※注意!※
このSSにはブーツフェチ、足フェチ的表現があります!




ーここはどこだろう。

気が付いたら薄暗い空間に居た。
周りを探ってみても壁のような物は無い。随分と広い空間のようだ。
妙に蒸し暑く、饐えた臭いが鼻に着く。地面はマットのようにブヨブヨとしている。
おかしい、昨日はいつものように家で寝たはずなのだが。夢だろうか?
夢にしては妙にはっきりしている。

深く考えても仕方がない。とりあえずぼんやりと明るい空間へと目指してみた。
どうやらここがこの空間の果てのようだ。壁に突き当たった。
光の元は真上にある穴から差し込んでいるようだ。穴はかなり遠くにある。

ー他に出口は無いのだろうか。

再び薄暗い空間へと引き返した。手探りで進んでいくと、だんだん天井が狭くなってきた。
果てに到着したが、出口のような物は見当たらない。天井に頭が付きそうだ。
仕方がないので、さっきの壁を登ってみることにした。

壁も床と同じく自然の物では無いようだ。革製品のように、スベスベしている。
この壁を登るのは困難だろう。途方に暮れてしまった。
これでは待つしかない。座って現在の状況を考えてみることにした。
なぜこんな所で目を覚ましたのか?昨日俺は確かに自宅の寝室で寝たはずなのだ。
起きたらこんな空間に閉じ込められているはずがない。
じゃあ夢だろうか?ほっぺたをつねってみる。
痛い。これは夢ではないようだ。
そもそもここは何処なのだろう?見たことも無い場所だ
この空間の構造を思い出してみる。この洞窟全体の形を思い返してみるのだ。
そうすると、巨大なブーツのような形が思い浮かんだ
そう考えていた所で、まさか。と思った
俺が小さくなってブーツの中に閉じ込められたのか?
そんな夢物語があろうはずがない。そう思いたかったが、周りの材質を見ても
ブーツに使われている素材だ。クッション材の床、革の壁…。

俺はぞっとした。そんな事があろうことか。まさか、まさか
頭が混乱してきた。とりあえず何も考えないで助けを待つ事にしよう。

そう思い、壁にもたれかけた刹那、地面を揺るがすような振動が起きた。
なんだ?地震か?まさか…
天井の穴から少女の巨大な顔が見えた。まだ中学生くらいの年齢に見える。
どうやら俺の説は当たっていたようだ。
俺は必死に助けを求めた。どうにかこうにか彼女から見ればちっぽけなブーツから
見えるように。
だがその考えは甘かったようだ。顔が消えた後、巨大な白い靴下が天井を覆い隠した。

とにかく逃げよう。俺は必死にブーツのつま先部分へと逃げていく。
そこに、独特のすえた臭いを漂わせた白い塊が追っていく。

だが、行き止まりのようだ。もうこれで終わりか。
足がブーツ中を埋め尽くした。だがしかし…
天の助けかブーツと靴下の間にわずかな空間が出来ていた。
そこに逃げ込めた。

俺を入れるための牢屋として機能していたブーツが、彼女によってブーツ本来の使い方を取り戻したようだ。激しい揺れと共に、ブーツはどこかへと向かっていく。
俺はその揺れ、そして独特の臭いでフラフラになりながら、長い時を過ごす羽目になった。

そして何時間経ったろうか。どうやら家に帰ったようだ。
どうにかして靴下と共に外に出れないだろうか。俺はそんな一抹の望みをかけていた。

凄い勢いで足を引きぬいている、まるで俺を再び牢獄に蹴落とすかのように。
だが、俺は必死に捕まった。だんだんと外が見えてくる。
そして完全に足は引き抜かれた。
あの俺を閉じ込めていたブーツも眼下に見える。毛のような飾りのついた茶色のウエスタンブーツで、今まで俺を悩ませてきた牢獄としてはあまりに可愛らしい外見だった。
そしてゆっくりと足が下ろされて、地面に到着した。
チャンスは今しかない。俺は力の限り彼女にアピールした。ここに居ることを。
だが彼女は俺を一目見たら、怪訝な顔をした。
彼女は俺を摘みあげると、ゆっくりとブーツの中へと落とし込んだ。
彼女が俺を閉じ込めたのだろうか、なぜ?
俺はショックと疑問でパニックになったが、その疑問を彼女に問いかけようとした頃にはすでに俺はまたこの薄暗いブーツの底に這いつくばっていた。

それからも、何度かチャンスはあったが、どう頑張っても靴下から引き離されてしまった。
どんなに大声を出しても、彼女は何も答えてくれなかった。
そして、俺はもうここから出ることを諦めた。
俺はおそらくこのブーツで死ぬことになるだろう、それまで靴下の汚れや汗を舐めて少しでも長く生きていこうと思う。それが彼女とこのいまいましいブーツに対する自分が出来る最大限の抵抗だ。

=終わり=


オマケ
とある学生の日記

この前怪しげなおじさんから買った、「コビト型脱臭機」はかなり効果があるみたい。
最初は大人の男性をミニチュア化したみたいな不気味な形で、ちょっと入れるのいやだったけど。
入れてみたら、かなり効果がある。二日目ぐらいになったら、殆ど臭いはとれているみたいだし。
履いている最中でもちゃんと消臭効果があるみたいだから足も消臭できていいよね。
それに履いているときにモゾモゾ動くのが気持ちいいんだよね。この前なんか裸足で履いたら舐めてきたし変態じゃん。
ただ、足を入れた時にキーキー鳴く?のがちょっとキモい。
おじさんは「一週間ぐらいしたらまた買いに来てね」って言ってたけど、一ヶ月くらいしてもまだ使えるじゃん。
コレ、動かなくなるまで使おうっと。動かなくなるまで絶対に出さないようにしなきゃ。
出すと逃げちゃうって話だし。


あとがき
今回は「靴の中に閉じ込められる」というシュリンカー界では大人気のシチュエーションに
挑戦してみました。
小人視点のSSは、やっぱり周りの環境の移り変わりや状態を表現するのが難しいです。
お読みになった方は、感想や要望をスレッドに書きこんでくれると嬉しいです。