「ちょっとそこのお嬢さん達、宝くじを買わんかね?」
その怪しげな露店の前で私と妹は声をかけられた。
声のした方を向くと伸び放題の髪の毛と髭で顔がよく見えない老人が手をこまねいていた。
「売れ残ると困るんでどうか情けで買ってくれんかの」
「ちょっと宝くじはいらないので・・・・」
こういう怪しいのには関わらないようにと思い、私はその場を去ろうとしたのだが・・・
「いいですよ~!どのくらい余ってるんですか~?」
「おおっ!優しいお嬢さんじゃの、助かるわい。」
いつの間にか私の隣を歩いていた妹がいなくなって老人と会話を進めていた。
「ねぇねぇお姉ちゃん見て~!1等は1億だって~!それにあと3枚みたいだから買ってあげようよ~!」
しかたないので私も妹のところへ行き宝くじに目を通す。
『ハイパージャンボ宝くじ』とデカデカと名前が書いてある特に何の変哲もないただの宝くじに見える。どうやら1等が1億、2等が1000万、3等が100万らしい、金額も宝くじとしては至って普通だ。
「・・・でいくらなの?」
ここまで来たら買わないというのも可愛そうな気がしてきたので私は老人に話しかけた。
「お!買ってくれんじゃね?じゃあ10万円・・・・・」
「んっ!?詐欺なら買わずに帰るわよ!」
「冗談じゃよ、冗談!年寄りのおちゃめなジョークじゃ!本気にせんどくれ・・・・どうせ売れ残ったら困るんじゃし100円でええよ。」
「それじゃあ・・・私と妹で1枚ずつ買うわ!」
「あっ!これじゃあ結局売れ残るわいっ!」
「もうっ!買ってあげただけありがたいと思いなさい。どうせ宝くじなんて当たる訳ないんだから買うだけ無駄なんだから・・・・困ってるじいちゃんへの募金みたいなものよ」
「ところで結果はいつわかるの~?」
現実的な私と違って妹はさっそく夢を膨らませてソワソワしながら老人へと尋ねていた。
まぁ高校生2年生の私と小学4年生の妹の精神年齢を比べてもどうにもならないのだが。
「えっと、今日の午後15時だから・・・・あと5分じゃよ。ワシなら結果すぐに確認できるから見ていくかね?」
「うんうん!見ていく~!」
「おいっ!タイミング良すぎないかっ!?」
とかなんとか言いつつ結局買ってしまうと結果が気にならないと言えば嘘になる。
私達はそのまま結果を待つことにした。
「お!結果が出たぞ。まさか・・・・・こりゃ凄い!姉ちゃんの方は3等の100万が当たっとるぞ!!」
「嘘っ!?ちょっと見せてっ!!」
私は老人が手に持っていたスマホのようなものをひったくるようにして手に取ると、そこには確かに私の手の中にある宝くじと同じ番号が記載されていた。間違いじゃないかと何度も見直したが番号も組も全て一致していた。
「凄い・・・・当たっちゃった・・・・」
「うわ~!お姉ちゃんすご~い!私もいいの当たるかな~?」
まさかの事態に放心状態の私をよそに妹は結果発表の続きを見ていた。
まぁ私が100万を当てた事自体奇跡のようなものだから、姉妹揃って当たるなんてことは・・・・・
「やった~!私のは1等だったよ~!!」
「・・・・は!?」
何かの冗談かと思い妹手の中の宝くじと結果を見比べてみたが確かに数字は1等のものだった。
「うひゃぁ~!この宝くじが当たったところ始めて見たわい!お嬢さんたち姉妹揃って強運の持ち主なんじゃね!この宝くじは宇宙全域で販売されとるから地球の宝くじが糞に思える程の当選確率なんじゃが・・・・・そうそう、当選したのを確認したら3分後にすぐ受け取れるから安心せいよ。それじゃあワシはこれにてっ!!」
「えっ!?宇宙!?どういうこと!?」
気になるキーワードが飛び交っていたので色々と質問したかったのだが老人は目にもとまらぬ速さで店じまいして走り出し、あっという間に見えなくなってしまった。
「ねぇお姉ちゃん3分後ってもうすぐだよね?どうやって受け取るのかな?」
そんなことを考えていると急に目の前が真っ白になって・・・・・
「んもうっ!何なのよ・・・・あれ?」
つい先程まですぐ隣にいた妹がいない。
というか何もない。周囲にはビルもたくさんあったからそれが視界に入らない訳がないのだが・・・・・
「はぁ・・・・・何がどうなってるんだか・・・・!?」
私は下を向いてため息をつくと地面に何か模様が見えた・・・緑を基調としてところどころに灰色の小さな模様が点在している。そして周囲は青に囲まれて・・・・これはまるで日本地図のようで・・・・・と思ったら先程私のついたため息が当たった所の色が灰色から赤茶けた色へと変わってしまった。
「これはまさか・・・・・いやいやそれはない・・・・でも・・・・」
色々と思考を巡らせて一つの結論へとたどり着いた。
「もしかして私『100万』倍になってる!?」
そう、あの宝くじの当選『金額』は100万・・・・それがもし『金額』ではなく『倍率』だとしたら話が通る。今の私の大きさを考えるとまさに100万倍くらいなのだ。
右の足は近畿地方に着いており琵琶湖を丸ごと消滅させても余りある状態で多くの街まで足の裏に消えてしまっている。左足は東北地方を踏みしめている。そしてさっきのため息は関東地方を直撃して街を壊滅させている。
「どうしようっ!?街をたくさん踏みつぶしちゃったっ!!何万人・・・いや何百万人も死んじゃったのかもっ!?・・・あわわわわ・・・・」
完全にテンパってしまい頭が混乱している私。
しかしそんな事さえも忘れてしまう事態が目の前に飛び込んできた。
「あ~!お姉ちゃんこんなところにいたんだ!ちっちゃくて見つけられなかったよ~!」
嫌な予感がしながらもその声のした方を見ると・・・・・妹の顔が空を覆い尽くしていた。
どうやら先程の私の考えは当たっていたようだ。つまり妹は1億倍に巨大化してしまったのだろう。ただ何故だか妹は私と違って巨大化しただけでなく身体つきも小学生のそれではなく、私よりも大人びている・・・・というか大人の身体そのものに成長していた。
特におっぱいの発育が著しく、片方のおっぱいだけで地球を凌駕してしまっている。
よく見ると地平線の彼方に乳肉が盛り上がっているのが見えた、どうやら地球は現在妹のおっぱいの間・・・谷間に挟まれる形となっているらしい。小学生のくせにどこでこんなこと覚えたんだか・・・・
「あんた何やってるのよっ!?地球を谷間に挟んでるでしょ!?」
「そうだよ~!何かおっぱいが大きくなっちゃったからできそうかな~って♪」
おそらくその超巨大なおっぱいで地球の地表の半分以上が押しつぶされているだろう。
被害だって何十億人出ているか分かったものではない。
だが妹はそんなことなど微塵も気にせず楽しそう私を見下ろしてニコニコしている。
「お嬢さんたち当選おめでとう!こんなに大きくなれて良かったの~!」
そんな時私の目の前に蚊のようなちっぽけな宇宙船が飛んできた。チカチカと発光しているのでどうにか視認できた。おそらくあの老人が乗っているのだろう。
「あんたねっ!!これはどういうことよっ!!なんで私達が巨大化する訳!?あの宝くじって何なのよ!?」
「あれ?地球じゃまだ知られてないのかの?それで売れなかったのか・・・・・あれは今宇宙で一番人気の宝くじなんじゃよ。大金を手にするよりこれ程の巨大化ができる方がよっぽど凄いことじゃし、何より大きい程みんなの憧れの的になるんじゃよ。宇宙ではな・・・・・」
「宇宙の価値観っていったい・・・・」
「あと名前にもちゃんと『ジャンボ』って書いてあったじゃろう?」
「いや、それ地球だとメジャーだから逆に紛らわしわよっ!」
「それにしても一億倍になれるのは今回が初めての試みらしくてな、それがこの地球で当たるなんて夢にも思わんかったわい。」
「じゃあ私が今宇宙で一番大きいの?」
「そうじゃよ。お前さんがナンバーワンじゃ!良かったの~!」
「やった~!私が一番だって~!」
「ちょ・・・・止めなさい・・・・揺らさないで・・・・」
妹がはしゃぐたびにおっぱいが揺れて、谷間の地球は激しく揺さぶられる。
このままだと本当に地球が壊れてしまいそうだ。
「あっ!そうそう、最後に余った宝くじなんじゃが末等の『10倍』が当たっておったよ、ただワシは巨大化にはあまり興味がないんで欲しいならあげようかの?これも何かの縁じゃからサービスしておくわい!」
「もらったらこれ以上巨大化しちゃうじゃないのよ!!いらないに決まってるでしょ!!」
私が拒否したのだが巨大な妹の声でかき消されてしまう。
「いるいる~!おじいちゃんありがとう~!」
妹は私が止める間もなく・・・・というか巨大過ぎて止められなかったのだが・・・・
老人の宇宙船から妹に向けて発射された宝くじを受け取ると光につつまれて・・・・
「あははは~♪すご~い!!私こんなに大きくなっちゃった~♪お姉ちゃん見てる~?」
見てるも何も私は妹の谷間の地球の上にいるのだから嫌でも視界に入ってくる。
どうやら妹は先程の10倍・・・・元の10億倍の身体に巨大化してしまった。
妹から見た地球は1.2㎝くらい、ビー玉程度でしかない。
そんなちっぽけな地球が妹の巨大すぎるおっぱいの谷間に完全に埋もれてしまった。
「死ぬかと思った・・・・・・・」
当の私は地球を飛び出して妹の谷間からどうにか這い出してきた。
両側から迫りくるおっぱいに潰されるのではないかという恐怖を覚えたのは人生で初めての経験だった。
「それにしてもこれが妹のおっぱいだなんて・・・・どんだけデカいのよ・・・・」
私は驚きを通り越して呆れていた。100万倍になった私ですら広大に感じる妹のおっぱい。
今の私でも余裕で住める広さ、ここに家を建てたら街ができてしまうだろう。
あくまでそれは私の大きさでだ。これが人間の大きさで考えたらとんでもないことになる。
地球をビー玉のように飲み込む谷間を作っているおっぱいなのだ。
片方だけで惑星を遥かに凌駕する超弩級サイズのおっぱい星に住むとしたらいったい何百億・・・何兆人住めることか・・・・・
「ふふふ・・・・大きくなるのって凄く楽しいな~♪」
妹は本当に楽しそうに腕を振り回しながらはしゃいでいる。
もっともそのせいで月も今しがた消滅してしまったようだが。
「楽しんでる所悪いけど地球を谷間から出しなさいよ。いつまでも入れてる訳にもいかないでしょ?」
「え~!やだよ~!これ私の宝物にするんだから~!」
「ちょっとっ!地球はあんたの玩具じゃないのよ!早く戻しなさい!」
「んもぅ~!お姉ちゃんうるさいよっ!!こんなちっちゃな星を玩具にして何が悪いのよ~!あっ!そうだ、力ずくで奪えたらこれあげるよ?」
それが聞こえたと同時に妹の人差し指が天から降りてきて私を押しつぶそうとしてくる。
足場がおっぱいだったことが幸いしたのか私の身体はおっぱいにめり込むように沈み込んでいくため衝撃は緩和されているが、それでも苦しいものは苦しい。
「止め・・・・・死んじゃう・・・・・・・」
「あはは・・・これでどっちが偉いか分かったかな?私の指1本にもかなわないちっぽけなお姉ちゃん」
「ううう・・・妹にこんな仕打ちされるなんて・・・・悔しい・・・私がもっと大きくなれたら・・・・」
「それなら新しい宝くじ買うかね?1等でも当てたら形勢逆転じゃよ!」
「買う!絶対買うわっ!」
「あっ!じゃあ私も~♪」
「ちょ・・・あんたはもう十分大きいでしょうが!」
「だって大きくなるの楽しいんだもん♪巨大化できるならいくらでもしたいくらいだよ♪」
「あ!そうそう次の宝くじの発売は100年後じゃから・・・・その時にまた売りに来るから楽しみに待っとれよ!それまで姉妹で仲良くしておくんじゃぞ!」
そういって老人の乗った宇宙船は宇宙の彼方へと飛び去ってしまった。
「さて・・・あと100年待つのも暇だしお姉ちゃんで遊ぼうかな~♪」
そして言い返す間もなく私は妹の乳首の穴に押し込まれてしまい・・・・・・
それから100年
妹には乳首の中に詰め込まれたり、谷間で何度も潰されそうになったり、アソコ中を10年くらい彷徨ったりと散々な目にあった。
「今度こそ私が見返してやるんだからっ!!」
当選倍率に目を通すとそこには『1億』の文字があった。
100万倍からさらに1億倍となった今の私の大きさは100兆倍となる。
「どうだっ!これで私の方が大きくなったわよっ!!」
「くすくす・・・・そんなカスみたいな大きさで満足するなんてお姉ちゃんって本当にちっぽけなんだね~♪大きいっていうのはこういうことをいうのよ♪」
そこにはさらに巨大化した妹の姿があった。
「ちなみに私が当たったのは『100億』だから今は1000京倍・・・・お姉ちゃんの10万倍だね~♪これからも私の玩具として可愛がって上げるからね~♪」
「いやぁぁぁぁぁ!!!次こそは絶対に大きくなって見返してやるんだから~!!!!」