい「これは私達を守ってくれたのかな?ありがとう♪かなり身体は違ってるけどその服は彩ちゃんだよね?」
隼人くんと同じくらいの身長の壮太さんに見上げられるならまだしも、あんなに大きかったあおいさんにも見上げられるほどに大きくなってしまったのは咄嗟のこととはいえ我ながら凄い身体になってしまったみたい。前は川の中で必至だったし、隼人くんに気付かれないようにすぐに戻ったけど、今回みたいに街中で大きくなると私はこんなにも大きな存在になっていたのだと感心してしまう。
彩「実は私成長魔法が使えて・・・・」
そして私は魔法とこの身体のことなどを2人に話した。
あおい「魔法かぁ~!すごい!すごい~!まさか現実にあるなんて思ってなかったよ!」
壮太「それにしてもあおいだけでもありえないくらい大きかったのに、それ以上に大きい女の子を見る日が来るなんて思ってなかったよ!」
あおい「先輩私とならんだら脚の長さにも届かなかったけど、彩ちゃんと並ぶと膝にも届いてないんじゃないですか!?」
壮太「そんなことは・・・アレ?」
あおい「ふふふ♪小学生の膝にも届かない気分ってどうですか?センパイ♪」
彩「壮太さんには悪いけどこのサイズ差だとまるで幼稚園児や赤ちゃんみたいで可愛いかも♪」
あおい「彩ちゃんも先輩のいじり方を心得てきちゃったかな?それにしても私よりも大きいだけじゃなくて脚の長さも肉付きもお尻の大きさも、おっぱいのサイズも私より全然すごいよ♪ほら、私の手のひらなんかじゃとても収まり切らないし、とっても柔らかくて気持ちいいよ♪」
彩「ちょ・・・恥ずかしいですよぉ~!」
あおいの好奇心で彩はしばらくの間おっぱいを揉まれたり、お尻を揉まれたりと身体のあちこちを触られるのであった。
あおい「それじゃあ助けてもらったお礼も兼ねて一緒にスイーツ食べに行こうよ!おごってあげるから!先輩が!!」
壮太「俺かよ!!まぁお礼するつもりだったし一緒に行こうか!」
こうして私は、私とあおいさんは大きな身体を丸めて窮屈そうにしながらお店に入るのだった。私達2人だけでかなりのスペースを取るので間に挟まれた壮太さんは気まずそうにしていたけど・・・・
彩「あ~!美味しかった~!ありがとうございました♪」
あおい「先輩ごちそうさまでした~♪」
壮太「楽しんでもらって何よりだよ!ただ、ここがバイキング形式じゃなかったらと思うと恐ろしかったけどな・・・」
そしてここで解散しようと思っていると、通りかかった電気屋の前で今この街のすぐ近くで飛行機が墜落しそうになっているというニュースが報道されているのが目に飛び込んできた。
彩「嘘!?お姉ちゃんが旅行から帰ってくる飛行機もこのタイミングだったはず・・・どうしよう!?このままじゃお姉ちゃんが・・・」
ニュースでは飛行機は操縦不能でこの街の飛行場にたどり着く手前で墜落しそうだと言っている。ちょうど山や森が多い地区なので街中に堕ちるよりは被害は少なく済みそうだとのことだがそれはあくまで落ちる地点の話で乗っている人は・・・
あおい「あの飛行機に彩ちゃんのお姉さんが・・・・力になってあげたいけど私達じゃどうにもできないよ。大きくなって受け止められたらいいのに・・・」
彩「それだっ!あおいさんありがとう!私お姉ちゃんを助けてくる!!」
彩はそう言うと飛行機が落ちるポイントと予測される山の方向に向かって走り始めた。
ただそこまでは数十kmも離れているので走って間に合う距離ではない。
彩「大きくなりたい!お姉ちゃんを助けたいの!!」
走りながらそう願うと彩の身体は光り出して徐々に大きくなり身長10mになった。
いつもの成長とは違って身体だけではなく服まで一緒に大きくなってくれたのは幸いだった。
大きくなったことで道路を走る車よりも早く彩は走る事が出来るようになった。
だがこれではまだまだ足りないし間に合わない。
彩「まだ・・・もっと大きくなりたい!!」
彩の身体が再び光ると今度は身長100mになった。車よりも大きな彩の足が踏み下ろされる道路は混乱状態になったが彩は器用にもそれをよけながら走り続ける。
すでに高速道路を走る車よりも早いだろう。大きなビルには敵わないが周囲にあるそこそこな大きさのビル程度なら余裕で見下ろすことができる。一気に視界が開けたことで進むべき方向性が分かりやすくなった。
彩「こんなにも大きくなったのにまだ遠い・・・もっと大きくならなきゃ!!」
次に彩の身体が光ると身長は1000mになった。こうなると街中の全ての建物が玩具の様だ。
足元の人間はおろか車さえもアリのように小さく感じられる。普通に街中をこのサイズで走ったら人も車も家もビルも踏みつぶしてしまう所だが、タイミングよく山に近づいてきたことでその心配もいらなくなった。このまま進めば間に合う筈・・・・と思っていたら既に飛行機はグングン高度を下げて落ち始めていた。あと1分もあれば余裕で届く距離なのに・・・このままでは間に合わない。
彩「間に合ええええええ!!!大きくなれえええええ!!!」
その瞬間に彩は身長33300mに・・・先程までの身長333㎝の1万倍の大きさに巨大化した。
これで間に合うかと思いきや今度は大きくなりすぎたせいで彩からは飛行機は見上げる高度ではなくかなり下を飛ぶ存在になっていた。私は小さすぎる飛行機を見失わないように慌ててうつ伏せになる。するとちょうど顔の高さを飛行機が落ちていくのが見えた。まさにギリギリのタイミングだ。私は手のひらを広げて飛行機の下に持っていき、落ちる速度と手を下げるタイミングを・・・相対速度を合わせて無事に受け止めることに成功した。
彩「やった!間に合った!お姉ちゃん大丈夫だった!?」
私は手のひらの上にある点のように小さな・・・1㎝にも満たないミリ単位の見失ってしまいそうな程に本当に小さな飛行機に向かって話しかけた。
するとポケットに入れていたスマホに着信があった。
姉「あ、ありがとう!彩のおかげで命拾いしたわ!でも私を助けるためにとんでもなく巨大化しちゃったのね!?今自分がどのくらい大きくなったのか分かる?」
彩「え?・・・・えっと・・・・すっごく大きくなっちゃったね・・・・・あはは」
改めて冷静になって周囲を見渡すとうつ伏せになった私の身体・・・身長33300m・・33.3㎞の圧倒的なサイズの肉体によってここにあったはずの山々が見事に更地になっていた。
おっぱいの下なんて凹んで大きな湖が後々にできた程だ。
幸いなことにこの辺りには人は済んでいなかったため人的被害はゼロだった。
それから1週間が経過した。
あおい「今日は彩ちゃんも誘って3人で新しいスイーツの店に行ってみる予定だけど大丈夫だよね?」
壮太「もう既に集合場所に来てから言うもんじゃないだろ!俺は構わないよ!・・・それよりお前また成長しすぎじゃないか?」
壮太はさらに大きくなったあおいを見上げて話しかけた。
先日の彩の超巨大化を見て何かしら感化されたのかは分からないがあおいはさらに成長して身長250㎝でも圧倒的だったのに身長320㎝という凄まじい大きさに育っていた。
おっぱいもおしりも足の長さと肉付きももれなく増量しているのでまさに圧巻というところだろう。
あおい「いや~!なんかあの時に彩ちゃんがすごく大きくなったのを見てちょっとだけ羨ましいなって思ってたせいですかね~?しかし先輩ってもう私の半分の大きさにも届かなくなっちゃいましたね!」
壮太「もう今更驚かないよ!それにあおいはどれだけ大きくなってもあおいだろ?ちょっと生意気だけど可愛い後輩には違いないさ!」
あおい「う~!先輩小さくて可愛いくせにたまに格好いいこと言うから反則ですよ!まぁそんなところも好きですけど・・・・」
壮太「ん?今何か言ったか?後半聞こえなかったんだけど・・・」
そんな壮太の疑問を消し飛ばすようにタイミングよく彩がやってきた。
彩「すみません!ちょっと遅れました~!」
あおい「あれ?今日はもう成長した状態で来たんだ?」
彩「違いますよ!今全然成長してない普通の大きさです!」
壮太「でも俺と同じ身長だった筈なのに見上げないといけなくなってるんだけど・・・」
彩「今普通の状態で身長180㎝あるんです!今まで成長していた姿を普通に超えちゃったんですよ!あはは・・・この前の巨大化の影響かな?」
あおい「そうなると成長していたことを隠していた隼人くんはどうしたのかな?」
彩「そりゃ毎日のように素の私がメキメキ成長して隼人くんを追い越して成長した姿になった経緯を見てたわけだから最初は驚いてたけどちゃんと理解してくれましたよ!だからもう私だって分かってる筈なのにまだお姉ちゃんって言って甘えてくるんで困ったものですよ♪」
あおい「じゃあ今は隼人くんとは仲良くやってるんだね~♪」
彩「今まではあくまで知り合いの気になるお姉さんって感じで接してたのに、私だと分かると遠慮なしに甘えてくるようになったからまぁ仲良くと言えばそうなんだけど・・・」
あおい「まぁ2人とも小学生なんだしこれからまた色々進展もあるんじゃないかな?それじゃあみんな集まったことだしお店に・・・・」
しかしそれを遮るかのように緊急速報が鳴り始めた。内容を確認するとどうやら巨大隕石が地球に向かっているとの事だ。人工衛星が不調だった為に接近に気付くのに時間がかかり、既に地球衝突まであと1日らしい。こうなったら落下予想ポイントから離れた所に避難を・・・と思ったが隕石のサイズが月と同等の大きさがあるというのだ。これではどこに逃げても同じことかもしれない。
彩「これってもう地球滅亡しちゃうってことだよね?こうなったらまた私が・・・あまり自信はないけど超巨大化して隕石を押し返せたらいいんだけど・・・」
あおい「それなら私も手伝いたいな!」
壮太「いやいや、手伝うって言ったってあおいは彩ちゃんみたいに巨大化できないだろ?」
あおい「彩ちゃんが大きくなったのは魔法の力なんでしょ?それなら私にも同じ魔法を使ってもらったら・・・無理かな?」
彩「う~ん!どうだろう・・・私もやったことないから分からないや!でも不可能とも言い切れないかな?失敗する可能性もあるけどそれでもいいなら・・・・」
あおい「やった~!私もこの前の彩ちゃんみたいに超巨大化してみたかったんだ♪」
壮太「動機が何か不純だな・・・それに隕石止めるには先日の大きさよりももっと大きくならないとダメなんじゃないのか?」
あおい「それでもいいんですよ!地球を救った超巨大美少女になれるなんて一生に一度どころか人類に1人いるかいないかですよ?そんなチャンスあったら挑戦してみたくなるでしょう?」
彩「まぁ私としては1人で隕石を押し返せるか不安だったから協力してもらえるのは助かりますよ!じゃあ今からいきますけど準備は良いですか?」
あおい「いつでもOKだよ!」
彩「じゃあ手を繋いで・・・ってちょっとこの身長差だとやりにくいですね?まずちょっと成長しますよ!」
彩は成長魔法でグングン大きくなり、先日の身長333㎝の超絶スタイルになった。
超巨大化を経験したからなのかこの変化も突発的な状況でなくとも普通に使えるようになってきたようだ。
あおい「今回は私が身長320㎝になってるから前ほど彩ちゃんを見上げなくて済むね!でもやっぱり彩ちゃんの方が少し大きいから何だかお姉ちゃんみたいだなぁ・・・なんて♪」
彩「もうあおいさんまで私をお姉ちゃん扱いするんですか~?」
あおい「冗談だよ!まぁでも私お姉ちゃんいないからちょっと憧れはあるけどね!それじゃあ改めてお願いするね!」
彩「じゃあいきますよ~!!」
彩はあおいと手を繋いで巨大化を始める。
あおい「うわぁ!私本当に巨大化してる~!?ほとんどの建物より大きくなっちゃった!!」
まずは100倍に巨大化して先日の飛行機事件のあった山の方角へと向かう。
あそこなら既に彩が33.3㎞という圧倒的な身体で押しつぶされているのでこれ以上壊れるものは何もないのだ。超巨大化するにはうってつけの場所といえるだろう。
山に近づき建物が少なくなるにつれて巨大化の倍率を少しずつ上げていった。
彩「じゃあまずは前回と同じ1万倍になりますよ!」
そして彩は身長33.3㎞、あおいは身長32㎞にまで巨大化した。
こうなるともう雲も彼女たちの足元を漂うばかりで視界を遮るものなど何もない。
エベレストも圧倒的に超えた高みにあるので地球上において2人より大きいものなどないのだ。むしろマリアナ海溝に立った状態でもエベレストを追い越してさらにおつりがたんまり出る程に巨大なのだ。
あおい「この後はどうするの?宇宙にいくんだよね?」
彩「じゃあまずは10万倍になりましょうか!」
彩は333㎞、あおいは320㎞という人知を遥かに超えた大きさへと巨大化した。
地平線は丸くなり、自分たちが地球という丸い惑星の上にいるのだと改めて実感することができる。
あおい「そしたら今度はジャンプして宇宙に行くって事かな?」
彩「そうです!ジャンプしたら地球の重力に引かれる前に一気に大きくなりますよ!それっ!!」
そして飛び上がった次の瞬間には2人の視界は満天の星空に移り変わった。
何も遮るものが無い宇宙空間に出たのだろう。
あおい「えっと・・・私達どこまで大きくなったのかな?」
彩「ごめんなさい、ちょっと緊張して力を入れ過ぎました・・・たぶん今私達1億倍になってると思います」
あおい「1億倍!?それじゃあこの小さな玉が地球ってこと!?」
身長33.3万kmの彩と身長32万kmのあおいから見た直径1.2万kmの地球はピンポン玉くらいの大きさしかなかった。
彩「それにしてもここまで大きくなっちゃうと隕石押し返すどころじゃないですね・・・あはは・・・」
あおい「そしたら肝心の隕石は・・・・もしかしてこのちっちゃな小石かな?えいっ♪」
月と同等の隕石は直径3000㎞・・・0.3万km・・・2人にとってはビー玉サイズの小石にしか見えなかった。そしてあおいが軽くデコピンをすると隕石は木端微塵に消し飛んでしまった。
あおい「ふふふ♪先輩見てました~?指先ひとつで巨大隕石を消し飛ばしちゃいましたよ~♪ほらほら私の指大きいでしょう?」
あおいは自慢げに人差し指を地球に・・・日本に近づける。
あおい「指の幅だけで日本丸ごと私の指に隠れちゃいましたね♪このまま軽く触れただけで日本潰れちゃいそう・・・それどころか地球も壊れちゃいますね!いやぁ~!大きいってすごいですね~♪先輩もたくさん食べないとこんな風に大きくなれませんよ~!」
あおいは先輩の声は聞こえなくとも今この瞬間に適切なツッコミがあったのだろうと容易に想像できた。
彩「あんまり怖がらせちゃダメですよ?それに冗談のつもりでもうっかり触れちゃったら本当に地球壊れちゃいますからね!」
あおい「それにしても巨大隕石消し飛ばして地球を救ったっていうのにあまりにも簡単すぎると実感わかないものね!」
そして2人は魔法の効果が薄まるのを待ってから縮小魔法で小さくなって日常に戻った。
それからまた1週間が過ぎた。
壮太「先週行けなかったスイーツの店に改めていくって話だったよな?」
あおい「そうですよ~!何か気になる事でもありました?」
壮太「いや気になり過ぎだよ!何でまたそんなに大きくなってるんだ!?もう目のやり場に困るんだけど!!」
あおい「今更何を言ってるんですか~?身長250㎝の時も先輩私のパンツ見えてたじゃないですか?」
壮太「いや、そんなことは・・・・」
あおい「しらばっくれても無駄ですよ!だって私が先輩くらい小さい人には立った状態でもパンツ見える高さにスカート調整してたんですから♪見せてたんだから見えてない筈ないって訳ですよ♪」
壮太「お前何してるの!?恥ずかしくないの!?」
あおい「先輩以外の人に見られるのは恥ずかしかったですよ?だけど隠そうとしても隠せるものじゃないし、いつも見られても大丈夫なように可愛いパンツ履いてましたから!それに今はもうどんなに大きい人だって私のスカートの中身なんて余裕で見えちゃうから気にするだけ無駄って思ってま~す♪」
今のあおいの身長は420㎝、足の長さは2mを余裕で超えており、スカートの丈も地上から2m以上あるので先程言ったようにどんな人でもあおいのスカートの中が見えてしまうのだ。
あおい「それにしても先輩私の半分どころか3分の1になっちゃいましたね?でも実のところまだまだ成長が止まってない気がするのでもっと差が開いちゃいますね♪」
壮太「まったく・・・いつまでも一緒にいてやるから安心して大きくなりやがれ!」
あおい「ふふっ♪先輩ツンデレですね~♪」
そして約束の時間になると彩が隼人を連れて現れた。
・・・が以前見た時よりもかなり大きくなっている。
あおい「彩ちゃん今回はまた気合入れて大きくなってきたのね?」
彩「それが・・・・今身長500㎝なんですけど『大きくなってない』んです!」
つまりは成長魔法を使う事無く普通の身体で身長500㎝ということだ。
先週の180㎝の時とは同じようなことだろうがスケールが違いすぎる。
頭より大きかったおっぱいはさらに1回り以上大きく育ち、お尻もまたかなり大きくなっているようだ。服は上下共に布地が足りておらず布面積はあおい以上に少ない。
大きく実ったおっぱいとお尻は彩の呼吸だけでも肉感的に揺れて周囲の視線を釘づけにしてしまう。
もう色々と突っ込みたいところであったが彩の大きな足の後ろからひょっこり隼人が姿を現した。
隼人「きょ・・今日は『だぶるでーと』って聞いて来ました!俺まだ子供で良く分からないことも多いけどよろしくお願いします!」
あおい「あらあら初々しくて可愛い男の子じゃない!今は先輩と同じ身長で小さいけど、これからきっと大きくなればいい男になるかもよ?彩ちゃんをしっかり支えてあげてね♪」
壮太「お互い大きすぎる女の子に特別な感情を抱くと苦労するだろうけど頑張ろうな!」
壮太と隼人は似た境遇同士いい関係になれそうだと感じ取っていた。
彩「そうそうあおいさんちょっと耳貸して?」
あおい「いいよ~!何の内緒話かな?」
彩「私の成長魔法とかって『未来の自分の姿』を先取りしてるらしいことが分かったの!でも最近巨大化してから成長速度がすごく早くなったでしょ?それから気になってたんだけど、もしかしてこれって『未来の自分の姿を先取りしてる』じゃなくて『成長魔法で変化したらそれが後々に実際に未来の姿になる』ってことなんじゃないかなって思って・・・・」
あおい「なるほどなるほど、つまり最終的にはこの前の大きさに・・・・」
彩「まだ可能性ですけど・・・だけどあおいさんには悪いことしたかもって思ったので・・・」
あおい「いやいや、私の方から頼んだんだしあの時は楽しめたよ♪それにどんなに大きくなっても私は私だから離れたりしないって先輩言ってくれたから心配はしてないんだ♪それに彩ちゃんはもう年齢関係なく親友の様なものだと思ってるから一緒に大きくなるのも悪くないと思ってるよ♪」
彩「それならよかった・・・私も隼人くんに似たような事を言われたので心配はしてないけど・・・それにとんでもない成長しちゃうかもしれないってのも私の気にしすぎかもしれないよね?」
あおい「それよりも今はみんなでスイーツの店に・・・もといダブルデート始めちゃおうっか♪」
彩「うん!今日は思いっきり楽しもうっ♪」
グググググ・・・・
私とあおいちゃんの視線がぐぐっと上がったのは気のせい・・・かもしれない
あおい「先輩、隼人くん今日も楽しかったです!また明日も放課後どこか遊びに行きましょうね~♪」
彩「隼人くん、壮太さんバイバ~イ♪」
身長500㎝のあおいと身長590㎝の彩は大きく手を振りながら2人と別れた。
あれから半年が過ぎたがあおい&壮太、彩&隼人の4人はよく放課後や休日に一緒に遊びに行く仲となりこうして毎日のように楽しく過ごしているのだ。
彩「そろそろ時間ですね!あおいさん行きましょうか!」
あおい「もう彩ったらまたそんな堅苦しい言い方してるよ!私たちもう年齢関係なく親友なんだから遠慮なんかしないでいいの!」
彩「じゃあ・・・あおい一緒に帰ろう!」
あおい「それでよし!」
そしてあおいは彩と手をつなぎ地面を軽く蹴るとふわりと浮かび上がり、ドンドン空高く舞い上がりながらその身体を大きくしていった。街の空は2人の身体で埋め尽くされ、まるで夜のように急に暗くなってしまったが人々は特別驚く様子を見せない。もうこれが日常の一部になっているからだ。そしてさらに大きくなっていく2人の身体は日本の空を・・・世界の空を覆いつくし、宇宙空間に出てなおまだ大きくなり1億倍の大きさに達した。
あおい「ん~!!やっぱり元の大きさが落ち着くわね♪最初は戸惑いも多かったけど人間なんでもすぐに慣れてしまうものね!」
彩「でもいつもこの大きさじゃ隼人くんに会ったり遊んだりできないんだよね。縮小魔法が使えなかったらと思うとゾッとするよ!」
あおい「私も先輩をいじれなくなると思うと日々の楽しみがなくなっちゃうからね♪」
宇宙空間でさも当たり前のようにまったりとくつろぐ2人。
実のところあの後2人の成長は予想した通りに止まることなく大きくなり続けて、とうとう本当に1億倍に・・・といってもあおいは身長5万㎞、彩は身長5.9万㎞という大きさになっているため正確にはあの時の大きさを超えてしまっているのだが・・・
つまりはこれが今の2人の巨大化していない『素の大きさ』ということになる。
少し昔話をすると彩の家系は元々魔法が使える家系ではあったもののあまり強い魔法が使えるわけでもなく、魔法を使える親戚たちからは弱者だとみなされていた。そこに生まれた彩も当然ながら親戚たちからは期待されることなどなく、魔力量の少ない彩が唯一使える成長魔法だけという事実を笑いものにされることすらあった。
しかしここ最近は身体が大きくなるにつれて魔力量も増大し、使える魔法もかなり増えてきて莫大な魔力を要する伝説級の大魔術すらも今の彩なら息をするように簡単に使えてしまうほどになり、かつて笑いものにしてきた人たちを見返すことができた。
その甲斐あって地球での生活をするにあたって縮小魔法や地上に影響を出すことなく宇宙に出るための浮遊魔法も難なく使いこなせるようになっていた。
一方そのころ壮太と隼人は・・・・
壮太「なぁ俺もお邪魔してよかったのかい?」
隼人「いいじゃないですか!壮太さんとは似た境遇同士いつも相談乗ってもらったり、みんなで一緒に遊びに行くときリードしてもらったりとお世話になってますから!」
壮太「ならお言葉に甘えちゃおうかな。それにしても外で食う飯も旨いもんだよなぁ!」
壮太は隼人と彩の家族が集まって始めていたバーベキューに呼ばれていた。
元々隼人と彩の家族は親交があったのでたまにこういうことをしていたのだが、それに壮太も混ざったような形だ。
隼人「でも彩とあおいさんは参加できないのがちょっと残念でしたね」
壮太「まぁあれだけ大きな身体を縮小魔法で無理やり小さくして俺たちに合わせてくれてるんだ。小さくなれる制限時間があるって言われちゃしょうがないさ。それにその分今日の昼は2人には美味しいものを食べてもらったしな♪」
桐「それにしても夜空に月があるのは当たり前として、その月をビー玉のように摘まもうとしている超巨大な女の子2人で夜空が埋め尽くされているなんてまるで夢でも見ているようね!しかも1人は小学生の妹っていうんだからもう笑うしかないってものよね?」
壮太「えっと・・・もしかして彩ちゃんのお姉さんですか?」
桐「そうよ!あなたたちは隼人くんと、そのお友達かな?やっぱり小学生ってこのくらい小さくて可愛いくらいがちょうどいいわよね♪彩も少し前まで同じくらいだったのに、今じゃ大人なんか足元にも及ばないようなスタイルになってあの大きさだものね・・・」
桐は愛でるべき小さな妹がいなくなったのが寂しいのか壮太と隼人を両手を使って抱き寄せた。
壮太「あのっ!俺は小学生じゃなくて18歳の高校生なんですけど!」
桐「ええっ!?そんなに小さいのに高校生だったの!?しかも私より年上だったなんて・・・ごめんなさい!人は見かけによらないものね。」
3人はそれぞれ色々なことを考えながら夜空を見上げていた。
こうしている間にも彩たちはビー玉のように小さな月をつまもうと遊んでみたりしていたが、徐々に家にいるときのようにくつろぎだした。
実際、家でゆっくりすることができないのだから素の大きさである1億倍の身体に戻って宇宙空間で羽を伸ばしたほうが身体も気も休まるというものなのだろう。
2人は元の大きさに戻る際に服や持ち物が一緒にサイズ変化するのを利用して食べ物などを持って帰ったようで、彩は地球より巨大なおにぎりを、あおいはパンを食べている姿が夜空一面に広がっている。食べ終わると今日4人で一緒に出掛けた時に買ったケーキをデザートとして食べだした。満面の笑みで美味しそうに食べる姿は壮太や隼人だけでなく地球上の人類すべてが癒されたことだろう。しかし遊び心でケーキの上に載っていた地球より巨大なイチゴを見せつけるように近づけてきたのにはヒヤリとしたものだ。
その後はスマホをいじったり、2人で談笑したりしている姿があり、まるで自宅でまったり過ごしているのを盗み見ているかのような気分になってしまう。おまけに2人とも無防備でパンツがずっと丸見えになったままだったり、時には全人類が見ていることなど忘れて着替えを始めてしまうことさえあった。
桐「なんというかもう2人とも全人類に生活を覗かれているとか恥ずかしいとかっていう感覚がないみたいよね。まぁ微生物にも満たない極小の人間なんて今の大きさじゃ見えないだろうし、見られているっていう自覚がないのでしょうね。」
パシャリ!
桐は空に向かって2人の写真を撮ると彩のスマホに送り付けて、その後に電話を始めた。
桐「ほら彩ちゃんとしないと全人類に彩たちの恥ずかしい姿が見られちゃっているわよ!」
彩「そうなんだけど、もういちいち考えるてたら宇宙での日常生活なんてできないから気にしないことにしたんだ。だから大丈夫だよ!」
桐「ほほう・・・」
桐はそこで一旦通話を切ると、再び壮太と隼人に抱き着いて自撮り写真を撮り、彩へと送った。
桐「彩さっきの写真見た?あんまりだらしない恰好を世界中にさらしてると隼人くんも幻滅しちゃうかもよ?そうなったら私が彩の代わりに隼人くんを可愛がってあげるからね♪」
彩「ちょっとお姉ちゃん隼人くん誘惑しちゃだめだよ!」
彩は睨みつけるように顔を地球に近づけた。
というか日本を見つめているのだけれど、日本よりも彩の目の方が大きいので上空の景色は彩の瞳だけで覆われてしまった。
桐「小学生相手に手を出したりしないわよ!焼きもち焼いちゃって彩もまだまだ可愛いわね♪」
彩「もうお姉ちゃんったら!」
そして今日のところは壮太と隼人は解散するのだった。
彩「う~ん・・・」
あおい「彩なんだか寝ている間うなされてたけど大丈夫?」
彩「大丈夫・・・だと思うんだけど、とっても気になる夢だったんだ!なんというか予知夢みたいなものかな?」
普通ならば笑い話で済むのだろうが、彩ほどに魔力の強い人間の話となるとなかなかに現実味がわいてくる。
あおい「それでどんな夢だったの?」
彩「この銀河・・・いやこの宇宙が巨大な何かに巻き込まれて消滅しちゃうって内容だったの!このまま放っておくと本当に現実になりそうな気がするから確かめに行きたいと思うんだ!」
あおい「宇宙の危機ってやつだね?それなら私もいっしょに行くよ!いいよね?」
彩「でも宇宙の外側なんてこの大きさじゃ到底たどり着けないからもっと大きくなる必要があるんだけど・・・・それでもいいの?」
あおい「今だってすでに1億倍が素の大きさになっちゃったんだし、これ以上大きくなっちゃったってもう気にならないよ!だから一緒に宇宙を守りに行こう!」
彩「あおいってば実はもっと巨大化してみるのも楽しそうだな~!・・・とか考えてない?」
あおい「あ、バレちゃった!?でも結果的にそうなるんだしいいじゃない!」
彩「それじゃあ行くよ!!」
彩はあおいの手を握ると地球から遠ざかりながら巨大化し始めた。
土星を通り過ぎるころには10億倍を超え、太陽よりも大きくなってしまった。
そして太陽系を出て地球への影響が少なくなるとより巨大化を加速させながら進んでいった。
地球からは2人が遠ざかっているはずなのに巨大化し続けているせいでまるで大きさが変わらずにそこにいるかのようのようであった。
2人とも身長が50万光年を超えて、自分たちのいた10万光年の天の川銀河よりも大きくなってしまった。
あおい「うわぁ!銀河が私達よりも小さいよ!?こんなにも大きくなっても宇宙はまだまだ途方もなく広いって何だか不思議だな~!」
彩「じゃあもっと巨大化していくよ!!」
そして1億・・・10億光年、どの銀河も2人からは砂粒にも満たない極小の存在となっていく。
100億・・・1000億・・・10兆光年、宇宙の大きさが900億光年なのでそれを大きく超えて2人は超巨大な存在になってしまった。もう宇宙すらも彼女たちからはビー玉のような大きさだ。
あおい「あはは・・・さすがに大きくなりすぎたかな?」
彩「いや、そうでもないみたいだよ?」
彩が指差した方向には超巨大なおっぱいのようなものが迫っていた。
圧倒的な大きさの彩とあおいですらその前には砂粒以下のサイズでしかなく巻き込まれたらひとたまりもない。
あおい「これまさかおっぱいなの!?いやいや、ありえないって!」
彩「でも止めなきゃ私達の宇宙が消滅しちゃうよ!おーい!そこのあなた~!止まって~!お願~い!」
彩は目の前にあるおっぱいの持ち主に向けて全力で声を出し続けた。
なこ「あれ?何だかおっぱいの先の方で声がしたような?わぁ!自力でここまで大きくなれた女の子なんてすごく久しぶりに見たよ!」
あおい「嘘!?本当に通じた!?えっとこのまま進むと私達の宇宙を巻き込んじゃうから止まってください~!」
なこ「あ、ごめんね!宇宙なんて無限にあるから普段は気にしないんだけど、あなた達みたいな女の子が産まれた宇宙なら話は別、ちゃんと守ってあげないといけないね♪」
彩「止まってくれてありがとう!ところであなたは誰なの?私は彩、もう一人はあおいです!」
なこ「私はなこ、この世界の全てを産み出した女神だよ♪」
あおい「女神様!?どうりで凄い大きさとスタイルだと思ったわ」
彩「私も魔力が尽きそうだからこれ以上は大きくなれないよ!女神様には到底追いつけないって事かな」
なこ「もしかして私褒められてる?何だか嬉しいなぁ♪彩ちゃんとあおいちゃんはもっと大きくなって女神になりたいのかな?それなら私が叶えてあげる♪」
『『・・・え?』』
あおいと彩が何か反応するよりも早く2人の身体は宇宙の1000億倍という圧倒的な大きさに巨大化していた。そしておっぱいはより大きくなり、お尻や足もさらに肉感的になっていた。さらには2人の服装が変化してなこと同じような格好、正確にはその色違いのようなものを身体にまとっていた。
おっぱいは大事な所だけを隠すかのような細いベルト、股間は布面積の少ない水着のようなものを身に着けて、まるで過激な水着の様だ。
なこ「これで2人とも私と同じような女神の仲間入りだよ♪」
彩「この格好はちょっと恥ずかしいかも・・・身体もさらに成長しちゃってるし・・・あとこれもしかして『巨大化じゃない』よね?1億倍の時と同じでこれが素の大きさになってるよね?」
なこ「そうだよ!だって女神なんだしこのくらいあって当然だよ♪まぁ私の本当の大きさはまだまだこんなものじゃないけど、今の2人なら巨大化すればギリギリ追いつけると思うから何かあったらまた合いに来てね♪」
彩「じゃあ行く前にせっかくこうして会えたんだから記念に一緒に写真撮らない?」
なこ「いいよ~♪こういうのも友達っぽくて好きなんだ♪」
写真を撮るために3人が集まると意外にも彩、あおい、なこの順に大きく、
ここがもし地球上だったなら、なこ身長500㎝、あおい身長600㎝
彩身長700㎝といったところだろうか。おっぱいも2人ともなこに負けないくらいに大きく育っている。
パシャリ!
写真を撮り終えるとあっさりと解散し、なこは再び何処かへ行ってしまった。
あおい「行っちゃったね・・・結局なこちゃんは何しに来たのかしら?もしかしてただの散歩・・・な訳ないよね?」
彩「夢中でここまでやってきたからあんまり実感なかったけど、私たちとんでもない大きさになっちゃったね!?」
あおい「宇宙の1000億倍だったかな?大きくなりすぎて私たちの宇宙なんてもう見えないよ!・・・アレ?なんだか身体がまだ大きくなっているような?」
彩「私もう巨大化はしてないからそんなことは・・・・って本当に大きくなってる!?」
緩やかではあるがムクムクと巨大化し続けている。
宇宙の1000億倍だったのが数分後には1兆倍、1時間もすれば宇宙の1000兆倍以上に大きくなり、止まる気配は一向にない。
付け加えて言うなら『素の大きさ』そのものが更新されているようで普通の巨大化とはまた違うようだ。
彩「宇宙の1000兆倍以上の身長が『素の大きさ』私たちにとっての『当たり前の大きさ』になってるなんて・・・もうこれじゃあ普通の女の子なんて言えないよね?私たち本当に女神さまになっちゃったんだ!?」
あおい「まぁ女神さまになるのも悪い気はしないかな♪それにしてもどこまで大きくなるんだろう?もしかしてなこちゃんと同じ大きさまで大きくなるんじゃ・・・・でも本当の大きさを聞きそびれたし、そうじゃなくてもとんでもなく大きいってことは感じてたから、そこに達するまで私たち無限に巨大化し続けるのかも・・・」
2人は女神という人間を超越した存在になり、無限に大きくなり続けるのも悪くないと思えたのも事実なのだが、こんなにも途方もない存在になってしまっては地球に残してきた思い人にどう見られるのかという不安が徐々に大きくなってきた。
彩「こんなにも大きすぎる私を隼人くんは受け入れてくれるかな?無限に巨大化し続けるって知ったら怖がられて逃げちゃったりしないかな?」
あおい「それを言ったら私も・・・いくら器の大きな先輩でもこんな私でもまだ相手してくれるのか心配になってきちゃうかも・・・」
止まらない巨大化がさらに2人を不安にさせ、徐々に表情が暗くなってしまった。
壮太『何泣きそうな顔してるんだよ!どんなに大きくなってもあおいはあおいだって言っただろ?それにいつまでも一緒にいてやるって言った俺の言葉が信じられないのか!?』
あおい「先輩・・・・!?」
急に壮太の声が頭に響いてきてあおいは困惑するが、続けて壮太の声が聞こえてきた。
壮太「2人が女神になったって辺りから無意識に出ていたテレパシーが全宇宙に向けてダダ洩れだったぞ!だからこうして俺も強く念じればあおいに届くって信じて声を送り返したんだ!」
あおい「嘘っ!?それは恥ずかしいかも・・・でもこうして先輩が強く思って私に声が届いたのは嬉しいです!」
壮太「そりゃ、あぃ・・・いや、えっと・・・何とかの力に不可能はないってやつさ!」
あおい「先輩ったらチビのくせに・・・もう見えないくらいちっぽけなくせに・・・そんな格好いいこと言うなんて反則ですよ!」
壮太「ちっぽけは余計だよ!」
あおい「ところで『何とか』ってなんのことですか?」
壮太「えっと・・・・とにかくこれからも一緒にいてやるってことだよ!!」
壮太は恥ずかしくなったのか顔を赤くしていた。
その姿が見えないあおいでもそれは容易に想像できたのだが・・・・
隼人「ボクも彩と一緒にいたいよ!最初はお姉ちゃんとしてすごく気になっていたけど、それでもやっぱり中身が優しい彩だったから一緒にいて楽しかったんだ!・・・ボクは大好きな彩とこれからも一緒にたくさん遊んだりしたいよ!ダメかな?」
彩「隼人くん・・・・私も隼人くんのこと大好きだよ!これからも一緒に遊ぼうね♪」
彩は嫌われたり拒絶されたりしなかったのが嬉しくて、これからも一緒にいれることが嬉しくて泣いて喜んでいた。
あおい「あらら・・・でもやっぱり彩と隼人くんは子供な分気持ちがストレートでいいなぁ・・・ねぇ先輩?」
壮太「な、なんだよ・・・そういうのは心の準備ができてから言わせてくれ!」
あおい「ふふっ・・・さっきまでの威勢が台無しですよ~?まぁその時が来るまで楽しみに待ってますね?」
そして彩はあおいと手をつなぐと無限に巨大化する状態を相殺するように超強力な無限縮小魔法を使って地球へと帰還した。
壮太「しっかし、また大きくなったなぁ!」
あおい「せっかくまたこうしてみんなで遊びに行けるようになったのに文句言わないでくださいよ!私たちの本当の大きさを考えたらこれでも上手くやったほうなんですよ?宇宙でも見えないほどに小さいのに、センチやメートルの単位の調整なんて米粒に文字を書くよりも大変なんですからね!?」
壮太「ごめんごめん!ちょっとからかっただけだってば!」
壮太は身長25mのあおいの肩に乗せられて彩の家へと向かった。
ピンポーン!
桐「はーい!あおいちゃんと壮太くんじゃん!?おーい、彩!2人とも来たから急いでね~!」
玄関を開けて出てきたのは彩の姉の桐だった。
あおい「彩から話は聞いてたけどまさか本当にお姉さんまで大きくなってたなんて驚きましたよ!」
桐「そうそう!彩ったら地球に帰ってきたら身長33.3mより小さくなる調整が難しいからって家ごと大きくしたのよ!?おかげで中にいた私とママまで大きくなっちゃったもんだから仕事から帰ってきたパパの驚きようったら・・・」
壮太「大きくなってスタイルもよくなったから結果オーライなんじゃないのかな?」
桐「もうっ!あんまり言うとデコピンでぶっ飛ばしちゃうよ?」
桐は冗談でデコピンを壮太に近づけてきた。
身長18mになってしまった桐の一発をくらったらひとたまりもない。
壮太「しっかし、娘2人とママさんの3人と自宅が巨大化したらパパさんは毎日踏みつぶされないように心配な毎日なんじゃないだろうか・・・・」
あおい「あ~・・・・私も家を巨大化してもらった時にパパが出張だったから彩の家と状態は同じなんだよね。・・・で今日の朝、寝ぼけてパパをうっかり蹴り飛ばしそうになってヒヤッとしたんですよ」
桐「分かる~!それ私たちにとってのあるあるネタかもね~?」
壮太「いや、そんな物騒なあるあるネタ困るんだけど!?」
玄関で雑談していると彩が隼人を肩に乗せて出てきた。
ただそれだけでなく後ろにも誰かついてきているようだ。
彩「遅れてごめんね~!ちょうどなこちゃんが遊びに来てたから、せっかくだしあおい達とも一緒に行こうかって誘ってたんだ!」
身長33.3mの彩の後ろから身長20mのなこが現れた。
あおい「なこちゃん久しぶり~!ところで今から出かけるのにその格好でいいの?」
なこは依然出会ったときと同じく水着のような格好のままだったのだ。さすがに街に行くには露出が多すぎる気がする。
なこ「女神としてこの格好でいることが多いからね~♪普通の服を持ってないわけじゃないんだけど・・・・そうだ!みんな同じ格好ならおそろいでいいんじゃない?」
なこが彩とあおいに触れると2人の服はたちまちなこの纏っているものの色違いへと変化した。
彩「元の大きさの時は人間も宇宙も小さすぎて見えないから気にならなかったけど、この大きさだと視線が気になるなぁ・・・」
あおい「私も過激な服は嫌いじゃないけど、これで街に行くのは勇気がいるなぁ・・・」
壮太「2人とも女神なんだし人間の視線なんて気にせず堂々とすればいいよ!」
隼人「うんうん!とっても似合ってるから大丈夫だよ!」
あおい「まぁ先輩がそう言うのなら・・・」
なこ「それじゃあみんなで遊びにいっくよ~!!」
こうして新たな仲間が加わって5人は街へと向かった。
今日もまた波乱に満ちた一日になるかもしれない・・・・
ズシーン!ズシーン!ズシーン!
彩「うわぁ!東京タワーだ~!ねぇあおいちゃん写真撮って♪」
あおい「は~い♪じゃあ並んで・・・はいチーズ!」
今日は東京に遊びに来ていた4人。彩ははしゃいであおいに写真を撮ってもらっていたが、普通の観光と違うのは東京タワーが『背景』ではなく彩の隣にあることだろうか。
彩「ふふふ♪私の身長がちょうど333mだから東京タワーとちょうど同じだね~♪ねぇ隼人くんタワーの展望台よりも高い位置にある私の肩は最高の特等席でしょ?」
隼人「柵も安全ベルトもないところに乗せられたときは怖かったけど保護魔法で絶対に落ちないようにしてくれたから今は安心してあちこちを眺められるよ!東京タワーやスカイツリーと違って彩が動いてくれるから眺めも色々変わって最高に楽しいよ!!」
先日の一件から彩とあおいはさらに成長し『素の大きさ』はとうとうこの世で最も巨大である女神なこと同等のサイズに達してしまった。2人にとって宇宙など原子にも満たないサイズで、無限に存在する宇宙をひとまとめにしても目視できるかできないかという程の極小サイズなのだという。これで彩とあおいは正真正銘の女神になってしまったというわけだ。
それほどまでに大きくなったのだから小さくなるのも一苦労で無限縮小魔法を何重にも重ね掛けしてようやくこの人間の100倍サイズへなることができているのだ。
あおい「私は身長250mだから東京タワーはまだ見上げないといけないですね。まぁ『素の大きさ』になれば人間も東京タワーも地球も宇宙も全部見えないくらいに小さい存在だからあんまり大差ないんですけどね♪先輩は私の肩の上だと低すぎてつまらないってことはないですか?」
壮太「いやいや、今のあおいの肩の上でも俺にとっては十分すぎるほどに高いんだけど!女神になってなんだか大きさの価値観がずれてきてないか!?」
あおい「大丈夫ですよ~!私がどれだけ大きくなっても、先輩がどれだけちっぽけな存在になっても私の中で一番大切なのは先輩なのは変わりませんからね♪」
壮太「急に恥ずかしいこと言うなよ・・・」
あおい「あれあれ~?顔真っ赤にしてませんか~?先輩ったら本当に可愛いですねぇ♪でもいつまでも関係をちゃんと進展させない先輩が悪いんですからね?私だってからかうばかりじゃなくてちゃんと親密になりたいって想いくらいあるんですから♪」
彩「ねぇ次はどこに行こうか?」
隼人「そういえば今年はプールとか行ってなかったなぁ・・・」
あおい「そういえば最近かなり大型のプールができたって聞いたから行ってみようよ!」
2人の脚で歩いてほんの数分のところにプールはあった。
巨大な湖のようなプールはかなり凝った作りで巨大プールの外周はドーナツ状に流れるプールになっており、巨大プールは中心にいくほど深くなり最大5mの深さがあるそうだ。
その為ダイビング用の機材も貸し出しておりプールにいながらお手軽なダイビングも楽しめるというのが一つのウリらしい。
彩「なんか狭いなぁ・・・・」
あおい「私は何となく分かってましたけどね!しっかし私たち2人だけで巨大なはずのプールのほとんどが埋め尽くされちゃってますね!なんだか子供のころに遊んだビニールプールくらい小さいかも・・・でも最大水深5mなんて水たまりみたいなものだから子供用プールよりも味気ないですけど・・・」
あおいは壮太を摘まんでプールに中心部にポイっと落とした。
壮太「うわぁ!!俺泳ぎは苦手なんだ!こんなところに落ちたら溺れちまう!なんてことするんだよ!!」
あおい「ふふっ♪5mしかない深さでおぼれそうになるなんて先輩可愛いですね♪せっかくだから特別なプールに案内しますね?」
あおいは壮太を再び摘まみ上げると今度は自分のおっぱいの谷間に放り込んだ。
壮太「ここはおっぱいの谷間じゃないか!?でも水があるぞ!?これってまるで・・・」
あおい「どうですか?私の谷間に水を入れた特製の『谷間プール』ですよ♪」
壮太「嬉しいんだけど・・・ここにずっといると興奮して遊ぶどころじゃなくなりそうだな・・・」
彩「あ!それいいなぁ!私も谷間プールやってみようっと♪」
彩も真似をして谷間にプールを作りそこに隼人を放り込んだ。
結局のところ彩とあおいの大きさでは遊べるサイズのプールなどなく、壮太と隼人は彼女たちの谷間さえあればいつでもどこでもプールに入れるということが分かっただけであったが意外と楽しめたのでこれはこれでありだなと皆思うのであった。
彩「それじゃあ今度は富士山に行ってみない?」
隼人「ボク富士山行ったことないから行きたい・・・けど子供だけで行けるかなぁ?」
あおい「大丈夫大丈夫!いつも通り私たちに乗っていけばすぐだからね♪」
そして4人は富士山のふもとから頂上まで僅か1分もかからずに登り切ってしまった。
今の彩にとっては富士山など自分の10倍程度、体感的には10m程度の小さな丘でしかないのでハイキングにすらならなかった。
彩「とうちゃ~く!あっという間だったね♪」
壮太「本当なら登山道具をそろえて何時間もかけていくんだろうけど、こんなにあっさりでいいんだろうか・・・・」
そして4人はその日のデートを終えて彩とあおいはそれぞれ彼氏を家まで送り届けて、100倍サイズの自宅へと帰っていった。
ピンポーン!
桐「はーい!えっと誰かな?虫眼鏡を使って・・・っと。あっ!隼人くんだね?」
隼人が彩の家の玄関先に付けられている『人間サイズ用のインターホン』を鳴らすと天まで届きそうなほどに巨大な扉が開いた。高さは人間が使うサイズの1万倍を余裕で超えており、何十万人何百万人が全力で押したところでびくともしないだろう。だが、それを造作もなく開けて現れたのは彩の姉の桐だった。今の桐は1万倍に巨大化した家に対して身長18㎞・・・同じく1万倍サイズなのだからドアを開けるなど彼女にとっては当たり前の行為なのだ。いくら巨大とはいえ自分が使うサイズのドアくらいどうということはない。
隼人「うわぁ!!!」
桐は何気なく話しかけたつもりだったが普通にしているだけでその発する声の風圧だけで隼人は吹き飛ばされそうになっていた。
桐「ごめんごめん!私も彩に家ごとさらに巨大化させてこのサイズに慣れてないのよ!さぁ早く中に入って!」
隼人「ふぅ・・・これでやっと落ち着いた・・・でも家の中に入ると自分が1万倍の巨人になったなんて実感ないなぁ」
隼人が玄関をくぐると同時にその身体は家に合わせて1万倍に巨大化したのだ。
もちろんこれは隼人と壮太だけ特別にかけられた魔法のおかげだ。他の人間が家に入ってもそうはならないし、逆に彩たちが外に出ても小さくなることもない。
ただ巨大化したとはいっても身長14㎞という『小さな身体』では彩だけでなく桐もまた見上げないといけない存在だ。この家の中では依然として見下ろされる存在なので大きくなった実感が持てないのだ。ただ玄関を閉める前に後ろを振り返ると外に広がる景色はまるで飛行機から眺めたかのような光景だった。これだけが唯一隼人が自分自身が巨大化したのだと実感できることなのだ。
桐「それは私も同じよ!普通の人の1万倍あるといっても身長33.3㎞の彩は私の2倍近いからね。まぁ人間サイズのまま暮らしてるパパと比べたら私もマシなんだろうけど・・・」
リビングに行くと既にあおいと壮太が隼人を待っていた。
あおい「待ってたよ~!それにしてもこうして先輩と隼人くんをちゃんと見れるのって久しぶりですねぇ♪私たちが小さくなるのが難しければ先輩たちを家の中で大きくすればいいって発想はやっぱよかったですよ~♪」
壮太「まぁこれでも見上げないといけないけどな!でもちゃんと顔を見て話しやすいのは俺もありがたいと思うよ!」
なこ「みんな揃ってるみたいだね~!今日は何するのかな~?」
リビングに急に入ってきたのはなこだった。本当にいつも神出鬼没だ。
身長14㎞の隼人と壮太、18㎞の桐、20㎞のなこ、25㎞のあおい、33.3㎞の彩が並んでも超巨人たちの集まりだとは感じにくい。今までのように人間サイズで友達の家に集まったかのように錯覚してしまう。なにせ家の中のものは全て彼女たちのサイズに合わせて大きくなっているし、時々壮太や隼人がお使いを頼まれて帰ってくると買ってきた食材なども自動的に一緒に1万倍になるのでそのあたりは困らないらしい。
彩「普通にみんなで街を散歩するのもいいよねぇ♪」
彩の言葉に皆同意して今回は桐も付き添う形で外へ出ていく。
隼人と壮太は玄関をくぐると同時に1万分の1・・・元の人間サイズに戻ってしまうのでそれぞれ保護魔法をかけられて彩とあおいのおっぱいの上に乗せられた。谷間の中でもいいのだがこのサイズではもはや谷間は本当の谷と呼べるほどに巨大なので外が見えないというデメリットが発生してしまう。その点おっぱいの上は激しく揺れたり落ちる可能性もあるが、そこは保護魔法で補正されるので問題ないだろう。
ズシーン!ズシーン!ズシーン!
超巨大な彩、あおい、なこ、桐が街を踏みしめる。
1万倍ともなれば道路に足が収まることなどできないし、何も踏みつぶさずに歩くことなどもはや不可能だった。
ズシーン!ズシーン!ズシーン!
彩が足を踏み出すと5㎞を超える足裏でたくさんのビルが消えて、再び足を上げるとそこは何もない更地に・・・・なることなく何事もなかったかのように街並みがそこにはあった。
実のところ踏みつぶしてしまったのは事実なのだが、足を持ち上げた瞬間に時間が巻き戻るように魔法を設定しているため事実上被害は皆無だった。
加えて言うならばこの魔法のおかげで人的被害も起きないのだが、さすがにいくら被害がなかったことになるとしても人間を踏みつぶしてしまうという行為には彩も気が引けていた。
その為足を踏み出す瞬間にはその下にある街並みから一時の間のみ人が消えて、街の再生とともに戻って来るという転移魔法のようなものを発動させていた。
ズシーン!ズシーン!ズシーン!
4人の巨大娘が歩く姿は壮観で、足元の街々を気にすることもなく踏みつぶしながら散歩を続ける。皆が足の裏に魔法を使ってなかったら今頃街はあっという間に壊滅していたことだろう。
彩「また富士山に来ちゃったね♪でも今回はかなり小さいなぁ・・・というかもう小さすぎて山には見えないよね?」
今の彩にとっては富士山など体感的には15㎝程の小さな存在だ。
子供が砂場で作った砂山にも遠く及ばないそのサイズはもう山と認識するのも難しい。
あおい「だったらもう世界一周でもしちゃう?」
次の瞬間には彩、あおい、なこの3人は縮小魔法をほんのわずかに解除して10万倍サイズに、桐は彩の魔法でさらに巨大化され皆と同じ倍率に巨大化した。
桐「ちょっとちょっと!また勝手に巨大化させないでよ!やっと1万倍サイズの身体に慣れてきたってのに10万倍・・・身長180㎞なんてもう大きすぎて困るわ!」
彩「あっ!つい癖で一緒に巨大化させちゃった。でも私小さくするのは苦手だからまたこのサイズで我慢して、家とママも一緒に大きくしておくからさ♪」
桐「もうっ!・・・でも私よりもパパが大変かも・・・帰ってきたら次はもう微生物みたいな大きさなんだろうし・・・」
10万倍になった4人にとって海の一番深いところでも10㎞程度なので子供用プールどころか水たまりを歩いているようなものだった。大陸を歩いてる時となんら変わることなく海の上をジャブジャブと歩いて太平洋を渡り、そのまま北米、南米、アフリカ、ヨーロッパ、中東、アジア、そして日本へと帰ってきた。もはや彼女たちにとって障害物になるものなど何もなく、ゆっくりと歩いていたのに30分もしないうちに地球一周を終えてしまった。
彩「それじゃあ今度は隼人くんたちを連れて宇宙に行ってみようよ!」
桐「じゃあ私は留守番しておくわ!これ以上巨大化したらもう家に住めなくなっちゃいそうだし・・・」
そして桐は10万倍に巨大化した我が家に帰っていった。
あおい「そういえば先輩にはまだ私たちの『素の大きさ』をちゃんと見せたことなかったよね?」
壮太「なこさんと同じ大きさになったんだろ?まぁその大きさも俺たちからは理解不能なサイズだろうけどさ・・・」
なこ「ふふふ♪きっと驚くと思うよ?じゃあ私が壮太くんと隼人くんを預かっておくから2人は元の大きさに戻って驚かせてみたら?」
彩「じゃあいくよ~♪」
彩、あおい、なこの3人の身体がグングン大きくなっていく。
銀河や宇宙など一瞬で超えて、無限に存在するたくさんの宇宙が目視できないほどに大きく・・・まだまだ止まることなくこの世に存在するありとあらゆる『全て』をも超えたサイズへと到達して・・・・
なこ「これが私の本当のサイズ♪認識できないだろうから私が理解できるようにしてあげるね!」
隼人「す、すごい・・・・」
壮太「むしろすごい以外の言葉でどう表現したらいいのかわからねぇぞ!」
魔法で皆の姿を認識することはできてもそれを表現する言葉を2人は持ち合わせていなかった。
彩「でもこれはなこちゃんの素の大きさなの!まだとっておきがあるんだよ♪」
この世『全て』が原子以下に感じるほどに圧倒的な大きさになったなこ・・・それをさらに超えて2人の身体はまだ大きくなっていく・・・
あおい「私はこのくらいが限界ですね」
なこの10倍ほどの大きさになったところであおいの大きさは止まってしまったが、彩はまだ大きくなっている。
彩「私はこのくらい・・・・今のところはなこちゃんの100倍くらいかな?」
壮太「嘘だろ!?元々この世界を統べていた女神よりも大きくなったっていうのか!?」
なこ「それが私も2人の成長があまりにも気持ちいいくらいに大きくなっていくもんだからついつい後押ししすぎて気づいたら私よりも大きくなっちゃったんだよね~!てへっ♪」
あおい「しかもまだ成長が終わってないみたいだから今でも時々大きくなって・・・・」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・
途方もないエネルギーの高まりを感じた後にあおいの身体は先ほどの10倍・・・なこの100倍サイズ、彩も10倍・・・なこの1000倍のサイズに大きくなってしまった。
彩「うわぁ!なこちゃんが米粒みたい・・・・私たちばっかりこんなに大きくなっちゃっていいのかな?」
なこ「私を超えちゃうのは驚いたけどそれだけの逸材ならどこまで大きくなるのか観察するだけでも楽しそう♪私に気にせずドンドン大きくなっていいからね♪」
あおい「まぁそんなわけで・・・・」
壮太「また気にしてるんだろ?ゴホン!・・・俺はあおいのこと大好きだから!一生一緒にいてやるって誓ってやるから!何度だって言ってやる!俺はあおいがどれだけ大きくなろうと愛してる!身体の大きさなんて気にするな、もうすでにとんでもない差があるんだからこれ以上大きくなっても些細なことだよ。」
隼人「ボクも彩とずっと一緒だよ!まだ結婚はできないけど大人になったら必ず・・・・」
なこ「ラブラブだねぇ~♪じゃあお祝いに・・・・」
彩・あおい『ちょっと待・・・・・』
なこ「もっと大きくしてあげるね~♪」
さすがに心の準備もなくいきなり大きくされるのは困るらしい。
2人が待ったを言う前になこのとっておきの魔法が発動して彩とあおいの身体はどこまでもどこまでも大きくなっていった・・・
なこ「もうあっという間に私にも認識できないくらい大きくなって・・・どこまで巨大化するのか楽しみだなぁ♪」
途方もない勢いで大きくなっていく彩とあおいの巨大化を止められるものなどもはや存在しないだろう。永遠に巨大化し続けるだろうがそれは些細な問題だ。
魔力も無限に増え続ける彩の手にかかればいつだってあの10万倍の家に帰ってこられるのだから・・・・